頭皮に化粧水をかけても保湿されない?乾燥を防ぐ正しい保湿方法とは

頭皮の乾燥

「最近、頭皮がカサカサする。乾燥しているから保湿したい」
「乾燥した頭皮の保湿方法が分からない」
「頭皮に化粧水をかけても問題はないの?」

など、頭皮の乾燥に悩んでいませんか?本来、頭皮は顔と比べて乾燥しにくい部位です。にもかかわらず、頭皮が乾燥してカサカサしたり、フケが出たりして悩んでいる方は少なくありません。頭皮も肌の一部なので、顔のように、頭皮も乾燥を感じたら保湿剤を塗れば保湿できそうな気がしますよね。

結論、顔と同じように保湿剤で頭皮の乾燥を防ぐことはできます。

しかし、どれだけ保湿をしてもフケやかゆみの根本原因を解決できなければ意味がありません。そこで、本記事では頭皮が乾燥する原因とその対処法を紹介しています。頭皮の乾燥に悩んでいる方は、対策法を実践してフケやかゆみのない頭皮を取り戻しましょう。

とりあえず保湿剤を知りたいという方は「頭皮の保湿におすすめのアイテム」をチェックしてください。

赤ちゃんの頭皮の乾燥については、こちら⇓⇓
赤ちゃんの頭皮が乾燥する理由と保湿の方法│3児子育て経験から徹底解説
【赤ちゃん用】頭皮の保湿におすすめの商品10選|乾燥の原因や保湿方法も解説

目次

そもそも頭皮はなぜ乾燥する?

頭皮は本来、顔などの肌と比べると乾燥しにくいです。
しかし、フケやかゆみといった悩みの原因は頭皮の乾燥です。

では、なぜ頭皮が乾燥するのでしょうか?多くの場合、それは頭皮環境を壊す行為が原因です。

乾燥の原因・頭皮を壊す行為

  • 頭皮の皮脂を奪う洗い方をしている
  • 頭皮のうるおいが逃げる普段の過ごし方をしている

正常な頭皮と乾性のふけ

図のように、正常な頭皮では、皮脂腺から分泌された皮脂と汗(水分)が混じり合って『皮脂膜』が形成されます。この皮脂膜が頭皮の表面を覆い、水分の蒸発を防ぎ、外から有害な物質が侵入するのも防いでいるのです。

しかし、頭皮環境を壊す行為を行うと、この皮脂膜による頭皮本来のバリア機能が低下し、刺激によってターンオーバーが早まり、乾燥やフケ、かゆみが生じる原因となります。そのため、乾燥してフケやかゆみでお困りの方は、まずは頭皮環境を壊す習慣を見直し、頭皮環境を整える習慣を身につけることが大切です。

まず、頭皮環境に大きく影響する「シャンプー方法」の注意点を紹介します。

頭皮の乾燥を防ぐシャンプーのやり方

誤ったシャンプーをしてしまうと、頭皮が乾燥してしまいます。頭皮環境を正常に保つために、以下の4つの点に注意してください。

  • 注意点1.お湯の温度は、38~40℃
  • 注意点2.シャンプーは時間に余裕のあるタイミングで夜に行う
  • 注意点3.1〜3日に1回の頻度で頭皮や髪の毛を洗う
  • 注意点4.「ゴシゴシ洗い」は絶対ダメ

注意点1.お湯の温度は、38~40℃

シャンプーの時のお湯の温度は38〜40度を目安にしてください。

熱すぎるお湯は、皮脂を溶かし、必要以上に洗い流してしまいます。また、熱いお湯は髪の毛のキューティクルを開き、タンパク質も流してしまいますので、髪の毛にとっても良くありません。

38〜40度を目安にして、熱すぎるお湯はやめましょう。

注意点2.シャンプーは時間に余裕のあるタイミングで、夜に行いましょう

頭皮が保湿できる洗い方は、髪の毛の長さによって異なりますがある程度の時間が必要です。ゆっくりと時間が取れるタイミングで行なってください。

また、朝と夜どちらかを選ぶなら、夜がおすすめです。
朝洗ってしまうと、頭皮や髪の毛を守る皮脂が洗い流されて、無防備な状態で1日を過ごすことになります。頭皮が無防備な状態のため、冷房や暖房の風、紫外線などの外的刺激を受けて、頭皮のうるおいを奪います。

一方、夜に洗うと、寝ている間に皮脂が頭皮や髪の毛にいきわたります。翌朝、頭皮や髪の毛には皮脂がいきわたっていて、乾燥や外的刺激から守ってくれます。

注意点3.洗いすぎに注意。1〜3日に1回の頻度で頭皮や髪の毛を洗いましょう

今、シャンプーはどれくらいの頻度で行っていますか?1日2回以上洗っている方は、頭皮や髪の毛の汚れ具合に対して洗い過ぎているかもしれません。
洗いすぎると、頭皮のうるおいを守る皮脂が洗い流されます。そして、頭皮のうるおいが逃げていくのです。

『皮脂が毛穴に詰まって、毛の成長を阻害する』と言われ、シャンプーの回数を増やす、または強力な洗浄が必要あるとの考え方もありますが、医学的分野ではこのような考えはありません。

また、皮脂や頭皮と毛成長の関係についてのデータや知見を見ても、皮脂が毛成長を阻害するということは言い難いです。

データ1
Maibachらは1968年に男性型脱毛症頭皮の男性11人と、毛剃りを行なった非男性型脱毛症頭皮の男性11人の頭皮の皮脂を吸い取り、その量を測定した。その結果、2群間に頭皮の皮脂量に統計学的に優位な差はなかった。
さらに、頭皮の皮脂を拭き取ってその1時間後に皮脂を吸い取り、1時間の皮脂産生量を測定した。その結果においても、1時間の皮脂産生量に有意な差はなかった。
以上のことから、Maibachらは男性型脱毛症において頭皮の皮脂産生量は増えていないと結論づけている。
※Maibach HI,et,al.Scalp and forehead sebum production in male pattern alopecia. In:Baccaredda-Boy A,et al. eds. Biopathology of Pattern Alopecia. Karger Publishers:1968

データ2
BirchらはSebtape(CuDerm社、アメリカ)を用いて41人の女性型脱毛症の女性患者、29人の多毛症の女性患者、30人の正常女性の前額の皮脂分泌量を測定した。その結果、女性型脱毛症と多毛の有無で皮脂分泌に有意な差はなかった。さらに毛髪密度と皮脂分泌量に有意な相関はなかった。この結果からも毛成長に皮脂量が影響するとの結論は導き出すことができなかった。
※Birch MP,et al. Female pattern hair loss, sebum excretion and the end-organ response to androgens. Br J Dermatol 2006

データ1とデータ2から、男性も女性も皮脂が毛成長に影響を及ぼすことはなく、必要以上に皮脂を取らなくてもよいことがわかります。

また、洗髪後の頭皮の不快感等を調べた実験によると、季節による差を考慮しながら1〜3日に1回程度の洗髪を行うのが適当です。夏やそれ以外で汗をたくさんかく場合も、1日1回でおさめましょう。どうしても気になる方は、お湯で洗い流す程度にして、シャンプーの使用は控えましょう。

頭皮と頭髪の汚れの指標として頭皮のトリグリセリドと遊離脂肪酸の量と頭部の不快感の程度を7人の被験者について1週間にわたり検証した。その結果、頭皮のトリグリセリドと遊離脂肪酸はシャンプーにより減少し、シャンプー後次第に頭部のかゆみ、脂質の量ともに増加することを示した。さらに不快感の程度から、健康な生活を送るためには3日以内の洗髪が勧められるとした。
※加藤圭子、深田美香、洗髪援助に関する実験的検討ー頭部の皮脂と自覚症状について、鳥取大学医療技術短期大学部紀要2000

注意点4.「ゴシゴシ洗い」は絶対ダメ

ゴシゴシ頭皮を洗う様子

「頭皮は汚い。しっかり洗わないと。」と、頭皮をゴシゴシとしっかり洗っている方は少なくありません。

しかし、髪が頭皮にこすれると、頭皮は大きな刺激を受けてしまいます。頭皮は顔より感度が鈍いですが、同じ肌なのでとても繊細です。

髪の毛は非常に硬くて細いです。針や釘などのような固くて細い物質ほど、触れた部分に刺激を与える力が強くなります。したがって髪の毛を頭皮にこすりつけていたら、刺激になるのは当然です。

その刺激は、
・かゆみ
・吹き出物
・フケ
・乾燥
・抜け毛
など、あらゆる頭皮と毛髪のダメージに繋がってしまいます。

また、ゴシゴシ擦らなくても、頭皮の汚れはシャンプーの洗浄剤によって、十分落とすことができます。したがって、「ゴシゴシ洗い」は卒業し、頭皮や髪の毛に刺激を与えない方法でシャンプーをすることが重要です。

そこでおすすめなのが、ブラシを使用したシャンプー方法です。(参考記事:しっかり洗ってるのに『頭皮のかゆみ』が辛い…乾燥の対策方法を徹底解説

以下で詳しく説明します。

頭皮の乾燥には摩擦レスの「ブラシ洗い」がおすすめ

「注意点4.「ゴシゴシ洗い」はダメ」で説明したように、頭皮の汚れはシャンプーの洗浄剤によって十分落とすことができます。

しかし、頭皮や髪全体にシャンプーの洗浄剤を行き渡らせるために、何度も頭皮マッサージやゴシゴシ洗いを繰り返してしまうと、摩擦(刺激)が重なり、頭皮がダメージを受けてしまいます。
一方で「ブラシ洗い」の場合は、効率的にシャンプーが頭皮や髪全体に行き渡ります。

摩擦(刺激)を抑えてシャンプーできる「ブラシ洗い」によって、頭皮環境を破壊せずに清潔な状態を保つことができます。

シャンプーブラシは先端がとがったものが多く、頭皮に当てる使い方をするので、敏感な頭皮にとっては刺激になることがあります。
また、ピンの数が少ないために、何度もマッサージしないとシャンプーやコンディショナーが髪全体に行き渡らないために、刺激が重なると大きなダメージを頭皮に与えます。

一般的なシャンプーブラシとやさしいシャンプーブラシ

アースケアの「やさしいブラシ」は、ピンの数・柔らかさ・長さ・先端の形状にこだわって作られており、頭皮への刺激を抑えることができます。

商品を見るボタン

薬用スカルプケアシャンプー

「やさしいブラシ」に適した粘度・泡切れ・落ちやすさが揃った、「薬用スカルプシャンプー」を一緒にご使用ください。「薬用スカルプケアシャンプー」は肌にやさしい成分に加え、有効成分「グリチルリチン酸」が配合されており、敏感肌の方の頭皮環境を整えるのに適しています。

商品を見るボタン

「やさしいブラシ」を使ったシャンプー方法

予備洗い

まずは、”やさしいブラシ”で、髪の毛をブラッシング。

次に、予備洗いを行います。シャンプー前には、ブラシとお湯でほこりや整髪料を先に落とします。

シャンプーをなじませる

シャンプー液を、前頭部(おでこの上)になじませます。

前頭部から、後頭部へ向かって、2~3回ブラシで梳かします。同じ要領で、髪全体(側頭部や後頭部)に、シャンプー液を行き渡らせます。

シャンプーを足す

髪が長く、シャンプー液が足りないときは、えりあし付近にも、シャンプー液を足します。

えりあし付近は、毛先に向かってブラシで梳かします。

すすぎ洗い

洗髪ができたら、次は、すすぎ洗いです。

流し湯ですすぎ洗いの後、軽く水分をきります。

動画でもシャンプー方法を紹介しています。動画を見るとより理解が深まります。

(音が流れます。音量にご注意ください)

ブラシでのケアは、髪の毛をとかすだけで、頭皮・髪にシャンプーが行き渡るため、頭皮に摩擦を与えずにケアすることができるので、フケやかゆみにお悩みの方に最適です。

やさしいブラシ」と「薬用スカルプシャンプー」をお使いください。

関連記事:大切な髪を守る!正しいシャンプーのやり方とやってはいけない髪を傷める10の習慣

重要ポイント1.ブラッシングをして髪の毛のもつれをとりましょう

ブラッシングをするメリット

頭皮や髪の毛を洗うとき、いきなり濡らすのではなく、軽くブラッシングしましょう。ブラッシングで、抜ける髪の毛やホコリを浮かして、予洗いでその浮いた汚れを洗い流します。また、髪の毛を洗う前にブラッシングをすることで、髪の毛や頭皮の負担を減らせます。

髪の毛の長い方は、いきなり水に濡らすと髪の毛が絡まってしまう場合があります。塗れた状態で絡まると、毛同士がこすりあうので傷みます。さらに絡まりをほぐそうとして引っ張ると頭皮が傷みます。汚れを浮かす以外に、髪の毛や頭皮が傷みにくい状態にすることも目的です。

髪の毛が短い方は、髪の毛を濡らしても絡みにくいでしょう。しかし、ワックスやスプレーなど整髪剤を使用している方は注意が必要です。いきなり濡らすよりも、ブラッシングすることで固まった髪の毛をほぐしたり、整髪剤を落とすことができます。そのあとの予備洗いやシャンプーがしやすくなります。

ブラッシングのポイント

1.髪の毛の長い方は、毛先から根本に向かって順番にブラシをかけてください。いくつかの毛束に分けて少しずつとかしましょう

  • えりあしや後頭部も忘れずにブラッシングしましょう
  • 頭皮にブラシをゴリゴリ当てるのではなく、「当たっているかな?」程度の力加減にしましょう

2.頭頂部もしっかりブラッシングしましょう

(音が流れます。音量にご注意ください)

重要ポイント2.ポンプタイプの1プッシュは大体3~5ml 髪の毛の長さにあったシャンプーを使いましょう

シャンプーが少ないと十分に洗うことができません。しかし、シャンプーの使う量が多ければ良いということでもありません。

シャンプーの量が多いと簡単に泡立つので、気が付かないうちに毎日の使用量も多くなりがちです。でも使用量が多いと、洗い残しがないようすすぐのが大変です。また、シャンプーが頭皮に残っていると、トラブルの原因になり頭皮環境を壊してしまいます。

シャンプーは適量を使いましょう。

使用量の目安

ポンプタイプの容器に入っているシャンプーの1プッシュは、約3ml~5mlになります。

髪の長さ シャンプー量
ショート 半プッシュ~1プッシュ
ボブ 1プッシュ
ミディアム 1~2プッシュ
ロング 2プッシュ

※使用するシャンプー剤や髪の毛量によって、適正量は変わってきます。上記を目安にシャンプーを使いましょう。

重要ポイント3.10リットル~15リットルのお湯で、十分にすすぎましょう

フェイスラインから頭頂部に向かって洗い流します

シャンプーの使用量についてのところでも触れましたが、シャンプーを十分に洗い流すことは頭皮環境にとって重要なことです。シャンプーが残ったままになると、頭皮のトラブルの原因になるためです。

シャンプー6ml(1~2プッシュ)を使った場合、十分にシャンプーをすすぐには、次の湯量を目安にしましょう。

短髪(頭髪が20cm未満、肩につかない) 約11リットル
(シャワーで流す場合 1.5~2分)
長髪(頭髪が20cm以上、肩以上) 約15リットル
(シャワーで流す場合 2~2.5分)

※シャワーの湯量 日本の平均 1分間6.5~8.5リットル

市販シャンプー6mlを用い22人の被験者の先発を行い、洗髪廃液の界面活性剤残量濃度が0.5ppm以下になった時点を十分なすすぎとして、必要な湯量を検証した。その結果、頭髪が20cm未満(肩につかない短髪)で必要湯量は11.3+-3.24L。頭髪が20cm以上(肩以上の長髪)では14.8+-2.80Lと有意な差があった。また洗髪廃液の界面活性剤残量濃度が0.5ppm以下に達するよりも被験者が「十分にすすげた」という感覚を得るまでに必要とされる湯量は約1L多いことを示し、「十分にすすげた」という感覚が信頼できるものであると結論づけた。
※本多容子、緒方巧。基礎看護技術「洗髪」に置けるすすぎの研究ー効果的なすすぎの方法の検討(第2報)

頭皮の乾燥には「やさしいシャンプー成分」がおすすめ

シャンプーの洗浄剤の種類は、大きく分けて4種類あります。

洗浄剤の種類

  • アミノ酸系
  • 高級アルコール系
  • 石けん系
  • ベタイン系

それぞれの特徴をみていきましょう。

アミノ酸系

アミノ酸系シャンプーとは、洗浄成分(界面活性剤)にアミノ酸系の成分を使用しているものです。他のシャンプー類に比べ高価ですが洗浄力が弱めで低刺激のため、頭皮が敏感な方やトラブルがある方におすすめです。

また、アミノ酸シャンプーは、アミノ酸がたくさん配合されているものを使いましょう。アミノ酸がたくさん配合されているかは表示成分をみるとわかります。
ラベルの成分表示の上位(3番目~5番目)に次のような成分が書かれていたら、アミノ酸成分を多く含んでいることになります。

ココイルグリシンK、ココイルグルタミン酸、ラウロイルグルタミン酸、グルタミン酸TEA、ヤシ油脂肪酸・・・など。

高級アルコール系

ラウリル硫酸Na・ラウレス硫酸Naなど、高級アルコール※を原料とした洗浄剤で、石油系界面活性剤などとも言われます。洗浄力が強い、泡立ちがよい、原価が安い、などの特徴があります。汚れが多くてもよく泡立つなどの理由で、シャンプーの界面活性剤としてよく使われます。
しかし、洗浄力・脱脂力が強いため、普通肌の方は問題なく使えますが、頭皮が乾燥気味の方は避けた方が良いです。
※高級アルコールの高級とはいい意味ではありません。成分表記の低級、中級、高級の分類上の表記です。

石けん系

石けんシャンプーとは石けん素地や脂肪酸カリウムなどの成分が主成分となります。優れた洗浄力を発揮しますが脱脂力が強いため、頭皮の皮脂がよく落ちて髪の毛もパサつきやすいです。低刺激ですが、頭皮が乾燥しやすい方や髪の毛の長い方には、不向きです。

また、しっかり落としていないと石けんカスが残りフケなどの原因になります。念入りにすすぎを行いましょう。

そして、石けんシャンプーはアルカリ性です。地肌と毛髪を弱酸性に戻す必要があるため、専用のものかお酢やクエン酸入りのリンスを使いましょう。

ベタイン系

「ベタイン」とは、 砂糖大根(ビート)由来のアミノ酸系保湿成分のことで、 天然由来の洗浄成分です。両性界面活性剤(水に溶けるとプラスとマイナスのイオン両方の性質を帯びる。)に分類される洗浄成分です。洗浄力は控えめですが、泡立ちはアミノ酸系よりも良いです。安全性が高く、低刺激で、化粧品にも使われるほど保湿力が高いため、頭皮トラブルや乾燥でお悩みの方にはおすすめです。
また、毛髪の補修を行い整える能力を兼ね備えているためコンディショニング効果があります。ただし、ベタイン系の洗浄成分がメインに使われているシャンプーは、アミノ酸系シャンプー同様に高価です。

なお、サブの洗浄剤として使われることも多いです。その際は、メインの洗浄成分をチェックしましょう。

洗浄成分の種類 特徴 成分表で見分けるキー成分 洗浄力 刺激
アミノ酸系 ・アミノ酸から作られる合成界面活性剤
・頭皮への負担が少ない
・洗浄力は弱い
名前の頭に
・ココイル~
・コカミド~
・ラウロイル~
がつくもの
高級アルコール系 ・市販のシャンプーで最も多い
・鉱物油や動植物油脂などから作られる合成界面活性剤
・泡立ちに優れる
・地肌に残るとトラブルを起こしやすい
ラウリル硫酸Na
ラウレス硫酸Na
石けん系 ・脂肪酸ナトリウムなどから作られる合成界面活性剤
・毛穴の汚れまでしっかり落ちる
・石けんカスが頭皮や髪に残りやすいのでよく洗い流すことが必要
脂肪酸エステル
脂肪酸ナトリウム
ベタイン系 ・安全性が高く、低刺激
・保水性も高い
・泡立ちはアミノ酸系よりも良いが、高級アルコール系よりは弱い
名前の最後に
「~ベタイン」
とつくもの

頭皮が乾燥気味の人、頭皮トラブルがある人は、洗浄剤がアミノ酸系のシャンプーかベタイン系のシャンプーがおすすめです。洗浄力が優しくて、頭皮への負担や刺激が少ないためです。

薬用スカルプシャンプー」には肌にやさしい成分に加え、敏感な頭皮に適した、有効成分「グリチルリチン酸」が配合されています。赤ちゃんからご年配の方まで、年齢性別問わず、ご使用いただけます。

関連記事:「アミノ酸シャンプー」とは│成分の比較や選び方まで解説

頭皮の保湿におすすめのアイテム

アクアテクトゲル

頭皮環境を整える方法を実践しても、乾燥が改善しない方には「アクアテクトゲル」がおすすめです。

アクアテクトゲルは、保湿に最適な水分と油分のバランスである、「水分:油分=8:2」を実現した高保湿ゲルクリームです。香料・着色料・アルコール不使用で低刺激なので、敏感な頭皮にも使用できます。

商品を見るボタン

頭皮に化粧水をかけるとどうなる?

肌の過乾燥

頭皮も肌ですので、顔に使用して問題のない商品であれば頭皮にも使用可能です。ただし、ほとんどの化粧水は98%が水分で構成されているため、化粧水だけで保湿はできません。

化粧水で水分を与えた後には、その水分の蒸発を防ぐ油分を与える必要があります。化粧水と乳液、クリームなど分けて使用するのが面倒に感じる方は、1本で完結する高保湿ゲル「アクアテクトゲルをお試しください。

頭皮の乾燥にニベアやワセリンを塗ってもいい?

ワセリンは水分を補給できない イラスト

水分を補給できないため、おすすめしません。

頭皮環境が壊れていると、水分量やうるおいが不足し、乾燥してしまいます。ニベアやワセリンは油分が多く、水分やうるおいを補給できるアイテムではありません。
したがって、ニベアやワセリンだけでは乾燥を改善することは難しいです。

頭皮の乾燥を防ぐ日常の正しい保湿方法3選

シャンプーの方法に気を付けても、普段の過ごし方を間違えてしまっていると、健やかな頭皮を保つことができません。以下では、頭皮の保湿状況を保つための3つのポイントを紹介します。

ドライヤーで乾かすのは頭皮と髪の毛の根本から

ドライヤーをする様子

シャンプー後や汗を大量にかいて頭皮が濡れた時は、余分な水分は素早く取りのぞきましょう。

必要以上に頭皮が濡れていると、かえって皮膚のバリア機能が低下し頭皮の保湿に悪影響です。例えば、赤ちゃんのおむつかぶれは、おむつの中で汗や尿の水分により肌がふやけておこるトラブルです。

また、多湿な状態は菌がすみやすい環境のため、細菌が増えやすくなります。においの原因になったり、他のトラブルが起こる可能性もあります。

シャンプー後、髪の毛の水気を切ってタオルドライし、ある程度水分が取れたところでドライヤーで乾かします。

髪の毛の乾かし方

1)タオルで髪の毛を挟むようにして、大体の水分を取ります。

2)手ぐしを入れながら、頭皮と根元にドライヤーの風を当てます。

3)頭皮と根元が乾いたら、そのさきの髪を乾かします。

4)髪の毛が8割ほど乾いたところで、終了です。
完全に乾くまでやると、頭皮に熱風を当て過ぎてしまうので、潤うはずの頭皮環境が悪化し乾燥していきます。

注意
一箇所にドライヤーの熱風を集中し過ぎないよう注意しましょう。
ドライヤーの熱風の吐き出し口から髪の毛は、20cm程離しましょう。

外出するときには、帽子をかぶったり、日傘を使うようにしましょう

 

日傘や帽子で紫外線を対策

使う帽子は木綿や麦わら帽子など、通気性の良いものを選んでください。頭皮が蒸れてしまっては、頭皮に悪影響です。汗をかいたら、頭皮を乾かすために帽子は脱ぎましょう。

紫外線などの外的刺激は、頭皮のうるおいを奪います。日傘などを使って、なるべく紫外線を防ぐようにしましょう。もちろん紫外線対策は、頭皮だけでなく、肌の保湿にも効果的です。おすすめの日焼け止めに興味がある方は、こちらをご覧ください。

頭皮に負担の少ない髪型にしましょう

ロングヘア

頭皮状態が良好であれば、ロングでもショートでも髪型が頭皮の負担になるということはありません。ただし、長い間、極端なロングヘアにしているのは毛穴に負担がかかります。
適度に切って、頭皮や毛穴の負担にならないようにしましょう。

また、逆毛をたてたり、スタイリング剤を毎日大量に使ったりすることを繰り返せば、頭皮環境にはマイナスです。無理に作ったヘアスタイルのせいで頭皮の血流が阻害されたり、髪や頭皮を痛めてしまうことも多いです。頭皮に負担をかける髪型は、結婚式やパーティなど、短時間だけにしておきましょう。

なお、パーマやカラーは薬剤(アルカリ性)をつけて髪の毛を化学処理することになります。その薬剤が頭皮に付着すると、頭皮が刺激を受ける場合があります。

パーマやカラーをされる場合、可能なら、事前に薬剤でパッチテストを行いましょう。パッチテストが難しい場合は、ヘアスタイリストと相談して、頭皮に負担にならない髪型や薬剤の付け方にしていきましょう。

頭皮の乾燥や保湿に関するよくある質問

頭皮の保湿に関するよくある質問にお答えします。

“よくある質問”

  • 頭皮は乾燥しやすい?
  • 乾燥でフケが出る場合はどうしたらいい?

頭皮は乾燥しやすい?

A.いいえ、頭皮は乾燥しにくい場所です。

頭皮は皮脂を分泌する器官(皮脂腺)の数が、額(Tゾーン)の約2倍、背中の約5倍もあり、身体の中で最も皮脂の分泌量が多い場所です。

頭皮の皮脂腺と汗腺の数

頭皮自体は毛髪や、ローション・乳液と同じ働きをする皮脂膜によって外気の乾燥や紫外線の影響から保護されていて、水分量やうるおいが保たれています。

したがって、基本的に頭皮は基本的に乾燥しにくい部位です。
しかし、頭皮の環境を壊すシャンプー方法・アイテム選びをしていると、乾燥してしまうことがあります。

乾燥でフケが出る場合はどうしたらいい?

A.頭皮環境を整える方法を実践してください。

頭皮環境を整える方法

  1. 頭皮にやさしいシャンプーを使用する
  2. 化粧水を頭皮にかける
  3. 普段の過ごし方に気を付ける

乾燥でフケが出る場合は、シャンプーの成分が頭皮に合っていない場合があり、乾燥してしまう可能性があります。頭皮に優しいシャンプーに変更し、保湿のために化粧水を頭皮にかけるとよいでしょう。

ドライヤーの使い方や帽子の使用など、普段の過ごし方にも気をつける必要があります。まずは習慣を見直すことが重要です。

関連記事:かゆみ・フケ|頭皮トラブルの原因と対策を徹底解説

まとめ

頭皮は本来、とても乾燥しにくい場所です。

しかし、この記事でご紹介したように、頭皮環境を破壊する行為を普段から行っていると、
頭皮が乾燥し、フケやかゆみの原因となります。

そのため、頭皮の乾燥を感じている方は、保湿ローションやオイルを塗る前に

  1. 頭皮の洗い方
  2. シャンプーの選び方
  3. 普段の過ごし方

を見直してみましょう。

どれも今すぐできる方法なのでおすすめです。
ぜひ今日から実践してみてください。

 

この記事を書いた人

スキンケアアドバイザー歴14年目。母も叔母も祖母もシミ・ソバカスに悩んでいる家系で、普段から紫外線対策は入念に行う。また頭髪にも悩みがあるため、頭皮や髪の毛のお手入れ方法情報も日々収集中。日本化粧品検定1級・日本化粧品検定協会認定コスメコンシェルジュ。

目次