2017年08月31日
こんにちは、井上です。
前回は、『オイルフリー』の化粧品の種類について話をしました。
世の中に出回っている『オイルフリー』の定義があいまいで、安全でもなく、肌に優しい訳でもなく、ただの化粧品メーカーの売り文句だった、
と、いうことがわかりました。
今日はその続きをお話しします。
巷では、相変わらず意味があいまいなまま『オイルフリー』の化粧品が流行っています。
多くの化粧品メーカーが、大量のお金を使って、CMや雑誌などに、広告を載せている成果と言えます。
その結果、『オイルフリー』化粧品を使う理由にもいくつかのパターンが生まれているようです。
大きく分けると次の3つです。
『オイルフリー』化粧品を使う理由
『オイルフリー』化粧品を使う理由
【1】 肌には水分のみ必要で、油分は必要ない
【2】 肌は皮脂を作るから、化粧品で油分を与えなくてもいい
【3】 油分は酸化して刺激を与えるから、使用しないほうがいい
オイルフリー化粧品を好まれる方は、上記のいずれかの理由を信じています。
でも、実は、このすべてに大きな誤解があります。
詳しくひとつずつ見ていきましょう。
【1】「肌には水分のみ必要で、油分は必要ない」の誤解
肌を健やかに保つためには、水分が必要です。
しかし、水分だけを肌に与えても、その水分は『蒸発』という形で肌から逃げていってしまいます。
水を入れたコップをそのまま放っておくと、蒸発してどんどん少なくなるように、肌からも水分は抜けていってしまうのです。
その逃げていく水分を、肌に閉じ込めておくためには油分が必要です。
油分が膜を作ることで、肌から水分が逃げていくことを防いでくれるのです。
水分だけでは、肌はうるおいません。
逆に『過乾燥』を起こして、肌の水分がどんどん抜けてしまいます。
【2】「肌は皮脂を作るから、化粧品で油分を与えなくてもいい」の誤解
実は、「肌の水分を油分が守る」というのは、もともと人の肌に備わっている機能です。
健康な肌なら、皮脂と汗がまじりあい、天然の保護膜を作ります。
この機能があるから、肌は、うるおいを保つことができるのです。
じゃあ、わざわざ化粧品で油分を与えなくても、皮脂に任せておけばいいか、というと、それとこれとは、話が違います。
皮脂の分泌は、肌状態によって変動します。
また、個人差もとても大きなものです。
例えば、肌のお手入れを行なう前には、メイク落としや洗顔をします。
このとき、肌の持つ皮脂はきれいに落ちてしまいます。
ですから、洗顔後の肌は、皮脂がとても少なく非常に無防備な状態です。
また、特に乾燥しやすい肌は、皮脂の分泌量が非常に少ないことが多いです。
これでは、保護膜として、十分な役割を果たすことができません。
水分だけを与えるお手入れを行なっても、またすぐに乾燥してしまうのです。
このように、肌からは、常に一定の皮脂が分泌されているわけではありません。
また、肌質や、肌状態によっては、皮脂の分泌機能そのものが弱まっていることがあります。
ですから、化粧品でお手入れをするときには、水分と一緒に、その水分を守るための油分も与える必要があるのです。
肌を保湿するために、油分が必要になることが、なんとなく分かったと思います。
次は最後、3つめの『理由』です。
【3】「油分は酸化して刺激を与えるから、使用しないほうがいい」の誤解
「化粧品の油分が酸化する」というのは、本当です。
でも、だからといって、オイルフリー化粧品がいい!ということではありません。
おっと、今回は、話が長くなりすぎましたね。
今日は、ここら辺までにして、
続きは、次回、詳しくお話しします!
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