
冬場になると特に気になるかかとの乾燥。
普段は見えない部分なので、気付いたときにはすでに「もう乾燥してる!」ということもあります。
株式会社サンパックが行ったインターネット調査によると、冬の足に悩みを持つ20~50代の女性のうち、約3割が「かかとのひび割れ」に悩んでいる一方で、頻繁に足の手入れをしている人は2割にとどまっていることが明らかになりました。
参考:PRタイムス「冬の足の悩み、第1位は「冷え」、第2位は「かかとのヒビ割れ」」
長年悩んでいるけど、「半ば諦めている」「ケア方法が分からない」という人が多いのかもしれません。
自分でケアする方法があるならどうにかしたいですよね。
そこでこの記事では、クリームやワセリンを使ったラップパックなど、自宅でできる保湿ケアの方法をご紹介します。
難しいことはなにもありません。
コツをつかんで、毎日ケアをするだけです。
そうしてツルツルかかとを手に入れましょう!
目次
1.かかとをうるおすための2つのポイント
かかとの乾燥は、顔や体のスキンケアと同じように、毎日コツコツ続けることが大切です。
1日でキレイにしようとするのではなく、ターンオーバーの観点から見て最低3~4ヶ月は続けましょう。
また、やすりやピーリングを使うと一瞬キレイになったと錯覚しがち。
しかし、それは表面が削られ一時的に滑らかになっただけで、根本的には改善できていません。
むしろ肌が敏感になっている状態なので、いつもより念入りに保湿をし、生まれてきた肌を大切に育てるイメージでケアしましょう。
1-1.ポイント①毎日保湿をすること
足の裏には毛穴がありません。
つまり、毛穴と同じ場所に存在する「皮脂腺」もないということ。
顔や体の他の部位は、皮脂が分泌されることによって乾燥を防げますが、足の裏にはその機能がないため、より乾燥しやすいのです。
また、足の裏は汗腺が特に多い部位。
冬場に寒い場所から暖かい室内に入ると、急激に温度が上がって汗をかきやすくなります。
皮脂による乾燥防止機能がないうえ、汗をかいて濡れたり乾いたりを繰り返すことで、かかとはさらに乾燥してしまいます。
そのため、美しいかかとを手に入れるには保湿ケアを毎日行うことが大切です。
1-2.ポイント②3~4ヶ月は続けること
私たちの皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織という3層構造でできています。
表皮の一番外側には角質層があり、水分蒸発の防止や外部刺激からの保護といった役割を担っています。
角質層の厚さは部位によって異なり、全身を支えるかかとの角質層は約2ミリ。
顔と比べて約100倍もの厚さがあります。
角質層が厚い分ターンオーバーにも時間がかかり、約28〜56日で生まれ変わる顔に対して、かかとは90~120日もの期間を要すといわれています。
硬くなりやすく生まれ変わりにも時間がかかるため、かかとは他の部位よりもガサガサになりやすいのです。
また、冬場は乾燥や冷えが加わることでさらに角質層が厚くなるため、ひび割れや皮むけなどのトラブルにに発展することも少なくありません。
1ー3.保湿の効果とは
2013年に行われた研究では、皮膚の一番外側にある角質層は、濡れたあとゆっくり乾くことによって状態が改善しバリア機能が高まることが示されました。
つまり、これがスキンケア、ひいては保湿の基本機構と言えます。
しかし、だからといってただクリームを塗るだけで十分とは言えません。
角質層には「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質」「皮脂膜」があり、これらによって保湿成分が作り出され肌のうるおいが保たれています。
しかし、加齢や外部刺激によってどれかひとつでも不足してしまうと、肌が乾燥状態になってしまうのです。
そのため、保湿ケアにおいては、以下の3つの補給が大切です。
- 角質層に水分を補給する(化粧水)
- 柔軟化させる親水性成分(保湿成分が配合された乳液やジェル)
- 皮膚からの水分蒸散を防ぐ親油性成分(エモリエント成分が配合されたクリームやオイル)
多くの場合はかかとは水分不足なので、上記が補えるスキンケアで取り入れると効果が期待できます。
参考元:スキンケア化粧品のコンセプトの変化―角質を保湿することの重要性―
保湿をより効果的に行うためには、入浴後できるだけ早く、遅くても10分以内に済ませましょう。
入浴によって角質層の水分量が増加するものの、入浴後10分をすぎると急速に減少に入浴前程度になることが明らかになっています。
また、保湿化粧品を塗ることによって、急速な水分蒸散を防げることも示されました。
そのため、入浴によって増加した角質水分量をキープし、効率良く保湿するためは10分以内にケアできるかが大切なのです。
特に、やすりやピーリングでケアした後は、新しい角質が表面に出ていて敏感になっているため、保湿はいつもより念入りに行いましょう。
2.乾燥したかかとを保湿する方法
「かかとにクリームを塗っているけどぜんぜん保湿できない」そんなご相談もよく聞きます。
お話をよくよく聞くと、こんな2つの理由がありました。
- 「保湿」をクリームを塗ることだと思っている
- かかとが他の部位よりも厚く硬いので、浸透しづらい
そのためこの章では、乾燥したかかとのケアにおすすめの保湿方法と、浸透しやすいようにラップパックのやり方、マッサージなどについて詳しく紹介します。
かかとを保湿するためのポイントは以下の3つです。
かかと保湿3つのポイント
- 角質層に水分を補給する(化粧水)
- 柔軟化させる親水性成分(保湿成分が配合された乳液やジェル)
- 皮膚からの水分蒸散を防ぐ親油性成分(エモリエント成分が配合されたクリームやオイル)
上記のポイントを押さえた保湿ケアをご紹介します。
2-1.かかとを保湿するには「この3つ」を補給することが必要
かかとケアの基本は「保湿」。
でも実は保湿って、「クリームを塗ること」ではないのです。
肌は、その構造と同じで、「水分と保湿成分と油分」この3つがあってこそ肌はうるおいます。
かかとも同じです。
もともと水分が少ないので、かかとはクリームを塗るだけでは保湿不足です。
ぜひ、化粧水も使ってください。
かかとケアによく使われる以下の2つを例に見てみましょう。
ニベアクリーム
お手頃価格で全身に使えるニベアのクリームを、かかとのケアにも使う人は多いです。
ニベアクリーム公式
ニベアのクリームは、一般的なクリームと同じ成分構成となっており、
・親水性成分(水、グリセリン)
・親油性成分(ミネラルオイル、スクワランなど)
が配合されています。
親水性成分が肌に水分を補給し、親油性成分が蓋をして蒸散を防ぐため、保湿が期待できるのです。
ただし、あくまでクリームという位置づけですので、水分補給に関しては不足しているかなと思います。
若いうちは肌に比較的水分量も多いのですが、それでも十分とは言い切れません。
そのため、化粧水や水分を多く含むオールインワンの後にニベアを塗るとなお効果的でしょう。
ワセリン
ワセリンとは、石油からできた炭化水素を精製・脱色したもの。
健栄製薬
肌の表面を覆って水分蒸散を防ぐ働きを持っているため、多くの化粧品や医薬部外品、医薬品に使われています。
ただし、ワセリンに水分を補給する作用はありません。
あくまで肌に蓋をして水分の蒸散を防ぐことにより、乾燥から守るためのものです。
保湿剤という位置づけではありますが、肌の水分が不足している場合はワセリンだけでは不十分です。
かかとのガサガサをしっかりケアしたいなら、化粧水や乳液などの基礎化粧品を馴染ませてからワセリンを塗りましょう。
オールインワンジェルなら化粧水は不要
水分を補給する必要がないほど、水分がたっぷりのオールインワンジェルならこれだけでケアはOKです。
乾燥がひどい場合には、上記の2つと組み合わせても◎です。
たとえば、当メディアを運営する株式会社アースケアのオールインワンジェル「アクアテクトゲル」は、かかとの保湿ケアにも定評があるのでおすすめですよ。
「医薬部外品」や「医薬品」で使われる成分で、主な効果は保湿ですが、普通の保湿成分とは働きが少し異なります。
ですから、「ガサガサしすぎて硬すぎる」や「ひび割れしすぎて靴下もはけない」そんな、乾燥の度合いがかなり深刻な状態に使うものです。
老人性乾皮症や魚鱗癬、あかぎれなどの治療にも用いられます。
かかとをやわらかくする効果は魅力的ですが、角質細胞同士の結合を弱めるということは肌のバリア機能を低下させることです。
乾燥してガサガサしている程度の症状には、あまりおすすめしません。
2-2.ラップパックのやり方
化粧水やクリームを塗るだけではなかなか改善しない人、少しでも早く効果を実感したい人は、ラップパックでケアしましょう。
ラップパックのやり方は以下の通りです。
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靴下を履いたまま寝るのが苦手な人は、数十分放置するだけでもいいですし、靴下の指部分を切って「かかとソックス」を作るのもおすすめです。
まずは週1回から、ラップパックによるケアをしてみましょう。
2-3.パックの前に毎日のマッサージもおすすめ
マッサージをすることによって、クリームの浸透や血行促進が期待できます。
そのため、余裕があればクリームやパックの後に潤った状態で、かかとを中心に足のマッサージをしましょう。
また、以下のツボは血流をスムーズにしてくれるため、かかとだけでなく全身の血行改善に効果が見込めます。
- 血海(けっかい):膝の内側、皿から指3本分上
- 三陰交(さんいんこう):内くるぶしの上部から指4本分上
- 大衝穴(たいしょうけつ):足の甲、親指と人差し指の骨の付け根
- 足三里(あしさんり):膝の皿の下、外側のくぼみ
イラストを参考に、該当部位を数秒間軽くと押してマッサージをしてみてくださいね。
2-4.かかとケアグッズを有効に使う
かかとのケアには、靴下やかかとカバーなどのグッズもおすすめです。
就寝時などに着用することにより、乾燥や冷え、摩擦からかかとを守ってくれます。
スクワランやミネラルオイルなどの保湿成分を配合した繊維を使っている商品もあるので、化粧品によるケアと合わせて有効活用しましょう。
まとめ
かかとは角質が厚く皮脂腺がないため、靴による摩擦や冷え、疾患などによって特に乾燥しやすいと言われています。
かかとを保湿するためには、
- 水分を補った上でクリームを使って保湿する
- オールインワンジェルだと、それだけでもOK
- ラップパックをする
- マッサージをする
- かかとケアグッズを使う
といったケア方法がおすすめです。
ここで紹介した内容を参考に毎日コツコツケアをして、キレイなかかとを手に入れましょう!