手荒れが起こる原因とその対策をご紹介|手湿疹についても解説

手荒れの原因

「指先のカサカサが治らない」「手がひび割れして痛い」
そんな手荒れに関する悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

毎日の皿洗いや洗髪など、日常の中のちょっとした刺激が手荒れの原因になりえます。
軽度の手荒れは多くの人が経験したことがあると思いますが、痛みや湿疹を伴うような重度の手荒れは日常生活に支障をきたしてしまうことも。

当メディアを運営する株式会社アースケアにも、手荒れ相談が多くきます。
「手荒れ」というと、その字面から手肌が荒れている程度に思えますが、関節の皮膚が割れたり裂けるのはもちろん、10年以上もその症状に悩まされているという深刻な方が多いのが実情です。

こうした手荒れの重症化を防ぐには、「いつもより手が荒れている」と気づいた時点ですぐに適切なケアを行うことが大切です

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目次

1.手荒れとは

「手荒れ」とは手や指の皮膚に起こる肌トラブルを総称したもので、空気の乾燥や水仕事によるものなど、手荒れが起こる原因は人によってさまざまです。

肌の構造

肌は4層から構成される「表皮」に覆われていて、表皮の一番外側にある層を「角質層」といいます。

角質層には皮膚の水分量・油分量を適切に保ち、肌を外部の刺激から守る「バリア機能」と呼ばれる機能が備わっています。
このバリア機能が正常に働くことで、私たちの肌はハリ・ツヤのあるキレイな状態を保持することができます。

しかし、手の皮膚はほかの肌と比べて皮脂を分泌する「皮脂腺」が少ないため、うるおいを保持するのが難しく乾燥しやすいパーツ

そのため、バリア機能が低下しやすく、水仕事や洗髪といった日常生活のちょっとした刺激がダメージとなってしまうのです。

一般的に手荒れは利き手の指先から発症しやすいといわれていますが、具体的にはどのような症状が見られるのでしょうか。
まずは手荒れの具体的な症状について見ていきましょう。

1-1.手荒れの症状

手荒れの症状リスト
・保湿をしても改善が見られない
・うるおいが無く、常にカサカサしている
・皮膚が薄くなり指紋が無くなっている
・かゆみを伴っている
・乾燥し、ひび割れが起きている
・手が赤みを帯びて腫れている
・水ぶくれができている
・皮がめくれ、ジュクジュクと痛みを帯びている

手荒れの具体的な症状として、画像内に記載したものがあげられます。

手荒れは誰にでも起こりえる肌トラブルですが、「いつものことだから気にしなくて大丈夫」と楽観視していると、ときに重症化して日常生活が困難になってしまうこともあります。

保湿しても一向に治らない、慢性的にかゆみを伴ってひび割れしている、などの症状が見られる場合は、手荒れが進行した状態の「手湿疹」を起こしているかもしれません。

手湿疹の状態になると、常に手の痛みやかゆみに耐えなくてはならないため、生活の中で抱えるストレスも多くなってしまいます。
そのような状態を防ぐためにも、手荒れは気がついた時点ですぐに適切なケアを行い、なるべく早い段階で症状を緩和させることが大切です

2.手荒れの原因

手荒れの原因5つ

手荒れの原因にはさまざまなことが考えられますが、代表的な原因としては下記の5つが挙げられます。

  • 冬に多い乾燥
  • 夏に多い異汗性湿疹
  • 化学的・物理的刺激
  • 手荒れになりやすい体質
  • ストレス

次はそれぞれの原因の詳細について、具体的に解説していきます。

2-1.冬に多い乾燥

冬は空気が乾燥するため、手がカサカサしやすく、手荒れに繋がりやすい時期です。

上記でも説明したように、手や指の皮膚は皮脂腺が少なく、体の中でも特に乾燥しやすいパーツといえます。
そのため、冬の空気と手の皮膚の特性が相まって、冬はどうしても手荒れを引き起こしやすくなってしまうのです

また、冬になると皿洗いや風呂掃除といった水仕事にお湯を使う人が増えます。
高温のお湯は本来肌に必要な皮脂まで洗い流してしまうため、冬場の水仕事にお湯を多用していると、手のバリア機能をさらに低下させる原因になりえます。

冬の乾燥によるダメージを最小限に止めるためには、水仕事は水かぬるま湯を使う、ハンドクリームでこまめに保湿するなど、手荒れの原因を少しでも減らすよう心がけることが大切です。

2-2.夏に多い異汗性湿疹

手荒れは冬に起こりやすいというイメージが強いですが、実は暑い夏の時期にも注意が必要です。
夏に起こる手荒れは、「異汗性湿疹」によるものが多いといわれています

異汗性湿疹とは手足にできる「あせも」のことを指し、これにかかると下記のような症状が見られます。

異汗性湿疹の症状
・手のひらや指に小さな水ぶくれができる
・手の皮がボロボロにむける
・手や指の皮膚が赤く、かゆみを帯びている
・手の皮膚が硬くなる

そもそもあせもとは、皮膚の中に汗が詰まったことでできる皮膚の炎症のことをいいます。
異汗性湿疹もまさにこれと同じ症状で、手のひらから出た汗が正常に分泌されず、角質の中で汗が溜まってしまうことが原因で手荒れを引き起こします。

異汗性湿疹は人によって症状の程度が異なりますが、重度の場合は強烈なかゆみや痛みを伴うケースもあります。
特に手汗をかきやすい人や喫煙者が発症しやすい傾向にあるので、心当たりのある人は皮膚科専門医に見せることをおすすめします

2-3.化学的・物理的刺激

 

手荒れの原因として最も多いのが、化学的・物理的刺激によるものです
それぞれどのようなものを指すのかは、下記の通りです。

【化学的刺激】

  • 食器用洗剤を使う
  • シャンプーで洗髪する
  • 消毒液で手を除菌する

【物理的刺激】

  • 日常の水仕事
  • 手の洗いすぎ
  • ゴム手袋をはめる
  • 衣類や紙の摩擦
  • 食品との接触

この他にもさまざまなものが挙げられますが、手荒れの原因の約7割は化学的・物理的刺激によるものだといわれています。
上記に挙げた通り、食器を洗う、洗髪する、紙をめくるなど、私たちが日常で当たり前のように行う動作が、化学的・物理的刺激になります。

水や紙幣と接触する機会が多いと手荒れになりやすい

化学的刺激においては、手荒れの原因となる物質の毒性・刺激性が高いことから発症するといわれています。
物質的刺激に関しては、理・美容師、銀行員、主婦など、水や紙幣と接触する機会が多い人が手荒れを発症しやすい傾向にあります。

「昔は大丈夫だったのに、大人になって手荒れがひどくなった」という人は、家事や職業柄扱うさまざまな物質が手への刺激になっていることが原因で手荒れを起こしているのかもしれません。

化学的・物質的刺激による手荒れは、もともと皮膚のバリア機能が弱い人がなりやすいのはもちろん、健康な手の人でも刺激との接触回数が増えれば重症化する恐れがあります。

化学的・物質的刺激による手荒れを防ぐには、刺激となり得る要因との接触を極力減らすことが何よりも大切です

2-4.手荒れになりやすい体質

毎日のように水仕事をしている主婦や、頻繁にシャンプーなどの洗浄剤を扱う理・美容師でも、手荒れをしない人はほとんどしません。
一方、ほとんど水仕事をしていない、仕事柄洗浄剤などを扱う機会がない人が、たまたま刺激物と接触してひどく手荒れしてしまった、ということもあります。

これには、そもそもの体質が大きく関係しています

少しの刺激が手荒れの原因となってしまう人の多くは、アトピー型手湿疹を患っている、バリア機能が弱く刺激に敏感な体質である、という可能性が高いです。
そのような体質の人は、一般的に空気の乾燥する冬に症状が悪化しやすく、夏になると症状が緩和する傾向にあります。
>>アトピー肌の手荒れに効果的な改善方法はこちら

しかし、中には一年を通してオールシーズン手荒れに悩まされる人もいます。

手荒れになりやすい体質の人の中には、「生まれつきの問題だから仕方がない」と手荒れの改善を諦めてしまう人もいますが、この認識は間違っています。
確かに手荒れは体質によって症状の度合いが異なりますが、正しいケアを継続的に行えば肌質そのものを改善できる可能性もあります

手荒れを改善する方法についてはこの後詳しく解説していくので、体質が原因による手荒れに悩まされている人は、ぜひ参考にしてみてください。

2-5.ストレス

長時間労働などによる過度なストレス

水仕事を行った、洗浄剤を使ったなど、手荒れの原因は外部からの刺激によるものだけではありません。
仕事や家庭などに対する過度なストレスも、手荒れを引き起こす原因のひとつです。

ストレスがなぜ手荒れの原因になるかというと、それには自律神経が大きく関係しています

人は過度なストレスを抱えると、自律神経が乱れ体の血の巡りが悪くなります。
このような血行不良が起きると、肌にとって必要な栄養が手まで循環されず、結果として手荒れを起こしやすい肌状況を作ってしまうのです。

過度なストレスは手だけでなく体全体の肌質を悪化させてしまいます。
そして肌が荒れているということ自体が、新たなストレスの原因になってしまう可能性もあります

このような悪循環を断ち切るためにも、日々の生活にストレスを抱えている人は、休日を作ったり、リラックスができることやスポーツを行うなどのリフレッシュ習慣を取り入れてみましょう。
すぐには難しいことと思いますが、自分を労わることのひとつとして、自分が好きなことや気持ちがいいことを意識しておいていただきたいです

3.手荒れを改善する方法

手荒れを改善するにはできるだけ手に刺激を与えないように生活することが大切です。
とはいえ、毎日の家事や仕事があると、「手を完全に休ませる」という状況を作るのはなかなか難しいものです。

日常の中で無理なく取り入れられる手荒れの改善方法として、下記の3つが挙げられます。

手荒れを改善する方法
1.保湿を徹底したハンドケアを行う
2.市販のクリームを使う
3.改善しない場合は皮膚科に相談する

    3-1.保湿を徹底したハンドケアを行う(おすすめ商品も紹介)

    手荒れの症状が軽度の場合は、入念な保湿ケアを行うことで症状は好転することが期待できます。

    水仕事や手洗いといった行為は、手に必要な皮脂まで洗い流し、手荒れの原因となります。

    しかし、これらの行為は生活上どうしても避けることができません。
    そのため、日常生活を送る上で不足してしまった手の水分は、こまめな保湿ケアを行うことでリカバリーすることが大切です

    水仕事の後や手を洗った後は、保湿効果の高いハンドクリームを使ってしっかりと手の保湿ケアをしましょう。

    具体的な保湿方法については、下記を参考にしてください。

    【正しいハンドケア】

    1.最初に化粧水で手を整える顔のスキンケア同様、クリームを塗布する前に化粧水を塗ることで手に水分を閉じ込めやすくなります。
    日常使いしている化粧水で問題ないので、まずは化粧水で手の肌を整えましょう。

    2.ハンドクリームを適量手に取り、体温で温める
    化粧水が肌に馴染んだら、次は水分が逃げないようハンドクリームで蓋をしていきます。
    ハンドクリームは温めると伸びと浸透が良くなるので、適量を手のひらにとったら両手を重ねるようにして少し温めましょう。

    3.手全体にハンドクリームを馴染ませる
    まずは乾燥しやすい手の甲から、優しくハンドクリームを馴染ませていきます。
    その後両手の指を組み合わせるように動かし、ハンドクリームを満遍なく手全体に行き渡らせます。

    4.指先をマッサージしながらハンドクリームを塗り込む
    指先をマッサージしながらハンドクリームを塗ると、手の血行が良くなりさらに高い保湿効果が期待できます。
    強い摩擦をかけないよう意識しながら、優しくマッサージしてハンドクリームを馴染ませましょう。

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    アクシリオのアクアテクトゲルは、手荒れの改善におすすめのオールインワンゲルです。

    水分と油分、保湿剤の1本3役で、肌へトリプル浸透して、圧倒的な保湿力の高さが魅力。
    保湿成分にはヒアルロン酸やスクワラン、ホホバ種子油などが含まれています。

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    • パッチテスト済み(アレルギーを起こしにくい)
    • スティンギングテスト済み(皮膚刺激が起きにくい)
    • ノンコメドジェニックテスト済み(ニキビができにくい)

    ※すべての方に皮膚刺激や皮膚トラブルが起こらない、ニキビの元となるコメドができないということではありません

    役割

    化粧水・美容液・乳液・クリーム・パック・化粧下地・ボディークリーム

    うるおい成分

    オリーブ果実油・マカデミア種子油・アボカド油・ヒアルロン酸Na・アルギニンなど

    値段・容量

    20g 800円(税込)
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    アクアテクトゲルを使った保湿方法は以下の通りです。

    1.さくらんぼ半分くらいのゲルを手の平に出す

    さくらんぼ半分くらいのゲルを手に出す様子

    2.両手を合わせて、やさしく手の平全体に広げる

    両手を合わせて、手全体に広げる様子

    3.ゲルがぬるぬるしている状態で、手の甲をやさしくなでる

    手の甲をなでる様子

    4.親指を包み込んで保湿する

    親指を包み込んで保湿する様子

     

    ▼以下の動画も確認できます。

    3-2.市販のクリームを使う

    こまめな保湿ケアを行っても手荒れの改善が見られない場合は、市販で売られているステロイド入りのクリームを使ってみるのもひとつの手です。

    「手荒れ程度でステロイドを使うのはちょっと怖い」と感じる人は、皮膚科専門医に薬を出してもらうのも一つの手段です。

    今回は市販で購入できる、手荒れの改善に使えるステロイド入りクリーム2商品を紹介します。

    ロート製薬 メンソレータム メディクイッククリームS

    ロート製薬 メンソレータム メディクイッククリームS
    「ロート製薬 メンソレータム メディクイッククリームS」は、荒れてしまった肌を整える効果が期待できる、手湿疹専用のクリームです。
    伸びの良い柔らかなテクスチャーが特徴的で、クリームを頻繁に塗り直してもベタつきを気にせずに使えます。

    手荒れが腫れや炎症まで進行している場合は、こちらのクリームをこまめに塗り直すほか、就寝前にたっぷり塗って肌に優しい素材の手袋をして寝る、というケアをするのもおすすめです。

    ロート製薬 メンソレータム メディクイック軟膏R

    ロート製薬 メンソレータム メディクイック軟膏R

    「ロート製薬 メンソレータム メディクイック軟膏R」は、上記で紹介した「「ロート製薬 メンソレータム メディクイッククリームS」の軟膏タイプのアイテムです。

    配合成分はクリームタイプとあまり変わりませんが、軟膏タイプは患部にしっかり密着して剥がれにくいという、使用感の違いに特徴があります。

    そのため、部分的にジュクジュクと湿潤してしまっている箇所がある、全体ではなくピンポイントに塗布したいところがある、といった手荒れ症状がある人は、こちらの軟膏タイプを選ぶのがおすすめです。

    3-3.改善しない場合は皮膚科に相談する

    保湿ケアを頑張っても手荒れが改善しない、市販薬を使っても効果がなかった、という場合は、セルフケアにこだわりすぎる必要はありません。
    なるべく早い段階で、かかりつけの皮膚科医師に相談してみましょう

    手荒れの改善で皮膚科にかかった場合、下記2種類の外用薬が処方されるケースが多いようです。

    • ステロイド外用剤
    •  保湿剤

    基本的には、ステロイド外用剤で手荒れの炎症を抑え、ワセリンやプロペトなどの保湿剤で弱ったバリア機能を修復していく、という治療を行います。

    手荒れの程度によっては、ビタミン剤や漢方薬といった内服薬が出されることもあります。
    そのほか、日常生活での注意点や、患者の症状に合わせて独自の治療法を提案してくれる病院もあるようです。

    また、皮膚科に行ったからといって、手荒れの改善を医者に任せきりにするのはあまりおすすめできません。
    手に刺激を与えないように日常生活を送るにはどうしたらよいのか、自分自身でも工夫を凝らしながら手のケアに努めましょう。

    4.手荒れを防ぐために心がけたいこと4選

    手荒れを防ぐためのポイント
・ハンドケアを習慣化させる
・肌に優しいアルコール消毒液や石けんを選ぶ
・手荒れを引き起こす生活習慣を避ける
・食べ物の見直し栄養満点な食生活を心がける

    厄介な手荒れを繰り返さないためには、日頃から手荒れ予防を意識した生活を送ることが大切です。
    手荒れを防ぐためには、下記4つのポイントに気をつけて生活しましょう。

    それぞれについて、詳しく解説していきます。

    4-1.ハンドケアを習慣化させる

    ハンドケアの習慣化・継続が大切

    手荒れを未然に防ぐためにも、日頃からハンドクリームなどの保湿アイテムを使ってハンドケアを習慣化させましょう。
    ここで重要なのは、「習慣化させる」ということです。

    「たまに」のハンドケアでは、体調や季節などの影響を受け、予期せぬタイミングで手荒れを発症してしまうかもしれません
    できれば1日に5〜6回程度、毎日欠かさず手の保湿ケアを行うことがおすすめです。

    ハンドケアによって症状が好転した方のお話を聞くと、「これでもか!」というほど徹底的にケアをされていました。

    ですから、ハンドケアは回数を重ねること、継続させることが何よりも大切だと感じています。
    流し台や洗面台の横にハンドクリームを置いておくなどして、手洗いをする度にすぐに手を保湿できる環境を整えておきましょう。

    ハンドケアを怠った結果、手荒れが進行して「手湿疹」になってしまう場合も。

    痛い・かゆい・ブツブツなどが出てきたら手湿疹の疑いがあります。
    >>手湿疹の原因と対処法4選

    4-2.手に優しいアルコール消毒液や石けんを選ぶ

    保湿成分が配合された除菌アイテムがおすすめ

    感染症予防・手荒れ予防には、手を常に清潔に保つことが大切です。
    しかし、過度な消毒や手洗いは、逆に手荒れを悪化させる原因にもなってしまいます。

    最近ではヒアルロン酸やアロエエキスなど、保湿成分が配合された除菌アイテムが多数販売されています。
    このようなアイテムを選ぶことで、肌への負担を抑えながら手を清潔に保つ効果が期待できます。

    4-3.手荒れを引き起こす刺激を避ける

    手荒れの原因となる『刺激』を避ける工夫をしよう

    手荒れを引き起こす可能性のある刺激を避けることは、手荒れを防ぐためには有効な手段といえます。
    具体的には、日常の中で下記のような工夫を凝らしてみましょう。

    • 水仕事を行う際は、木綿手袋の上にゴム手袋をつけて洗剤に触れないようにする
    • ラテックスフリー手袋を使用する
    • 素手で洗剤を扱う際は、可能な限り薄めて使用する
    • むやみに手を洗い過ぎない
    • 手を洗った後は、必ず保湿効果のあるハンドクリームを塗る
    • 水仕事を行う際や、手洗い時には温水を使用しない
    • 手を拭く際は強く擦らず、ペーパータオルなどで優しく水気を拭き取る
    • 就寝時にはハンドクリームを塗り、木綿手袋などをして手の皮膚が外部と触れないようにする

    職業柄、これらを徹底するのがどうしても難しいという人もいるかもしれません。
    そのような場合は無理のない範囲で構わないので、できそうなことから少しずつ手への刺激を避けた生活習慣を取り入れてみましょう。

    4-4.食べ物を見直し栄養満点な食生活を心がける

    栄養バランスの取れた食生活は、健康的でキレイな肌を保つために非常に重要です
    身体の内側から肌荒れや手荒れを改善したい場合は、日々の食生活を見直してみることから始めてみましょう。

    手荒れの改善に有効な栄養素や食べ物は、下記を参考にしてみてください。

    <タンパク質(肌や骨の細胞を作る)>
    肉(鶏胸肉、牛や豚のヒレ肉など)・魚(サバ、イワシなど)・卵・大豆製品・乳製品

    <必須脂肪酸(肌の乾燥を防ぐ)>
    肉(牛や豚のロースなど)・魚(ウナギ、サンマなど)・植物油・種実類(マカダミアナッツ、くるみなど)

    <食物繊維(腸内環境を整える)>
    穀物(雑穀米、全粒パンなど)・いも類・豆類・野菜類(大根、カボチャなど)・きのこ類・藻類

    このほかにも、ビタミンを豊富に含む果物や野菜を積極的に摂ることも大切です。

    五大栄養素を満遍なく摂取しよう
    基本的には、「五大栄養素」と呼ばれる炭水化物・脂質・タンパク質・ミネラル・ビタミンを満遍なく摂取できるような食生活を心がけましょう。

    とはいえ、過度な食事制限はかえってストレスの原因になってしまうこともあります。
    カフェインやお菓子などの嗜好品は、食べ過ぎにさえ気をつければ肌への影響はさほど心配要りません。

    必要な栄養素は3食の中できちんと摂取し、嗜好品は摂りすぎに気をつけながらリフレッシュの一環としてうまく活用しましょう。

    手荒れに関するよくある質問

    手荒れに関してよく寄せられる質問をまとめました。

    Q. 手荒れの原因にストレスは考えられる?

    1. ストレスだけが原因で手が荒れることは少ないと言われています。ただ、ストレスによって手を掻くようになったり、生活習慣が乱れたりしたことで手が荒れてしまうことはあるようです(参考:https://soujinkai.or.jp/himawariNaiHifu/hand-eczema/)

    Q. 手荒れしやすい人はどんな人?

    1. アトピー性皮膚炎や敏感肌、乾燥肌の人は手が荒れやすいです。また、水仕事をする人(主婦/夫や美容師など)にも多いです。

    (参考:https://kichijojiclinic.com/medical/teare-hadaare

    まとめ

    厄介な手荒れは、空気の乾燥や化学的・物質的刺激などが原因で起こったり、悪化したりします。

    人によって症状は違えど、手荒れの悪化を防ぐためには下記のポイントをしっかりと理解した上で、手荒れの原因を作らない生活を送ることが大切です。

    • 手や指の皮膚は皮脂腺が少ないため、乾燥による肌トラブルが起きやすい
    • 手荒れは誰にでも起こり得る疾患だが、放置すると重症化して手湿疹などを引き起こすこともある
    • 手荒れは一年を通していつでも発症する可能性があり、特に敏感肌の人、手汗をかきやすい人、喫煙習慣がある人に起きやすい
    • 手荒れの原因で最も多いのは化学的・物質的刺激によるものである
    • 手荒れは保湿効果の高いハンドケアを行うことで、予防・改善ができる
    • 手荒れの改善にはステロイド入りクリームを使う、皮膚科に相談する、というのも有効な手段である
    • 手荒れを未然に防ぐためには、手にを刺激を与えないような生活習慣を身につけることが大切

    手荒れは多くの人が一度は経験するであろう一般的な肌トラブルですが、症状の程度を問わず、日頃の保湿ケアや生活習慣を見直すことで未然に防げる可能性が高くなります。

    また、あまりにひどい場合は、皮膚科医に相談するのも1つの手です。
    >>ひどい手荒れの原因とは?治すための改善法4選

    今回紹介した内容を参考にしながら、ぜひキレイな手を保てる生活習慣を身につけてみてください。

    この記事を書いた人

    化粧品開発やスキンケアアドバイザー歴22年目。自身のオイリー肌・ニキビ肌が改善したことからスキンケアに目覚める。3児の母でもあり、”0歳からのスキンケア”を実践している経験豊富さから、記事内容は幅広い。日本化粧品検定1級・薬機法医療法遵守広告代理店認証YMAAマーク取得者。

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