
オイリー肌は洗顔でなおすもの。
だから、皮脂がしっかり取れる洗顔料を使わなくちゃ。
オイリー肌で悩んでいた18~23歳の頃にそう考えた私は、せっせと洗顔をしていました。
学生時代は、1日に3回も4回も洗っていたときがあったほど。
皮脂を落として、スッキリしたくて仕方がなかったのです。
でもそれは大きな間違いでした。
あの頃の私に会えるのなら、「洗いすぎはダメ!」と教えてあげたいぐらいです。
もしあなたも、あの頃の私のように、
- 一日に何度も洗顔をするぐらい、オイリー肌に悩んでいる
- すぐにテカテカになる肌に嫌気がさしている
- 昼には崩れるメイク直しに疲れている
そんな思いをされているなら、お伝えしたいことがあります。
それは、「洗顔だけでは、オイリー肌は改善しない」という事実です。
オイリー肌でいつまでも悩まされているなら、そこには根本的な勘違いがあるかもしれません。
この勘違いを正すことができたら、私と同じように、あなたのオイリー肌はきっとおさまります。
この記事を読むと、
- 洗顔でオイリー肌がなぜ改善しないのか
- オイリー肌に適した洗顔料の選び方
がわかります。
私は肌のことを一から勉強をした結果、オイリー肌から抜け出すことができました。
現在もその仕事を続けており、早くも20年以上が経過しました。
今では、朝のメイクのまま夕方まで過ごすことだってあるぐらい、快適な生活を送っています。
私自身も悩んだ経験を元に、オイリー肌に適した洗顔料の選び方と、正しい洗顔方法をレクチャーします。
オイリー肌の悩みから抜け出すために、ぜひあなたの毎日のケアにお役立てください。
1.オイリー肌だから気になる『洗顔に関するQ&A』
「オイリー肌がおさまる洗顔料ってありますか?」
「洗顔して2~3時間すると、顔がテカテカになってしまう。もっといい洗顔料はある?」
そんな疑問をお持ちのオイリー肌の人は大勢おられます。
かくいう私もその一人でした。
「テカテカし始めるのは、ちゃんと皮脂が取れていないから」と思って、洗顔料選びばかりをしていました。
皮脂を取るケアだけではオイリー肌の改善は遠回りです。
この章では、オイリー肌で洗顔料選びに苦労をされていらっしゃる方に知っておいていただきたい『洗顔料に関するQ&A』をご紹介します。
オイリー肌に適した洗顔料選びのポイントはここにあります。
まずはここを押さえておきましょう。
Q1.オイリー肌は、洗顔料で改善できる?
A.洗顔料だけでは、オイリー肌は改善しません。
ただし、洗顔料の選び方によって、過剰なオイリーが収まることがあります。
1-1-1.皮脂の働きは、肌を守ること
オイリー肌の原因となっている『皮脂』は、毛穴の中にある『皮脂線』から分泌されています。
分泌された皮脂は、汗とまじりあい、肌表面に薄い膜『皮脂膜』をつくります。
<皮脂膜5つの働き>
-
皮膚や毛髪をなめらかにし、光沢を与える
-
角質層や毛髪中に含まれている水分の蒸発を防ぐ
-
肌を弱酸性に保ち、酸に弱い細菌やカビが肌に侵入するのを防ぐ
-
外力による摩擦を軽減し、外傷を防ぐ
-
水や毒性物質の体内への侵入を防ぐ
(美容皮膚科学事典より抜粋)
オイリー肌にとっては天敵のように思えますが、皮脂膜は、私たちが生きて活動する上で欠かせない、こんな『バリア機能』として働いてくれています。
1-1-2.守る必要がなくなったら、過剰な皮脂分泌は止まる
『バリア機能』が正しく働いている時は、皮脂分泌も正常です。
つまり、オイリー肌になっているということは、皮脂分泌が過剰になりすぎている状態だということ。
その原因の最たるものは、『肌の乾燥』です。
『角質層』は、水分がたっぷりと維持されている状態だと、『バリア機能』として、外界の刺激から肌を守ったり、水分を保つ働きをしてくれます。
でも、水分が少ない状態だと、『バリア機能』は低くなります。
オイリーは、低いバリア機能を補うために、皮脂膜を少しでも多く作って肌を守ろうと、体が機能している証拠です。
ですから、乾燥を改善することが、過剰な皮脂分泌を止める唯一の方法なのです。
1-1-3.だから、洗顔料選びがオイリー肌には大切
洗顔料は、皮脂をとるもの。
だから洗顔料で乾燥は改善できません。
でも、「皮脂をとりすぎない洗顔料」を選べば、過剰になっている皮脂分泌がおさまる可能性があります。
だから、洗顔料選びは、オイリー肌にとって大事なポイントとなるのです。
Q2.洗顔後2時間しか経ってないのに、顔がべたべたするのはなぜ?
A.洗顔後すぐに肌は皮脂分泌を始め、洗顔前の状態に戻そうとするからです。
ですから、すぐに顔全体は皮脂で覆われ、ベタつきを感じ始めます。
私たちの体は、肌表面の皮脂膜が薄まると、皮脂分泌を活発化させる働きを持っています。
皮脂の分泌は絶え間なく一定に行われているわけではない。
皮脂の分泌がある一定量まで達すると、皮脂腺に圧力を加えて、排泄を抑制するようになる。これを飽和皮脂量という
実験的に皮膚表面の皮脂をアルコールでぬぐいさると、皮脂は2~3時間以内に急速に分泌される。しかし、皮脂量がもとに回復すると、それ以降の分泌は緩慢になる。引用元:美容皮膚化学事典 第7版 (中央書院発行)
洗顔をしたり、皮脂を取ったりしても、2時間程度で肌表面の皮脂量は元に戻るというわけです。
ですから、洗顔後、皮脂が取れてスッキリしたとしても、すぐに皮脂は分泌されてしまい、べたつきだすののです。
これは、肌を守ろうとする体の正常な機能です。
「私だけがどうして、べたべたしたり、テカテカしているの?」と悩んでいるかもしれませんが、差はあれど皆がそうなので安心してください。
オイリー肌のあなたは、ほかの人よりも皮脂分泌が多いので気になる度合いが強いのかもしれません。
このまま読み進めていただければ、改善のヒントがきっと見つけていただけます。
Q3.オイリー肌だから、水洗顔だけで顔を洗っても汚れは落ちない?
A.洗顔の目的は、皮脂や汚れを落とすもの。
人肌程度のぬるま湯(34~37度)で洗顔をすれば、ほとんどの汚れは落とせます。
ただし、眠っている間に行われる新陳代謝のあとの朝の洗顔と、汗や汚れが付着している帰宅後(夜)は、洗顔料を使うほうが肌に汚れが残りません。
ですからおすすめは、
朝晩は洗顔料を使った洗顔。
合間に洗顔が必要になれば、ぬるま湯での洗顔を行うという方法です。
1-1でお話したとおり、「皮脂の取りすぎ」は、過剰な皮脂分泌につながりかねません。
ですから、洗顔料を使わずに洗顔するという方法は、オイリー肌対策にとてもいい方法です。
Q4.オイリー肌なのに、洗顔後の肌に保湿が必要なの?
A.はい、必要です。
洗顔後の肌は水分を含んだ状態なので、そのままにしておくとすぐに蒸発し、乾燥してしまいます。
さらに、悪いことに、蒸発の際に、肌内部にある水分まで一緒に持っていってしまう『過乾燥』を引き起こします。
すると肌はどんどん乾燥してしまい、わずかな水分を守ろうとして、さらに皮脂分泌を過剰にしていきます。
「水分がしっかりある状態をつくる」ことと、「その水分を維持すること」この2つの保湿ができれば、過剰な皮脂分泌はおさまりはじめます。
洗顔後の肌はとにかくすぐに保湿をすることが大切です。
詳しくは、後述しますので参考にしてください。
2.オイリー肌を悪化させない洗顔料選びに大切な2つのポイント
皮脂は取ると、すぐに分泌されてしまいます。
ですから、オイリー肌は、皮脂を取り過ぎないことが大切です。
オイリー肌は、洗浄力の強い洗顔料を使う傾向にあります。
このような洗顔料は、皮脂を取り過ぎてしまい、分泌をさらに活発化させることがあります。
そして、危険なのは、オイリー肌をさらに悪化させてしまうことです。
オイリー肌がいきすぎると、肌は過敏な状態になり、刺激に弱い敏感肌に傾かせてしまいます。
ですから、オイリー肌の洗顔料選びで大事なポイントはこの2つです。
- オイリー肌用の洗顔料は避ける
- 肌を乾燥させない洗顔料を選ぶ
詳しく見ていきましょう。
2-1.オイリー肌用の洗顔料は避けて、過剰分泌を防ぎましょう
オイリー肌用洗顔料は、べたつきやすい肌をすっきりさせる目的で作られた商品が多いので、「洗浄力が高い」傾向にあります。
洗顔料は汚れも、皮脂も、肌の保湿成分も、何も区別しません。
くっつくものは何でも取り込んで、洗い流そうとします。
こうして必要以上に洗顔料によって洗い流されることが、皮脂膜がなくなって、角質層に悪影響を与えます。
- オイリー肌用
- ニキビ肌用
- 脂性肌用
上記のように謳われている洗顔料の使用は避けて、これ以上の皮脂過剰を防ぎましょう。
2-2.肌を乾燥させない洗顔料を選び、肌状態の悪化を防ぎましょう
角質層の水分が不足していると、皮脂分泌は過剰に傾きます。
それが常態化すると肌のバリア機能が低下し続け、オイリー肌だけではなく、敏感肌を併発してしまうことがあります。
これがオイリー肌が最も避けたい、『オイリーなのに敏感肌』の状態です。
オイリー肌は悪化すると、敏感肌になってしまうのです。
ですから、これ以上水分を奪わない洗顔料を選ぶことが必要です。
オイリー肌なのに、こんな傾向がある人は、肌を乾燥させている可能性があります。
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これ以上、乾燥させないように、今お使いの洗顔料を見直しましょう。
<肌を乾燥させる洗顔料の例>
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2-3.オイリー肌におすすめするのは『ダブル洗顔不要』タイプ
オイリー肌におすすめしたいのは、メイク落としと洗顔が1回でできる『ダブル洗顔不要クレンジング』です。
- 洗浄力に幅があり、肌タイプに応じて選べること
- 洗顔回数が減るので、オイリー肌に適している
- 何より、落としすぎない洗浄力に調整してあるものが多い
この3つが理由です。
そして、その中でも、メイク落としてだけではなく、洗顔料としても利用できる商品もあります。
これはとても便利です。
「洗顔がいらない!自分に合ったダブル洗顔不要クレンジングの選び方」という記事で、肌タイプに応じたおすすめ商品も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
3.オイリー肌におすすめする洗顔方法
洗顔料を選んだら、次は洗い方も見直しましょう。
皮脂分泌が活発な人は、肌の取扱い方を間違えてしまい、さらに活発化させることがよくあります。
その理由と、正しい肌の取扱い方法をお話します。
この4つを気を付けるだけで、皮脂分泌の活発化が収まることがあります。
もちろん1日で皮脂が止まるわけではありませんが、これからの肌を育てるつもりで下記のケアを行ってみてください。
肌の生まれ変わりは約1か月ですので、まずは1か月は続けてくださいね。
ちなみに私は、4か月で肌状態が変わったことを実感しました。
オイリー肌の悩みが深い人ほど、きっと良い効果を得ていただけることと思います。
3-1.洗顔料を使った洗顔は朝晩の2回だけ。気になるときはぬるま湯洗いを
洗顔料の洗浄力は、ときには落としすぎを招きます。
ですから、洗顔料を使った洗顔は、朝晩2回だけにしておきましょう。
皮脂を落としすぎず、それでいて清潔を保てるのがこの回数です。
もし、皮脂が気になるときには、人肌程度のぬるま湯(34~37度)で、洗い流すようにしましょう。
3-2.熱いお湯を使った洗顔は止めましょう
熱いお湯は必要以上に皮脂を溶かしてしまいます。
さらに、角質層の細胞同士のつながりまで溶かしてしまうので、乾燥を招きます。
熱いお湯を使った洗顔は、オイリー肌には厳禁です。
肌へ悪影響のない、体温ぐらいのぬるま湯(34~37度)が適切です。
3-3.タオルは素材も吟味し、肌ざわりで選びましょう
洗顔後の肌はとてももろい状態です。
タオルで水分を拭き取る際は、そっと押さえるだけにしておきましょう。
洗顔後の肌、水分とともに皮脂を取りたくて、ゴシゴシこすってしまうことがあります。
これはオイリー肌によくある傾向です。
お風呂上がりの肌はふやけています。
あのように、水分を含んだ角質層は一時的にとてももろくなります。
そんな状態のときにゴシゴシこすると、肌細胞は壊れます。
すると、角質層(バリア層)も剥がされることになり、肌は必死で皮脂でバリアを補おうとするのです。
すっきりしたくてゴシゴシ拭くと、肌を壊し、皮脂の過剰分泌を招きます。
ゴシゴシ拭いてしまう人は、そっと押さえる拭き方に変更してくださいね。
3-4.洗顔後は60秒以内に保湿を行いましょう
洗顔で皮脂が取れたあとの肌は、すぐに水分を蒸発させてしまいます。
タオルで水分を押さえたら、60秒以内に保湿ケアを行いましょう。
ここに、こんな研究データがあります。
これまでの研究で、お風呂上がりに浴室を出ると急激なスピードで肌の乾燥が始まり、やがて入浴前よりも水分量が低くなることがわかっている。お湯で皮脂やNMF(天然保湿因子)、角層細胞間脂質といった本来肌に備わっている保湿物質が流出してしまい、肌の水分を保てなくなることが原因であるという。
(中略)
皮膚科学の観点で見ると、保湿ケアは皮膚水分量が保たれているうちに行ったほうがよいという。今回の検証結果から考慮すると、皮膚水分量が有意差を持って入浴前より高い「出浴10分後」が保湿すべき制限時間であり、「保湿リミットは10分」であることが明らかになったとのこと。
「入浴可能な健康に問題のない20~40代の女性14名で、入浴前後の皮膚水分量の変化を計測したところ、出浴10分後までは入浴前より皮膚水分量が多く、統計学的有意差が認められた。しかし、以降の計測では、入浴前と同程度まで低下し、さらに出浴30分後、出浴60分後では皮膚水分量が低下して、入浴前と比較すると有意に低い数値となることがわかった」だそうです。
図を見る限り、一番肌が潤っているのは出浴1分後です。
ここから急激に、水分量は減っていきます。
乾燥を防ぐためには、蒸発するその前にうるおい補給をしてあげましょう。
目指すは、洗顔後60秒以内です。
まとめ
オイリー肌のケアで大切な洗顔料選びは、『皮脂を落としすぎないこと』が重要なポイントです。
「オイリー肌だから」と皮脂を落とすケアばかりをしていると……
皮脂分泌が活発化するだけではなく、肌が乾燥する
↓
バリア機能が低下
↓
さらに乾燥が常態化し、敏感肌へ傾かせていく
こんな悪循環を招きます。
だからこそ、洗顔料選びが大切です。
オイリー肌がいつまでも続くという人は、この記事を参考に、洗顔料選びを見直してみてください。
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