2026年05月30日
こんにちは、井上です。
皆さん、お元気ですか?
私は、あまり元気ではありません……実は先々週に⽇焼け⽌めを塗らない状態で、
紫外線を1時間ほど浴びてしまい、思いっきり⽇焼けしてしまいました。
年に1回の家族サービス中に、⼦供と⾏列に並び、不測の事態が重なった結果です。
さらに、そのあと、温泉に⾏くことになり、6歳の息⼦を⼀⼈でお⾵呂に⼊れる訳にも
いかず、同⾏することに。
おかげで、帰宅した頃には、肌は⾚く腫れあがり、激痛に苦しむことになりました。
急いで保湿をして、患部にアイスノンを装着。
ソファーにタオルを敷いて、座った状態から微動だにできなくなりました。
肌が腫れてゴワゴワに硬くなり、動かすと激痛が伴います。
少しでも何かに触れると、「燃えているのか?」というぐらい熱さと痛みを感じます。
ほんと久しぶりにやってしまいました。ただ、めったにしない⽇焼け。
せっかくなので、いろいろ検証しました。
基本的に、⽇焼け後ケアは2つです。
ひとつは、「患部を冷やす」こと。
これには、保冷剤が最適です。
私は、5つのアイスノンを駆使して患部を冷やしました。
お⾵呂に⼊る場合は、⽔⾵呂の⼀択です。
体は冷えますが、我慢しましょう。
もうひとつは、「保湿」です。
⽇焼けは、軽いやけどで、肌が極度の乾燥状態になります。
肌が乾燥すると、バリア機能が衰えて、刺激に弱くなります。
そのため、少しの刺激で激痛が⾛ります。
回復にはもちろん時間がかかります。
そのため、患部を徹底的に保湿します。
私は、アクアテクトゲルをべたべたになるまで塗ります。
通常、1ヶ⽉の使⽤量を2⽇ほどで使い切ります。
特に、⽇焼け後72時間以内にどれだけ保湿できるかで、その後の肌状態を決めることになります。
シミができるかどうかも、ここで決まります。
こうして患部にアクアテクトゲルを塗った後、アイスノンを当てて冷やし、ひたすら動かない⽇々を過ごします。
肌が乾いてきたら、すぐさまアクアテクトゲルを塗り⾜します。
と、これが基本的な⽇焼け後ケアです。
これをやるだけで、回復が早く、⽇焼け後の肌をキレイに保つことができます。
今回は、これ以外に医薬品を試すことにしました。
ドラッグストアに並んでいる⼀般的なもので乳液タイプです。
第2類医薬品に分類されており、ウフェナマート、リドカイン、クロルフェニラミンマレイン酸塩など、かゆみ⽌めや抗炎症作⽤がある成分が配合されています。
⽇焼けして2⽇⽬に、保湿の代わりに乳液タイプの医薬品を試しました。
でも、⼀向に痛みは治まらず、我慢できなくて保湿してしまいました。
すぐに乾燥してしまうので、塗り⾜しが⾯倒ですが、私の場合は保湿をしたほうが痛みが軽減するようです。
もしかしたら、形状の違いによって、効果の差があるかもと思い、3⽇⽬にクリームタイプも試しましたが、結果は同じでした。
内容成分の量を調べると同じだったので当然といえば当然ですね。
これを書いている今⽇は、⽇焼け後6⽇⽬で、痛みが治まると同時に、かゆみに苦しみだしています。
余談ですが、「ガマンする」という点においては、かゆみは痛みに勝ります。
本格的なガマン地獄に突⼊です。
で、医薬品(抗炎症)の効果は実感できなかったので、かゆみ⽌めはどうかとテストしています。
昨⽇から試しているのですが、気持ちだけマシになっているような気が。
乳液タイプよりもクリームタイプの⽅が良い気が。
ただ、保湿ありきです。
医薬品だけでは、やはりヒリヒリが治まりませんし、かゆみも強くなりました。
と⾔う訳で、私の経験から……⽇焼け後は患部を冷やすことと保湿することは必
須で、かゆくなってきたらクリームタイプの医薬品をプラスするといいですね。
前置きが⻑くなりましたが、ここからはそもそも⽇焼けを防ぐ、「⽇焼け⽌め」についての話を今回はさせていただきます。
美⽩効果のある⽇焼け⽌めとは
最近は、⽇焼け⽌めにも「美⽩成分」を配合したものが増えています。
美容雑誌などでは、これからの⽇焼け⽌めは紫外線カットは当たり前で、「美⽩がで
きなきゃ意味がない!」とさえ書かれていることがあります。
⽇焼け⽌めで紫外線を防ぐことは、美⽩を守ります。
美⽩成分も、メラニン⾊素を抑制する効果があります。
だからこの2つを⼀緒にすると、なんとなく美⽩効果が倍増する気がしませんか。
でも、「美⽩成分」の働きや、肌のメカニズムを知っていると、「美⽩ができる⽇焼け⽌
め」には⼤きな⽭盾があることに気づきます。
本当は美⽩効果のある⽇焼け⽌めは、美⽩効果が倍増するどころか、効果が半減、場合によっては損をすることもあります。
勘違いをしている⼈が多いこの話を今回は取り上げます。
その前に、「なぜシミができるのか?」ここを知っておくことが⼤切です。
まず、「肌」と「シミ」のメカニズムから⾒てみましょう。
「肌」と「シミ」のメカニズム
私たちの肌(表皮)は、表面から「角質層・ 有きょく層・顆粒層・基底層」の4層に分か れています。
最下層である「基底層」で、肌細胞が生み 出されます。
その細胞は、形と役割を変えながら肌の 表面に上っていき、最後はアカとなって排出 されます。
このプロセスを「ターンオーバー」と言い、シミと深く関わっています。
メラニン色素は、「紫外線吸収剤」として 肌を守る働きをする
肌が生まれる「基底層」には、「メラノサイ ト」という細胞があります。 「このメラノサイトは、常に「メラニン色素」 を作っています。
メラニン色素には、「紫外線吸収作用」があるからです。
有害な紫外線が肌内部へ達しないように 防御するために肌が生み出しているわけです。
作られたメラニン色素は、基底層から、顆粒層→有きょく層→角質層へと移動しなが ら表皮全体に拡散していきます。
肌に刺激が加わると、メラニン色素が多量に作られる
肌に紫外線や摩擦などの物理的な刺激 が加わると、次の2つの現象が起こります。
メラノサイトは、刺激に反応して、メラニン色素を多量に作り出し、黒色化します。
刺激とは紫外線、ひっかく・たたくなどの物理的な接触、かぶれなどの炎症反応などです。
などの現象が起こるのは、このためです。
だから、紫外線を浴びたり、メラニン色素が多量に作られたら、シミが増えたように見えます。
ターンオーバーの乱れにより、メラニン色素が常にそこにいるように見える
肌は周期的に生まれ変わりますので、健康な肌なら、黒くなって増えたメラニン色素も、ターンオーバーによって古くなった肌 細胞と一緒に排出されます。
しかし、次のような状態になると、メラニ ン色素は肌にとどまります
このどちらか、または、両方が起こることで、メラニン色素が留まった状態が「シミ」の正体です。
「メラニン色素はシミの元である」と言われるのは、こういう理由からです。
こうしてできたシミを「なんとか消し去りたい!」という願いをかなえるために、生み出されたのが美白成分です。
美白成分とは、どうやって肌を白くする働きなのか?
美白成分には、大きく分けて3つの働き があります。
つまり、「メラニン色素をできるだけ働かせないようにしよう」というのが美白成分の働きです。
それを踏まえて、ここで質問です。
「メラニン色素は、本当に働かなくていいのでしょうか?」
無色のメラニン色素は、紫外線などの刺激を受けると、黒色に変化します。
メラニン色素は黒色化することで、紫外線が細胞の核を傷つけないように守っています。
つまり、体を紫外線から守るために働くのがメラニン色素なのです。
これって、何かと似ていませんか?
そうです「日焼け止め」ですね。
日焼け止めも、紫外線から肌を守るために塗ります。
でも、日焼け止めで紫外線を100%防ぐことはできません。
例えば、SPF50の日焼け止めは、紫外線によるダメージを50分の1にします。
SPF25であれば、25分の1です。
ダメージを和らげることはできますが、ゼロにはなりません。
日焼け止めを塗ったとしても、肌は、一定量の紫外線を受けるのです。
また、紫外線を浴びる瞬間に、常に日焼け止めを塗っている状態であることも不可能です。
起きている間、ずっと日焼け止めを塗ることは可能かもしれせんが、肌の負担になるために現実的ではありません。
このように、紫外線対策をしていても、少なからず紫外線を浴びてしまいます。
この紫外線対策をすり抜けてきた紫外線から、肌を守ってくれるのが「メラニン色素」です。
それなのに、美白成分がメラニン色素の働きを抑制してしまうと、肌は紫外線に対して無防備な状態になってしまいます。
紫外線は、メラニン色素がない無防備な肌の表面はもちろん、肌の深部にまで達するでしょう。
そうすると、シミ・シワやたるみなどの肌トラブルが起こることはもちろん、肌細胞そのものを傷つけて、皮膚がんなど、皮膚や体に甚大な被害を与える可能性があります。
※参考:環境省「紫外線 環境保健マニュアル2020」
キレイな白い肌を手に入れるために「美白ができる日焼け止め」を使ったのに、逆に シミ・シワを作ってしまうなんて、本末転倒です。 また実は、「美白成分」には、もうひとつ疑惑があります。
それは、「メラニン色素の働きを抑制できない」ということ。
ここまでの話とは正反対なので、「え?」と思われるかもしれません。
美白成分に「美白効果はない」
私たちの体には、身を守る機能がいくつも備わっています。
メラニン色素はそのひとつです。
そして、もうひとつの重要な機能が、肌が持つ「バリア機能」です。
肌の一番表面にある「角質層」が、防御壁となって、体の内部に異物が侵入しないよう守ってくれています。
異物というのは、ウイルスやホコリ、紫外線などはもちろん、化粧品もそう。
体にとって、どんな有効成分も異物でしかありませんから、どんなに、浸透力が優れた化粧品も浸透は角質層までです。
それより奥に、進むことはできません。
一方、メラニン色素を生成するメラノサイトは、角質層よりさらに奥にあります。
だから、どんな「美白成分」も、それが化粧品である限り、メラノサイトで行われるメラニンの生成に直接かかわることはできないのです。
美白成分は危険なことも
ちなみに、世の中には、「角質層よりも奥に達することができる」といわれる化粧品が、「医薬部外品」です。
美白成分が配合された日焼け止めの多くは、この医薬部外品に分類されます。
「じゃあ、角質層とかバリア機能とか、関係ないじゃない」と思われるかもしれませんが、よく考えてみてください。
体を守るために存在するバリア機能をムリヤリ破って、その奥に美白成分を届けるのって…本当に肌にいいことなんでしょうか?
もちろん、そのおかげで美白成分がメラノサイトに働きかけ、シミの発生を防ぐことができれば、夢にまで見た白い肌が手に入るかもしれませんが、その状態が長続きするのか…不安に感じます。
私たちはふだん、肌を刺激から守るためや、肌の水分を守るために、バリア機能を高めるスキンケアを行っています。
一方、美白化粧品は、肌の奥深くまで浸透する必要があるため、バリア機能の役割を無くそうとします。
このように相反することを、人間の都合よく、バランスよく、安全に実現することが、本当に可能なのでしょうか?
この疑問へのひとつの答えが、2013年に起こった「白斑問題」です。
この問題は美白化粧品が、体の機能に反する作用をもたらした結果だと言えます。
また、その後の調査でこんな報告が。
つまり、白斑症状が出た人への治療は「紫外線療法」が効果的だったことがわかりました。
紫外線療法とは、紫外線が持つ「免疫の働きを調節する作用」を活用し、レーザーを照射することによりメラニン色素を復活させる治療のことです。
メラニン色素を抑制するために美白成分を使って白斑ができた。今度はその白斑治療のために紫外線を照射を続けて、メラニン色素の機能を高める……この治療は、週に1回、おおよそ半年も続けるそうですが、もはや何のために美白成分でメラニン色素を抑制していたのか…。
こうした情報を見る限り、私見ですが美白成分は肌にとって、矛盾と危険をはらんだ成分だと言えます。
「美白成分を含んだ日焼け止め」も、あなたの肌を危険にさらす可能性があります。
シミやくすみのないキレイな肌を目指すのであれば、「美白」という言葉に惑わされないようにしましょう。
それよりも、紫外線によるダメージを抑える本当の「日焼け止め」をきちんと選びましょう。
美白と紫外線カットは、相性が悪い
「美白効果」と「紫外線カット効果」、どちらも美白効果に通じるために、相性がいいように感じます。
でも、実際は、正反対です。
美白効果は、その効果を少しでも肌に浸透させるために、長時間、肌の上にのせておく必要があります。
美白効果だけでなく「保湿効果」でも同じですね。
一方、紫外線カット効果は、成分が肌に刺激を与えることがあるため、一刻も早く肌から落とす必要のある成分です。
こちらは、洗顔料やクレンジング料と同じですね。
つまり、肌の上にできるだけ長く置いておきたい美白成分と一刻も早く落としたい紫外線カット成分は、非常に相性が悪いのです。
美白効果を優先するなら、長時間、日焼け止めを肌に乗せることになります。
この場合、日焼け止めに含まれる紫外線カット成分による肌への刺激が増えます。
逆に、肌の刺激を優先して日焼け止めを落とした場合は、美白成分が短時間しか肌の上にのっていないので、美白効果は半減します。
最近は、オールインワン化粧品がブームで、このようにひとつの化粧品にいくつかの効果を持たせるものがあります。
一見、お得に感じるのですが、相性が悪いと、効果が半減して損をすることになります。
美白効果のある日焼け止めも損をするオールインワン化粧品のひとつです。
他だと、うるおう洗顔料、美白ファンデーション、保護ファンデーションなども同じで、相性が悪いと言える化粧品です。
肌の上に長時間のせておいた方がよいものと、すぐに落としたものがひとつになったオールインワン化粧品は、どちらの効果も中途半端になり、結果的に損するのでおすすめできません。
美白効果があると紫外線のダメージを受けやすい可能性があるので、その分、日焼け止めをしっかりと塗る必要があります。
しっかりと紫外線をカットするためには、「美白効果がある日焼け止め」ではなく、機能としてひとつだけの、ふつうの「日焼け止め」の使用をおすすめします。
※手作り新聞123号に掲載したものです。
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