2019年12月01日
「夕方、帰宅途中の電車のガラスにうつる自分の顔にくすみがある」
「『顔色が悪くなってきたよ』と言われるのは、顔がくすんでるから?」
「顔を洗った後は透明感があるのに、時間が経つと肌がくすんで見える」
このように、顔全体に〝くすみ〞を感じる方が多くおられます。
肌トラブルではないけれど、なんとなく気になるからなんとかならないかな……そんなお悩みのようです。
〝くすみ〞には、シミやシワのようにわかりやすい定義はなく、人によって、くすみと表現しているモノが違ったり、原因がまったく異なることもあります。
今回は、薄いシミでもなければ目の下のクマでもない、『今までより、なんとなくくすんで見える肌』について解説します。
結論からいうと、くすんだ肌色は解消できます。
解消できると言っても、「今日すぐになくなる」というものでも、「化粧品を使えばな
くなる」というものでもありません。
ただ、くすみの起こる理由がわかれば、割と簡単に解消できる肌悩みです。
くすみが気になる方は、ぜひ今日からケアを取り入れてみてください。
くすみはこんな肌状態から起こっている
一般的には、「透明感がない状態」や「一部、または全体が暗く見える」状態を指します。
ひじやひざの黒ずみもくすみに含まれます。
●肌に現れる症状
明確なシミやシワがあるわけでもなく、日焼けをした直後なわけでもなく、なんとなく肌がくすんで見える肌は、このような症状から「くすみ」が発生しています。
くすみが起こる原因は大きく3つ
①乾燥によるうるおい不足
角質層の水分がしっかりとあると、肌は透明感があります。
しかし、その水分が不足していると、肌はくもりガラスのようにくすんで見えます。
②血行不良による顔色の悪さ
毛細血管の流れが滞り、血色が低下することで、肌は黒ずみが目立つようになったり、黄色っぽくくすんで見えます。
③メラニン色素の影響
紫外線などの刺激を受けると、肌を守るために表皮の基底層にあるメラノサイトでメラニン色素がつくられます。
メラニン色素は、刺激から肌を守る役割を持っているので、刺激を受けると黒色化します。
これが角質層に点在しており、量が多ければ多いほど、肌を黒く、くすませて見せます。
だから、例えば、こんなことが具体的な原因になります。
●秋に起こるくすみ
健康な肌であれば、ターンオーバーによって、古い角質細胞とともにメラニン色素も排出されます。しかし、夏に紫外線を浴びすぎたり、ターンオーバーの乱れが起こっていれば、メラニン色素は留まり続け、くすみを引き起こします。
●年齢によって起こるくすみ
メラニン色素の量が少ない人ほど肌の色は白く、量が多い人ほど黄色〜黒味がかかっています。
そんなメラニン色素は、15歳頃までに生成量が増えたあと、20歳前後で少なくなるので、肌の色は白い方向へ傾きます。
そしてその後に、30歳頃からまた生成量が増える傾向にあります。
30歳頃といえば、肌のターンオーバーも滞りがちになる、いわゆる体の老化現象が出始めるときです。
そんなときにメラニン色素量が増え、排出が滞りやすくなります。
「シミができた!」と感じるのもこの頃です。
また、毛細血管の働きも低下し始めるので、これもくすみにさらに影響してきます。血液循環が緩慢になると、肌の血色が衰えます。
「唇の色が悪くなってきたな」と感じることで気づく方が多い現象です。
こうして、くすんだ肌が常態化していきます。
●炎症によって起こるくすみ
『メラニン色素』は角質層に点在し、紫外線を吸収して肌を守る役割をしてくれる大事な存在です。
肌に点在する量が少ない色白の人ほど紫外線の悪影響を受けやすいです。
だから、色白の人ほどシミもできやすく、紫外線を吸収しやすいから、肌も赤く炎症を起こしやすいです。そうした炎症が起きた場合、肌が修復されるときにメラニン色素の沈着が起こることがあるのです。
炎症が起こる原因は、紫外線だけではありません。
日焼け止めの刺激や、化粧かぶれ、虫刺されなど、炎症が起こる原因は意外にたくさんあります。
通常は、炎症がおさまって一定期間を過ぎると、ターンオーバーとともに排出されるのですが、うまく排出できていない時にメラニン色素が沈着し、くすみとなります。
●摩擦によって起こるくすみ
夏の暑い日、汗をかくから顔をゴシゴシとタオルで拭く日が多かった…そんなことが続いていたら、タオルによる摩擦で顔のメラニン色素の生成が増えていたかもしれません。
摩擦による刺激は炎症と同じ理由から、メラニン色素の沈着が起こります。
当てはまりそうな原因はありましたか?
このように、直接的な何かによってくすみが起こるというよりも、肌の代謝機能そのものが肌をくすませていることがよくあります。
くすみ肌の原因から見る、対策は大きく2つ
くすみの原因は色々あれども、目指す肌はひとつです。
水分がしっかりと維持されたうるおう肌には、透明感があります。
作りたいのはこんな〝くすみのない肌〞です。
そのために必要なことは、
この2つです。
それではどんなケアをすればいいのか、見ていきましょう。
●肌をくすませる原因をなくす
①乾燥によるうるおい不足
③メラニン色素の影響
直接的に肌をくすませている原因は、この2つです。
どれも肌表面で起こっていることなので、〝乾燥〞と〝紫外線〞への対策が効果的です。
●肌に透明感を与えるケアをする
①乾燥によるうるおい不足
②血行不良による顔色の悪さ
③メラニン色素の影響
ここが少しやっかいです。
一見、肌表面で起こっていることのように思えますが、この場合の〝乾燥〞は、〝ターンオーバーの乱れ〞を引き起こしたり、〝メラニン色素の沈着〞を引き起こす乾燥です。
つまり、〝乾燥〞していることから起こる、肌細胞そのものが未熟なことによる原因です。
ですから、3〜6ヶ月ぐらいをかけてゆっくりと肌細胞を育てていき、水分をしっかりと含んだ角質層を作ることが一番の対策になります。
角質層の状態がいいと、ターンオーバーが整い、毛細血管の周辺状況もよくなることから血液循環も変わってくることが期待できます。
くすみ肌から脱出し、透明感のある肌になるために
肌が保湿された状態は、透明感があります。
保湿された肌とは、「うるおった状態」であること。
つまり保湿とは、『適切な水分が良質な油分によって蒸発を防ぎ、肌に保持されている状態』を、化粧品で作ることです。
アクシリオを使ってそんな肌状態を作ってください。
保湿された肌を底上げする「ピーリングゲル」を日々にプラスしてケアをし、くすみ肌から透明感のある肌にしてくださいね。
※この記事は手作り新聞120号に掲載したものです
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