赤ちゃんの頭皮が乾燥する理由と対処法│3児子育て経験から徹底解説

赤ちゃんを抱っこしたときなどに、ふと気になる「頭皮」の乾燥。
赤みを帯びた湿疹や、痒そうな様子を見て心配になるお母さんもいるかと思います。

1人目の赤ちゃんのとき、私はびっくりしました。
だって、頭皮がウロコみたいにボロボロになって見えて、それはそれはかわいそうな状態になったからです

初めての子供でしたので、そんな状態になり不安になりました。
すぐに病院に行くべきか、それとも自宅のケアでいいのかわからなかったからです。

同じように「赤ちゃんの頭皮が乾燥して皮膚がボロボロしている!」というお母さんに向けて、赤ちゃんの頭皮が乾燥する理由、対処方法について解説します。

この記事を読むと、赤ちゃんの頭皮のために、どんなことを意識すべきかがわかります。
「赤ちゃんの頭皮の乾燥をどうにかしたい」というお母さんは、ぜひ参考にしてみてください。


1.赤ちゃんの頭皮が乾燥する理由

頭皮の炎症がひどい場合や、赤ちゃんの常に不機嫌であったり、泣いて泣いて仕方がないという場合ではない限り、基本的には慌てなくて大丈夫です。
検診で小児科の医師に見せるようにしましょう。

赤ちゃんの頭皮の乾燥には、下記の2つが関わっています。

  • 脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)
  • 乾燥性湿疹(かんそうせいしっしん)

ここでは、これらの湿疹の症状や特徴、そして原因について説明します。
当てはまるかどうか、チェックしてみてください。

参考:MSDマニュアル家庭版「17. 皮膚の病気 / かゆみと皮膚炎 / 脂漏性皮膚炎

1-1.脂漏性湿疹

「脂漏性湿疹」は生後1週間前後~2ヶ月ぐらいの赤ちゃんや、思春期以降~40代くらいにかけて発症しやすい湿疹のことです。
この内、赤ちゃんにできるものは「乳児脂漏性湿疹」と呼ばれています。

症状

頭皮における乳児脂漏性湿疹は、下記のような症状が挙げられます。

  • 黄色がかった脂っぽいかさぶたができる
  • かさぶたの形はうろこ状をしていることがある
  • 赤いカサカサした部分ができる
  • 頭皮にベタつきがある

原因

乳児脂漏性湿疹の原因は、はっきりとは分かっていません。
ただ、原因の1つとして、「皮脂量の増加」が考えられています。
赤ちゃんは妊娠中のホルモンの影響により、生後1週間~2ヶ月ぐらいを目安に皮脂の分泌が盛んになるため、毛穴が詰まりやすいと言われています。

また、誰の皮膚にでも存在している「マラセチア」という菌の増殖も、脂漏性湿疹に繋がっているのではないかと言われています。

特徴

頭皮やおでこ、眉毛といった皮脂が多いところ、そして足の付け根など摩擦が生じる場所にできやすいという特徴があります。

赤ちゃんの場合、この脂漏性湿疹は1~2ヶ月前後で治ることがほとんどだと言われています。
そのため、かさぶたが気になっても無理に剥がさないこと、医師の診察を受けた上で、適切なケアをして頭皮の経過を見るようにしましょう

アトピー性皮膚炎との違い

脂漏性湿疹とアトピー性皮膚炎は症状が似ているため、気を付けましょう。
具体的な違いとしては、脂漏性湿疹が1~2ヶ月を目安に治まっていくことに対し、アトピー性皮膚炎はその後も湿疹や痒みなどが続きます。

その他にも、通常の湿疹よりも赤身・痒みが強かったり、一部分だけだった湿疹が体全体に広がったり、肘の内側、膝の裏側などで左右対象に発症したりするという特徴があります。

多くの専門家によるとアトピー性皮膚炎は生後2ヶ月頃に発症する赤ちゃんもおり、その要因は遺伝、たまごや牛乳といった食物アレルギー、ダニや大気、湿度や温度など、さまざまなものが絡んでいるとのこと。

また、アトピー性皮膚炎は治療を早く始めるほど治りやすいと言われているので、少しでも早く気付けるよう、湿疹の継続期間や発症部位などを意識して経過観察するようにしましょう。

アトピー性皮膚炎については、日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018」というガイドラインに診療方法等がとても詳しく書かれています。
お困りの方はぜひ目を通してみてください。

1-2.乾燥性湿疹

乾燥性湿疹は生後3~6ヶ月ぐらいの赤ちゃんに発症しやすい湿疹です。
赤ちゃんではなくても、乾燥しやすい冬場などには年齢問わず発症しやすくなっています。

症状

頭皮における乾燥性湿疹は下記のような症状が挙げられます。

  • 白っぽいフケのようなものができる
  • 赤くザラザラしている
  • 頭皮にベタつきは感じられない
  • 痒みを伴うことが多い

原因

原因は頭皮の「乾燥」です。
乾燥で肌のバリア機能が低下すると、乾燥性湿疹ができやすくなってしまいます。

肌は複数の層で形成されていますが、その中でも、肌の水分が逃げるのを防いだり、紫外線といった外の刺激から守ったりするバリア機能を果たしているのが角層(角質層)です。
大人でもこの角層の厚さは約0.02mmと言われていますが、赤ちゃんの肌は大人の半分ほどしかありません。

そのため、もともと水分量と皮脂のバランスが不安定で、乾燥も引き起こしやすいのです

特に生後3~6ヶ月は、赤ちゃんにとって乾燥性湿疹が発症しやすい時期です。
なぜなら、お母さんのお腹の中で受けたホルモンの影響が薄れてくるため、皮脂の分泌が穏やかになるからです。

今まであった皮脂が減ってしまう分、通常以上に頭皮の乾燥を招きやすくなってしまうので、保湿ケアを徹底してあげてください。

また、赤ちゃんの肌は大人に比べるとデリケートなため、衣類の摩擦や温度変化などにも敏感に反応しがちです。
肌に優しい素材の衣類を選んだり、外出時に室内外の気温差を意識したりすることも忘れないようにしましょう。

特徴

お腹や背中など、部位に関わらず発症します。
保湿やスキンケアを適切に行なうことで症状が落ち着くことも

痒みを伴うことが多く、赤ちゃんが引っ掻いてしまうこともあります。
引っ掻くと症状が悪化するケースもあるため、注意が必要です。

乾燥肌との違い

乾燥性湿疹は乾燥が原因でできた湿疹のことです。
それに対して乾燥肌は、「乾燥している肌」のことを指します。

ただし、乾燥肌だからといって必ず乾燥性湿疹ができるわけではありません。
逆に乾燥性湿疹ができても、その赤ちゃんの肌が常に乾燥しているというわけでもなく、一時的な乾燥でも湿疹はできるものだと覚えておきましょう

なお、乾燥肌の原因には空気の乾燥が挙げられます。
他にも、過剰に皮脂を落とす行為も乾燥肌を招くため、お風呂でゴシゴシ洗ったり、洗浄力の強すぎるシャンプーやボディーソープを使ったりすることは避けましょう。


2.頭皮の乾燥を対処する方法

頭皮をケアするには下記の2つが重要です。

  • 皮脂をケアする
  • 保湿をする

この2つは大人の頭皮ケアにおいても重要ですが、大人と赤ちゃんとでは、肌の厚さや皮脂量などが異なります。
赤ちゃんにとって適切なケアをしてあげるために、ここでは皮脂ケアの仕方、保湿の手順などを具体的に紹介していきます。

2-1.皮脂をケアする

1日に1回シャンプーをして、余分な皮脂を落としましょう。
1ヶ月検診でお医者さんからOKが出るまでは沐浴を、OKが出てからはお風呂でシャンプーをしてあげましょう

医師の診断で特に指示がなければ、一般的に赤ちゃんに使える石けんやシャンプーでOKです。

<シャンプーの手順>
  1. 38℃前後のぬるま湯で髪を濡らす
  2. 石けんかシャンプーを手に取りよく泡立たせる
  3. 泡立てたシャンプーを髪に乗せる
  4. 指の腹でクルクル円を描くように、指の腹でやさしく頭皮全体を洗う
  5. ぬるま湯でシャンプーを洗い流す
<注意点>

石けんやシャンプーは泡立てることにより、汚れを浮かせて落としやすくなります。
そのため、必ず泡になった状態で赤ちゃんの頭に乗せるようにしましょう。
そして洗い流す際には、かぶれなどを引き起こさないためにも、残さず綺麗に流してあげてください

また、シャンプーをするときは、目や口、耳に入らないように気を付けましょう。
赤ちゃんの肌は薄いため、熱いお湯や、極端に強く擦ることも禁物です。

<ポイント>

赤ちゃんの頭は、2歳ぐらいまでの間は骨と骨の間に隙間があるため、とても柔らかくなっています。

特に額の上には「大泉門(だいせんもん)」と呼ばれる大きな隙間があり、触ることに不安を覚えるお母さんもいるようです。
しかし、日常的な動作であれば過度に怖がらなくても大丈夫です。
シャンプーをする際には優しく大泉門も洗うようにしてあげましょう。

時折、皮脂が固まっていたり、髪にこびりついたりしていて、シャンプーでは落ちにくいこともあるかもしれません。
そういった場合は入浴の30分ほど前に白色ワセリンなどを頭皮に塗っておくと良いでしょう
皮脂がふやけて、洗い流しやすくなるのでおすすめです。

なお、赤ちゃんの髪は柔らかくて細いという特性上、濡れたまま寝かせると絡まってしまうことがあります。
シャンプーの後は赤ちゃん用のくしで髪の毛をとかし、適切なスキンケアをしてあげましょう。

2-2.保湿をする

医師からの指示がなければ、1日に1回は、お風呂上がりに保湿剤を用いて保湿しましょう

すでに準備している方が大半だと思いますので、赤ちゃんに使えるローション・クリーム・ジェルやワセリンなどで保湿は十分です。
初めて使う場合には、「パッチテスト」をしてから、赤ちゃんに塗ってあげましょう。

もし手持ちに保湿できるものがない場合や「パッチテスト」についてわからなければ、「あなたの赤ちゃんにピッタリな保湿クリームの選び方・おすすめも紹介」の記事で解説しています。
3児の子育てをしてきた私が書いていますので、参考にしてくださいね。

赤ちゃんの肌は薄いため、大人に比べると水分量を一定に保てない傾向にあります。
そして、先ほど伝えたように、生後3~6ヶ月ぐらいの間は特に乾燥します。
1回の保湿だけでは足りないと感じる場合は、必要に応じて数度保湿を行なってあげると良いでしょう。

<保湿の仕方>
  1. 手指に少量の保湿剤を取る
  2. 赤ちゃんの髪をかき分けるようにして地肌に塗る
  3. 頭皮がしっとりするまで塗る
<注意点>

保湿の際は爪を立てると傷になってしまうため、てのひらと指の腹を使って時間をかけてマッサージをするように塗りましょう。

大人用の保湿剤には香料や着色料など、赤ちゃんにとって刺激や負担になる成分が入っていることがあります。
そのため、基本的に保湿剤は赤ちゃん用のものを用意してあげましょう。

<ポイント>

お風呂のあとは皮脂が落とされているため、肌が乾燥しやすくなっています。
お風呂から上がったら、なるべく5~10分以内に保湿をするようにしてあげてください。

なお、保湿は大事ですが、湿疹がある場合には注意が必要です。
湿疹に保湿剤を塗ってしまうと、悪化してしまうケースがあるため、「乾燥が気になるが、湿疹がある」という場合は、お医者さんに相談しましょう。

保湿剤によっては塗り薬の上から使用しても良いものがあるため、薬が処方された際には指示を仰ぐのも良いでしょう。


3.乾燥の症状が落ち着かない場合は皮膚科の受診がおすすめ

頭皮のケアをしているにも関わらず「症状が治まらない・悪化している」と感じたときは、早めに皮膚科を受診しましょう

例えば脂漏性湿疹が出来ている場合、頭皮はベタつきがちですが、赤ちゃんが掻きむしってしまうことでジュクジュクしてしまうことも。
その範囲が広いと、頭の水虫である頭部白癬(とうぶはくせん)や、細菌感染のとびひなどの可能性があるので、皮膚科で診てもらうと安心です。

また、乾燥性湿疹ができている場合にも経過をよく見ることが大切です。
かゆみだけでなく、痛む様子が見受けられたり、発熱を伴ったりするならお医者さんに相談しましょう

いずれの場合も弱めのステロイド外用剤や非ステロイド外用剤など、症状に応じた軟膏やローションを処方してくれることが一般的です。

「ステロイド」は副作用などを心配する方も多くおられます。
でも、薬は医師の診断の元、正しく使うことが大切です。
勝手に薬を止めてしまったり、診断を受けずに市販薬だけで済ませてしまうなど、素人判断が問題を招きます。

処方された際には使用する期間や1日の使用回数、使用量をお医者さんに確認し、正しく使うようにしましょう

なお、上記のような湿疹に関わらず、シャンプーや保湿剤を使ったことで肌が荒れたり腫れたりしたときも、自己判断での対処はNG。
かえって肌の状態が悪くなる可能性もあるため、皮膚科に相談しましょう。


まとめ

赤ちゃんの頭皮の乾燥には下記が関係しています。

  • 脂漏性湿疹
  • 乾燥性湿疹

脂漏性湿疹の原因は分かりきっておらず、妊娠中のホルモンが赤ちゃんに影響を与えたことによる皮脂量の増加、マラセチアという常在菌の影響が考えられています。
また、乾燥性湿疹の原因は肌の乾燥です。

これらを踏まえ、「余分な皮脂は取り除く」「十分に保湿する」ことが頭皮にとっては大切です。
赤ちゃんのデリケートな肌にやさしい石けんやシャンプーと保湿剤を使い、その頭皮を乾燥や湿疹から守りましょう

もし上記湿疹の症状が長引いたり、悪化したりした場合には、細菌感染やアトピー性皮膚炎などの可能性もあるため、早めに皮膚科を受診しましょう。

赤ちゃんの頭皮の乾燥が改善されて、すこやかに成長されることを願っています。