2017年08月15日
こんにちは、井上です。
私は、健康な肌を作るためには、「たっぷりの水分、それを守る保湿成分と油分が必要」という考えの元、アクシリオを作りました。
この話を開発秘話などに載せているため、読まれた方から、こんな質問をいただくことがあります。
「でも、オイル(油分)って酸化しますよね?」
「天然のオイルはいいけど、合成のオイルは良くないですよね?」
「油分を化粧品で足すと、肌の機能が低下して、皮脂がでなくなりませんか?」
あなたも同じような疑問を持ったかもしれません。
確かに、化粧品の中にも『オイルフリー』を売りにしている商品がたくさんあります。
実際、オイルというと、ベタベタ・ギトギトしているので、あまりいいイメージはありません。
でも、本当のところ、どんなものなのでしょうか?
『オイルフリー』ってなに?
まず、『オイルフリー』という言葉について考えてみましょう。
言葉というのは、非常に大切なものです。
言葉は、イメージを持っています。
イメージの持つ重要な力は、あいまいな状態で、記憶に残るということです。
だから、よく考えみると、知らないことや、不思議なことに気づいたりします。
逆に、よく考えずにあいまいな状態でいると、効果の無いものをあるように感じたり、必要のないものを必要だと感じたりします。
その結果、多くの時間とお金を損してしまいます。
さて、いただいた質問を細かく分類すると、『オイルフリー化粧品』には、いくつかの種類があることがわかりました。
ざっとネット検索をしたところ、その種類とは概ねこの5つでした。
『オイルフリー』化粧品の種類
【1】 油分がまったく入っていないから、『オイルフリー』化粧品
【2】 『オイル』が入っていないから、『オイルフリー』化粧品
【3】 鉱物油が入っていないから、『オイルフリー』化粧品
【4】 オイルっぽくないから、『オイルフリー』化粧品
【5】 ホホバオイルを『オイル』としないから、『オイルフリー』化粧品
なんだか、たくさんあって、ややこしそうですね。
それでは、ひとつずつ順番に見ていきましょう。
【1】油分がまったく入っていないから、『オイルフリー』化粧品
その名のとおり、油分をまったく配合していない化粧品です。
一番イメージしやすい『オイルフリー』の化粧品です。
ほとんどの人は、『オイルフリー化粧品』と聞くと、このタイプをイメージするのではないでしょうか?
でも、実際は、5種類あるうちのひとつに過ぎません。
【2】『オイル』が入っていないから、『オイルフリー』化粧品
これは、原料名に「~オイル」とつくものを排除した『オイルフリー』化粧品です。
化粧品に配合される油分には多くの種類があり、その種類によって名前はさまざまです。
このタイプの『オイルフリー』化粧品は、さまざまな油分の中でも、
「ココナッツオイル」や「ローズヒップオイル」など「~オイル」と名のつくものは使用しません、というものです。
しかし、シアバターやワセリンなど、「~オイル」とつかない油分を使用している場合があります。
【3】鉱物油が入っていないから、『オイルフリー』化粧品
鉱物油(または、ミネラルオイル)を使用しないという『オイルフリー』化粧品です。
鉱物油は使用していなくても、動・植物系のオイルを配合している場合があります。
【4】オイルっぽくないから、『オイルフリー』化粧品
オイルが持つ、ベタツキやヌルツキといった使用感を排除した 『オイルフリー』化粧品です。
「使用感がオイルっぽくない」だけですので、配合成分には、当然オイルが含まれている場合があります。
【5】ホホバオイルを『オイル』としないから、『オイルフリー』化粧品
ホホバオイル以外のオイルをすべて排除した化粧品です。
ホホバオイルとは、ホホバの種子から抽出されたオイルで、ヒトの肌の角質層と同じ成分「ワックスエステル」という成分でできたオイルです。
このオイルは他の美容オイルとは違うという意味で、オイルと定義せず、使用している『オイルフリー』化粧品です。
あなたが求める『オイルフリー』はなに?
どうですか?
あなたの持っていた『オイルフリー』のイメージと同じですか?
かなり違っていた、という方もおられたと思います。
私はこれを知ったときは、「『オイルフリー』ってこんなにいっぱいあったのかー!」と驚きました。
その後には、疑問が残りました。
「で、結局、『オイルフリー』ってなに?どれ?」
そうなんです。
『オイルフリー』には、きちんとした定義がありません。
だから、『オイルフリー』化粧品が、どんな化粧品を指すのかは、化粧品メーカーによって千差万別です。
実にあいまいです。
『無添加』や『オーガニック』と同じです。
残念ながら、『オイルフリー』も、「売り文句」なんです。
特に、5つのうち、2~5に関しては、騙しと言っても過言ではありません。
言葉のイメージを利用して、我々消費者に誤解を与えています。
このような化粧品メーカーが多いからこそ、化粧品メーカーの売り文句に惑わされずに、
納得のいくスキンケアを行うためには、次のことを考えることがポイントです。
「自分にとって必要な化粧品はどんな化粧品なのか?」
「なぜ、その化粧品が必要なのか?」
そのために、これから『油分』に関する誤解をひとつずつ解いていきます。
お楽しみに!
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