フサフサで、なめらかな健康的な髪。
男女問わず、誰もが憧れます。
でも、30歳を過ぎた頃から、少しずつ抜け毛が増え、髪先がパサパサになり、コシがなくなりペッチャンコに。
どんどんと、ボリュームが少なくなっていきます。
このような現象を、「老化」と諦める人が多いのですが、実は、日々のシャンプーのやり方が原因かもしれません。
もし、あなたが最近、抜け毛や髪の痛みが気になっているなら、ぜひこの記事をチェックしてください。
そして、髪を傷める習慣を今すぐやめて、正しいシャンプーのやり方をマスターしてください。
1.正しいシャンプー(ヘアケア)のやり方
私は、生まれつき髪の毛が少なく、細く、髪型もペッタンコになります。
さらに年々、抜け毛も増えてきました。
「生まれつきだから仕方がない」と、諦めていたのですが、娘が幼い頃に、「パパ、はげたら嫌だ!」と、泣かれてから一念発起。
少しでも髪の悩みを解消したいと思い、いろいろなヘアケアを試しました。
美容師にも意見を聞いて、自分の髪と頭皮で試行錯誤してやっと、理想的なシャンプーのやり方を発見しました。
この章では、私が試した結果、発見した髪や頭皮にできるだけ刺激を与えず、艶々でボリュームのある髪を取り戻す方法をお伝えします。
1-1.シャンプーの正しいやり方
シャンプーを使って、洗髪する目的は、髪や頭皮の汚れを落として、清潔に保つことです。
そして、これをできるだけ髪や頭皮に負担をかけずに行うことが重要です。
1-1-1.髪の上にシャンプーをのせる
髪をたっぷりの水分で濡らした後に、適量のシャンプーを手に取り、髪になじませてください。
「髪にシャンプーを乗せるだけ」のイメージです。
もみこんだり、頭皮を指でこする必要はありません。
1-1-2.ブラシで髪全体にやさしく広げる
シャンプーを髪にのせたあと、200ピン程度のブラシで、オールバックになるように、前から後ろへ髪をやさしく梳かしてください。
同じ部分を3回程度、梳かすだけで十分です。
意外に洗いすぎの方が多いので、慣れないうちは物足りなく感じるかもしれません。
でも、指や通常のシャンプーブラシで洗うより、しっかり行き渡っているので安心してください。
1-1-3.髪の流れに沿って、洗い流す
ブラシで髪全体にシャンプーが行き渡ったあとは、前から後ろへ髪の流れに沿って、シャワーで洗い流してください。
ブラシで髪の流れを整えてあるので、シャンプーが落ちやすく、指どおりもなめらかで、髪に負担をかけずに頭皮を清潔に保つことができます。
1-2.シャンプーの選び方
髪や頭皮にやさしいヘアケアを行うためには、シャンプー選びも、非常に大切です。
ここでは、あなたの髪や頭皮に刺激を与えないシャンプーの選び方をご紹介します。
1-2-1.シャンプーはできるだけ刺激の少ないものを選ぶ
「低刺激」というと、洗浄成分だけで選びがちですが、それだけでは分かりません。
石鹸シャンプーなどは洗浄力が強いですが、アミノ酸系洗浄剤だから頭皮に優しいというわけではありません。
実際に、ご自身で使って、以下の条件をクリアしたシャンプーを選びましょう。
- シャンプー後、髪がきしまない
- 頭皮や髪の汚れ、スタイリング剤がしっかり落ちている
- 頭皮が赤くなったり、かゆくならない
1-2-2.泡立ちは、必要最低限でOK!
髪や頭皮にやさしいシャンプーというと、「泡立ちのいいもの」と思いがちですが、大きな誤解です。
泡立ちと肌へのやさしさや汚れ落ちとは一切関係ありません。
単にシャンプーに使われる成分が泡立つ特性を持っているだけです。
逆に、過度に泡立つシャンプーは、泡立ち目的の成分をたくさん配合しているだけで、シャンプーに必要な機能が低い可能性があります。
あくまでも、水を含んだ髪に馴染みやすく、ブラシ通りの際に髪への負担を軽減してくれる程度の泡立ちで十分です。
1-2-3.シャンプーに適したブラシの選び方
何十本ものクシやシャンプーブラシを試した結果、下記の条件をクリアしたブラシタイプが最適です。
選び方1:ピンの数は、200~250本必要
少なすぎるとシャンプーのなじみが悪く、何度も髪をとく必要があり髪に負担がかかります。
また、ピンがすくないと1ピンあたりに加わる力が大きくなり、頭皮の刺激になります。
最初は一般的なシャンプーブラシを試したのですが、ピンの数が20~30と少ないために見送りました。
選び方2:衛生的なプラスチック製
ブラシ本体、ピンともにプラスチック製がおすすめです。
木製ブラシやピンが動物の毛のものは、浴室においておくとカビる可能性があるので避けてください。
また、シャンプーブラシはゴム製のものが多く、内部に水がたまります。
これも不衛生なのでおすすめできません。
プラスチック製で内部に水がたまらないブラシがおすすめです。
選び方3:もちやすい持ち手がついたブラシの形状
通常のブラシのように、持ち手がついた形状のブラシを選びましょう。
持ち手がついていることで、頭全体に届きやすく、しっかりと髪全体をとくことができます。
また、持ち手を持つことで横に力が加わるために、頭皮に負担をかけることがありません。
よくあるシャンプーブラシは、包み込んで持つタイプのために、聞き手と逆の部分が洗いにくくなります。
また、頭皮に押し付けるような洗い方になるため、頭皮の負担になります。
2.正しいコンディショナーのやり方
髪を美しく保つためには、コンディショナーは必須です。
コンディショナーで髪を保護しないと、紫外線・スタイリング剤・パーマ・ゴミなどで髪の内部が破壊され、ツヤのある髪は二度と戻りません。
手遅れになる前に、しっかりと正しいコンディショナーを行ってください。
2-1.コンディショナーの正しい使い方
コンディショナーの目的は、シャンプーによって弱った髪を保護することです。
そして、これをできるだけ髪や頭皮に負担をかけずに行うことが重要です。
基本的にはシャンプーと同じです。
2-1-1.髪の上にコンディショナーをのせる
シャンプー後の髪に、適量のコンディショナーを手に取り、髪になじませてください。
髪にコンディショナーをやさしく馴染ませるイメージです。
もみこむ必要はありません。
2⁻1-2.ブラシで髪全体にやさしくひろげる
コンディショナーを髪になじませた後、シャンプーの時に使用したブラシで、オールバックになるように前から後ろへ髪をやさしくといでください。
同じ部分を3回程度とくだけで十分です。
慣れないうちは、物足りなく感じるかもしれませんが、指でもみ込むよりも、しっかり行き渡っているので安心してください。
2-1-3.髪の痛みが気になる場合は、3~5分程度放置
コンディショナーを髪全体にひろげたあとは、洗顔したり、体を洗ったり、湯船につかったりして、3~5分程放置しましょう。
すぐに洗い流すより、コンディショナーのなじみが良くなります。
ただ、私の経験上、これ以上長く放置しても効果は変わりません。
だから、最長5分程度で十分です。
2-1-4.髪の流れに沿って洗い流す
コンディショナーが髪全体にしっかり馴染んだあとは、前から後ろへ髪の流れに沿って、シャワーで洗い流してください。
ブラシで髪の流れを整えてあるので、コンディショナーが落ちやすく、指どおりもなめらかで、髪に負担をかけずに頭皮を清潔に保つことができます。
2⁻2.コンディショナーの選び方
髪を守るためには、コンディショナー選びが非常に大切です。
ここでは、あなたの髪や頭皮に負担をかけずにしっかり守るコンディショナーの選び方をご紹介します。
2-2-1.髪を守る成分シリコンがしっかり配合されたコンディショナーを選ぶ
髪を保護する成分と言えばシリコンです。
だから、シリコン配合は、コンディショナーを選ぶうえで必須条件です。
近年は、ノンシリコンシャンプーが流行ったために、シリコンが頭皮に詰まると思い込み、コンディショナーをしない人が増えています。
でも、これは大きな誤解です。
シリコンが頭皮に詰まって刺激になるというエビデンスはありません。
また、シリコンは肌と相性が悪いために、すぐに流れ落ちてしまいます。
(そのため、豊胸手術などにもシリコンが使われています。シリコンと人体は相性が悪く同化しないため安全なのです。)
もし、シリコンが毛穴に詰まるなら、ほかの成分のほうがガンガン毛穴に詰まるということになります。
逆に、シリコンは、髪とは相性が良く、ジャンプーによって弱った髪を守ってくれます。
根拠のないうわさを真に受けず髪を守る効果に優れたシリコンが配合されたコンディショナーを選びましょう。
もちろん、シリコン以外の髪を守る成分も重要です。
2-2-2.髪と頭皮に負担をかけずになじみやすいコンディショナーを選びましょう
コンディショナーをブラシで髪になじませるメリットは、髪や頭皮に負担をかけないことです。
できるだけ髪をとく回数を減らし、頭皮に刺激をあたえずに、髪の隅々までコンディショナーを行き渡らせることができます。
ただ、残念ながらブラシを使用してコンディショナーを行うことは一般的ではありません。
そのため、使いにくいコンディショナーもあります。
そこで、ブラシの使いやすいコンディショナーの条件を以下に紹介します。
①柔らかすぎない
コンディショナーが柔らかすぎる(液状に近い状態)と、ブラシでとく際にブラシに絡まず流れ落ちてしまいます。
そのため、柔らかすぎるコンディショナーは避けてください。
②固すぎない
コンディショナーが固すぎると、濡れた髪になじみにくく、場合によっては髪にひっかかりが生じます。
髪への引っ掛かりは、頭皮への刺激にもつながるので、固すぎるコンディショナーは避けてください。
3.やってはいけない!髪の健康を奪う10の習慣
米国皮膚科学会が、『髪を痛めてしまう10の習慣』を一般公開しました。
これをもとに、あなたのヘアケア習慣をチェックしていきましょう。
3-1.NG行為1:シャンプーを揉み込む
少しでも髪の汚れをとりたいからといって、髪にシャンプーをもみ込んではいけません。
もみ込むことで、キューティクルが失われ、髪の健康が損なわれる可能性があります。
キューティクルとは、半透明のうろこ状のものが平たく4~10枚重なって、髪の内部組織を守る働きをしています。
キューティクルは、その特性上、濡れると柔らかくなり、特にこすれることによって、欠けたりはがれます。
その状態で、髪同士をこすりつけると、どんどんキューティクルが剥がれ落ちて、髪は無防備な状態に。
指で頭皮をこするようにシャンプーを使うのも同様です。
いくら水分を含んで柔らかくなったといっても、肌に比べると髪は非常に固いです。
その固い髪を柔らかい皮膚に指でこすりつける行為は、頭皮の大きな負担になります。
3⁻2.NG行為2:シャンプーだけでコンディショナーを使わない
シャンプー後の髪は、キューティクルが開いた状態で、非常に無防備です。
この状態で、タオルで髪を拭いたり、ドライヤーの使用、クシで髪をといたりすると、熱や摩擦が髪の内部にまでダイレクトに伝わり、髪の健康を失います。
シャンプー後には、キューティクルを整えるためにコンディショナーを行いましょう。
特に、石鹸系など、洗浄力の強いシャンプーを使用する場合には、コンディショナーは必須です。
3-3.NG行為3:タオルで髪をゴシゴシこする
タオルで髪をゴシゴシこすることで、髪のキューティクルがはがれてしまいます。
特に髪が濡れた状態は、キューティクルがはがれやすくなっており、髪が無防備になります。
3-4.NG行為4:髪がビショビショにぬれたままブラッシング
髪をブラッシングする際には、ブラシと髪の間で摩擦が起きます。
特に、水分を含んだ髪はキューティクルが開いているため、ブラシに絡みやすくなっています。
そのため、ビショビショに濡れたままのブラッシングは、ブラシが髪を引っ張ってしまい切れ毛や抜け毛の原因になります。
3-5.NG行為5:ドライヤーの熱風で乾かす
ドライヤーを使うことで短時間で髪を乾かせることは便利なのですが、2つのデメリットがあります。
- ドライヤーの熱風により、髪や頭皮にダメージを与える
- 乾かしすぎることで、髪や頭皮が乾燥する
近い距離や同じ場所にドライヤーの熱風を長時間あてることは避けましょう。
3-6.NG行為6:長持ちするスタイリング剤使用
スタイリング剤には、アルコールが含まれているものがあります。
特に、長持ちする多くのスタイリング剤にアルコールが配合されています。
アルコールは、髪を乾燥させる効果があり、髪の健康を損ないます。
敏感肌の場合、頭皮に刺激を与えて炎症を起こすこともあります。
また、長持ちするという特性上、シャンプーで落ちにくく、髪や頭皮に残る可能性が高くなります。
スタイリング剤は、髪や頭皮にとって遺物でしかなく、肌荒れの原因になります。
髪に残りやすいスタイリング剤を落とすためには、洗浄力の強いシャンプーを使う必要があり、こういったシャンプーの使用も髪や頭皮の刺激になります。
3-7.NG行為7:ポニーテール、お団子、コーンロウなど髪を引っ張る髪型
ポニーテール、お団子、コーンロウなど、髪を引っ張る髪型は、髪の負担となります。
長期間、このような髪型を続けていると、徐々に髪への負担が積み重なり、切れ毛や抜け毛の原因になります。
3-8.NG行為8:ウィッグやヘアエクステンションをつける
ウィッグ装着時のネットやエクステンションの重みが髪の負担になります。
また、頭皮の衛生環境が悪くなる原因にもなります。
3-9.NG行為9:カラーやパーマを頻繁に行う
パーマは専用の薬液を使って「コルテックス」の結合を切断し、再び結合する事によって、ウェーブやストレートヘアを作ります。
パーマ液を2つに分けているのは、切断と結合という相反する機能の為です。
これによって、髪をストレートにしたり、パーマにしたりします。
髪に色をつけるカラーリングも同様で、内部に色素を浸透させます。
このような行為を繰り返すと、髪を保護していたキューティクルにダメージが蓄積され、最終的には完全にはがれて髪は無防備な状態になります。
キューティクルの保護を失えば、髪は潤いをほとんどキープできなくなります。
これが、カラーリング・パーマをすると髪がパサパサになる理由です。
このような状態にあると、もう2度と健康な髪に戻ることはなく、切るしかありません。
3-10.NG行為10:1日に何度も過度なブラッシングを行う
ブラッシングすることで髪が整い、見た目もきれいになります。
でも、過剰なブラッシングは髪の負担になります。
また、少なからず頭皮の刺激にもなるので、おすすめできません。
まとめ
最後にカンタンにまとめます。
『髪や頭皮に負担を書けない正しいシャンプーのやり方』
- 髪の上にシャンプーをのせる
- ブラシで髪全体にシャンプーをやさしくひろげる
- 髪の流れに沿ってシャンプーを洗い流す
『髪や頭皮に負担をかけない正しいコンディショナーのやり方』
- 髪の上にコンディショナーをのせる
- ブラシで髪全体にコンディショナーを馴染ませる
- 傷んでいるときは3~5分放置
- 髪の流れに沿ってコンディショナーを洗い流す
『髪や頭皮に負担をかける以下の行為をやめる』
- シャンプーを揉み込む
- コンディショナーを使わない
- タオルで髪をゴシゴシこする
- 髪が濡れた状態でブラッシング
- ドライヤーの熱風で乾かす
- 長持ちするスタイリング剤の使用
- 髪を引っ張る髪型
- ウィッグやヘアエクステをつける
- カラーやパーマを頻繁に行う
- 1日に何度も過度なブラッシング行う
髪を傷める習慣を今すぐやめて、正しいシャンプーのやり方をマスターし、健やかな髪を手に入れてください。