スキンケアの正しい順番│基本から、美容液やパックを使う順番を解説

化粧水や美容液、乳液やパックなど、スキンケアアイテムは多くの種類があり、肌を美しくするための美容成分も多種多様です。
使うのが楽しい反面、多すぎると使う順番やタイミングに迷うことがあります。

良いスキンケアアイテムを手に入れても、使い方や順番を間違えればその実力が存分に発揮されないこともあります
また、同じ性質のアイテムでもメーカーによって名称が異なることがあるので、重複して使ってしまったり正しく使えていなかったりすることも。

「スキンケアの順番がわからない」
「自分のケアで合っているか確認したい」
「アイテムを追加したいけど、どのタイミングで使ったらいいのか…」

そんな人のために、化粧水や乳液など基本的なスキンケアアイテムから、美容液やパックなどのスペシャルケアまで、どのような順番で使用すれば良いのか、それぞれのアイテムの性質や肌の構造なども合わせて解説します。

化粧品を楽しく、効果的に使うためのヒントにしてくださいね。


1.スキンケアの基礎知識から、使い方を知る

肌の構造や仕組みを知っておくと、スキンケアの正しい順番が簡単にわかります
また、肌の仕組みに合わないスキンケアのやり方を続けていると、乾燥などトラブルを招いてしまうこともあるので、より効果的に使うヒントにも。

この章では、肌の構造やバリア機能、ターンオーバーのシステムや、なぜ肌トラブルが起こるのかも併せて解説します。

1-1.肌の構造から見る、肌の働き

私たちの肌は「表皮・真皮・皮下組織」の3層からできており、それぞれが違った働きをしています。

肌の構造

「表皮」はその名の通り3層の一番表面にある組織。
細菌や汚れなどの異物が体内に侵入することや、水分が蒸発して逃げるのを防ぐバリア機能を持っています。

「表皮」の下にあるのが「真皮」です。
肌の構造や弾力を支える役割を持ち、血管や神経など重要な器官を含んでいます。

そして、皮膚の3層の一番下にあるのが「皮下組織」。
衝撃から体を守る皮下脂肪などで構成されており、栄養や老廃物を運ぶ役割を担っています。

1-2.バリア機能の働きにより、肌はうるおいを保てる

表皮はさらに細かく分かれ、なかでも1番外側にあり、外からの異物や細菌の侵入、体内からの水分の蒸散を同時に防ぐ機能を持つのが「角質層(角層)」と呼ばれる部分です。

角層は表面を覆う「皮脂膜」と「天然保湿因子(NMF)」という水分を保持する細胞内の物質、細胞の間を埋める「細胞間脂質」でバリア機能を保っています。

細胞間脂質にあるセラミド

水分の保持機能がうまく働かなくなり角層の水分量が低下すると、肌のバリア機能が下がり、健康な状態では問題の無い少しの刺激でもかゆみを始めとする肌トラブル引き起こされるのです

正常な肌と、乾燥してバリア機能が弱った肌の違い

肌は水分、保湿成分、油分のバランスが取れていることで、角層の状態が良好に保たれ、見た目も機能も健やかな肌につながります。

スキンケアの基本的な目的は、肌の各バランスを整えバリア機能を正常に保つことにあるのです。

1-3.ターンオーバーが整った肌は、肌トラブルなし

スキンケアの説明でよく耳にするターンオーバーとは、肌の表皮が老廃物を排泄し、新たな細胞に入れ替わるプロセスのことを指します。

肌の3層の1つである表皮の仕組みをさらに詳しく見てみましょう。

表皮は下から順に「基底層・有棘層・顆粒層・角質層」の4層に分かれています。
新しい細胞は1番下の基底層で生まれ、機能や形を変化させながらやがて角質層に到達し、最後には垢となって体からはがれ落ちます。

ターンオーバーのイメージ図

 

ターンオーバーの周期には個人差がありますが、おおよそ28日~56日ほど。※所説あります
一般的には年齢が上がるにつれてターンオーバーに日数がかかると言われています。

ターンオーバーが正常に行われなかったり遅れたりすることが肌トラブルの一因です。
栄養バランスの良い食事や良質な睡眠に加え、適切なスキンケアがターンオーバーを助け、健やかな肌を保つことにつながります。


2.スキンケアの特徴から見た使う順番

スキンケアを使う順番は、基本的には以下のとおりです。

水分 → 保湿成分 → 油分 
この順番で塗り重ねる。
そうすることで、肌内部の水分蒸発を防ぎ、肌表面のうるおいが保たれるため。

この章では、軸となるシンプルケアを押さえ、美容液やパック、セラムなど各アイテムをどのタイミングで使うか確認していきましょう

2-1.基本:スキンケアとは、肌を「保湿」すること

スキンケアのポイントは、「水分・保湿成分・油分」の3つで肌を保湿すること

きちんと保湿された肌は、キメが整いツヤが美しく、しっとりとした肌触りです。
そうして保湿をしておくと、「真皮にまで良い影響がある」ということがわかっています

”保湿すること”は、化粧品の最も基本的な効能であり、太古の昔からのスキンケアの手段として用いられてきたが、近年、皮膚の表面、すなわち角層をしっかりとケアすることで、実は真皮の状態まで良好に保つことができるということが明らかになり、しっかり保湿することの大切さがあらためて注目されている。すなわち、保湿は古くて新しいスキンケアコンセプトになったといえよう。

引用:スキンケア製品開発における実践技術①株式会社CIEL 岡野由利氏「スキンケア化粧品のコンセプトの変化ー角層を保湿することの重要性ー

手順としては、クレンジング・洗顔のあとに「化粧水→乳液→クリーム(もしくはオイル)」が基本的なシンプルスキンケアです。
肌につけるのもこの順番で行いましょう。
具体的には、水分を補うのが化粧水、水分保持機能を助ける保湿成分が乳液、水分が逃げないよう蓋をするのがクリーム。

ほかにも、オールインワンジェルでも保湿ができます。
一般的なオールインワンジェルは、水分・保湿成分・油分が補えます。

この3つのバランスがとれていることが角層の状態を整えることにつながるので、スキンケアでは大切です。

2-2.朝のスキンケア

朝のスキンケアで押さえておくべきポイントをご紹介します。

まずは洗顔です。
眠っている間に浮いた余分な皮脂や汚れは、基本はぬるま湯のみの洗顔で十分落とせます。

でも、皮脂が多かったり、前日にクリームや油分の多い化粧品を使った場合には、洗顔料を使った洗顔を行いましょう。

洗顔後は水分・保湿成分・油分で肌を保湿するスキンケアに加え、紫外線対策が必須です。

UVインデックス2019年東京

上図のように、ほぼ1年中、紫外線の悪影響を受けています。
肌を傷め、シミや乾燥の原因にもなる紫外線は、日差しの強い夏だけでなく1年中防ぎましょう。

2-3.応用編:スキンケアの手順

乾燥肌に保湿ケア

化粧水、乳液、クリームに加え、美容液やパックなどをスキンケアに取り入れたくても、その順番に迷う方は多いのではないでしょうか。
特に、それぞれ違うメーカーのアイテムを持っていると分かりにくいですよね。

一般的には、スキンケアアイテムは水分→油分の順、そして、テクスチャがさらさらしたものを先につけ、とろっとしたものや使用感が重いものを後にと考えましょう。

手順として例を挙げると、「化粧水→美容液系アイテム→乳液→クリーム(オイル)」となります。

しかし、今挙げたアイテムたちは必ずしもスキンケアに取り入れなくてはいけないわけではありません。
ご自身の肌の状態や、使いたいアイテムなど希望に合わせて、ご紹介した手順を応用してみてくださいね。

2-4.夜のスキンケア

夜のスキンケアの目的は、メイクや汚れを落とし、肌のダメージを回復させることです。
メイクをしている場合は、まずクレンジングから始めてください。

使うクレンジングによって使用後の洗顔の要・不要が分かれるので、必要ならばクレンジング後に洗顔を行います。

洗顔や入浴後のスキンケアでは、基本的な手順の後に、ニキビや毛穴など肌の悩みに応じて美容液やパックなどのアイテムを取り入れてみましょう。

各アイテムの性質を知り、使う目的をしっかり把握することでつける順番に迷わなくなります。
次からは各アイテムの詳細を見ていきましょう。

スキンケアは、洗顔後10分以内に

朝夜のスキンケアに共通して押さえておくべきポイントがあります。
それは、洗顔や入浴後、遅くとも10分以内にケアを行うこと。

肌の水分量は入浴の約10分後までは入浴前よりも高く、その後はどんどん下がっていくことが報告されています。

ケアの方法を間違えると、せっかくのスキンケアの効果も薄れてしまいます。
洗顔、入浴後のスキンケアは早いほど良いので、速やかにスキンケアに取りかかる習慣をつけましょう。


​3.スキンケアアイテムの種類と特徴

ここからは、スキンケアアイテムの種類と特徴について解説します。

基本的なスキンケアにプラスして使うことで、肌の水分保持を助け、肌質に応じたケアをしてくれる便利なものや、忙しい方に向けた時短アイテムなどさまざまなタイプがあるので、商品を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

3-1.ブースター(導入系アイテム)

化粧水や肌への栄養素が浸透しやすくなるいわゆる導入系アイテムは、ブースターとも呼ばれています。

基本的には、「洗顔後の肌に塗布するもの」です。
洗顔により皮脂が落ちた肌には、水分よりもブースター成分(保湿成分や油分)の方が浸透がいいです。
そのため、化粧水よりも先に塗っておくと、肌がうるおっているような気がするので人気があります。

3-1-1.ブースター化粧水

導入系アイテムの中でもさらっとしたテクスチャで、化粧水前に使用する導入液を「導入化粧水」とも呼びます。
スキンケアの最初に使用することで化粧水の浸透を良くし、その後のアイテムの効果をアップさせることが目的とされています。

一般的には普通の化粧水よりも、保湿成分の配合が多い傾向にあります。
基本的にはいわゆる「保湿化粧水」や「しっとりタイプの化粧水」と大差ないため、ブースター化粧水後の化粧水は不要かもしれません。

3-1-2.ブースターオイル

近年流行している美容法としてオイル美容が挙げられますが、そのなかでもポピュラーなのがブースターオイルです。
オイルを先になじませることで、肌をうるおし、その後の化粧水の浸透を高める目的で使われています。

洗顔後の化粧水の前に使う場合は、ホホバオイルなど、親水性の高いオイルを選びましょう。
基本的にはオイルは水を弾く性質を持つので、化粧水とのなじみがよいオイルをきちんと選ぶ必要があります。

参考記事:顔用オイルは酸化と精製度で選ぶ!一目でわかるおすすめオイル一覧つき顔用オイルは酸化と精製度で選ぶ!一目でわかるおすすめオイル一覧つき

顔用オイルの選び方

3-2.化粧水

肌に水分を与えることが目的である化粧水が多数ですが、メーカーによって種類や名称がいくつかあるので、自分の肌に合わせて目的別に選びましょう。
またいろいろなタイプがありますが、複数の化粧水を使う必要はありません。

3-2-1.柔軟化粧水

  • 保湿と柔軟を目的とした化粧水
  • 保湿成分が角質層をうるおし、みずみずしい 肌にするために使われます
  • 保湿力が高い成分が配合される

一般的な化粧水や保湿化粧水と呼ばれるアイテムです。
肌に水分や保湿成分を補給することが目的ですので、基本的には使うことをおすすめします。

ただし、オールインワンジェルも水分・保湿成分の補給が可能ですので、オールインワンジェルを使う際は不要です。

3-2-2.収れん化粧水

  • 一時的に肌をひきしめ、汗や皮脂の分泌抑制を目的とした化粧水
  • 脂性肌やニキビ肌に好まれる、さっぱりとした使用感
  • 保湿成分が少なく、タンパク質を変性させることにより組織や血管を縮める収れん成分が配合される
  • エタノールの配合量が多い

トナートーニングローションとも呼ばれる収れん化粧水は、汗や油浮きをおさえるといった働きを持ち、皮脂の分泌が多い方に人気のアイテムです。

Tゾーンなどテカリの気になる部分を中心に使うという使い方です。
収斂化粧水は毛穴を引き締める目的であれば、保湿前に使うのが一般的で、化粧崩れを防ぐためには保湿後など、商品によって指定される手順が違うことがあります。説明を確認してから使いましょう。

3-2-3.拭き取り化粧水

  • 軽いメイクを落としたり、古い角質をふき取るものとして使用される化粧水
  • ピーリング効果のある成分や、洗浄成分、エタノールなどが配合される

拭き取り化粧水は、肌に残った余分な角質や皮脂を落とし、化粧水前の肌を整える目的で使われます。
洗顔後、スキンケアの最初に、コットンにしみ込ませて肌を優しくぬぐうようにして使いましょう。
化粧水の浸透を改善したい方や、肌のゴワつきやくすみが気になる方におすすめのアイテムです。

3-3.美容液系アイテム

次に、美容液系のアイテムにはどんなものがあるのか解説していきます。

化粧水系と違い、どのタイミングで使うか一番迷いやすいのが美容液系アイテムです。基本的には化粧水の後、乳液の前に使うものが多く、特に気になる肌悩みがある場合に取り入れます

シンプルケアが好きな方や今の肌に特に悩みが無い方には不必要なアイテムです。
またアイテムによっては、毎日の使用で効果を発揮するものから、週に1~2回ほどのスペシャルケア向けまでさまざま。

過剰ケアになってしまうので、基本的には複数の美容液系アイテムを1回のスキンケアで使う必要はありません。

誤ったスキンケア

3-3-1.パック

スペシャルケアのなかでも最も知られているアイテムの一つがパックです。

美容成分を含んだクリーム状やパテ状のものが多く、顔に適量塗って一定時間置いた後に洗い流すタイプや、乾いたものをはがすタイプ、就寝前に塗ってそのまま寝ている間にスキンケアができるタイプなどいろいろな商品があります。

パックの目的も、美容成分の浸透や保湿から角質や毛穴の汚れの除去までさまざまです。

3-3-2.シートマスク

パックとよく似ているのがシートマスク。
美容液やローションが目鼻と口の部分がくりぬかれたシートに浸された状態で密封されており、そのまま肌にのせて一定時間置いて使います。

基本的には化粧水後に使うアイテムですが、ローションの性質によっては化粧水代わりに使えるものもあるので、商品の説明通りに使用しましょう。

また、規定の使用時間より長く肌にのせていると、シートの乾燥により肌の水分が逆に奪われてしまうこともあるので注意が必要です。

もしシートマスクと後述するエッセンスなどを併用したい場合は、マスクを肌にのせる前にエッセンスを使用しましょう。

3-3-3.エッセンス

化粧水にプラスして美容成分を肌に取り入れたいときにおすすめなのがエッセンスです。
化粧水よりも美容成分の濃度が高いエッセンスですが、後に紹介するセラムやアンプルよりはライトな使い心地なのが特徴的。油分を補うクリームの前に使うのが一般的な使い方です。

3-3-4.セラム

エッセンスよりも濃度が高く、肌の悩みの種類別に特化した働きを持つのがセラムです。
化粧水では補いきれない美容成分をプラスしたいときにおすすめ。エッセンスと同じく、化粧水の後に使うのが一般的です。

3-3-5.アンプル

エッセンス、セラムよりもさらに美容成分が濃縮されているのがアンプル
とろみのついたテクスチャーのものが多く、エッセンスやセラムと併用する場合はそれらの後、クリームの前に使うの通常です。

3-3-6.アイクリーム

スキンケアアイテムの中でも、目の周りのケアに特化しているのがアイクリームです。顔の中でも特に皮膚が薄い目の周りに、うるおいやハリを与えてくれる働きがあります。

アイクリームは、他の美容液系のものと特性が重ならなければ併用しても大丈夫です。
重なっても二倍の効果が期待できるわけではないので、目の周りはアイクリーム1つで十分と言えるでしょう。

基本的には化粧水の後に使用します。

3-4.乳液

スキンケアの基本的なアイテムの1つである乳液は、エマルジョンやミルクなどとも呼ばれ、化粧水で肌に水分を与えた後に保湿成分を補うために使用します。

クリームよりも油分が少なく、保湿成分が多く配合されているのが特徴です。
商品によってさっぱり、しっとりなどタイプも分かれているので、自分に合ったものを探してみましょう。

3-5.クリームやオイル

乳液よりも油分の配合が多いのがクリームやオイルです。
スキンケアの最後に油分を補い、水分を与えた肌に蓋をする役割を担っています。

クリームと乳液は、油分と保湿成分の配合バランスが違うだけなので、肌質に合わせてそれぞれ選んでも、併用しても良いでしょう。
クリームを使っても乾燥が気になるという方にはオイルがおすすめです。

3-6.オールインワン

化粧水、美容液、乳液、クリームなど、各工程のスキンケアアイテムの役割が1つになったのがオールインワンです。
このアイテム1つで水分、保湿成分、油分すべてを肌に与えられるので、スキンケアに割く時間が無いという方や、あれこれ揃えるのが面倒という方にもおすすめ。

スキンケアの順番に悩むことなく使える時短アイテムで、スキンケアの過程で起こる肌への摩擦を軽減するというメリットもあります。


まとめ:正しいスキンケアとは

多くの種類があり、使う順番が難しいスキンケアアイテム。
スキンケアの基本的な手順や、それぞれのアイテムの働きや使い方などをご紹介しました。

あとはスキンケアの基礎的な部分を押さえつつ、その上で自分の肌に合うアイテムを厳選することが大切です。

メーカーによってはすべてのアイテムを同じラインで揃えることが推奨されることもありますが、必ずしもそれがあなたの肌に最良の方法であるとは限りません。
きちんとアドバイザーと相談しながら、アイテムを選択しましょう。

特に新しい商品を使うときは、小さなサイズのものや試供品から試すことをおすすめします。
スキンケアは毎日、長く続けてこそ効果を得るものですから、気持ちよく使えることが大切です。

それぞれのアイテムの持つ性質を良く理解し、スキンケアが正しい順番で行えるように、この記事を参考にしてみてください。
使用感や使い方に納得し、楽しく毎日のケアが行えることが何よりも効果を得る方法です。

この記事が毎日のケアを楽しく、効果的に化粧品を使う参考になればとてもうれしいです。