毛抜きで角栓を抜くと逆効果?正しいケア3選とやめられないNGケアを解説

角栓を抜きたい人へ

ポツポツと目立つ角栓。

「メイクで隠そうとしても、逆に目立ってしまう」
「抜いても、次の日にはもう気になる」

という思いをされたことがあるかもしれません。

私はそうでした。
ピンセットで抜いたり、指で押し出したり、毛穴パックをしたり。
角栓が気になり、毎日のように抜いたり取ったりするケアをしてしまい、かえって目立つことになっていました

角栓は抜けば抜くほど、目立つことがあります。
ですから、角栓をなんとかしたい場合には、抜かないことをおすすめします

この記事では、そんな目立つ角栓の「原因」や「おすすめケア」、「NGケア」をご紹介します。

角栓ケアのポイントを知り、角栓を抜く必要がないお肌に整えましょう。

目次

1.角栓の正体と、角栓が毛穴につまる原因

目立つ角栓で悩む人の中には、「ケアはしているけれど、角栓の中身やできてしまう仕組みについては知らない」という人もいると思います。

そもそも角栓とは、どういうものを指すのでしょうか?
まずは角栓の正体、角栓が生じてしまう原因を紹介します。

1-1.角栓について

角栓の正体は、毛穴につまったまま排出されない「皮脂」と「角質細胞」です。
その割合は、皮脂3割・角質細胞7割だと言われています。

正常な毛穴の状態なら、皮脂腺から毛穴を通して皮脂が排出され、肌表面を覆って乾燥や外部の刺激から肌を守る働きをします。
ところが、なんらかのトラブルで皮脂が排出されなくなると毛穴に皮脂がつまり、これがやがては角栓になっていきます。

そして、その皮脂を栄養にアクネ菌が増殖。
増殖したアクネ菌が炎症を起こし、やがてニキビが生じてしまいます。

つまり、角栓のつまりをそのままにせず、目立ったり炎症を起こしたりしないよう清潔に保つケアが角栓予防につながります。

1-2.なぜ角栓ができるのか

正常な状態の毛穴であれば、皮脂はスムーズに排出され、つまってニキビになったり黒ずんでしまったりすることはありません。
では、毛穴がつまって角栓が生じてしまうはなぜなのでしょうか。

角栓が生じる原因は、以下の3つだといわれています。

角栓の原因①:皮脂分泌量の増加

思春期はホルモンバランスが乱れやすく、皮脂の分泌量が過剰になります。
その皮脂が毛穴につまりやすくなることが、角栓が生じる原因のひとつです。

角栓の原因②:ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーとは、肌の細胞が生まれ変わる仕組みのこと。
通常なら、このターンオーバーがどんどん繰り返されて肌が生まれ変わっていくのですが、ストレスや不規則な生活などによってホルモンバランスが乱れると、ターンオーバーも乱れてしまいます。

その結果、角層(角質細胞)がはがれにくくなって毛穴をふさぎ、皮脂がつまって角栓ができてしまうのです。

 

角栓の原因③:肌の乾燥

カサつきや肌荒れ、シワなどさまざまな肌トラブルの原因となる乾燥。
肌が乾燥することで外部の刺激から守ろうとして皮脂腺の働きが活発になり、皮脂が過剰に分泌され角栓の原因になることがあります。

また、刺激を受けたことや肌を守ろうとすると角層が厚くなることで毛穴の周りがふさがってしまうことも、皮脂がつまり角栓ができてしまう原因のひとつです。

2.角栓に関する【NGケア】5選

目立ってしまうのが嫌な角栓。
「手っ取り早く抜いて、角栓をきれいにしよう」と考えるのも当然です。

目立つ角栓に悩んでいる人の中には、
「肌に悪いと思いつつも、ピンセットでにゅるっと抜くのがやみつきになっている」
「ついついお手軽な鼻パックを使ってしまう」
という人もいるかもしれません。

角栓を抜くのがやめられない、ついつい続けてしまう場合どうなるか?
結果として毛穴の状態はさらに悪くなってしまう可能性のほうが高いです

この章では角栓を抜いたらどうなるのかを解説します。

2-1.ピンセットなどで角栓を自分で抜く

角栓を抜くお手入れグッズには、ピンセットタイプをはじめ、先端がループ状になっていて角栓を押し出し除去するというもの、鼻に貼り付けて角栓を抜くパックタイプのものなどがあります。

「ドラッグストアで見かけて気になっている」
「長年愛用している」
という人もいるかもしれません。

しかし結論からいうと、角栓を抜くのはNG。
角栓は剥がれかけた角質細胞ですから、まだ活動している細胞とくっついている状態です

それを無理矢理に取ってしまうと、今働いている細胞まで取ってしまうということ。

角栓を抜くことで、かえって肌トラブルを引き起こす原因となってしまうことがあります。

2-1-1.角栓を抜き続けるとどうなるの?

角栓を抜けば抜くほど毛穴の状態は、さらに悪くなってしまうことが。
年齢を重ねると、毛穴の状態を整えるのは難しくなるといわれています。

そうなる前に、角栓ケア法を見直すことをおすすめします。

抜き続けた結果①:炎症を起こし、毛穴が目立ち、赤くなる

角栓を抜くと、健康な肌も併せて取っていることになります。
つまり、肌への刺激へとなり、その刺激を与え続けることで肌は炎症を起こすことがあります。

炎症を起こした肌は赤みを帯び、乾燥やかゆみを起こすことも。
そうした肌は常に赤黒くなり、毛穴も目立つことにつながります。

抜き続けた結果②:常に角栓がたまる

角栓の中身は皮脂であり、前述の通り肌を乾燥や外部の刺激から守るためにはある程度必要なものです。
しかし、角栓を抜き続けることで、皮脂が不足していると判断した肌はより皮脂を分泌し、肌を守ろうとします。

その結果、皮脂の分泌量が増えてしまうことに。

それだけでなく、角質もどんどん増やそうとしてターンオーバーが乱れ、角栓ができやすくなってしまいます

なので、抜いても抜いても角栓が常に毛穴にたまってしまうのです。

抜き続けた結果③:年齢を重ねたら改善しにくくなる

角栓そのものは10代から20代に多く、年齢とともに少なくなっていきます。
しかし、角栓そのものが減っていてもピンセットや鼻パックなどで角栓を抜くケアを続けてしまうと、毛穴は開いたまま、肌荒れや炎症を繰り返すことになります

さらに加齢によって乾燥が進むので、角栓ケアをする必要のない肌に整えるのが難しくなってしまうようなのです。

2-2.毛穴パックを使う

鼻に貼って角栓を吸着させ、はがして除去する毛穴パック。
手軽に行なえて、洗顔ではなかなか除去できない頑固な角栓もしっかり取り除ける、便利なアイテムだと思われています。
しかし、肌に貼り付けてはがすタイプのパックは、肌にまだ必要な皮脂や角質を取りすぎてしまうのがデメリット。

そのため、肌が乾燥したり刺激によって炎症を起こしたりすることもあります。

敏感肌の人や肌に不安がある人は毛穴パックを控え、メリットとデメリットを比較してからパックをするか判断してください。

角栓パックがよくないって本当?肌にやさしい角栓除去方法をご紹介

2-3.毛穴吸引器を使うケア

市販の毛穴吸引器を使って角栓ケアをしている人もいることでしょう。
毛穴吸引器の役割はあくまで毛穴の汚れを取り除くことだけ。

正しいスキンケアも組み合わせないと、毛穴が開いたままになり、肌荒れの原因になってしまうことがあります。

ホームケアとして毛穴吸引器を使うならば、美容皮膚科でプロの手を借りるようにしましょう。
とはいえ、医師の施術を受け続けるにはそれなりに費用がかかるため、しばらく通わないとまた元の状態に戻ってしまう可能性があります。

2-4.過剰な洗顔とスキンケア

毛穴の角栓や皮脂分泌が気になると、それを落とそうとして洗顔や角栓ケアをし過ぎてしまうことがあります。

皮脂を取り過ぎてしまうスキンケアは、余計に肌を乾燥させたり、肌を傷めてしまったりする可能性があるので注意して行なってください。

洗顔や角栓ケアのし過ぎによって肌に必要な皮脂まで失われると、肌が乾燥し、かえって皮脂腺の働きが活発になって毛穴が広がってしまうことに。

毛穴の周りの肌も厚くなり、角栓がつまりやすくなってしまうことも考えられます。

肌に優しいお手入れを心がけ、洗顔やスキンケアで皮脂を余分に取り過ぎないようにすることが大切です。

2-5.肌を不潔なままにする

ファンデーションを塗った肌を長時間放置していませんか。
何日も使ったパフやチップでメイクをしていませんか。

長時間メイクしたままでいたり、メイクをしたまま寝てしまうことや、使い古したままのパフやチップを使うのはNGです。

外出先から帰ってきたら、すぐにメイクを落とし、毛穴を清潔に整えましょう。

3.  角栓に関する【正しいケア】|角栓を作らないケアとは

ピンセットや毛抜きなどで無理に角栓を取ると、肌の炎症や乾燥、かゆみを引き起こし、更に皮脂の分泌量が増えます。その結果、どんどん肌のターンオーバーが乱れ、角栓ができやすい肌になってしまいます。

角栓を抜いて綺麗な肌にするはずのケアが、「角栓を作り出す」悪循環へと繋がってしまうのです。

これは顔をゴシゴシと洗う過剰な洗顔にも同じことが言えます。

顔の皮脂をとり過ぎることで、かえって皮脂腺の動きが活発化し、角栓を作る原因に繋がってしまうのです。

角栓のない綺麗な肌にするために、まず気を付けるべきポイントは「毛穴の働きを正常化し、体が余分な皮脂を排出してくれる状態」に近づけること

自分でピンセットや毛抜きを使って無理に角栓を抜いたり、洗顔でゴシゴシと無理に顔をこすっても、長期的に見て何のメリットもありません。

もともと正常な状態の毛穴であれば皮脂はスムーズに排出されるのですから、「どうやったら肌のターンオーバーが正常になるのか」に気を付けて、ケアをすることが大切です。

この章では、そんな「正しい角栓ケア」に関して、3つのポイントからお話します。

「正しい角栓ケア」3選

  • 洗顔
  • 保湿
  • 生活習慣

3-1.  洗顔|皮脂をとり過ぎないことが大事

肌の汚れやメイクを落とすために洗顔は必要です。

肌が不潔なままだと、毛穴にも刺激になり、ターンオーバーが乱れる可能性があります。

一方で先ほども述べたように、過剰な洗顔も問題になります。

皮脂をとり過ぎてしまうと、肌の乾燥が促進したり、肌を傷めてしまい、かえって皮脂腺の動きが活発になってしまうからです。

ではどうやって洗顔をしたら良いのでしょうか?

■おすすめは「ダブル洗顔不要」のクレンジング

そこで、私達がおすすめするのは「ダブル洗顔不要」のクレンジングです。

「ダブル洗顔不要クレンジング」とは、汗や皮脂などの肌の汚れを落とす「洗顔」と、メイク料の汚れを落とす「クレンジング」が一度にできるクレンジング料のこと。

「ダブル洗顔不要クレンジング」の後、洗顔は必要ありません。

クレンジング料が肌に残らないように、「ダブル洗顔不要クレンジング」は作られているからです。

一般的なダブル洗顔

ダブル洗顔不要クレンジング

クレンジング+洗顔

クレンジングだけ

■ダブル洗顔不要のクレンジングは「洗い過ぎない」から肌トラブルの予防に

ダブル洗顔不要クレンジングは、「洗いすぎない」という肌にやさしい効果があります。

メイク料の油分を落とせるクレンジング料ですから、同じ油分である皮脂とは相性がよく、一度でキレイに落とすことができます。

単純に回数で考えてみても、1日2回の洗顔で、1か月60回も洗っています。
これが半分の30回になるのですから、肌への負担も半分になります。

汚れをきちんと落とせる「洗浄力」と、過剰に洗い過ぎない「肌への優しさ」が両立できるのは、角栓ケアにとって非常に魅力的ですね。

おすすめの「ダブル洗顔不要のクレンジング」

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3-2.  保湿|水分と油分を補給する

保湿は、皮脂分泌に関する体のメカニズムを正常化するうえで非常に大切なプロセスです。

肌の細胞が生まれ変わる「ターンオーバー」も、肌の乾燥によって強く影響を受けます。

また、肌が乾燥していると、体が外部の刺激から守ろうとして皮脂腺の動きを活発化させます。

皮脂に関する悩みを抱えていると、ベタベタ感のある保湿ケアを嫌う方もいますが、保湿を怠ることで更に皮脂が出てくる悪循環に入ります。

季節を問わず一年中、保湿はしっかりと行いましょう。

保湿で大切なポイントは「水分」と「油分」の補給

正しい保湿

角質層の表面にある「肌バリア(皮脂膜)」は、水分・油分の絶妙なバランスで構成されており、内部の水分蒸発を防いでいます。

よく「保湿」として、クリーム系の商品のみを使っている方がいますが、油分を与えただけでは、肌の表面はしっとりとしていても、その下は乾燥したままという「水分」と「油分」のバランスが崩れた状態になってしまいます。

また、化粧水やローションで水分だけを与えてもダメです。水分補給だけでスキンケアをおえると「過乾燥」という肌が乾燥する症状がおきます。

大事なことは

  • 肌を潤す「水分」
  • 蒸発を防ぐ「油分」

を、バランスよく同時に与えること。

そこで初めて「保湿」が完了します。

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3-3.生活習慣

スキンケアと合わせて見直すと効果的なのは、生活習慣です。
食事や睡眠などの生活習慣を見直すことでホルモンバランスを整え、皮脂分泌やターンオーバーの働きを整えることができます。

生活習慣を見直すことが美しい肌への第一歩といえるでしょう。
どのように生活習慣を見直していけばいいか、ポイントを絞ってご紹介します。

食生活の乱れ

栄養バランスのいい食事を摂りましょう。

「お腹いっぱいになる食事=栄養」ではありません。

肌を作るうえで欠かせない栄養素であるビタミン・タンパク質などを補えないとターンオーバーが乱れを招きます。
野菜や果物、魚などビタミン・ミネラル・タンパク質を豊富に含む食べ物をバランスよく摂りましょう。

睡眠不足

肌が生まれ変わるサイクル・ターンオーバーは、眠っている間に分泌される成長ホルモンによって促されます。
この成長ホルモンの分泌量が睡眠不足によって低下すると、ターンオーバーが乱れ、角栓が生じる原因となります。

また、睡眠不足によって自律神経が乱れるとホルモンバランスも乱れ、皮脂分泌量が増加。
角栓を増やす原因になることが。

肌にとって睡眠不足は大敵。
ぐっすり眠って肌を整えましょう。

お酒を飲み過ぎる、タバコを吸うなどの生活習慣は、血行を悪化させ、肌のターンオーバーを乱れさせる原因となります。
お酒は適量にとどめ、タバコの吸い過ぎに注意しましょう。

ストレス

日頃からストレスを感じている人は、そうでない人と比べてニキビができやすいと言われています。
ストレスによって自律神経が乱れたり、免疫力が低下したりしてしまうことが、ニキビの発生や悪化につながるのだそうです。

そのことから、ニキビができる前段階である角栓のつまりにも影響があると考えられます
マッサージによって身体の緊張をほぐす、アロマの香りでリラックスするなどしてストレスをやわらげ、肌トラブルを防ぐことが重要です。

便秘

便が長く腸内にとどまることで悪玉菌が増え、有害物質を発生させます。
その有害物質が肌のターンオーバーに影響を及ぼし、肌荒れやニキビなどのトラブルを招くといわれています。

腸内環境を整えることも、スキンケアにとって欠かせません。

紫外線

紫外線は、シミ・そばかす・シワの原因になるだけではありません。
肌の乾燥を招いたり、角質層が厚くなって毛穴をふさいでしまい角栓がつまりやすくなってしまうことが。

外出するときは日焼け止めを塗る、日傘や帽子を使うなどの紫外線対策が必要です。

紫外線は一年中降り注いでいます。
夏だけでなく、年間を通した紫外線対策を心がけてください。

おすすめの日焼け止めはこちらの記事で紹介しています。ぜひご覧ください。

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4.  ピンセットで角栓を抜くことが「どうしても止められない人」へ

肌トラブル(特に角栓)は、一朝一夕には解決しません。

ピンセットや毛抜きで角栓を取ることがダメだと分かっていても、手軽に取り除けて簡単な角質ケアから中々抜け出せない方もいると思います。

もちろん一番良いのは、ピンセット等を使った角質ケアや、過剰な洗顔をストップすることですが、つい手軽なケアをやってしまった方は、ひとまず保湿だけは徹底するようにしましょう。

4-1.  保湿だけは徹底しましょう

角質をピンセットや毛抜きなどで取ると、健康な肌も一緒に取ってしまうため、肌バリアが弱く、いつも以上に乾燥しやすい状態になります。

そのまま放っておくと、皮脂腺の働きが活発化し、いつもより多くの皮脂が分泌されます。

新たな角質の原因になりかねないので、もしピンセットや毛抜きで角栓を取ってしまった場合は、最低限「保湿」だけは行うようにしましょう。

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まとめ

角栓は抜けば抜くほど、角栓だけではなく肌状態そのものを悪化させることがあります。

間違った角栓ケアを続けてしまうと、

  • 健康な肌を傷つける
  • 肌への刺激となり、角栓がたまる悪循環につながる
  • 年齢を重ねたら改善しにくくなる

など肌ダメージや炎症を起こすこともあります。

角栓だけだった悩みが、肌の赤みやかゆみ、ヒリヒリなど敏感肌に繋がる可能性もあります。
ですからぜひスキンケアを見直し、生活習慣の改善を心がけて、角栓を気にしなくていい肌に近づけてくださいね。

この記事を書いた人

化粧品開発やスキンケアアドバイザー歴22年目。自身のオイリー肌・ニキビ肌が改善したことからスキンケアに目覚める。3児の母でもあり、”0歳からのスキンケア”を実践している経験豊富さから、記事内容は幅広い。日本化粧品検定1級・薬機法医療法遵守広告代理店認証YMAAマーク取得者。

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