「何もしない」スキンケアは効果ある?方法や注意点をご紹介

何もしないスキンケアとは

「何もしない」スキンケアには効果があるのでしょうか?

実は「何もしない」スキンケアを効果的に実践するためには、正しい知識が必要です。
「何もしない」スキンケアにはリスクがあり、健やかな肌を維持するためには、そのリスクを理解することが非常に重要だからです。

ここでは、「何もしない」スキンケアの効果とリスク、おすすめの肌断食のやり方と肌のバリア機能を維持するケア方法についてお伝えします。

「何もしない」スキンケアの効果が知りたい方、肌本来の機能を回復させたい方へ。

この記事を読めば、「何もしない」スキンケアとその効果、肌の機能維持に必要なケアについてご理解いただけることと思います。
これからのあなたのお肌のために、ぜひ知っておいてくださいね。


1.「何もしない」スキンケアとは

何もしないスキンケアとは

紫外線、外気の乾燥、花粉などの刺激から肌を守るためには、スキンケアは必要不可欠です。

日焼け止めや化粧水、乳液などのスキンケアアイテムを使用して保護と保湿を行なわなければ、健やかな肌を維持することはできません

しかし、美容液やクリーム、パックなど、スキンケアアイテムの種類が増える一方で、「何もしない」スキンケアにも注目が集まるようになってきました。
肌に何もしない、何の栄養も与えないことから、「肌断食」と呼ばれることもあります。

「何もしない」スキンケアとは、化粧水や乳液などのスキンケアアイテムと、ベースメイクを含むメイクアップアイテムを使用せずに過ごすことをいいます。

洗顔は水やぬるま湯のみで行い、洗顔後も保湿アイテムは使用しません。
メイクもせず素顔のままで過ごすことを推奨するケア方法です。

「何もしない」スキンケアには本当に効果があるのでしょうか。
「何もしない」スキンケアで期待できるとされている効果についてご紹介します。

1-1. ニキビや毛穴にも?「何もしない」スキンケアで期待できると言われている効果

「何もしない」スキンケアには、次のような効果が期待できるとネット上ではいわれています。

  • 肌の治癒力の向上
  • 乾燥の予防と改善
  • ニキビの予防と改善
  • シミが目立たなくなる
  • 毛穴が目立たなくなる
  • 角栓が少なくなる
  • 摩擦による肌ダメージの軽減
  • スキンケアにかけるお金の節約
  • スキンケアにかける時間の節約

肌質や肌との相性によってスキンケアの効果は異なるため、スキンケア方法とその効果について一概に正誤を判断することは難しいものです。

ただ、皮膚の構造や現代の肌環境を考えると、上記の中には、「何もしない」スキンケア方法では期待できないと思われる効果があります。
それは、肌の治癒力の向上、乾燥・ニキビ・シミ・毛穴・角栓の予防と改善です。

これらの効果を実感するには肌のバリア機能の働きが必要不可欠ですが、肌のバリア機能を正常に維持するためにはスキンケアが必要不可欠です。

紫外線やアレルギー物質、乾燥など外的刺激の多い現代において、スキンケア無しに肌のバリア機能を正常に維持することは困難です。

日本化粧品技術者会誌の岡野由利氏『スキンケア化粧品のコンセプトの変化—角層を保湿することの重要性—』でも、「スキンケア行為によって(中略)、バリア機能が向上し、皮膚の状態が健全に保たれる」ことが認められています。

また、肌のバリア機能は、汚れや古い角質、余分な皮脂、乾燥や紫外線によって働きが低下することがわかっています。

洗顔やクレンジングを行なわず、水分や油分を補わない「何もしない」スキンケアは、肌のバリア機能を低下させる要因になる危険があります。

上記の効果例の中で「何もしない」スキンケアで得られると思われる効果は、摩擦刺激の軽減とお金と時間の節約です。
摩擦刺激は肌のバリア機能を低下させる原因の一つであるため、その負担を軽減できることは「何もしない」スキンケアのメリットといえます。

しかし、「何もしない」と肌の保湿や保護もできないため、紫外線や乾燥など、摩擦とは別のダメージを肌に与えてしまうことになり、結果的に肌のバリア機能は低下してしまいます。

肌への効果ではないものの、金銭的・時間的な節約は、「何もしない」スキンケアの最も大きな効果の一つでしょう。

日本化粧品工業連合会の家計調査では、2018年の二人以上の世帯における年間平均化粧品支出金額は35,412円でした。

金銭的・時間的負担の軽減を優先したい場合は、「何もしない」スキンケアは効果的であるといえます


2.いきなり「何もしない」スキンケアを実践するのは危険

いきなり何もしないスキンケアは危険

いきなり「何もしない」スキンケアを実践すると、肌トラブルを招く危険があります。

例えば保湿を目的とした美容法を試す場合は、使用感や肌感触から、その美容法と自分の肌の相性を確認することができます。
美容法を実践し、ベタつきなどの違和感があれば、保湿剤の変更やその塗布量を調整することで肌トラブルを防ぐことができます。

しかし、「何もしない」スキンケアには美容法として決められた定義は無く、保湿や保護などの目的に合わせた手段も存在しません

そのため「何もしない」スキンケアには、調整できる選択肢や美容アイテムは無く、「何もしない」縛りだけがあるために、自分の肌との相性を見ながら美容法を変更することができないのです。

乾燥などの肌トラブルを感じてもすぐに対処することが難しいため、「何もしない」スキンケアの効果が肌に現れるのを待っている間に、ダメージが深刻化してしまう可能性があります。

「何もしない」スキンケアを実践して肌に違和感あれば、そのスキンケア方法を続けてもいいか皮膚科医に相談してみましょう。

敏感肌の人は特に、「何もしない」スキンケアを実践する時は医師の診断のもとで行なうことをおすすめします。

次に、「何もしない」スキンケアを行なっても問題無い可能性がある人と、敏感肌や乾燥肌など、「何もしない」スキンケアが特におすすめできない人についてお伝えします。

2-1.肌が丈夫で健康的な場合、「何もしない」スキンケアを行なっても大丈夫な可能性がある

「何もしない」スキンケアには金銭的・時間的な節約というメリットがあるため、試して見たいと思われる方も多いかもしれません。

「何もしない」スキンケアを行なっても問題無い可能性があるのは、もともとの肌質が丈夫で健康的な人です。

肌のバリア機能が強くて安定している人であれば、保湿や保護などのスキンケアをしなくても、肌の状態を一定に維持できる可能性があります。
しかし、加齢やホルモンバランスなどの影響で肌の調子が急に変わることもあります。

自分は肌が丈夫だと感じている人でも、「何もしない」スキンケアを実践する場合は、皮膚科医に相談してから行なうと安心です

2-2.乾燥肌や敏感肌の人は、「プチ肌断食」がおすすめ

乾燥肌や敏感肌の人は、肌のバリア機能にダメージを与える可能性が高いため、「何もしない」スキンケアはおすすめできません。

ただ、「何もしない」スキンケアには金銭的・時間的節約という大きなメリットがありますし、乾燥肌と敏感肌の大敵である摩擦刺激を減らすこともできます。

乾燥肌や敏感肌で、「何もしない」スキンケアに興味があるという人には、「プチ肌断食」ならおすすめです

「プチ肌断食」とは、必要最低限のスキンケアアイテムのみを使用するスキンケア方法の
ことをいいます。

「プチ肌断食」にも決められた定義はありませんが、「何もしない」スキンケアとは異なり、スキンケアアイテムを使用するため選択肢があり、肌との相性を見ながら調整・変更することが可能です。

何を必要最低限のスキンケアとするのかはさまざまですが、ここでは、乾燥肌や敏感肌の人でも実践できるおすすめの「プチ肌断食」を3つご紹介します。

メイクアップアイテムの「プチ肌断食」

普段使用しているメイクアップアイテムを「プチ肌断食」してみましょう。

肌への摩擦刺激を減らすことを意識して、使用するアイテムを厳選してみてください。
おすすめはアイメイクの「プチ肌断食」です。

皮膚の薄い目もとは特に摩擦刺激のダメージを受けやすい部位であるため、アイメイクがシワやたるみ、色素沈着の原因となる場合があります。

アイシャドーやアイライン、マスカラを「プチ肌断食」する代わりに、色補正効果のある下地を顔全体に塗ることで、一度の摩擦刺激で目もとを明るく仕上げることができます。

また、メイクアップアイテムをクレンジング不要の石けんで落とせるものに限定すると、洗顔時の摩擦刺激を軽減することができます。

毎日のスキンケアアイテムを「プチ肌断食」

スキンケアアイテムを限定し、効果的に「プチ肌断食」を行いましょう。

おすすめはオールインワンタイプのスキンケアアイテムです。
洗顔とクレンジングが一度にできるスキンケアアイテムを使用すれば、肌への摩擦刺激を効果的に減らすことができます。

洗顔とクレンジングを一度で行なうからといって、洗浄力が強い洗顔料を選択する、ゴシゴシと擦り洗いしてしまうのは逆効果です。

敏感肌向けに作られたアイテムなら、強い刺激を与えずにクレンジングと洗顔を行うことができます。
ジェルタイプなら肌あたりも柔らかです。

保湿でも、化粧水と乳液の役割を持つ高保湿のオールインワンタイプのものを選ぶとよいでしょう。

「効能評価試験済み」など、効果にエビデンスがあるスキンケアアイテムを選べば、より効率的に保湿することができます

外出時の紫外線対策に「プチ肌断食」

紫外線は肌のバリア機能に大きなダメージを与えます。
乾燥肌や敏感肌の人は特に、紫外線対策を怠ってはいけません

乾燥肌や敏感肌の人は、日常の紫外線を防ぐSPF20〜25程度、PA++程度の日焼け止めで「プチ肌断食」をしながら、日傘や帽子などの物理的に紫外線を防ぐアイテムを併用することで紫外線対策を行ないましょう。


3.何もしない日を作るのではなく、内側から肌のケアをすることが大切

生活習慣が大切

「何もしない」スキンケアが目指している、「肌本来の機能の回復」には、生活習慣の改善が有効です。
スキンケアによる保湿と保護の他、食事や睡眠などの生活習慣を改善することで、肌の持つバリア機能を正常に維持が期待できます。

ここでは、肌のバリア機能を健やかに保つための生活習慣の改善についてご紹介します。

3-1.バランスの良い食生活を心がける

バランスの良い食生活は健やかな肌を育みます。
肌が生まれ変わるためには食べ物から摂る栄養素は欠かせません

日本栄養・食糧学会誌第63巻第6号 (2010)永井成美氏他著『若年女性の肌状態と栄養素等摂取,代謝,自律神経活動の関連』でも、食事から摂取する栄養と肌の水分量と水分蒸散量の関連が認められています。

角層の水分量が平均よりも高い人は、平均よりも低い人に比べて、「ビタミンA、ビタミンB1摂取量が多かった」ことが分かっており、水分蒸散量が平均よりも少ない人は、平均よりも多い人に比べて「炭水化物、ビタミンB1、野菜摂取量が多い」ことが分かっています。

健やかな肌を維持するための食生活としては、肌を作るタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよく摂取することが理想的です。

ダイエットなどの目的で摂取を控えられがちな炭水化物も、美肌には欠かせない栄養素です。
炭水化物は身体の水分量を維持する働きがあるため、不足すると水分が不足し肌の乾燥を招く恐れがあります。

3-2.睡眠の質を高める

睡眠中には、肌細胞を修復する働きを持つ「成長ホルモン」が分泌されます。

肌細胞がダメージを受けたままでは肌のターンオーバーにも悪影響が及ぶため、健やかな肌を維持するためには「成長ホルモン」の分泌が非常に重要です

睡眠時間は6時間以上確保することが理想的ですが、難しい場合は「睡眠の質」を意識するようにしてください。

就寝前のカフェインの摂取、スマートフォンの使用は控え、寝具などを見直して、リラックスできる睡眠環境を整えましょう。

3-3.ストレスを解消する

ストレスも肌のバリア機能を低下させる要因であるといわれています。

若年女性の肌状態と栄養素等摂取,代謝,自律神経活動の関連』でも、心的ストレスは「皮膚角層のバリア機能に影響する」とされており、健やかな肌を維持するためにはストレスによる心の負担の軽減が必要であることが分かります。

ストレスは適度な運動や入浴などで緩和することができます。

自分に合うストレス解消法を見つけて、心と身体を休めましょう

3-4.アルコールとタバコは控える

アルコールの過剰摂取と喫煙は肌に悪影響を与えます。

アルコールの過剰摂取によって肝臓に負担がかかると、むくみやくすみ、かゆみなどの肌トラブルの原因になることがあります。
また、アルコール飲料に含まれる糖分の摂り過ぎは、ニキビなどの炎症を引き起こします。

タバコは皮膚に非常に強いダメージを与えます。
喫煙は肌の老化促進、ニキビや肌荒れを引き起こす他にも、皮膚がんなど重い病気に繋がる可能性を高めます。

健やかな肌状態を保つためにアルコールの摂取は程々に、タバコはお止めになることをおすすめします。


まとめ

肌のバリア機能は「何もしない」ことよりも、効果的なスキンケアと生活習慣の改善によって保たれます。

  • 「何もしない」スキンケアは肌トラブルを起こす可能性があるため注意が必要
  • 乾燥肌や敏感肌の人には「肌断食」より「プチ肌断食」がおすすめ
  • 「プチ肌断食」では、肌への摩擦・刺激の軽減と、効果的なスキンケアアイテム選びが重要
  • 健やかな肌を維持するためには肌断食よりも、スキンケアと生活習慣の改善が有効
  • 生活習慣改善のポイントは、食事と睡眠の質改善、ストレス軽減とアルコールとタバコを控えること

ただ「何もしない」ではないことがわかっていただけたことと思います。

この記事を参考に「何もしない」スキンケアについて正しく理解し、効果的なスキンケアと生活習慣の改善によって健やかな肌を維持しましょうね。