男性のニキビを治すために必要な基礎知識とスキンケア方法を紹介

男性のニキビケア

突然できる目立つニキビ。
「思春期に入り急にニキビができて困っている」
「大切な商談前にニキビができてクライアントからの印象が悪くなるのは嫌だ」
そんな男性も多いのではないでしょうか。

この記事では、男性のニキビ悩みを解消するために必要なスキンケアや、ニキビ・スキンケアアイテムに関する基礎知識などをご説明します。
ニキビの悩みを解消するヒントになれば幸いです。


1.ニキビの基礎知識と原因

「ニキビは青春のシンボル」と考えている人もいると思います。
しかし、ニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という正式名称をもつ、皮膚の慢性炎症性疾患です

ですから、状態が悪い時には皮膚科医師の診察を受けることが必要です。
まずはそれを念頭に置いておきましょう。

ニキビは特に思春期に男性ホルモンの働きによって「皮脂」の分泌が活発になることでできやすくなります。
一般的に「思春期ニキビ」と呼ばれています。

そして、成人してからもホルモンバランスが乱れることでできやすくなるニキビを「思春期ニキビ」と区別するため、こちらは「大人ニキビ」といわれています。

この章では、ニキビの種類、ニキビが生じるメカニズムについて説明します。

1-1.「ニキビの種類」について

ニキビの種類

ニキビとは、「皮脂が毛穴に詰まった」状態で、アクネ菌が増殖し、炎症を起こすことで生じます。

毛穴に詰まった皮脂は面皰(めんぽう)といい、コメドと呼ばれます

面皰を放置すると、詰まった毛穴の中央に白い点が生じていきます。
これを「白ニキビ(閉鎖面皰)」といいます。

白ニキビをさらに放置すると、中に詰まった皮脂が酸化し、毛穴の出口が開いて黒ずんで見えます。
これを「黒ニキビ(開放面皰)」といいます。

白ニキビや黒ニキビの状態ではまだ炎症はありませんが、それらをさらに放置すると炎症を起こして赤く目立つようになり、いわゆる「赤ニキビ」となります。

さらに、ニキビの中が化膿して黄色い膿が生じる段階は、「黄ニキビ」といわれています。
膿や皮脂が毛穴からあふれ出ると、ニキビ跡として皮膚の凸凹が残ってしまう可能性があります。

このように段階を踏んでニキビが悪化していくので、ニキビが生じたら、なるべく早い段階で対処することが重要です

1-2.「思春期ニキビ」について

思春期に見られるニキビは男性ホルモンの影響があり、これは男女ともにニキビの大きな原因といえます。
男性ホルモンがなぜニキビ発生に関係しているのか、できやすい場所はどこかなど、詳しくご説明します。

原因①男性ホルモンによる影響

第二次性徴期、いわゆる思春期にさしかかると、男女ともに「男性ホルモン」の分泌量が一気に増えていきます。

この男性ホルモンが皮脂腺を刺激することで、皮脂の分泌量も増加。
過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まったまま放置されると、肌の常在菌であるアクネ菌が皮脂をエサに繁殖していきます

これが「思春期ニキビ」の第一段階です。

原因②毛穴の詰まりによる影響

過剰に分泌された皮脂とともに思春期ニキビの原因とされているのが、毛穴の詰まり、いわゆる「角化異常」です。

思春期に入り男性ホルモンが増えることで、皮脂分泌量が急増すると同時に、毛穴まわりの皮膚が硬くなる「角化」も生じます。

この角化によって毛穴がふさがれ、皮脂が詰まりやすくなると、その皮脂をエサに肌の常在菌であるアクネ菌が繁殖。
炎症を引き起こし、ニキビが悪化していきます

このような思春期ニキビは、主に皮脂の出やすいTゾーン(額~鼻)にできやすいといわれています。

原因③間違ったスキンケアによる影響

上記のような原因のほか、
「皮脂を取り除こうと1日に何度も洗顔する」
「口コミやネットの情報を過信して肌に合わないスキンケア用品を選ぶ」
「自分でニキビを潰す
などの間違いケアもニキビが悪化してしまう原因です。

「みんなやっているから」と思い込むのではなく、自分の肌に合うものを選ぶ、正しいケアをする、気になるときは皮膚科に行って治療薬を処方してもらう、などの対応が大切です。

正しいスキンケア用品の選び方や手順は後述しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1-3.「大人ニキビ」について

成人してから生じる「大人ニキビ」の原因は、思春期ニキビとは異なります。
その主な原因には、生活習慣やストレスによってホルモンバランスが乱れてしまうこと、肌の乾燥などが挙げられます

それらによって皮脂分泌が増えるだけではなく、角質層が硬くなって毛穴に詰まりやすくなることも、ニキビ発生につながります。

さらに、成人男性ならではの習慣や、最近増えてきた「ある習慣」によってもニキビが生じやすくなることがあります。

それらの原因を、一つずつ説明します。

原因①生活習慣による影響

女性の場合、月経周期によってホルモンバランスが乱れ皮脂分泌量に変化が生じることから、ニキビができやすくなります。
しかし、男性の場合も、睡眠不足やストレスによってホルモンバランスの乱れることから皮脂の量が増え、ニキビが生じやすくなります

また、肌の乾燥にも気をつけましょう。
保湿ケアをおろそかにして肌が乾燥していると、肌表面からうるおいが逃げるのを防ぐためにかえって皮脂の分泌量が増えることがあります。

乾燥によって肌の生まれ変わるサイクル(ターンオーバー)が乱れ、古い角質が肌に溜まります。
角質が溜まること自体は肌にとっては悪いことではないのですが、肌状態によっては毛穴をふさいで皮脂が詰まりやすくなります

意外なところでは、布団や枕カバーも要注意。
寝具は皮脂が付着しやすく、皮脂を好む雑菌が繁殖しやすくなっています。

肌の炎症を防ぐには、肌が降れるものをこまめに洗って清潔を保つことが大切です

他にも、これも盲点かもしれませんが、脂質や糖質の多い食べ物が皮脂分泌量増加につながるといわれています。

大人ニキビが改善しないときには、生活全般を見直すことをおすすめします。

1-4.「髭剃り」による肌荒れニキビについて

髭剃りは電気シェーバー一択

男性特有のニキビの原因に、「髭剃り」があります

肌表面にある角質層(角層)は、肌のうるおいを保ちながら外部刺激から肌を守る「バリア機能」を持っています。
しかし、髭剃りの際、剃刀によって角質細胞がはがれ角質層が薄くなると、バリア機能は低下します。

外部からの刺激や細菌の侵入などに対して無防備な状態になります。
さらに、肌のうるおいも少なくなり、乾燥が悪化して肌荒れしやすくなっているのです。

そのような状態で、剃刀負けした部分からアクネ菌が入り込んでニキビができたり、傷ができることで炎症による肌荒れを起こりやすくなります

1-5.「マスク」による肌荒れニキビについて

新型コロナウイルス感染拡大の影響で格段に増えたのが、マスクによるニキビ悩み。

「マスクをしているので保湿効果が得られるのでは?」と思う人は多いかもしれません。

マスクの内側は呼気や汗がこもって高温多湿の状態。
高すぎる湿度によって入浴後の肌のようにふやけ、バリア機能はかえって低下することがあります。

さらに、マスクを外すことで一気に口もとの温度は低下し、蒸気は一気に拡散して肌が乾燥状態に陥ります。

この温度・湿度の差がバリア機能をさらに低下させ、ニキビができやすくなる原因となるのです

汗と共に皮脂が増えやすくなることも、毛穴詰まりによるニキビの原因に。

「マスクを多用する→うるおって肌がキレイになる」のではなく、かえってニキビになりやすい状態になる、ということを頭に入れておきましょう。


2.ニキビができたら、まずは皮膚科へ

治らないニキビは、皮膚科を受診することを視野に入れてください。

毛穴に詰まった面皰(コメド)や、できてしまったニキビの治療であれば、保険が適用されます

色や凹凸が目立つニキビ跡の治療や「なるべく早くキレイにしたい」という場合、自由診療でレーザー治療やケミカルピーリングなどを行なう方法もあります。

この章では、保険診療の範囲内で行われる主な治療内容についてご説明します。

参考:日本皮膚科学会「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017

2-1.「面皰(めんぽう)の圧出」

毛穴に詰まっている皮脂や角質などを、専門の器具で取り除きます。

「ニキビは自分で潰す」という人もいますが、自己流で面皰圧出を行なうと「皮脂を取り除ききれない」「雑菌が入る」などが原因でニキビが悪化してしまうことがあります。
ニキビは絶対につぶしてはいけません

また、炎症を伴うニキビを潰したり、潰し方が悪かったりすると、ニキビ跡が生じることもあり、かえって悩みの種となることも。

面皰の圧出は、皮膚科に任せた方が安心です。

2-2.「塗り薬」

皮膚科では、ニキビの原因菌の繁殖を抑える薬や炎症をやわらげる薬、毛穴の詰まりを改善する薬などが処方されます。
症状によって、複数を組み合わせて使われることもあります。

全体に塗ることもあれば、ニキビ部分だけにつける場合もあるので、皮膚科医師を相談して、使いやすく続けられる薬を処方してもらいましょう。

2-3.「飲み薬」

飲み薬には、ビブラマイシンやミノマイシンなどの抗生剤があり、炎症のあるニキビの治療として処方されます。

日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017」によると、「塗り薬と飲み薬」を併用した治療が推奨されています。

日本皮膚科学会が策定したにきび治療のガイドラインでは、アダパレンという毛穴の詰まりに効果があり、にきびをできにくくする薬と、アクネ菌や炎症に有効な抗生物質の飲み薬と塗り薬を強く推奨しています。
赤いぶつぶつしたにきびや膿を持ったにきびがあれば、アダパレンと抗生物質の飲み薬と塗り薬を組み合わせて使い、赤いにきびがよくなった後はアダパレンでの再発予防(維持療法)をする方法が、標準的な治療法です

引用:皮膚科Q&A「ニキビ/皮膚科での治療法は?

また、化膿や炎症のあるニキビ改善に十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、炎症をしずめる排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)などの漢方薬を補助的に処方されることもあるようです。


3.正しい洗顔料・保湿化粧品の使い方

前述の通り、ニキビには「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」に大別されます。
原因は異なりますが、肌表面で起こっている「皮脂が毛穴に詰まってニキビができている」という症状は同じです。

どちらのニキビの場合でも、基本的なスキンケアは同じです

選ぶ洗顔料や化粧品は、ニキビになりにくいというテストが行われた「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載された商品選ぶことがおすすめです

そして、普段のスキンケアはもちろん、ニキビができている場合は特に摩擦に注意してください。
摩擦によって肌表面の角質層(角層)が乱れるとバリア機能が低下し、ニキビの原因となる菌が入りやすくなります。

スキンケアアイテムをこするようになじませるのではなく、やさしくパッティングするようになじませてください。
乳液やクリームをのばす際も、ゆっくり丁寧にひろげましょう。

オールインワンのスキンケアアイテムは、化粧水、乳液、美容液など複数の役割をひとつに集約しています。
何度も肌に触れる必要がないので摩擦を減らせる、というのもメリットのひとつ。
ニキビ肌のスキンケアにおすすめです。

3-1.正しい洗顔の手順

肌の汚れを落とす前に、まず手をしっかり石鹸で洗って汚れを落としましょう。

まずは、手を洗いましょう

事前に洗っておくことによって、手に付着した汚れや雑菌で肌荒れが悪化するのを防げます。
手の油分も落ちるので、洗顔料の泡立ちも良くなります。

手をよく洗い、肌を水またはお湯で予備洗いして肌表面のホコリや汚れを落としたら、洗顔料に水分を含ませてよく泡立てます。

ゴシゴシこするように洗うのは、摩擦が強い刺激となって炎症が悪化してしまうのでNG。
優しく丁寧に泡をひろげ、顔と手指が直接触れることがないようにしましょう。

そして重要なのが、すすぎ。
丁寧に行ない、泡をしっかり落としましょう。

タオルで拭くときも、ゴシゴシ力を入れるのではなく、優しく水気を取ってください。

肌荒れを防ぐ髭の剃り方⑤

洗顔の注意点

余分な皮脂や汚れを取り除き、肌を清潔に保つ手段として、洗顔をしっかり行なうのはとても大切なこと。

しかし、洗顔のし過ぎは、肌に必要な皮脂も落としてしまうので要注意。
肌のバリア機能が低下し、刺激や雑菌の侵入に弱くなってしまうのです。
「洗顔は朝晩の1日2回のみ」と決めておきましょう

「ニキビ肌に摩擦はNG」と何度もふれていますが、摩擦によってバリア機能が低下し、角質層が固くなって毛穴が詰まりやすくなります。

しかも、ニキビが潰れて雑菌が入り、かえって炎症がひどくなることもあります。

洗顔時には、「しすぎない」「こすらない」に気をつけることがポイントです

3-2.正しいスキンケアの手順

洗顔後の肌は、皮脂だけでなく、ふやけた肌から水分が蒸発するため水分も不足しがち。

肌の乾燥が悪化するとバリア機能が低下し、ニキビ悪化の原因となる恐れがあります。
せっかく肌を清潔にしてもニキビを繰り返してしまっては残念ですよね。

洗顔後はなるべく早く、できれば5分以内には保湿ケアを行ない、肌に必要なうるおいを補いましょう。

スキンケアの手順としては、まず化粧水で水分を補い、その後乳液→クリームで油分を補います。
化粧水だけでケアを終了するのはおすすめしません

オールインワンアイテムなら、肌の摩擦を減らせるだけでなく時短ケアにもなるのでおすすめです。


4.メンズニキビに関するQ&A

「女性向けのスキンケア用品を使っても大丈夫?」
「ニキビは隠せる?」
など、男性のニキビケアに関して生まれやすい疑問をQ&A形式にまとめてみました。

ニキビケアについて気になることがあったら参考にしてください。

Q1. 女性向けのスキンケア用品を使ってもいいのでしょうか?

A.男性が女性向けのスキンケア用品を使っても、特に問題はありません。
化粧品の効果は「保湿」ですので、それができればOKです。

ただし、女性向けのスキンケア用品には、保湿に特化して油分を多く含んでいるものが多数あります。

使う人の肌質によっては、
「テクスチャーが気になる」
「オイリー肌なのに、余計に肌のベタつきが気になるようになった」
ということも。

ですが、これは「慣れ」の部分が大きいため、1~2か月使ってみて、肌の変化をきちんと見るようにしてください。

Q2. コンシーラーを使ってニキビを隠したいんだけど大丈夫?

A.女性のメイクと同様に、ニキビができている箇所にはメイク用品を使わないほうが望ましいです。
どうしてもニキビ自体に触れることが多く摩擦を起こし、ニキビや炎症を悪化させる可能性が高いためです。

しかし、目立つのが嫌で隠したい、と考えている人もいると思います。
使いたい場合には、コンシーラーを塗る際も、少量を少し肌にやさしくなじませるようにし、肌への摩擦を起こさないよう気を付けましょう。

Q3.スキンケアをすればニキビは治る?

A.スキンケアに使うものは、あくまで化粧品。
薬ではないため「ニキビが治る」とはいえません。

スキンケア用品は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」(旧薬事法)によって、医薬品・医薬部外品・化粧品に分けられています。

「医薬品」は、病気の治療目的で用いられるものです。

「医薬部外品」は、医薬品と比べて効果・効能が穏やかなもの。
予防目的で用いられており、製造・販売には厚生労働省の認可が必要です。

「化粧品」は医薬部外品よりもさらに効果・効能が穏やかで、肌の美化目的で用いられるもの。
医薬部外品には「炎症を抑える」と書かれた成分が含まれているものもありますが、基本的には「化粧品」です。

ですから、「皮膚科医師の治療」で今あるニキビへの対処をしつつ、「化粧品でスキンケア」を行って肌の状態を整えることがおすすめです。

また、スキンケアと並行して生活習慣を改めることも効果があると考えます


まとめ

男性のニキビができる原因やニキビの種類のほか、スキンケア用品選びや手順などニキビに関する知識を正しく把握し、きちんとニキビケアすることが大切。

化粧品だけに頼らず、ひどくなる前に皮膚科を受診し、日頃のスキンケアに処方薬を組み合わせてしっかり治すことも肝心です。

ニキビで悩んでいる、ニキビ跡が残ってしまうことを心配している、という人は、この記事を参考に肌をすこやかに整えてくださいね。