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知っておこう!キレイのトリセツ

2017年06月26日

繊細な『目元』の取り扱い方法

顔の印象を決めるポイントである『目元』。「入念にケアをしなくちゃ!」とお思いの方は多くいらっしゃいます。

そんなとき、目元の特別なケアとして人気なのが『アイクリーム』です。ウキウキメイトから、「目元は別のものを使っていいですか?」という質問をいただくこともあります。
化粧水や美容液など一般的な基礎化粧品は顔全体に使用するのに対し、アイクリームは、目元だけに使うアイテムだそうです。

どうして目元にだけ、専用の化粧品があるのでしょうか?
目元のケアは、普通の化粧水や乳液だけでは不十分なのでしょうか?

気になりますね。そこで今回は、『特別』とされる目元の取り扱い方と共に、「目元専用の化粧品は必要なのか?」について、ひとつずつ見ていきましょう!

知っておきたい目元の特徴

特徴1.目元はとにかく薄い

目元の肌の一番の特徴は、何と言っても薄いこと!
頬の肌の厚みに対して、3分の1ほどの厚みしかありません。

肌の水分は、肌の一番表面にある『角質層』に蓄えられます。肌が薄い=角質層が薄いということなので、それだけ蓄えられる水分量が少ないです。そのため、一度水分を与えても、すぐに蒸発してしまいます。つまり、水分を長時間維持できないのです。

あなたも、「朝、スキンケアをした直後は気にならないけど、お昼過ぎになると目の下がカサついてくる」というような経験はないでしょうか?これは、時間の経過とともに、水分が蒸発していった結果です。

特徴2.目元はよく動かす!
目は、一日に2万回近くまばたきする、と言われています。目元の肌が薄いのも、このまばたきが行いやすいようにです。とはいえ、これだけの回数伸びたり縮んだりするのは、顔の他の部位にはない特徴です。また、まばたき以外にも、目を見開いたり、しかめたり、笑ったり、表情を変えるごとに目元の肌は動きます。

シワは、よく動かす箇所についた折り目です。目元にシワが起こりやすいのは、こんなふうに日常生活の中で何度も同じ個所を動かすからだとも言えますね。

特徴3.部位によりさらに違う

顔の他の部分とは少し違った特徴を持つ目元ですが、さらに、目の上と下とでは、皮膚の薄さや骨との関係性が異なります。そのため、加齢や乾燥による症状の出方にも、このような差が生まれてきます。

筋力の衰えにより、上まぶたは下がり、下まぶたはたるんでだぶつき、その下の目袋には深いくぼみが生まれ、疲れたような印象を与えます。30代後半ぐらいから、鏡に映る自分に「あれ?老けたかも?」と思う方が多いそうです。乾燥による小じわもこの周辺にできてしまうことで、目元に年齢を感じてしまうわけですね。

特徴4.皮脂腺がほぼ無い

目に見えて気づくことはありませんが、人の肌は、皮脂と汗が混ざりあった天然の保湿クリームで覆われています。これが、いわゆる『肌のバリア機能』です。肌の水分蒸発を防ぐと同時に、紫外線や乾燥といった外部の刺激から肌を守ります。

でも、目の周りには皮脂腺や汗腺が少ないです。たとえ、脂性肌の方であっても、目元だけは皮脂分泌がほとんどありません。そのため、どんな肌質の方であっても、目元は乾燥しやすく、外部の刺激を受けやすくなります。よって、「目元から老けてくる」「目元に年齢を感じる」という現象が、どんな肌質であっても、ほとんどの方に当てはまってしまうのです。

同じ顔の中でも他とは違う、とってもデリケートで繊細なのが目元です

目元は、水分を保つ力が弱いから乾燥しやすく、また、乾燥しているにもかかわらずたくさん動かすのでシワになりやすい、というわけです。こう考えると、他の肌と同じようにお手入れをしていては、乾燥したりシワができてしまっても当然のような気がします。

ということは、やはり目元専用の化粧品やアイクリームは必要なのでしょうか?
わざわざ『目元専用』として商品化されているくらいです。やっぱり、目元ケアをするならアイクリームがいいのでしょうか?また、アイクリームに、望むような効果はあるのでしょうか?

では、ここからもっと目元について知っていきましょう! 目元のことを知ると、これらの疑問に対する答えが、カンタンに導き出されます。

ここまででお話した4つの肌の特徴の他に、実は、私たちの習慣やお手入れによっても、目元特有の問題が発生するのです。続けて見てみましょう。

目元特有の大問題

問題1.日々、負担を受けやすい

目元はとってもデリケート。
なのに、女性、特にメイクを行う女性は、目元に触る機会が多いです。特に最近は、『つけまつ毛』や『まつ毛エクステ』をされる方がとても増えていることもあり、そのとき、知らず知らずのうちに与える摩擦や圧力が、目元の肌に負担を与えます。

例えば、

  • アイシャドウを塗るときのチップやパフ
  • アイラインを引くときのペン先やブラシ
    これらで、肌を引っ張る・こする
  • つけまつ毛をつけるとき・はずすときに、押さえる・引っ張る
  • メイクを落とすとき、洗顔をするときに目元をゴシゴシこする

他にも、

  • 花粉やアレルギーなど、目元がかゆいときに、指や手で掻く
  • アクアテクトゲルを塗るときに、肌をこする・引っ張る
  • 血行促進やたるみ解消を目的に、力を入れてマッサージを行う
  • タオルで顔をふくときにこする

などなど。

これらはすべて、目元の肌(もしかすると、目の中にも?)に負担を与えます。思い返してみると、案外、目元を触る機会がたくさんあることに気が付きますね。

問題2.日々、疲れやすい

昨今、パソコンやスマートフォンなどの画面を見る時間が、どんどん長くなっていると言われます。画面に集中していると、自然とまばたきの回数が減ります。そうすると、血行不良が起こったり、筋肉がこわばってしまうことがあります。

しなやかな筋肉を持つ20代以下のころには、同じことをしてもさほど問題はないものの、筋肉の質が変わる30代以降は特に要注意です。

目元の肌は薄いので、血行不良が起こるとくすみやクマが目立ちやすくなります。また、筋肉が衰えると、たるみを引き起こします。このようなライフスタイルの変化も、目元の乾燥や肌トラブルを招いています。
びびぞう困る
結局、目元には『特別なアイテム』が必要?

いかがですか?

他の部位に比べて水分を維持する力が弱く、水分が蒸発してしまうのが目元の特徴でした。また、日々の生活の中でさまざまな負担を受けていることも分かります。このような環境で肌が水分不足になると、肌表面はカサついたり、小ジワやチリメン状のシワができやすくなってしまいます。

以上の特徴と問題から見ると、同じ顔でも、普通の『肌』と『目元』は違いが多いようです。そう考えると、確かに『特別なアイテム』が目元には必要なように思ってしまいますね。

次は、別の視点から見てみましょう!

化粧品やアイクリームで、できること・できないこと

化粧品は、基本的に『保湿』の効果です。
特に、クリーム状のものは油分を多く配合しているため、目元特有の『水分が蒸発しやすい状況』を抑制する効果が期待できます。

つまり、クリームは目元に油分をつけることでフタをして、水分蒸発を防ぐ役割ですね。 それを踏まえると、世の中にあるアイクリームの大半がクリーム状なのもうなずけます。

クリーム状の化粧品に期待できる効果

  • 水分蒸発を防ぐこと
  • それによって乾燥を防ぎ、乾燥によるシワを目立ちにくくすること

あなたの目的が『乾燥を防ぐこと』なら、クリームや目元専用のアイクリームを使うのは間違いではありません。ただ、以下のような効果を期待して使うなら、ガッカリする結果になるでしょう。

期待できないこと1.深いシワへの効果

シワには、大きく分けると2種類あります。

ひとつは、肌の表面(角質層)が乾燥することによって生じるシワ。これは、化粧品での肌を潤すことで、改善を期待できるシワです。
ふたつめは、肌の奥(真皮)にあるコラーゲン線維やエラスチン線維が傷ついたり、衰えたりすることでできるシワです。これは、化粧品で改善することが難しいシワです。

それはなぜか?ウキウキメイトの皆さんなら、もう答えは分かっていますよね。化粧品が浸透するのは『角質層』までだからですね。

深いシワに深く関わっているコラーゲン線維やエラスチン線維・ヒアルロン酸などが存在するのは、『真皮』です。角質層の奥にある真皮まで、化粧品の作用は見込めません。だから、化粧品やアイクリームでは、深いシワへの効果は期待できないのです。

表皮・真皮・皮下組織イラスト

期待できないこと2.たるみへの効果

真皮に達した深いシワと同じことが、たるみに対しても言えます。たるみの多くは、真皮や、真皮よりさらに奥にある筋肉が衰えることで発生します。つまり、たるみも化粧品で改善するのは難しいということですね。

期待できないこと3.クマへの効果

クマの原因も、睡眠不足や栄養不足、色素沈着、シワの影響などなど色々あると言われています。中でも、肌の表面が乾燥し、キメが乱れることで影ができ、暗く見えるクマに対しては保湿のケアはとても効果的です。ですから、油分を多く含むアイクリームは役に立つかもしれません。

でも、血行不良や、摩擦などによる色素沈着が原因の場合、アイクリームで改善を期待するのは難しいです。深いシワやたるみの話と同じで、化粧品であるアイクリームができることは、『角質層を潤すこと』だけだからです。

ただし、『保湿』の仕方に要注意!

保湿することで改善が期待できる目元の肌トラブルなら、アイクリームなどのクリ―ムが効果を発揮する可能性があります。

  • 乾燥によるシワを目立ちにくくしたい
  • 目元のカサツキを気にならなくしたい

という場合ですね。

でも、アイクリームによる『保湿』は、あくまでも一時的な効果です。

  • 乾燥ジワを根本的に改善したい
  • 乾燥や小ジワに悩まされない肌を作りたい

こういう場合には、望む結果は得られないと思ってください。「え、どういう意味?」と、不思議に思いますよね。ここが、本当の意味で、「化粧品を効果的に使うことができるかどうか」の分かれ目です。

詳しくお話します。

同じ『保湿』でも効果や結果に大きな差

アースケアの言う『保湿』は、肌の機能を高めるために行うものです。
つまり、

      24時間ずっとうるおいのある肌を作ること

 

    = 肌が必要とするだけ何度でもアクアテクトゲルを重ね塗りすること

です。

乾燥肌や敏感肌の方は、顔全体の肌が目元の特徴と同様に、長時間は水分を維持できない肌状態です。そのため、水分が維持された状態を保つためには、一日に何度も、乾燥を感じるたびにアクアテクトゲルを重ね塗りしていただくことをおすすめしています。そうすると、いずれは肌状態も改善され、うるおいを持続できる肌づくりが期待できるからです。

この『保湿』と、クリームを使った『保湿』は、全然違うもののように思いませんか?
そうなんです。

世間一般でいう『保湿』は、肌のうるおいを保つためにフタをすること。
アースケアのいう『保湿』は、肌機能を高めるためにうるおいを与え続け、それを維持できる状態まで育てること。

全然違います。
だから、同じ言葉でも、気を付けていただきたいのはここです。あなたがしっかりと保湿できるものを選んでいたとしても、その『保湿』は望む効果を得られるものかどうか、きちんと見極めていただく必要があるのです。

アイクリームで乾燥ジワがなくならない理由

アイクリームの役割は、フタをすることで肌の『水分の蒸発を防ぐこと』でした。この「水分を含んだ肌を油分でフタをする」というのは、スキンケアの基本的な考え方ですね。この考え方にのっとって、多くの人が「化粧水(水分)をつけてから乳液やクリーム(油分)をつける」という方法でスキンケアが行っています。
でも、実は、ここには2つの落とし穴があります。

落とし穴1.「油分でフタ」では不十分

油分を塗っても、保湿成分を塗っても、肌の水分蒸発を100%防ぐことはできません。あくまでも、蒸発を少し抑えられる程度です。極端な例を出すと、肌が乾燥するまでの時間が、油分を使わない場合が3時間、使った場合は4時間という感じです。乾燥するまでの時間を少し延ばす効果といえます。(時間の差は、あくまでもイメージです)
つまり、目元にアイクリームを塗っても、水分が失われていく状況は変わらないということです。

また、クリームを塗っていることにより、水分蒸発をしていても、その違和感や乾燥を感じにくくなる可能性があります。だから、自分が乾燥していることに気づくことなく、いつのまにか乾燥ジワが増えているという逆の事態を引き起こすことも。

落とし穴2.目元の水分量は増えない

アイクリームの役割は、あくまでも、一度に蒸発する水分量を少なくすることです。だから、アイクリームを塗って保湿をしても、当然、肌自体の水分量は増えません。

アイクリームを塗ると、その油分の効果で肌がしっとりしたように感じられます。肌に油分がのるので、実際にしっとりはします。だから、感覚的には満足します。しかし、「乾燥や小ジワが気になる」ということは、目元はすでに水分不足の状態であることが想像できます。水分の少ない状態でフタをしても、肌は潤いません。つまり、アイクリームを塗っても、目元の乾燥やシワの根本的な原因である肌の乾燥状態を改善することには、残念ながらつながらないのです。

目元の乾燥ジワをなくすには?

こう考えると、目元専用のアイテムであっても、普通の化粧品であっても、クリームなどを使ったお手入れで、満足のいく効果を見出すのは難しいことが分かります。では、目尻や目の下の乾燥や、小ジワを根本的に改善するためには、いったいどうすればいいのでしょうか?
答えは分かりますよね。

正しく肌を『保湿』してあげればいいのです。目元の乾燥や小ジワの原因は、肌が水分不足になっていることです。これを改善するには、肌に水分を与えることが何より重要です。ただし、ただ水分を与えるだけでは、肌は潤っても、その潤いは持続しません。

目元の肌の特徴を思い出してください。目元の肌は、そもそも水分を長時間維持することができないんでしたね。ですから、水分だけではなく、水分を維持するための保湿成分・油分も同時に与える必要が出てきます。そこを知った上で、ケアを行っていきましょうね。

今回のトリセツを参考にした、実際のケア方法はこちらからご覧いただけます→『うるおう目元ケアをレッスン

※この記事は手作り新聞109号に掲載したものです

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