この記事では、ビニール肌とはどんな肌なのかお伝えすると共に、自分の肌がビニール肌なのかを知ることができます。また、ビニール肌になる原因や改善方法もお伝えします。
ビニール肌は、数ある肌質の中でも非常にやっかいです。なぜなら、見た目にはツヤがあって、美しい肌に見えるからです。そのため、肌の状態が悪化していることに気づかずほったらかしに。肌荒れ症状が現れたときには、手遅れになることもあります。
もし、あなたの肌にビニール肌の疑いがあるなら、この記事を読んでみてはいかがでしょうか。あなたのビニール肌を改善して、うるおい美肌を取り戻しましょう。
“この記事でわかること”
|
記事後半で詳しく紹介していますが、ビニール肌は、高保湿のスキンケアを肌に負担をかけずに行うことがポイントです。
1. ビニール肌とは?
ビニール肌とは、その名の通り、ビニールを張ったようなツヤ肌のことです。見た目は、毛穴も目立たず、ツヤツヤしています。
ビニール肌は、一見キレイに見えるのですが、実際は、立派な肌荒れ状態です。放置しているとシミ・シワ・ニキビなど、肌荒れを招き、悪化すると炎症を引き起こすこともあります。
1-1. ビニール肌の特徴
ビニール肌の特徴は、角質層が失われて肌が薄くなり、肌のキメが失われている状態であることです。肌のキメが失われているために、肌に凹凸がなくツルツルに見えます。肌がツルツルで平らなため、光を反射しやすくなります。この反射しやすい肌状態が、ビニール肌がツヤ肌に見える理由です。
でも、実際は、角質層が薄いためにバリア機能が低下して、水分を保持する力が弱く、水分の蒸散量が多い肌質です。また、未熟な角質がむき出しになり、皮脂の分泌も少ないために、肌を守る皮脂膜が作れません。皮脂膜が少ないために外界の刺激にも弱くなります。
このようにビニール肌は、乾燥しやすく、刺激に弱い肌質です。簡単にいうと、乾燥肌と敏感肌が同時に起きている状態ですね。
1-2. ビニール肌と美肌との違い
ビニール肌と美肌の見た目は、あまり変わりませんが、肌の状態は全く違います。
美肌は、皮脂膜に覆われてバリア機能が高く、肌内部はたっぷりの水分で潤った状態です。ビニール肌は、肌が薄く、バリア機能が低下しており、肌内部は乾燥状態です。美肌は肌荒れに強いですが、ビニール肌は刺激に弱く肌荒れが頻発します。
ビニール肌に引き起こされる肌荒れは以下の通りです。
- 角質層が薄く肌が弱いために、紫外線のダメージを受けやすいために、シミの原因に
- 肌が敏感なために、外的刺激に弱くニキビなど炎症の原因に
- 肌が乾燥しているために、シワの原因に
これらの肌荒れ症状は、いずれ見た目にも分かるようになります。
2. 今すぐわかるビニール肌診断
ビニール肌は、上記の画像のようなツヤ肌にみえるために、自覚することが難しいといえます。
ビニール肌を見分けるためにも、下記のチェックを行ってみましょう。
|
以上のチェックで、当てはまる項目が多いほど、ビニール肌の可能性が高くなります。
3. ビニール肌の原因は「頑張りすぎたスキンケア」
ビニール肌の原因の多くは、日頃行っている「スキンケア方法」です。肌質やホルモンバランス、気候のせいでもありません。
スキンケアを頑張りすぎたことが原因であることが大半です。正しいスキンケアを頑張るのは肌に良いのですが、間違ったスキンケアは肌荒れを招きます。
“ビニール肌の原因となるスキンケア”
|
間違ったスキンケアを繰り返すことで、少しずつ角質層が失われ、バリア機能が低下した結果、ビニール肌に。
ここからは、ビニール肌になる間違ったスキンケアをご紹介します。
3-1. ビニール肌の原因1:スクラブ入り洗顔
スクラブ入りの洗顔で肌を洗うと、角質層が減る(薄くなる)ことがあります。スクラブは、不要になった古い角質を物理的な力で落とすことが目的です。
下記のようなスクラブは、角質を強制的にはぎとるため、ある程度の硬さをもった細かな固形物です。スクラブは角質より硬いため、肌をこすることで角質を剥がせます。
スクラブの種類
- シュガースクラブ
- ソルトスクラブ
- 米ぬか
- クルミ
- コーンスターチ
- クレイ(泥)
- マイクロプラスチックビーズ
- パウダースクラブ など
古い角質だけを落とせればいいのですが、そんなにうまくはいきません。顔には、不要になった古い角質と必要な角質が混在しています。そのため、古い角質だけでなく、必要な角質にも、スクラブの摩擦力が加わります。
結果、「古い角質」と一緒に、「まだ必要な角質」が剥がれ落ちてしまいます。肌に必要な角質が剥がれると、角質層が薄くなりビニール肌になります。
関連記事:スクラブ洗顔が「よくない」と言われる理由とは?リスクとおすすめ角質ケアを紹介
3-2. ビニール肌の原因2:洗浄力の強いクレンジングや洗顔料
汗や皮脂に強いメイクを落とせるクレンジング。ニキビ用の洗顔料など。強い洗浄力を持ったクレンジングや洗顔は、肌に刺激となることがあります。肌に必要な皮脂まで落として、肌が無防備な状態に。無防備な肌は、水分の蒸散量が増えて、乾燥しやすい状態になります。肌は乾燥すると硬くなって、もろくなります。
東北大学名誉教授の田上八郎著「スキンケアの科学」(南山堂)によると…「手のひらや足底の正常な角質層を削り取って、放置しておくと乾燥してザラザラして硬くなるので折り曲げたり、力を加えるともろくて簡単に割れる。」とあります。
もろくなった肌は、角質が剥がれやすくなって、角質層が薄くなります。そのため、強い洗浄力のクレンジングや洗顔を使うとビニール肌になる可能性が高まります。クレンジングや洗顔料を使って、肌がヒリヒリしたら、洗浄力の強さがビニール肌の原因に。
正しい洗顔の選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
3-3. ビニール肌の原因3:角質ケア・毛穴ケアのやりすぎ
角質ケアのピーリングや毛穴パックを頻繁に行うと、肌の角質層が薄くなります。どちらも古い角質や角栓をとるのが目的です。
古い角質と角栓だけが取れればいいのですが、そうはいきません。肌に必要な角質まで取れてしまい、角質層が薄くなります。ピーリングや毛穴ケアをやればやるほど、角質層は薄くなり、ビニール肌に近づきます。
3-4. ビニール肌の原因4:スキンケアのやり方やマッサージの刺激
肌をこするという行為は、少なからず角質を剥がします。スキンケアの中には、肌をこする行為がたくさんあります。
- 洗顔で顔を洗う
- 化粧水や乳液、美容液などを肌につける
- マッサージ
- 美顔ローラー
- パッティング
- コットンの使用 など
このような行為は、やり方によって角質を剥がすことにつながり、ビニール肌を招くことになります。
4. ビニール肌改善方法5選
ビニール肌は、間違ったスキンケアを頑張ったことが原因ですから、正しいスキンケアを適切な頻度で行うことで改善できます。
“正しいスキンケア”
|
ビニール肌は、乾燥状態で刺激に弱いことが特徴です。そのため、高保湿のスキンケアを肌に負担をかけずに行うことがポイントです。
詳しく見ていきましょう。
4-1. ビニール肌の改善方法1:ビニール肌の負担を減らす洗顔と保湿だけのシンプルケア
ビニール肌に、スキンケアのやりすぎによる刺激は禁物です。過剰なスキンケアをいったん中止しましょう。特に以下のような行為は止めておきましょう。
- マッサージ
- 美顔ローラー
- パッティング
- コットンの使用
そして、ビニール肌にやさしい必要最低限のシンプルケアに変更します。スキンケアの目的は、「洗顔で肌を清潔にする」ことと、「保湿でみずみずしい肌に保つ」の2つです。
刺激に弱く乾燥したビニール肌は、できるだけ少ない化粧品で洗浄と保湿をすることが重要です。化粧品を使用する際には、肌に摩擦が生じて少なからず肌に負担をかけます。そのため使用する化粧品を減らすと、ビニール肌への負担を減らせます。
負担を減らすためのスキンケアの組み合わせは、以下の通りです。
- ダブル洗顔不要クレンジング
- オールインワンジェル
これなら、たった2つの化粧品しか使わないので、ビニール肌への負担を最小限に減らせます。ただし、ひとつ注意点があります。いくら化粧品を減らして負担を抑えても、ビニール肌に必要な保湿効果が落ちては意味がありません。そのため高保湿な化粧品を選ぶ必要があります。(▶「シンプルケアにおすすめの商品」を見る)
関連記事:正しい保湿とは?肌が乾燥する原因と対処法を徹底解説
関連記事:【顔の保湿】正しくしないと逆効果!理想のうるツヤ肌への近道とは?
4-2. ビニール肌の改善方法2:落としやすいメイクを心がける
汗や皮脂に強いメイクは、肌への吸着力が強く、落ちにくい傾向にあります。そのため、洗い残しになる可能性が高くなります。肌に残ったメイクは、肌にとって異物でしかないため、ビニール肌に刺激を与えます。
また、汗や皮脂に強いメイクは、専用のクレンジングでないと落ちない場合があります。このようなクレンジングは、洗浄力が高いものが多く、ビニール肌に刺激を与えます。ビニール肌になったら、汗や皮脂に強いメイクから、落としやすいメイクに変更しましょう。
ビニール肌にどうしてもメイクしたいなら部分使用
本来なら、ビニール肌に刺激を与えたくないので、メイクそのものを控えたいところです。
そんなときにしたいのは、ポイントメイクです。どうしても気になる部分にだけメイクしましょう。そうすることで、そのほかの部分への刺激を避けられます。クレンジングの使用も限定的になるので、ビニール肌への刺激を最小限に抑えられます。
メイク方法は、「肌荒れで化粧できない時、最小限のメイク用品でキチンと感を出す方法」でもご紹介しています。
4-3. ビニール肌の改善方法3:刺激を与えるピーリングを控える
ビニール肌に、溶かしたり、剥がしたりするピーリングは厳禁です。ピーリングの目的は、古い角質の除去です。
ビニール肌は、角質が剥がれて、角質層が薄くなっている状態です。古い角質どころか、健全な角質も剥がれて、未熟な肌が露出している状態です。古い角質はなく、ピーリングをする意味がありません。ビニール肌にピーリングは意味がなく、肌の刺激になるデメリットにしかならないので控えましょう。
関連記事:敏感肌・乾燥肌はピーリングしないほうがいい?ダメな理由とおすすめの角質ケア
4-4. ビニール肌の改善方法4:刺激を与える毛穴パックを控える
ビニール肌に、毛穴パックは厳禁です。毛穴パックの目的は、洗顔では取れない角栓を強制的に剥がすことです。
ビニール肌は、毛穴が目立たずツルツルした状態です。毛穴パックをする意味がありません。むしろ、毛穴パックの角栓をとる物理的な力が、ビニール肌へのダメージになります。だから、ビニール肌に毛穴パックは控えましょう。
4-5. ビニール肌の改善方法5:日焼けダメージからビニール肌を守る紫外線対策
日常の刺激の中で注意したいのは、紫外線。肌の老化の8割は紫外線が原因です。
特にビニール肌は、未熟な肌が露出しているので、紫外線に弱く、大きなダメージに。紫外線を浴びることで赤みや痛みなど炎症を起こします。
紫外線対策は徹底的に行いましょう。
ただ、ビニール肌の紫外線対策には、いくつかの注意点があります。
強すぎるUVカット効果は、刺激になることも
日常の紫外線なら、SPF15~30程度。PA++で問題ありません。
紫外線吸収剤よりも肌にやさしい紫外線散乱剤の日焼け止めを
UVカット成分をよく確認しましょう。
肌にやさしい紫外線吸収剤不使用の紫外線散乱剤の日焼け止めがいいと思います。
〇紫外線散乱剤酸化チタン |
×紫外線吸収剤メトキシケイヒ酸オクチル |
汗や皮脂に強いウォータープルーフ機能が必須
汗や皮脂で日焼け止めが流れてしまうと、紫外線のダメージをモロに受けてしまいます。そのため、ウォータープルーフ機能がついた日焼け止めを選びましょう。
通常の洗顔料で落とせるものを
ウォータプルーフ機能は必須ですが、強すぎると洗い残しの原因や洗浄力の強い洗顔を使う羽目になり、ビニール肌にダメージが蓄積されます。
特に、専用クレンジングが必要な日焼け止めは避けましょう。通常の洗浄力で落ちる程度のウォータプルーフ機能の日焼け止めを選んでみてはいかがでしょうか。
関連記事:日焼け止めで赤くなる敏感肌向け・肌荒れやかぶれる理由 | 5つの条件・選び方
5. ビニール肌の向けのスキンケア
ビニール肌は角質層が薄くなっているため、肌に負担をかけないシンプルなスキンケアが重要です。アースケアのアクシリオシリーズは、そんなシンプルなスキンケアを追求した基礎化粧品になります。
洗顔用のダブルクレンジングゲルは、メイク落としと洗顔が1本になっています。泡立て不要のクッション性の高いゲル状で、肌への摩擦に配慮されています。
アクアテクトゲルは保湿力を追求した結果、化粧水や乳液、クリーム、美容液などがひとつになった保湿ジェルです。保湿に最適な水分と油分のバランスである、「水分:油分=8:2」を実現します。
“こんな方におすすめ”
|
ビニール肌の方は、肌に負担をかけないことが大切です。これまでスキンケアを頑張りすぎたことが原因で、ビニール肌になってしまった方は、この機会にぜひ、ご自身のスキンケアを見直しましょう。セットで特別価格550円(税込、送料無料)でお試しいただけます。
6. ビニール肌改善法2選【生活習慣編】
ビニール肌を治すには、肌になるべく負担をかけないスキンケアをすることが重要。もちろんスキンケアだけではなく、生活習慣を改めて、体の内側から肌質を改善することも重要です。
6-1. 適度な運動と十分な睡眠
運動不足によって体の代謝が悪くなると、老廃物の蓄積や血行不良が起こり、ターンオーバーが乱れやすくなるため、適度に運動しましょう。
ストレッチやウォーキングといった軽い運動で構いません。
適度な運動は、ストレス解消の効果も期待できますよ。
また、肌には睡眠不足が天敵です。
睡眠が不足すると、体の代謝の遅れやターンオーバーの乱れにつながり、肌質の改善サイクルが遅れてしまいます。
睡眠中は、肌にハリと潤いを与えたり細胞の修復を促したりする、成長ホルモンが分泌されます。
特に、入眠直後のノンレム睡眠(深い眠り)中に多く分泌されます。
無理のない範囲で、早めに就寝するようにしましょう。
6-2. バランスの良い食事
バランスの良い食事は、体だけでなく肌の健康にもつながります。肌の調子を整えたいときは、下記の栄養素を含む食品を意識して摂ってみましょう。
たんぱく質
たんぱく質が不足すると、肌が乾燥しやすくなります。
食品:肉、魚、卵、大豆・大豆製品
必須脂肪酸
必須脂肪酸の不足は、肌が乾燥したり皮膚が薄くなったりする可能性があります。
食品:肉、魚(脂を多く含むうなぎやサンマなど)、種実(クルミ、ごまなど)
ビタミンA
肌の潤いを維持し、バリア機能を高めます。
食品:卵、緑黄色野菜
ビタミンB
新陳代謝を促します。
食品:豚肉、卵、大豆・大豆製品
ビタミンC
抗酸化作用があり、コラーゲンの生成を促します。
食品:菜の花、パプリカ、果物(柿、キウイフルーツなど)
ビタミンE
正常なターンオーバーを維持するほか、血行を促進して新陳代謝を高める働きがあります。ビタミンCと一緒に摂取すると、より効果的です。
食品:かぼちゃ、アボカド、種実(アーモンド、ゴマなど)
7. ビニール肌についてよくある質問
ビニール肌について、以下のよくある質問にお答えします。
“よくある質問”
|
それぞれの質問にお答えします。
Q1.ビニール肌が治るまでの期間はどのくらいですか?
A.年齢やターンオーバー周期によりますが、ビニール肌が治るまでには約1か月程かかります。
上記の期間は肌のターンオーバー周期から出しています。タカミクリニックによると、ターンオーバーは一般的に28日、40代になると40日以上かかるとされています。
参考元:タカミクリニック
Q2.ビニール肌に即効性がある治し方がありますか?
A. 即効性というのが具体的に何日を指すのか判断しかねますが、1週間程度でビニール肌を治すことは困難です。
ビニール肌は、主にスキンケアのやりすぎで角質層が薄くなっています。ビニール肌対策を行っても、すぐに角質層が元に戻るわけではありません。角質層を元の状態に戻すには、時間がかかります。
健全な肌状態でもターンオーバー(肌の生まれ変わり)の周期は28日です。敏感で乾燥状態になっているビニール肌なら、それ以上の時間がかかります。
ビニール肌の改善を急ぐあまり、過剰なケアをするとさらに悪化するので本末転倒です。ビニール肌を治すには、時間をかけて、じっくりと取り組みましょう。
Q3.レチノール配合の化粧品でビニール肌になるって本当?
A. レチノール配合の化粧品で、ビニール肌になる可能性があります。
レチノールは、ビタミンAの一種で、さまざまな肌トラブルの改善が期待できる成分です。ただし、レチノールは、やや皮膚刺激性が強いとされています。
レチノールが皮膚を刺激することで起こりうる反応は、以下の通りです。
- 乾燥
- 赤み
- かゆみ
- 皮むけ
このような刺激反応は、レチノールの効果により、新しい細胞の生まれ変わりが促進され、新陳代謝が活発になることで起こるとされています。新陳代謝が過剰に促進されてしまうと、皮膚表面のキメがなくなりビニール肌へと繋がる可能性があるのです。レチノールが主成分の化粧品を必要以上に塗りすぎると、刺激反応のリスクが高まるため、正しい使用方法を守ることが大切です。
参考:スキンフィニティクリニック
参考:アイシークリニック
Q4.アトピーでステロイドを使用しているとビニール肌になりますか?
A. 強いステロイドを長期間に渡り使用していると、ビニール肌になる可能性があります。
強いステロイドを長期間使用すると、皮膚は薄くなりやすいとされています。内出血やちりめんジワができやすくなったり、多毛やにきび、毛包炎ができることもあります。ステロイドを使用していてビニール肌が気になる場合は、ステロイドの処方を受けている医師に相談しましょう。
参考:遠藤アレルギークリニック
Q5.芸能人のツヤ肌は、ビニール肌なのでしょうか?
A.肌がツルツル・ピカピカしている芸能人全員がビニール肌ではありません。
メイクや照明のあて方、カメラの取り方によって、肌の見え方がかなり変わります。あくまで個人的な経験ですが、私は今まで何人かの女優さんを見かけたことがあります。職業柄、肌を見てしまうのですが、テレビで見てる以上にキレイな肌の女優さんはいませんでした。
今は、いろんな技術が発展しているので、画像や映像の加工が簡単にできてしまいます。そのため、テレビで見る肌は、加工されているものが多く見受けられます。ビニール肌でなくても、肌をツルツル・ピカピカに見せることが容易です。特にCMの肌は作りものであることが多いですね。
Q6.ビニール肌はヒルドイドで治りますか?
A.ヒルドイドの特徴は、皮膚の保湿効果です。
ビニール肌は、乾燥しているので保湿効果に限定していえば、ヒルドイドは有効です。ただし、ヒルドイドには、他にも血行を促進し、血行障害に基づく痛みや腫れを軽くする効果があります。通常は、凍瘡、瘢痕・ケロイド、指掌角皮症、皮脂欠乏症などの治療に用いられます。
このように乾燥したビニール肌ではなく、もっと深刻な肌の治療に使われます。ヒルドイドは薬品で、高い効果がある反面、下記の副作用も認められています。
- 皮膚炎
- かゆみ
- 発赤
- 発疹
- 潮紅
- 皮膚刺激感
- 紫斑 など
ビニール肌は、病気ではありません。医師の診断が出た以外では、副作用のあるヒルドイドを使う必要はありません。副作用のリスクと釣り合わないと考えます。どうしてもビニール肌にヒルドイドを使いたい場合は、医師の指導の下で使いましょう。
その際は、以下のことを医師に伝えましょう。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
- 出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)、僅かな出血でも重大な結果が予想される。
- 妊娠または授乳中
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意しましょう)。
参考:くすりのしおり「ヒルドイド」
Q7.ビニール肌は、レーザーやフォトフェイシャルで治るのでしょうか?
A.ビニール肌にはレーザーやフォトフェイシャルはおすすめできません。
フラクショナルレーザー
フラクショナルレーザーは、真皮に大して熱変性を受けて凝固させます。熱凝固させることで皮膚にダメージを与えて皮膚の再生を促し、ニキビ跡に効果があるとされています。
フォトフェイシャル
IPLという光を肌に当てることで、角質〜真皮層に働きかけシミ・そばかす・くすみ・赤ら顔・ニキビ跡といった肌の悩みを改善する治療です。
これらの施術は、ビニール肌のように、角質層が薄く刺激に弱い肌には適しません。未熟な肌がむき出しになっている状態でレーザー・フォトフェイシャルを使うことはリスクになります。どうしてもレーザーを使いたければ、ビニール肌をしっかり改善してから行いましょう。
また、今はビニール肌でなくても、これらの施術が原因でビニール肌になる可能性もあります。美容施術を受ける場合は、以下の2点に注意しましょう。
施術の間隔
施術直後は一時的にバリア機能が敏感になり、紫外線や摩擦などの刺激を受けやすい状態にあります。いわゆる炎症状態になっているのですが、その状態で次の照射を行うと、肌へのダメージが大きすぎて、かえって肌状態を悪化させてしまいます。
施術の回数
美肌を求めるあまり回数が多すぎるのも良くありません。例えば2週間に1度のペースで何年も施術を受け続けるのは、やり過ぎといえるでしょう。
これらの2点に注意せず、過剰な美容施術を受けてしまうと、ビニール肌になる可能性があります。美容施術を受ける場合は、施術の間隔・回数などを医師にしっかり確認しましょう。
Q8.ビニール肌にはパックをした方がいいですか?
A.ビニール肌にパック(シートマスク)をするのはおすすめできません。
角層やバリア機能が弱ったビニール肌に、様々な成分を含んだパック(シートマスク)をすると肌はより傷んでしまいます。また、パック(シートマスク)自体が肌に刺激(摩擦)になる可能性もあります。
お手入れに物足りなさを感じ、いろいろとスキンケアをしたくなる気持ちはグッと我慢して、とにかく出来る限りシンプル・低刺激のスキンケアを行いましょう。
まとめ
ビニール肌の特徴は、皮脂が薄くバリア機能が低下しているために肌が敏感で乾燥している状態です。主な原因は、スキンケアのやりすぎです。まずは、やりすぎている今のスキンケアを中止しましょう。ビニール肌を改善するには、敏感肌と乾燥肌に対応したスキンケアが必須です。できるだけ低刺激のスキンケアを高保湿の化粧品で行う必要があります。また、薄くなった肌が回復するには時間がかかります。決してあせらずに、じっくりとビニール肌改善に取り組みましょう。低刺激・高保湿のスキンケアを続け、元の美しい肌を取り戻しましょう。
動画でもビニール肌について解説しています。ぜひそちらもチェックしてみてください。
※音声が流れます