オーガニック成分が配合された日焼け止めは、肌に安全なイメージがあって人気です。
特に敏感肌や、赤ちゃんに使用する際に、「オーガニックの日焼け止め」を選ぶ人が増えています。
でも実際は、オーガニックの日焼け止めが特別、肌にやさしいわけでも、安全なわけでもありません。
なぜなら、オーガニック成分には肌への刺激を抑える効果がないからです。
そのため、どのオーガニックの日焼け止めを選んでも大差ありません。
もし、オーガニックの日焼け止めを賢く使うなら、オーガニック成分ではなく、あなたの肌質によって選ぶ必要があります。
肌質を大きくは以下の2つに分けられます。
- 健康な普通肌
- 刺激に弱い敏感肌
「普通肌」の場合は、オーガニックの日焼け止めを使うシーンによって使い分ければいいでしょう。
「敏感肌」の場合は、オーガニックの日焼け止めの中身を吟味する必要があります。
ぜひ、この記事を参考にして、あなたの肌に合ったオーガニックの日焼け止めを見つけてください。
1.普通肌におすすめの「オーガニックの日焼け止め」
普通肌は刺激に強いので、通常の化粧品を使用して肌がヒリヒリすることはほぼありません。
そのため、オーガニック日焼け止めを使うなら、シーンで選べばOKです。
普通肌の場合 | SPF | PA |
日常生活 | 20~30 | 「+」~「++」 |
強い日差しを浴びる場合 | 30以上 | 「++」~「++++」 |
- SPF・PAとは
- 「SPF」とは肌に赤みや炎症を起こし、黒色化につながるUVーB波を防ぐ効果指数のこと。1~50+までの数値で表し、数値が大きいほうが防御効果が高いことを示します。
「PA」とは一時的な黒化を引き起こし、長時間かけて肌の弾力を失わせるUV-A波を防ぐ効果を表す目安。「+」マークで表し、「+」の数が増えるにつれ、防御効果が高いことを示します。
詳しく見ていきましょう。
1-1.「日常生活」で普通肌に使うオーガニックの日焼け止め
日常生活による紫外線であれば、以下の紫外線カット力があるオーガニック日焼け止めを選びましょう。
汗をかく場合は、ウォータープルーフ機能が必須です。
- SPF値:20~30程度
- PA値:「+」~「++」
- ウォータープルーフ機能
また、白浮きが気になる場合は、「紫外線吸収剤」を紫外線カット成分として配合された日焼け止めにしましょう。
1-2.「強い日差しに対応」した普通肌に使うオーガニック日焼け止め
真夏のビーチのように、強い日差しに長時間肌をさらす場合は、以下の紫外線カット力があるオーガニック日焼け止めを選びましょう。
このような環境では、皮脂の分泌や汗の量が増えるので、ウォータープルーフ効果は必須です。
泳ぐ機会がある場合には、ウォータプルーフ効果が高いオーガニックの日焼け止めにしましょう。
- SPF値:30以上
- PA値:「++」~「++++」
- ウォータープルーフ機能
2.敏感肌におすすめの「オーガニックの日焼け止め」
敏感肌は、刺激に弱く、普通の化粧品を使用して肌がヒリヒリする場合があります。
同様に、日焼け止めを使っても刺激を感じることがあります。
そのため、オーガニックの日焼け止めを使う際には、その中身を吟味しましょう。
敏感肌の場合 | SPF | PA |
日常生活 | 15~30 | 「+」~「++」 |
強い日差しを浴びる場合 | 25~30程度 | 「++」 |
- SPF・PAとは
- 「SPF」とは肌に赤みや炎症を起こし、黒色化につながるUVーB波を防ぐ効果指数のこと。1~50+までの数値で表し、数値が大きいほうが防御効果が高いことを示します。
「PA」とは一時的な黒化を引き起こし、長時間かけて肌の弾力を失わせるUV-A波を防ぐ効果を表す目安。「+」マークで表し、「+」の数が増えるにつれ、防御効果が高いことを示します。
詳しく見ていきましょう。
2-1.「日常生活」で敏感肌に使うオーガニックの日焼け止め
オーガニックの日焼け止めに配合されている紫外線カット成分は、「紫外線散乱剤(ノンケミカル)」を選びましょう。
紫外線カット効果は、以下のカット力があるオーガニック日焼け止めを選びましょう。
汗をかく場合は、ウォータープルーフ機能がある日焼け止めを選びましょう。
- 紫外線散乱剤(ノンケミカル)
- SPF値:15~30以上
- PA値:「+」~「++」
白浮きが気になっても、「紫外線吸収剤」が使われているオーガニックの日焼け止めは避けたほうがいいでしょう。
2-2.「強い日差し」に対応した普通肌に使うオーガニック日焼け止め
敏感肌は紫外線による刺激にも弱いので、強い日差しを浴びる環境はおすすめできません。
どうしても、真夏のビーチのように、強い日差しに長時間肌をさらす場合は、以下の紫外線カット力があるオーガニック日焼け止めを選びましょう。
またこのような環境では、皮脂の分泌や汗の量が増えるので、ウォータープルーフ効果は必須です。
泳ぐ機会がある場合には、ウォータプルーフ効果が高いオーガニックの日焼け止めを選びましょう。
- SPF値:25~30程度
- PA値:「++」
- ウォータープルーフ効果
紫外線カット効果が高い日焼け止めは、肌への刺激が増えるために、SPFやPAが高すぎる日焼け止めは避けましょう。
私は敏感肌であるだけでなく、色白です。
おかげでものすごく紫外線に弱い肌です。
老化のせいか、年を追うごとに紫外線に弱くなってきています。
それもあり、今までいろんな日焼け止めを使ってきました。
その結果、紫外線カット効果が高く、その割に肌への刺激が少ないSPFとPAの数値が今回おすすめするSPF25~30程度、PA++程度です。
これ以上は、紫外線カット効果に大差はなく、紫外線カット成分の配合量が増えるだけになります。
そのため、個人的には敏感肌におすすめな数値です。
3.オーガニックの日焼け止めを使う際の注意点
オーガニックの日焼け止めに関して、勘違いをしている人が多く、間違った情報を信じている人がいます。
そこで、オーガニックの日焼け止めに関するよくある質問をQ&A方式でお答えします。
ぜひ、参考にしてください。
3-1.Q.オーガニック日焼け止めに配合されている「オーガニック成分」は何ですか?
A.オーガニック成分について、今のところ日本に決まった規定はありません。
そういった意味では、たとえ「普通の成分」であったとしても、「オーガニック成分」と呼ぶことができます。
国や企業によって、独自の規定が乱立しており、一概に決まっておらず、非常に不明瞭な成分といえます。
ですから、使用する商品によって、オーガニック成分は異なりますので、商品の販売元にご確認ください。
参考:「オーガニック化粧品で肌が荒れる理由|安全な選び方や天然成分にまつわる真実を解説」
3-2.Q.オーガニックの日焼け止めは、赤ちゃんに使えますか?
A.「普通の日焼け止め」が使えれば、「オーガニックの日焼け止め」も使えます。
「普通の日焼け止め」に刺激を感じるなら、「オーガニックの日焼け止め」も使えない可能性が高いです。
オーガニックの日焼け止めだからといって、肌にやさしいわけではありません。
多くの場合、紫外線をカットする成分などに刺激を感じるようです。
日焼け止めには、オーガニック成分以外にもたくさんの成分が配合されています。
それらの成分を吟味することで肌へのやさしさを判断することができます。
赤ちゃんに使用する場合は、「オーガニック」や「天然」、「無添加」という言葉に惑わされることなく、日焼け止めの中身を吟味して選びましょう。
赤ちゃんの日焼け止めの選び方は、「【23年夏】赤ちゃんに使える日焼け止めおすすめランキング15選|ノンケミカルで安全な商品を紹介」で説明していますので、参考にしてください。
3-3.Q.オーガニックの日焼け止めで、白くならないものはありますか?
A.はい、あります。
白浮きするのは、「紫外線散乱剤」の特徴です。
ですから、紫外線カット成分に、「紫外線吸収剤」を使っているオーガニックの日焼け止めを選びましょう。
ただし、肌に刺激を与える可能性があるので、敏感肌にはおすすめできません。
紫外線カット成分の「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」については、「紫外線吸収剤にデメリットがあるって本当?成分一覧も紹介」で詳しくお話ししています。
参考にしてください。
3-4.Q.オーガニックの日焼け止めは、洗い流す必要があるのでしょうか?
A.はい、かならず洗い流してください。
オーガニックの日焼け止めといっても、ほとんどは通常の日焼け止めと同じ成分でできています。
その違いは、わずか数%の美容成分が、「オーガニック成分」か「通常の成分か」の違いだけです。
オーガニック成分が配合されていても、日焼け止めの刺激を抑える効果はありません。
オーガニックの日焼け止めは、肌にとって異物でしかないので、紫外線から肌を守る必要がなくなれば、すぐに洗い流しましょう。
3-5.Q.オーガニック成分100%の日焼け止めはありますか?
A:ありません。
オーガニック成分だけで、日焼け止めを作ることは不可能です。
ただし、美容成分だけがオーガニック成分100%の日焼け止めはあります。
例えば、美容成分1%配合のオーガニック日焼け止めがあります。
この1%の美容成分が、すべてオーガニック成分の場合、美容成分は100%オーガニック成分といえます。
実際には、オーガニック成分1%の日焼け止めですが。
ちなみに、オーガニック成分100%の化粧品もありません。
でも、美容成分100%オーガニック化粧品はあります。
オーガニックの日焼け止めと同様の理由です。
まとめ
オーガニックの日焼け止めを賢く使うならあなたの肌質によって選びましょう。
【普通肌】
日常使いの場合:SPF20~30程度、PA「+」~「++」
強い日差しに使う場合:SPF30以上、PA「++」~「++++」
【敏感肌】
日常使いの場合:SPF15~30程度、PA「+」~「++」
強い日差しに使う場合:SPF25~30程度、PA「++」
これを参考に、あなたの肌に合ったオーガニックの日焼け止めを選んでください。
もし、あなたが敏感肌のため、少しでも肌への刺激を抑えたいなら、こちら「敏感肌の日焼け止め選びに知るべき5つの条件と正しいUVケアの方法」の記事もぜひ参考にしてください。
あなたの肌に合う日焼け止めが見つかることを願っています。