「春になると肌が乾燥して肌荒れが増える。」
「いつもは大丈夫なのに…。」
春になると決まって肌が乾燥する。
その結果、「春はいつも肌荒れに悩む」という人が一定数います。
春の肌が乾燥するのは、春特有の原因があるからです。
春に肌が乾燥する原因は5つあります。
- 花粉
- 紫外線
- 気温
- ストレス
- 冬の乾燥肌対策
これら5つの原因に対処することで、春の肌の乾燥を防ぐことができます。
この記事では、「春の肌が乾燥する5つの原因」に対して必要な対策を紹介します。
春の肌の乾燥対策で、うるおいのあるキレイな肌を取り戻しましょう。
1.春に肌が「乾燥」する5つの原因
春に肌が乾燥する原因は、主に5つあります。
- 花粉
- 紫外線
- 気温
- ストレス
- 冬の乾燥肌対策
あなたに当てはまる春の肌が乾燥する原因を把握して、しっかり対策しましょう。
1-1.春の花粉で「バリア機能が低下」する
肌を乾燥させる春特有の原因に、「花粉」があげられます。
日本気象協会の「2019年2月 東京でのスギ/ヒノキ花粉の飛散量について ~2018年シーズンの振り返りと、2019年2月の花粉飛散量報告~」によると、「2月から4月にかけて、スギ・ヒノキの花粉飛散量が増加する」とあります。
春は花粉症に苦しむ人が増える時期です。
同様に、花粉が原因で肌が乾燥する人も増えます。
花粉症の時期になると肌に乾燥を感じる人が増えることから、「花粉アレルギー」によるものと誤解する人も多いのですが、実はそうではありません。
花粉症じゃない人でも、花粉が肌に接触することでバリア機能が低下します。
資生堂は、スギ花粉に含まれる抗原タンパク質「Cry j1(クリジェイワン)」が肌のバリア機能を低下させることを発見しました。
(中略)
本研究成果から、スギ花粉アレルギー対策に加え、肌あれを防ぐ観点においてもスギ花粉が付着しないよう肌を保護することの重要性を発見しました引用:資生堂「資生堂、スギ花粉が肌のバリア機能を低下させることを発見 」
花粉によってバリア機能が低下すると、肌の水分蒸散量が増えて、乾燥状態になります。
そのため、春になると肌に乾燥を感じる人が増えるわけです。
1-2.強くなる春の紫外線
紫外線は、2月ごろからUVインデックスの「中程度」になります。
春になると、「中程度」から場所によっては「強い」になります。
- UVインデックスとは
- UVインデックスとは、紫外線が人体に及ぼす影響の度合いをわかりやすく示すために、紫外線の強さを指標化したものです。
特に春先は、気温も低く、紫外線の強さを体感しづらい気候です。
そのため、紫外線対策がおろそかに。
でも、3月の紫外線は、10月と同程度の強さです。
「中程度」の紫外線を、日焼け止めを塗っていない無防備な肌に浴び続けると日焼けしてしまいます。
知らないうちに日焼けを繰り返すと、肌にダメージが蓄積されて、どんどん乾燥状態に。
無防備な肌に浴びる春の紫外線は、想像以上に強いのです。
1-3.春になると上昇する気温の変化
私たちの肌は「気候」によって大きな影響を受けます。
春から夏にかけて、気温は上昇し続けます。
春から始まる急激な温度上昇は、肌に負担をかけると言われています。
最近では、 民間気象会社などから 「肌荒れ予報」 が出されるほど、 皮膚に起こる症状の要因の一つとして、 日々の環境の変化の影響が注目されている。
そして、 環境の変化を扱った皮膚の実験・研究が進められている。引用:地球環境研究,Vol.10(2008)「皮膚に及ぼす気象要素の影響-夏季・秋季について-」
そのため、春は肌の乾燥や肌荒れが起きやすくなります。
1-4.環境変化によるストレス
春は、就職、転職、異動、引っ越し、入学、入園など、生活環境が大きく変化します。
この環境の変化でストレスを感じると、ホルモンや自律神経が乱れることがあります。
ストレスでホルモンや自律神経が乱れると、肌の新陳代謝が低下、肌のバリア機能も弱まり乾燥肌の原因に。
特に、睡眠不足、不規則な生活、暴飲暴食は、肌にとって大敵です。
参考:化粧品講座 資生堂化粧品開発本部・福田實氏「皮膚科学と化粧品」
1-5.冬の乾燥肌対策の失敗
1年の中でもっとも肌が乾燥する季節は冬です。
「冬の保湿で春から1年の肌が決まる」といっても過言ではありません。
そのため、冬の乾燥肌対策を失敗すると、冬のダメージを春の肌に引きずることに。
冬にうまく保湿できなかった肌は、乾燥してバリア機能が低下しています。
そんな肌に、春の花粉や紫外線などの刺激が加わると、一気に肌の乾燥が加速します。
その結果、春の肌が冬よりひどい乾燥状態になることがあります。
2.春に肌を乾燥から守る3つの花粉対策
春は「花粉」が増える季節。
春の花粉を防いで肌を乾燥から守る対策が必要です。
花粉対策は、3つのポイントがあります
- 外出時の花粉を防ぐ
- 花粉をキレイに落とす
- 低刺激スキンケア
詳しく見ていきましょう。
2-1.外出時、花粉から肌を守る
外出時は、花粉から肌を守る対策を行いましょう。
- マスク
- メガネ
- ストール
などの着用がおすすめです。
外出時にマスクを着用することは、花粉症予防だけでなく、ゴミの付着や風による刺激から肌を守ることにもなります。
花粉から肌をまもるだけでなく、肌荒れ予防にもなるので、一石二鳥です。
2-2.洗顔で花粉をしっかり落とす
花粉が肌についている状態は、刺激を与え続けていることに。
家に帰ったら、できるだけ早くメイクや汚れと一緒に花粉も落としましょう。
その際、洗顔時の摩擦で、乾燥した肌に刺激を与えないように、やさしく洗いましょう。
クレンジング・洗顔前の注意点
洗顔をする前には、手についた花粉をキレイに落としましょう。
石けんを使い、指先・指のすき間・手の甲・手首まで、しっかりと洗いましょう。
クレンジングの注意点
春の肌は乾燥によって敏感になっているので、できるだけ低刺激のクレンジングを使いましょう。
摩擦による肌への刺激が大きい「拭き取るタイプ」のクレンジング料は避けたほうが安心です。
洗顔の注意点
クレンジング同様、低刺激の洗顔料を使いましょう。
洗う際は、こするのではなく、指の腹で塗り広げるようなイメージで。
洗い残しのないように、しっかりと洗顔料を落としましょう。
この際も、ゴシゴシと肌をこするのは厳禁です。
2-3.春の花粉で敏感になった肌には低刺激スキンケアを
春の花粉で敏感になる肌には、低刺激のスキンケアアイテムを使いましょう。
特に、ファンデーションと洗顔料を低刺激なものにするのがポイントです。
ファンデーション
汗や皮脂に強いファンデーションは避けましょう。
肌への吸着性が強いファンデーションを落とすためには、専用リムーバーなど、強い洗浄力のクレンジングが必要になる場合があります。
強い洗浄力は、春の花粉で弱った肌にダメージを与えます。
春はまだそれほど気温も上がらず、汗や皮脂もそれほど分泌量もないので、通常の落ちやすいファンデーションがおすすめです。
洗顔
強い洗浄力の洗顔料は避けましょう。
ファンデーション選びを間違わなければ、それほど強い洗浄力は必要ありません。
もし、洗顔せっけんを使っている場合は、ジェルやクリームタイプの洗顔料に変えましょう。
石けんは、界面活性剤の塊で洗浄力が強いものが多いことがありますのでおすすめしません。
低刺激スキンケアの目安
低刺激のスキンケアに使用する化粧品は、「安全性テスト済み」の商品を選ぶのもアリです。
安全性テストは3種類あります。
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ニキビが気になるなら、ニキビの元となるコメドができにくい「ノンコメドジェニックテスト済み」の化粧品もおすすめです。
これらの安全テストは、化粧品のサイトや容器・パッケージに表記されているので、低刺激化粧品選びの参考にしてください。
3.春に肌を乾燥から守る紫外線対策
春は、まだ気温もそれほど高くないために、紫外線対策をサボりがち。
でも、実際は春でも、9~10月と同じ量の紫外線が降り注いでいます。
1日屋外にいるときはもちろん、少しの散歩やショッピングの際にもしっかりと紫外線対策を行いましょう。
敏感になった春の肌には、できるだけ必要最低限の紫外線カット効果の日焼け止めを選びましょう。
春の紫外線対策に使う日焼け止めは、
- SPF15
- PA+
これぐらいで十分です。
高すぎる紫外線カット効果は、春の敏感肌に刺激を与える可能性が。
また、敏感肌には、紫外線散乱剤配合の日焼け止めがおすすめです。
【関連記事】敏感肌の日焼け止め選びに知るべき5つの条件と正しいUVケアの方法
日焼け止め効果のある化粧下地やファンデーションで代用してもいいでしょう。
また、帽子やスカーフ、日傘、アームカバーなどと組み合わせれば、効果倍増です。
最近は、春の期間が短く、すぐに夏が訪れます。
春でも紫外線が強くなる可能性があります。
そのため、毎日の紫外線をチェックする習慣をつけましょう。
気象庁のサイト「紫外線情報(分布図)」で紫外線の強さをチェックできます。
もし、UVインデックスが「6」以上の場合は、
- SPF20以上
- PA++以上
の日焼け止めを使いましょう。
4.春の気温変化から肌を守る
春の急激な気温の変化は肌に負担をかけます。
毎日の気温をチェックして、その日の気温に合った服装を心がけましょう。
毎日の寒暖差は、こちらのサイト「寒暖差肌荒れ指数」でチェックできます。
寒暖差指数が高い日は、肌が乾燥します。
出かける前と帰宅後は、いつも以上にしっかりと保湿しましょう。
5.春に肌を乾燥から守るストレス対策
春は、何かと新しい環境に身を置くことが多い季節です。
環境・人間関係・仕事などによって、ストレスを受けてしまいます。
これらのストレスを回避することは困難です。
だから、生活のリズムを整えることでストレスを軽減しましょう。
特に、「睡眠」と「食事時間」は大切です。
睡眠は、7時間以上取ると良いとされています。
睡眠に関する研究はさまざまありますが、最も健康被害が少ないとされ、推奨される睡眠時間は、新生児で14~17時間、幼児で11~14時間、小学生で9~11時間、ティーンエージャーで8~10時間です。
子どもから大人になるにつれて少なくなっていきますが、90%以上の人にとっては、40~50代になっても8時間睡眠が最も健康被害が少ないことが分かっています。
この数字は60代になってもさほど変わらず、7~7時間30分の睡眠時間が推奨されています。引用:日経doors連載「とにかく「8時間寝る」に勝る睡眠法はない」
また食事も3食、決まった時間にとると、生活のリズムを整えるのに役立ちます。
ぜひ、「睡眠」と「食事時間」で身体を整えてみてください。
6.冬の乾燥肌対策を見直し
冬の乾燥肌対策が失敗する原因は、保湿不足。
保湿のやり方が間違っていたり、保湿力の弱い化粧品を使っていることが大半です。
また、敏感で水分が蒸発しやすい肌質で、自分にあっていない保湿化粧品を使っていることも。
もし、あなたが毎日、スキンケアをしているのに、肌が乾燥する場合は、保湿化粧品の選び方が間違っているかも。
冬の乾燥肌対策を見直して、高保湿化粧品でケアしましょう。
【関連記事】敏感肌でも使える!ヒリヒリしない保湿クリームを選ぶ5つのポイント
まとめ
春の肌の乾燥肌対策は、以下の5つです。
- 花粉対策
- 紫外線対策
- 気温の変化対策
- ストレス対策
- 冬の乾燥肌対策の見直し
乾燥した寒い冬が終わって、暖かく過ごしやすくなる春。
せっかくの良い季節だからこそ、楽しい毎日を過ごしたいものです。
ぜひこの記事で紹介した春の肌の乾燥肌対策で、うるおいのあるキレイ肌で春を楽しんでください。