クレンジングオイルを使っていて、こんな疑問にぶつかっていませんか?
- ちゃんと使っているはずなのに、いまいち肌がキレイにならない
- 『乳化が必要』って聞いたけど、すすぐだけじゃだめなの?
- 毛穴の角栓は、どうやったら早くなくなるの?
と質問している私自身、過去に、これらの疑問を感じて、悩んだことがありました。
スキンケアアドバイザーという仕事柄、さまざまなクレンジング剤を使用してきました。
その中でも、洗浄力がとびきり高くて、「とにかく汚れを落としたい!」という期待に一番応えてくれたのが、クレンジングオイルです。
でも、いろいろなクレンジングオイルを使っているうちに、あることに気付きました。
1.使い方に注意が必要! 2.正しい使い方がわかりにくい |
実は、クレンジングオイルの使い方には、いくつかの注意点があるのです。
この注意点を知らずに使っていると、うまくメイクが落ちなかったり、かえって肌に負担を与えてしまう場合があります。
また、正しい使い方をしたくても、「その方法がわかりにくい」という問題にも気づきました。
有名な商品や人気のあるクレンジングオイルであっても、使い方が簡単にしか説明されていなかったり、パッケージやサイトを見ても使用説明が見つけられない、ということが意外に多いのです。
こんな状況では、クレンジングオイルを正しく使い、スキンケアに生かすことなんてできませんよね。
そこで、この記事では、デパコスからプチプラ商品まで、人気のクレンジングオイル45本の使い方を調査し、次の3つにまとめました。
|
順に読めば、今よりも効果的にクレンジングオイルを使えるようになります。
あなたの使い方を見直してみてください。
記事の最後に、「人気クレンジングオイル45本の使い方ガイド」もご紹介します。
各クレンジングオイルの、公式の使い方が一目でわかるので、あなたが使っているクレンジングオイルの正しい使い方を確認したいときにご使用くださいね。
クレンジングオイルを効果的に使って、メイクや汚れをスッキリ落とし、角栓や毛穴の目立たないツルツルの肌を手に入れましょう。
1. クレンジングオイルの正しい使い方
この章では、クレンジングオイルを使う際の、基本的な手順と、正しく使うためのポイントをご紹介します。
|
この3つを踏まえて、肌に負担の少ない使い方ができるように、まとめました。
クレンジングオイルを使いたいけれど、
- 使い方がわからない
- 使い方を調べられない
- 使い方の要点を確認したい
このような場合は、以下の手順で使ってください。
では、「基本の手順」からご紹介します。
1-1.基本の手順
(1)石けんで手を洗う
クレンジングを行う前には、必ず石けんで手を洗いましょう。
手に汚れや雑菌がついていると、 敏感な肌の場合には、ニキビなどの肌トラブルを招くおそれがあります。また、クレンジングオイルの洗浄力も弱まってしまいます。
せっかく、汚れをしっかり落とせる力を持っているのですから、これではもったいないですよね。
まずは 手をきちんと洗い、クレンジングオイルの高い洗浄力を生かしましょう。
(2)先にポイントメイクを落とす
専用のリムーバーが必要なポイントメイク(アイメイクやリップメイク)を行っている場合には、ポイントメイクを落としてから、クレンジングオイルを使いましょう。
ポイントメイクを先に落としておくと、次の2つのメリットがあります。
ポイントメイクを先に落とすメリット
- 肌にのせる時間が短くなる
- 目元・口元をこすらなくていい
1.肌にのせる時間が短くなる
クレンジングオイルは、数あるクレンジング剤の中でも特に、洗浄力が高い性質を持っています。
だからこそ、必要以上の量や時間、肌の上にのせておくと、肌のうるおいを奪ってしまう場合があります。
2.目元・口元をこすらなくていい
専用のリムーバーは、そのメイクを簡単に落とせるように作られています。
洗浄力が高いとはいえ、専用のものではないクレンジングオイルの場合は、こすったり、なじませるのに時間がかかったりします。
相性の良い専用リムーバーを使い、肌への負担を抑えましょう。
(3)クレンジングオイルを手に取る
適量のクレンジングオイルを手に取ります。
45本のクレンジングオイルを検証した結果では、2~3プッシュが使用目安量です。
(4)顔全体になじませる
顔全体にクレンジングオイルを広げます。
「メイクが濃い箇所」「皮脂が多い箇所」から順に広げるのがポイントです。
高い洗浄力による肌への負担を抑えられます。
顔全体になじませる目的は、メイクを「浮き上がらせる」です。
メイクを「落とす」ではありません。
肌の上にメイクが残っていても、問題ありません。
顔の上のメイクがオイルに溶けて、混ざっているような状態になればOKです。
乳化が必要な場合は、ここで行います。
乳化の方法は「1-4」でご紹介します。
(5)しっかりすすぎ洗いをする
最後に、しっかりとすすぎを行います。
冷水よりも、人肌程度のぬるま湯(34~36度ぐらい)のほうが落ちやすいです。
高温のお湯は、クレンジングオイルだけでなく、肌に必要な皮脂まで落としてしまいます。
肌が乾燥する原因となるので、避けましょう。
以上が、クレンジングオイルの正しい使い方です。
「クレンジングオイル」と一口に言っても、さまざまな種類・さまざまな使い方の商品が販売されています。
45種類の商品を調べた結果、使い方が異なりやすいのは、以下の4点でした。
使い方の種類例
- 濡れた手で使える・使えない
- ダブル洗顔が必要・不要
- すすぎの前に乳化が必要・不要
- まつげエクステを落とせる・落とせない
「このクレンジングオイルはどう使うのかな?」という疑問を感じやすい部分でもあります。
4つの使い方のポイントを続けてご紹介します。
1-2.「濡れた手で使える」クレンジングオイルは、水の混ぜ過ぎに注意
クレンジングオイルが生まれた当初は、手も顔も塗れていない状態で使うのが基本でした。
水が混ざると、洗浄力が落ちてしまうためです。
しかし、最近は、濡れた手でも使えるクレンジングオイルが増えています。
「お風呂の中でも使いたい」という要望に応えるためですね。
実際に調査した結果、人気クレンジングオイル45本中26本(57.7%)が、濡れた手で使える商品でした。
もはや、濡れた手で使えるほうがメジャーになっていると言えそうです。
このタイプは、少量の水が混ざっても、洗浄力が落ちにくいように成分や製造方法が工夫されています。
ですから、安心して、濡れた手で使用しましょう。
どのクレンジングオイルにも共通の性質として、大量の水を混ぜると、洗浄力が低下する傾向があります。
ですから、「濡れた手で使える」クレンジングオイルでも、落ちにくいメイク料をしっかり落としたい場合には、軽く手を拭いて使用することをおすすめします。
「乾いた顔に使いましょう」「手や顔は濡らさずに」と指定されている場合は、特に洗浄力が変化しやすい可能性があります。指示どおりに使いましょう。
1-3.「ダブル洗顔不要」のクレンジングオイルは、すすぎ洗いで終了!
クレンジングオイルには、肌に残りやすい性質があります。
そのため、すすぎの後に、洗顔料で洗い直すのが、一般的な使い方です。
これを「ダブル洗顔」といいます。
二度洗うことによって、肌に残ったクレンジングオイルやメイク料をきっちり洗い流します。
しかし、最近のクレンジングオイルは、「ダブル洗顔不要」のものがほとんどです。
45本中25本(55.5%)は、ダブル洗顔不要の商品でした。
配合する成分などを調節し、肌に残りにくい工夫がされているものです。
このタイプでは、洗顔料で洗い直す必要はありません。
クレンジングオイルをよくすすいだら、メイク落としを終了しましょう。
ダブル洗顔がそもそも必要のないクレンジング剤について解説した「洗顔がいらない!自分に合ったダブル洗顔不要クレンジングの選び方」も参考になさってください。
1-4. 「乳化」が指示されているクレンジングオイルは、1ステップ追加
油と水を混ぜることを「乳化」といいます。
油は水をはじきます。
そのため、クレンジングオイル(油)も、本来、水で落とすことはできません。
そこで、油と水の仲をとりもつ「界面活性剤」を配合します。
すると、界面活性剤を通して油と水がなじみ、水ですすぎ落とせるようになります。
クレンジングオイルをすすぐ際には、大量の水が混ざり、自然と「乳化」が起こります。
そのため、ほとんどのクレンジングオイルでは、あえて「乳化」を行う必要はありません。
クレンジングオイルをなじませたら、すすぐだけでOKです。
ただ、クレンジングオイルの種類によっては、いきなり水ですすぐよりも、先に乳化させておいたほうが洗い流しやすくなることもありますので、指定されている使い方を行いましょう。
すすぐ前に乳化を行う方法も、ご紹介しておきますね。
「乳化」の仕方
- すすぎを行う前に、少量の水を手に取り、顔全体になじませます。
- 顔の表面にあるクレンジングオイルに水を混ぜることで、肌からオイルがはがれやすい状態になります。
また、「乳化」が指定されているシュウウエムラのクレンジングオイルを、3名のスキンケアアドバイザーが実際に使ってみたところ、「乳化」のステップを行っても、行わずにそのまますすいでも、汚れ落ちに変化は感じられませんでした。もし「乳化」ステップをうっかり忘れてしまっても、問題ないと思います。
1-5.まつエクには「まつエクOK」のクレンジングオイルを使う
まつげにエクステをくっつけているグルー(ノリ)は、油分に弱い性質を持っています。
そのため、油分が主体のクレンジングオイルは基本的には使えません。
しかし、以下のような場合には、使えることがあります。
まつエクをしていてもクレンジングオイルを使える場合
- シアノアクリレート系のグルーを使用している場合
- グルーを溶かしにくい油分を使用しているクレンジングオイルの場合
- オイルの配合量が少ないクレンジングオイルの場合
ご自身のまつエクのグルーの種類を確認し、「まつエクOK」と明記されたクレンジングオイルを使いましょう。
2.クレンジングオイルの間違った3つの使い方
この章では、クレンジングオイルを使う人が、ついついやってしまいがちな間違いをご紹介します。
クレンジングオイルを効果的に使うためには、「正しい使い方」以上に、知っておくべきことです。
というのも、どんなに良いクレンジングオイルでも、間違った使い方をするだけで、メイク落ちの効果が下がってしまうからです。
さらに悪い場合には、肌トラブルを招くこともあります。
「こういう方法は間違いなんだ」と事前に知っておくことで、より正しく、効果的にクレンジングオイルを使えます。
「私は大丈夫」と思われる方も、必ず目を通してください。
2-1. 使用量が少ない
- クレンジングオイルの伸びが悪い
- 顔全体に行き届かない
- メイクがなかなか落ちない
このような場合は、使用量が少ないおそれがあります。
使用量が少ないと、伸びが悪くなり、指と肌の間で摩擦が生じます。
また、メイク料がなじまないため、スッキリと落ちにくくなります。
メイクが落ちないからとゴシゴシこすると、肌が傷つき、角栓や毛穴の目立ち・シミ・シワなどの肌トラブルにつながります。
肌トラブルを防ぐために、クレンジングオイルは、適量を使用しましょう。
適量の条件
-
- クレンジングオイルが顔全体に広がっている
- 指がヌルヌルすべる状態
この2つを満たしているのが適量です。
2~3プッシュほどを目安にしましょう。
2-2. 使用量が多い
反対に、使いすぎるのも逆効果です。
メイク料に対して使用量が多いと、高い洗浄力が肌のうるおい(皮脂や保湿成分)まで落としてしまいます。
2~3プッシュを目安にし、それ以上使っていないかチェックしてみてください。
2-3.長時間使用する
クレンジングオイルは、肌に乗せておくだけで肌の汚れや皮脂・うるおいを溶かしていきます。
そのため、必要以上に肌の上に置いておくと、肌の乾燥を招きます。
顔全体のメイクが浮き上がったら、すぐに洗い流すステップに進みましょう。
商品にもよりますが、1分以内を目安にすると安心です。
3.美肌づくりのカギはこれ!クレンジングオイルを効果的に使うための2つの「注意点」
この章では、クレンジングオイルを使う上で、一番見落としがちな注意点をお伝えします。
本来なら、クレンジングオイルの「大前提」とも言えることです。
しかし、あまりに当たり前のことだからか、この点に意識をはらわずに使う人が増えています。
実は、冒頭で紹介した私の疑問「ちゃんと使っているのに、どうして肌がキレイにならないのだろう?」の原因も、この「注意点」を見落としていたことでした。
クレンジングオイルを使っていて、
- 肌がキレイにならない
- 角栓や黒ずみがなくならない
- 肌が乾燥する
- 肌がひりひりする
- 乾燥肌・敏感肌で悩んでいる
- ニキビやシミ・シワが気になる
このようなことでお悩みの方は特に、次の注意点をきちんと守って使っているかどうか、見直してください。
3-1.クレンジングオイルは「落ちにくいメイク」に使う
クレンジングオイルは、「落ちにくいメイク」を落とすためだけに使いましょう。
「落ちにくいメイク」の例
- ウォータープルーフ機能つき
- 水・汗に強い
- 涙に強い
- にじまない
- 24時間崩れない
メイク料の「落ちにくさ・落ちやすさ」はさまざまです。
例えば、「アイメイク」や「リップメイク」は、比較的「落ちにくいもの」が多いですが、その中でも、簡単に落ちるメイク料はたくさんあります。
簡単に落ちるメイク料にクレンジングオイルを使用すると、「洗いすぎ」になってしまいます。
「洗いすぎ」は、肌トラブルの原因に
必要以上の洗浄力で洗うと、肌のうるおいを守る皮脂や保湿成分まで落ちてしまいます。
健康な肌の人や、このような状況が数日に一度くらいなら、問題はありません。
しかし、乾燥肌や敏感肌の人が使ったり、毎日のように洗いすぎていると、次第に肌が乾燥し、次のような肌トラブルにつながります。
- 肌が乾燥する
- 刺激に敏感になる
- 顔が赤くなる
- キメが乱れる
- 角栓や毛穴が目立つ
- ニキビやシワができやすくなる
余計な肌トラブルを防ぐために、以下のように正しく使い分けましょう。
落ちにくいメイク料 | クレンジングオイルで落とす |
落ちやすいメイク料 | より洗浄力が低いクレンジング料で落とす |
クレンジングオイルを効果的に使う上で、一番大切なことです。
3-2.クレンジングオイルの「部分使い」で「洗いすぎ」を防ぐ
「部分使い」という考え方を知っておくと、クレンジングオイルをさらに効果的に使えます。
部分的に使うことで、「洗いすぎ」を防げるからです。
顔全体にメイクを行っていたとしても、使ったメイク料すべてが「落ちにくいメイク」だとは限りません。
例えば、以下のような場合、「目元・口元のみクレンジングオイルで落とし、顔全体は洗浄力がよりマイルドなクレンジング剤を使う」という落とし方ができます。
目元・口元に合わせて、顔全体にクレンジングオイルを使うと、それ以外の部位にとっては「洗いすぎ」になります。
部分的に使用することで、肌の状態にあったクレンジングを行えます。
同じ考え方で、日によって、使うクレンジング剤を変えることもおすすめです。
- 「落ちにくいメイクの日」はクレンジングオイルを使う
- 「落ちにくいメイクをしていない日」は、洗浄力が低いクレンジング料を使う
というように。
クレンジングは、毎日のルーチンになりがちなスキンケアです。
でも、メイクの状態は、毎日同じではないはずです。
クレンジングを行う前に、ぜひ、少しだけ肌と向き合ってみてください。
そして、そのときそのときのメイクの落ちやすさにあわせて、クレンジングオイルを使いましょう。
そうすれば、肌に負担を与えることなく、メイクや汚れをすっきり適切に落とせます。
このような「使い分け」の積み重ねが、肌トラブルのない健康で透明感のある素肌をつくります。
まとめ
商品の特徴をきちんと理解して正しく使えば、クレンジングオイルは、健康な素肌づくりを助けてくれます。
今回の記事でご紹介した「正しい使い方」「間違った使い方」を参考に、使用方法を見直しましょう。
また、大前提として、「落ちにくいメイク」を落とすために使用するものです。
その日その日のメイクが「落ちにくいメイク」なのかをどうか、を見極めて使いましょう。
こうすることで、メイクや汚れをきちんと落としつつ、肌のうるおいや健康を守ることができます。
クレンジングオイルを効果的に使い、キレイな素肌を目指しましょう。
【チェックリスト】人気クレンジングオイル45商品の使い方ガイド
人気のクレンジングオイル45商品の使い方を調べ、以下の4つの使い方が一目でわかる一覧にしました。
- 濡れた手で使えるか?
- ダブル洗顔が必要かどうか?
- 乳化のステップは必要か?
- まつエクに使えるか?
商品パッケージや公式サイトで分からないことは、各社のお問い合わせ窓口に問い合わせました。
そのため、リストに掲載している情報は、すべて公式の見解です。
あなたの使っているクレンジングオイルの正しい使い方を確認するためにご使用ください。