感染症予防のため、非常事態宣言が5月末まで延長されました。
気候も良くなり、外出が気持ちいい季節ですが、しばらく我慢の日が続きます。
5月~6月に非常事態宣言が解除されれば、存分に外出を楽しみ、それまでのストレスを一気に開放したいところです。
でも、5~6月と言えば、1年の中でも紫外線が強い時期。
それまで外出を控えていた肌に、強烈な紫外線があたるとシミ・シワ・黒ずみなど肌トラブルの原因になります。
そこで、どうせなら今のうちに自宅待機の解除を見据えて、紫外線対策を学んでみませんか?
この記事では、正しい紫外線対策について分かりやすく紹介します。
- 日焼け止めを塗っているのに、日焼けする
- 日焼け止めを使うと、肌がヒリヒリと刺激を感じる
- 自分の肌に合った日焼け止めが見つからない
- どんな日焼け止めを使っていいか分からない
- 日焼け止め以外の紫外線対策を知りたい
特に、上記の悩みを抱えている人におすすめの内容です。
ぜひ、紫外線から肌をしっかり守って、外出を思いっきり楽しんでください。
1.紫外線の強さを知る
紫外線から肌を守るためには、紫外線の強さを知る必要があります。
紫外線の強さによって、最適な紫外線対策を行いましょう。
1-1.紫外線の強さをあらわすUVインデックスを知る
紫外線の強さを知るときに参考になるのが「UVインデックス」です。
UVインデックスとは、紫外線が人体に及ぼす影響の度合いをわかりやすく示すために、紫外線の強さを指標化したものです。
UVインデックスが「3」以上だと、外出時に紫外線対策をする必要があります。
1-2.外出エリアのUVインデックスを知る
あなたが外出するエリアのUVインデックスを把握しましょう。
こちらのサイトで分かります→気象庁 紫外線情報(分布図)
ちなみに、これが5月8日、全国のUVインデックスです。
黄色が「3」~「5」、オレンジが「6」~「7」、赤色混じりのオレンジで「8」~「9」となっており、一番高いインデックスで「10」でした。
日本全国ほとんどのエリアで、外出時の紫外線対策が必要であることが分かります。
この画像の全国と表示されている領域に外出するエリアに変更すると、さらに詳細なUVインデックスが表示されます。
スマートフォンの天気予報アプリで表示されることもあります。
お持ちであれば確認してみてください。
2.UVインデックスに合った日焼け止めを選ぶ
正しい紫外線対策のポイントは、「UVインデックスに合った日焼け止め選び」です。
日焼け止めを選ぶ際に欠かせない紫外線カット効果。
紫外線カット効果が高い日焼け止めを選びがちですが、そうではありません。
過剰な紫外線カット効果は、肌に負担をかけることがあります。
そのため、できるだけ肌に負担をかけず、紫外線から肌をしっかり守る。
つまり、UVインデックスに合った日焼け止めを選ぶことが重要なのです。
2-1.日焼け止めのUVカット効果を知る
日焼け止めのUVカット効果を判断するときに使われる指標には、「SPF」と「PA」があります。
「SPF」とは、肌に赤みや炎症を起こす「UV-B波(紫外線B波)」を防ぐ効果指数のことです。 この数値によって、何も塗らない場合に比べてUV-B波による炎症をどれぐらい防げるかを表しています。 |
「PA」とは、一時的な黒化を引き起こし、肌の深部に到達し、肌の弾力を失わせる「UV-A波(紫外線A波)」を防ぐ効果を表す目安です。 4段階あり、「+~++++」マークで表示されます。 「+」の数が多いものほど、UV-A波に対する防御効果が高くなります。 |
2-2.UVインデックスに合ったSPFとPA
一番、紫外線カット効果の高い日焼け止めは「SPFは50+、PA++++」です。
でも、その分、肌への負担は増えます。
そのため紫外線の強さ(UVインデックス)に合った日焼け止めを使うことで、肌への負担を最小限に抑えることができます。
特に、日焼け止めを使うと肌がヒリヒリする場合は、参考にしてください。
生活シーンに合ったSPFとPAを、UVインデックスに変換するとこうなります。
UVインデックス | SPF | PA |
3~5 | 5~18 | +~++ |
6~7 | 10~35 | ++ |
8~10 | 30~50 | ++~+++ |
11以上 | 50~50+ | ++++ |
日常的に使う日焼け止めなら、SPF20~30、PA++で十分です。
2-3.ウォータープルーフ配合の日焼け止めを選びましょう
日焼けを防ぐには、「ウォータープルーフ機能」が備わった日焼け止めを選びましょう。
特に、日焼け止めを塗っているのに、日焼けする人におすすめです。
ウォータープルーフ機能とは、汗や皮脂で日焼け止めが流れ落ちるのを防ぐ働きです。
合成界面活性剤を配合する必要があります。
敏感肌の人の中には、合成界面活性剤を嫌う人が一定数います。
無添加の日焼け止めを選ぶ傾向があります。
ウォータープルーフ機能が無添加の日焼け止めだと、汗で簡単に流れてしまい、UVカット効果が低下します。
以前、私はみずからの肌を使って、ウォータープルーフ有りと無しの日焼け止めをテストしました。
その結果、ウォータープルーフなしの日焼け止めは、じっと動かない状態で10分程度で流れ落ちてしまいました。
もちろん、肌は日焼けしてしまいました。
無添加の日焼け止めを使って、汗や皮脂で日焼け止めの効果が激減することの方が大問題です。
だから、ウォータープルーフ機能のついた日焼け止めを選びましょう。
2-4.敏感肌には、紫外線吸収剤不使用の日焼け止め
敏感肌には、紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)の日焼け止めを使いましょう。
日焼け止めに含まれる紫外線カット成分には、大きく分けて2種類あります。
- 紫外線吸収剤
- 紫外線散乱剤
日焼け止めには、どちらか一方、もしくは、両方が混ざったものがあります。
それぞれの特徴は以下の通りです。
紫外線吸収剤 | 紫外線散乱剤 | |
紫外線カット効果 | 〇 | △ |
使いやすさ | 〇 | × |
肌へのやさしさ | × | 〇 |
紫外線吸収剤は、紫外線カット効果が高く、油溶性原料のため白浮きしません。
そのため、使いやすいのが特徴です。
でも、紫外線カットする際、化学変化を起こすために、肌の刺激になることがあります。
そのため、日焼け止めを使うと肌にヒリヒリと刺激を感じる場合は、紫外線散乱剤がおすすめです。
紫外線散乱の日焼け止めは、「紫外線吸収剤不使用」「ノンケミカル」と表示されているので、購入時は参考にしてください。
3.紫外線をしっかり防ぐ日焼け止めの使い方
ここまで読んだことを実践してもらえれば、あなたの肌に合った日焼け止めが見つかるはずです。
でも、まだこれで終わりではありません。
もうひとつ大切なことがあります。
それは日焼け止めの「使い方」です。
どんなに自分に合った優れた日焼け止めでも、使い方を間違えると意味がありません。
ここでは、紫外線をしっかり防ぐ日焼け止めの使い方を解説します。
3-1.紫外線カット効果が発揮される量を塗る
日焼け止めを塗る際は、UVカット効果が発揮される量を塗りましょう。
日焼け止めを塗る際、薄く塗り広げる人がいます。
特に、紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)の日焼け止めは、白浮きするので、それを嫌って伸ばしがちです。
でも、日焼け止めを伸ばすほどに、紫外線カット効果は失われることに。
日焼け止めを塗っているのに、日焼けする原因のひとつです。
だから、日焼け止めは、紫外線カット効果が発揮される量を塗ることがポイントです。
その結果、多少の白浮きは仕方がありません。
白浮きよりも、紫外線を防ぐ方が大切です。
多くの場合、紫外線カット効果を発揮できる使用量は、顔全体で1gです。
この量をできるだけ均一に塗りましょう。
そうすることで、あなたの肌をしっかりと日焼けから守ることができます。
3-2.日焼け止めは、2~3時間ごとに塗りなおそう
日焼け止めは、2~3時間ごとに塗りなおしましょう。
なぜなら、汗や汗を拭く行為で流れ落ちてしまうから。
どんなに紫外線カット効果が高い日焼け止めでも流れ落ちますので、その効果は2~3時間で低下します。
ですから、塗り直しをきちんと行いましょう。
たまに「日焼け止めの効果が長時間続く」と勘違いしている人がいます。
これは、SPFの理解が間違っていることが原因です。
SPFの数値は、日焼けダメージの「軽減倍率」です。
たとえば、SPF10は、「何もしない状態」の日焼けに比べて、同様の日焼けに「10倍」の時間がかかるということです。
何も塗っていない肌が赤くなるまで | 日焼け止めを塗った肌が赤くなるまでの時間 | |
Aさんの場合 | 1時間で赤くなるとしたら…… | SPF10だと、10時間 |
Bさんの場合 | 30分で赤くなるとしたら…… | SPF10 だと、5時間 |
こういうことです。
これが、なぜか誤解されて、「SPF1につき15分の紫外線カット効果が持続する」と一時期、勘違いが広まりました。
この考えだと、SPF50なら12時間30分持つことになります。
そんな訳ありません。
SPF10でもSPF50でも、紫外線カット効果の「継続時間」は同じです。
いくらウォータープルーフ機能が汗や皮脂に強いといっても、日焼け止めは少しずつ流れ落ちていきます。
特に、日焼け止めを塗っているのに、日焼けするという人はこのケースが考えられます。
注意してください。
4.日焼け止め以外の紫外線対策
化粧品を開発しているから言うわけではありませんが、肌を守るためには紫外線対策には日焼け止めを使ってほしいです。
でも、中には日焼け止めを使いたくない場合や使えない場合がありますよね。
そんなときのために、日焼け止め以外の紫外線対策をご紹介します。
4-1.日傘を使う
紫外線対策には、日傘の使用がおすすめです。
最近は、男性でも使っています。
日焼けを防ぐだけでなく、日陰を作るので清涼感も得られます。
暑い夏には、おすすめのアイテムです。
日傘を選ぶポイント
完全遮光(一級遮光)がある
できるだけ紫外線カット効果の高いものを選びましょう。
レースの入った日傘は、遮光率が落ちるので避けましょう。
折りたたみができる
携帯性に優れているために、常に持ち歩くことができます。
そのため、必要な時に使えて便利です。
軽い
重いと持ち歩くのが不便です。
また、日傘の場合は、太陽に向けて傘を傾けるので、重いと手首が疲れます。
耐久性がある
軽量や収納時に小さくするために、傘の骨が少ないものがあります。
確かに軽くて小さいのですが、その分、骨に負担がかかり寿命が短くなります。
そのため、一般的な6本骨の日傘を選びましょう。
実は、それほど軽さも大きさも変わりません。
日傘の内側が黒いのもの
暗い色ほど紫外線を吸収します。
日傘の内側が明るいと、地面やビルの壁からの照り返しが傘の中で乱反射して、顔に紫外線を浴びることになります。
照り返しが顔に当たるのを防ぐために、日傘の内側は黒いものを選びましょう。
乱反射された紫外線を黒色が吸収してくれます。
4-2.帽子をかぶる
帽子も日焼けを防ぐには有効なアイテムです。
また、頭部の直射日光を避けることで、太陽光による熱を防いでくれます。
帽子を選ぶポイント
明るい色
暗い色は光を吸収するため、熱くなります。
頭が熱くなるのは、体によくありません。
そのため明るい色の帽子を選びましょう。
通気性
できるだけ通気性のいい素材を選びましょう。
どうしても帽子をかぶっていると頭が蒸れます。
頭が蒸れると非常に不快になります。
そのため、通気性のいい素材の帽子で、蒸れを防ぎましょう。
つばが大きいもの
つばの大きい帽子を選びましょう。
つばが大きいと顔前面にできる影も大きくなり、その分、顔に当たる紫外線を防ぐことができます。
4-3.アームカバー
日傘や帽子で顔や頭は守れますが、意外と手や腕に紫外線が当たります。
そんなときは、アームカバーで肌を守りましょう。
アームカバーを選ぶポイント
手から肩ぐらいまで守るロングタイプ
手の甲や指先を守らないと、手のシミ・シワ・黒ずみが目立ちます。
手は意外と老化がでやすい部位です。
また、肩まで守らないと、二の腕の一部が日焼けして、おかしな見た目になります。
そのため、手から肩までのロングタイプを選びましょう
スマホが使いやすい
スマホは、野外でも頻繁に使います。
使うたびに外す必要があるアームカバーでは、紫外線から手先を守れません。
何より、いちいち外すのは面倒です。
そのため、スマホが使えるタイプや、指先だけうまく出せるよう工夫されたものを選びましょう
涼しさがある
夏にアームカバーを使うと、どうしても暑くて不快になります。
だから、紫外線カット効果をもちながら、できるだけ生地のうすいものを選びましょう。
冷感機能のついたアームカバーもおすすめです。
まとめ
紫外線対策で、まず大切なことは以下の2つです。
- 外出エリアのUVインデックスを把握する
- UVインデックスに合った紫外線カット効果の日焼け止めを使う
上記を踏まえて、紫外線対策を悩み別にまとめると、このようになります。
日焼け止めを塗っているのに、日焼けする
→ウォータープルーフ機能の日焼け止めを使う
→薄く塗り伸ばさずに、紫外線カット効果の発揮される量を使う
→2~3時間ごとに塗りなおす
日焼け止めを使うと、肌がヒリヒリと刺激を感じる
→UVインデックスを参考に、適切な紫外線カット効果の日焼け止めを使う
→紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)の日焼け止めを使う
→日傘、帽子、アームカバーを併用する
自分の肌に合った日焼け止めが見つからない、どんな日焼け止めを使っていいか分からない
→日常使いなら、SPF20~30、PA++の紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)の日焼け止めを使う
日焼け止め以外の紫外線対策を知りたい
→日傘、帽子、アームカバーを使用して、肌を守る
以上、自分の悩みに合った紫外線対策で、外出を楽しんで自宅待機のストレスをパーっと発散してください。