最近、多くの化粧品ブランドから拭き取り化粧水が販売されています。
芸能人や綺麗なモデルさんがお勧めしていることもあって、使ってみたいなと思われる方も多いです。
でも、
「化粧水で拭き取りってどういうこと?」
「使った方がいいの?」
「使ったらどうなるの?」
「どうやって使うの?」
「どの商品がいいの?」
と、疑問を感じることも多いと思います。
「拭き取り化粧水って何?」という疑問から拭き取り化粧水の種類、そして、あなたに合う拭き取り化粧水の選び方をご紹介します。
1.拭き取り化粧水とは
拭き取り化粧水とは、角質ケアができたり、メイク落としや洗顔では落としきれない汚れやクレンジングオイルの残りを拭き取るためのものです。
コットンにつけたり、拭き取り化粧水がしみこんだシートで、顔をなでるようにして使います。
1-1.拭き取り化粧水を使う目的
拭き取り化粧水は、クレンジングなどで化粧を落とした後、肌に残った油分の拭き取りや、軽いメイクを落とすものとして、また余分な角質をとるために使用します。
肌に残った油分や余分な角質は、肌にとって不要なものです。
肌に不要なものが残っていることで、
- 肌のくすみ
- ごわつき
- ニキビや吹き出物
等の肌トラブルが起こりやすいです。
これらの肌トラブルの予防や改善のために、肌に不要なものを拭き取ります。
また、不要なものを拭き取ることで、後に塗る化粧水や美容液の浸透が良くなる効果も期待できます。
なぜなら、不要な角質や汚れが肌表面に残っていると、一生懸命化粧水や美容液を塗っていても、本来水分や美容成分が必要としている角質層に十分に浸透しないからです。
肌のくすみやごわつきは、不要な角質や汚れが肌表面に蓄積しているだけでなく、肌のうるおいが足りていない場合もあります。
拭き取り化粧水は
- 不要な角質や汚れを拭き取る
- 化粧水や美容液を角質層に浸透させる
という、2つの効果を期待して使用します。
1-2.一般的な「化粧水」との違い
一般的に「化粧水」というと、『柔軟化粧水』をさすことが多いです。
『柔軟化粧水』は、うるおいを与え、皮膚を柔らかくするために、角層への水分補給とその保持を目的とします。
保湿成分として、保湿力が高く感触も良いアミノ酸系やヒアルロン酸、コラーゲン等が中心に配合されています。
一方、拭き取り化粧水は、クレンジングなどで化粧を落とした後、肌に残った油分の拭き取りや、軽いメイクを落とすものとして、また余分な角質をとるために使用します。
洗浄効果やさっぱり感を与えるために洗浄剤やアルコールが用いられています。
そして、メイク落とし・洗顔後、柔軟化粧水を塗る前に使用します。
(拭き取り化粧水を使うタイミングのイメージイラスト。拭き取り化粧水の部分に色を付ける)
2.拭き取り化粧水の種類
拭き取り化粧水には、
- 角質ケア目的の拭き取り化粧水
- 洗浄目的の拭き取り化粧水
- 多機能タイプ
と、種類があります。
それぞれの種類について説明します。
2-1.角質ケア目的の拭き取り化粧水
角質ケア目的の拭き取り化粧水は、主に不要な角質を取りのぞく目的で使用します。
肌が正常な周期で生まれ変わり(ターンオーバー)をしていれば、不要な角質は溜まりません。
しかし、加齢や肌トラブルなどでターンオーバーの周期が遅くなっていくと、役割を果たした不要な角質が剥がれ落ちずに、肌表面にたまっていきます。
不要な角質が肌表面に溜まっていると、
- 化粧水や美容液の浸透が悪い
- 肌がごわつく
- 肌が固い
- くすみが気になる
- 化粧ノリが悪い
といった症状が気になります。
上記のような症状が気になる方は、角質ケア目的の拭き取り化粧水がおすすめです。
角質ケア目的の拭き取り化粧水
クリアローション(クレンジングリサーチ)
145ml 847円(2019年12月9日調べ)
5種のAHA(角質ケア成分)と3種の保湿成分を配合したローションです。
メラニンを含む古い角質をすっきり拭き取って、肌をクリアでやわらかく整えます。
保湿成分配合なので、乾燥で粉ふきが気になる肌にも使えます。
成分一覧
水、エタノール、BG、メチルグルセス-20、グルコース、セラミド2、セラミド3、セラミド6Ⅱ、チャ葉エキス、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ヒアルロン酸Na、フィトスフィンゴシン、ブドウ葉エキス、ベタイン、ペンチレングリコール、異性化糖、温泉水、加水分解コラーゲン、加水分解ヒアルロン酸、PEG-60水添ヒマシ油、クエン酸、クエン酸Na、グリコール酸、ステアロイル乳酸Na、ベヘニルアルコール、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、リンゴ酸、乳酸、EDTA-2Na、フェノキシエタノール、メチルパラベン、香料
2-2.洗浄目的の拭き取り化粧水
メイク落とし・洗顔をした後、肌に残っている油分や汚れを落とす補完的役割を果たすのが、洗浄目的の拭き取り化粧水です。
クレンジングオイルは、メイクや肌に吸着しやすい『界面活性剤』が配合されています。
この『界面活性剤』が配合されていることで、落ちにくいメイクや汚れをするりと落とすことができます。
しかし、吸着が良すぎて、洗顔やお湯などでは落としきれずに肌に残っていることも。
洗浄目的の拭き取り化粧水を使うことで、肌に残った界面活性剤や落としきれなかった汚れを、落とすことができます。
残った界面活性剤や汚れは肌トラブルや毛穴の汚れの要因になったり、拭き取り化粧水後に塗る化粧水などの浸透を妨げることがあります。
メイク落としや洗顔をした後に
- メイクが落ち切っていない気がする
- 毛穴にメイクが残っている
など気になる方は、洗浄目的の拭き取り化粧水で不要なものを落として、肌トラブルや毛穴の汚れ、その後に塗る基礎化粧品の浸透を良くしましょう。
また、メイクを落とすことができるものや洗顔の代わりになるものは、顔を濡らさなくてもいいのでお手入れが簡単です。
夜遅く帰宅されたときや、朝時間がないとき、顔を濡らすことなく次のステップに進むことができます。
代表的な商品
ビオデルマ サンシビオシリーズ エイチツーオー D
250ml 2,300円(税抜き)(2019年12月9日調べ)
コットンで拭き取るだけ。1本でメイク落とし+洗顔+うるおいケア。
マスカラなどのアイメイクもきちんと落とし、肌の水分バランスを整え、素肌にうるおいを与えます。
成分一覧
水、PEG-6(カプリル酸/カプリン酸)グリセリズ、EDTA-2Na、セトリモニウムブロミド、PG、キュウリ果実エキス、フルクトオリゴ糖、マンニトール、キシリトール、ラムノース
2-3.多機能タイプ
最近は、「角質ケア目的」と「洗浄目的」の2つを兼ね備え、さらに保湿出来たり抗炎症作用が配合されているものがあります。
角質ケア、洗浄目的のものはどちらかというとさっぱりした使い心地のものが多いですが、保湿できるものは、拭き取っても肌がしっとりします。
朝起きて、拭き取り化粧水だけを使えば、洗顔・保湿ができるので、後はメイクするだけでOKという物もあります。
寝坊してしまったときや、水が使えない時などに多機能タイプは役立ちます。
また「医薬部外品」のものは、抗炎症作用があるタイプが多いです。(写真)
ネイチャーコンク薬用 クリアローション
1本で拭き取り化粧水、朝の洗顔代わり、保湿化粧水、美白効果、美容成分の浸透アップ、肌荒れ防止の6つの機能がある多機能拭き取り化粧水。
毛穴汚れをオフするサボンソウエキス、健康的な角質層に整える月見草油を配合。
ハトムギから抽出した天然角質クリア成分で古い角質をやさしく拭き取り、後に使う美容液や乳液が浸透しやすい肌状態に整えます。
成分一覧
◆有効成分:プラセンタエキス(1)、グリチルリチン酸ジカリウム
◆その他の成分:精製水、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、濃グリセリン、ヨクイニンエキス、サボンソウエキス、月見草油、ヒアルロン酸ナトリウム(2)、ユキノシタエキス、トウニンエキス、キウイエキス、リンゴエキス、アロエ液汁末(2)、チンピエキス、ラベンダーエキス(1)、ブドウ葉エキス、オウレンエキス、ポリエチレングリコール1540、キサンタンガム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、パラオキシ安息香酸エステル、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、フェノキシエタノール
3.拭き取り化粧水を「使うべき人」「使ってはいけない人」
手軽に角質ケアや洗浄ができる拭き取り化粧水ですが、「使うべき人」と「使ってはいけない人」がいます。
3-1.使うべき人:忙しい人・疲れているとき
拭き取り化粧水の一番の魅力は、手軽に角質ケアや、簡単なメイクやメイク残り・汚れを拭き取れるところです。
そのため、忙しい方や疲れているけれども角質ケアをしたかったり、メイク落とし後の汚れが気になるときは、拭き取り化粧水がおすすめです。
特に角質ケアをしたいとき、本来なら皮膚科や美容整形外科に行って、医師に施術してもらう必要があります。
もう少し手軽に角質ケアをしたい場合は、自宅でできるピーリング剤を使ってケアすることもできます。
自宅でできるピーリング剤は、医師に施術してもらうよりも簡単ですが、ポロポロが出たりマッサージをする必要があるため、時間がかかります。
そんな時、拭き取り化粧水で1~2分で角質ケアができるのは、とても魅力的です。
3-2.使ってはいけない人:摩擦に弱い人、ニキビや炎症など肌トラブルがある人
摩擦に弱い人、ニキビや炎症など肌トラブルがある人は、拭き取り化粧水の使用は控えてください。
拭き取り化粧水を使うことで、肌トラブルが起きたり悪化する恐れがあるためです。
拭き取り化粧水は、コットンやシートで顔を拭き取るため、摩擦がおきます。
摩擦は、肌にとって刺激になります。またニキビや炎症がある部分に摩擦が起きると、ニキビがつぶれたり、炎症が悪化する恐れもあります。
実際に、以下のような拭き取り化粧水のレビューがあります。
『拭き取り化粧水を使い始めたんですが、拭き取るときにニキビに擦れて刺激になってるような気がします。』
『拭き取り化粧水でこすりすぎたようで、乳液や化粧下地などをつけるとピリピリして使えません。』
『手などで肌をこすったり、拭き取り化粧水、拭き取りメイク落とし、洗顔後顔をタオルで拭くなどで主に目元、おでこに湿疹のように赤い斑点ができます。数分で鎮静?鎮火?落ち着くのですが( ; ; )』
このように、拭き取り化粧水を使うことで、肌に悪影響があった方もいます。
ご自身の過去の経験や今の肌状態を見極めて、拭き取り化粧水を使うかどうか判断しましょう。
また、拭き取り化粧水の中には、使った後さっぱりとしたり、スーッとする清涼感を感じるものがあります。
これらの感覚は、アルコール(エタノール)やメントール、精油等の成分によって出されています。
これらの成分が肌に合わない方は、
- アルコール(エタノール)
- メントール
- ハッカ油
等の成分が配合されているものは避けましょう。
使うとヒリヒリとした刺激や赤みが出る場合があります。
不安のある方は、「敏感肌に拭き取り化粧水はお勧めできない2つの理由と同効果の商品紹介」も読んで、ご判断ください。
4.あなたに合った拭き取り化粧水を選ぶための2つの視点
どの拭き取り化粧水があなたにあっているのか、どの化粧水をつかうべきなのか、選ぶ基準をお伝えします。
4-1.目的で選びましょう
1-2.拭き取り化粧水の3つの種類でご紹介したように拭き取り化粧水には種類があり、それぞれ、期待できる効果が異なります。
4-1-1.肌のごわつきやくすみが気になる場合は角質ケア目的を選びましょう
肌表面の古い角質を拭き取り化粧水でケアすることで、肌が滑らかになったり、くすみ、ニキビ跡が徐々に気にならなくなります。
また、拭き取り化粧水後にぬる化粧水などの浸透も良くなります。
角質ケアができる角質ケア目的の拭き取り化粧水を選びましょう。
4-1-2.メイク落とし・洗顔をした後でも肌に残っている油分や汚れが気になる場合は洗浄目的を選びましょう
クレンジングオイルや洗顔をした後、オイルやメイクが残っているような気がする場合、クレンジング・洗顔目的の拭き取り化粧水で拭き取りましょう。
メイクや汚れを綺麗に取り除くことで、毛穴の汚れが目立ちにくくなったり、化粧水などの浸透が良くなります。
4-1-3.ごわつきとメイク落としや洗顔後の汚れも気になる場合は多機能タイプを選びましょう
肌のごわつきやくすみと、メイク落とし・洗顔をした後でも肌に残っている油分や汚れの両方を拭き取れる化粧水を選びましょう。
もし、忙しかったり疲れていて時短目的で行いたい場合は、シートタイプのものを選びましょう。
容器から出してすぐに使用できるので、便利です。
4-2.成分で選びましょう
4-2-1.角質ケア目的なら「フルーツ酸」配合のものを選びましょう
角質ケア目的の拭き取り化粧水には、『AHA(α-ヒドロキシ酸)』や『BHA(β-ヒドロキシ酸)』といわれる、角質を溶かす成分が入っています。
『AHA(α-ヒドロキシ酸)』や『BHA(β-ヒドロキシ酸)』は、果物が多く含有していることから、『フルーツ酸』とよばれることもあります。
肌のしわ取りや、角質除去などのスキンケアに効果があるとされている物質の一つです。
代表的な成分は、以下のようなものになります。角質ケア目的で拭き取り化粧水を使用されたい場合は、以下成分が入っている拭き取り化粧水を選びましょう。
DL-リンゴ酸
リンゴなどの果実に含まれ、穏やかな角質剥離作用(角質ケア作用)があり、古くなった角質や毛穴に残った角栓などを取り除く働きがある
サリチル酸
角質軟化による角質ケア作用、製品自体の抗菌・防腐作用目的で化粧品に配合されることもある
グリコール酸
穏やかな角質剥離作用(角質ケア作用)によって乾燥やターンオーバーの乱れなどで硬くなったりゴワついた皮膚表面を滑らかにする
パパイン
パパイアの果実の乳汁から抽出・精製して得られるタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)です
タンパク質中のペプチド結合を切断してアミノ酸に分解する働きがあるため、角質細胞のタンパク質を分解によって角質を柔軟にしつつ古い角質を除去し、皮膚を滑らかにする
乳酸
穏やかな角質剥離作用(角質ケア作用)によって乾燥やターンオーバーの乱れなどで硬くなったりゴワついた皮膚表面を滑らかにする
ゆずエキス
ユズの果実からエタノール溶液で抽出されたエキス。くすみの素になる古い角質を除去して新しい皮膚に潤いを与え、透明感のある滑らかな肌へ導く
4-2-2.洗浄目的なら洗浄剤(界面活性剤)配合のものを選びましょう
洗浄目的の拭き取り化粧水には、汚れを落とすための洗浄成分(界面活性剤)が配合されています。
使用したい場合は、以下成分が入っている拭き取り化粧水を選びましょう。
両性(アンホ)界面活性剤
主な成分例 |
コカミドプロピルベタシン ラウラミドプロピルベタイン ココアンホ酢酸Na 水添レシチン |
主な表示名称の見分けかた | ・「〇〇ベタイン」で終わる ・「〇〇アンホ」を含む ・「〇〇オキシド」で終わる |
非イオン(ノニオン)界面活性剤
主な成分例 | オレイン酸ポリグリセリル-10 PEG-60水添ヒマシ油 ポリソルベート60 ステアリン酸ソルビタン イソステアリン酸PEG-20グリセリル |
主な表示名称の見分け方 | ・「〇〇ポリグリセリル-(数)」で終わる ・「PEG-(数)」を含む「〇〇グリセリル」で終わる ・「〇〇ソルビタン」で終わる ・「ポリソルベート」で始まる ・「ソルベス」を含む ・「ラウレス-(数)」「セテス-(数)」「オレス-(数)」「ステアレス-(数)」「べへネス-(数)」「トリデセス-(数)」「ミレス-(数)」「イソステアレス-(数)」「コレス-(数)」とつく ・「〇〇DEA(MEA)」で終わる |
界面活性剤は、水と油を均一に混ぜるために使用します。
乳液やクリームは、油性成分だけでなく水性の成分も入っています。
水と油を混ぜて乳化した状態を安定化させるために、界面活性剤が使われています。
クレンジングや洗顔料では、メイクや皮脂汚れ、残ったクレンジング剤などの油分をなじませて落とすために、界面活性剤が使われています。
悪者扱いされることの多い界面活性剤ですが、基礎化粧品やクレンジング・洗顔料を作る上では欠かせない重要な成分です。
また、自然界や私たちの体内にも存在する成分であり、日本製の化粧品に使用されている界面活性剤は、一つ一つ安全性を調査しながら選ばれています。
化粧品の場合、肌への刺激が低く安定した乳化力のある
- 両性(アンホ)界面活性剤
- 非イオン(ノニオン)界面活性剤
という種類の界面活性剤が使用されていることが多いです。
4-2-3.乾燥が気になる場合、保湿成分入りやアルコール不使用のものを選びましょう
肌の乾燥が気になる場合は、保湿成分入りやアルコール不使用のものを選びましょう。
拭き取り化粧水は保湿目的ではなく、角質ケアや洗浄目的のものが多いです。保湿目的のものは少ないです。
ただ、多機能タイプや医薬部外品の中には、保湿成分入りのものがあります。
肌の乾燥が気になる場合は、多機能タイプや医薬部外品で保湿成分入りのものを選びましょう。
また、アルコール(エタノール)配合のものは、乾燥肌を促進させてしまいます。
アルコールやメントール、ハッカ油入りのものは避けましょう。
5.拭き取り化粧水を使う前に知っておきたい注意点
拭き取り化粧水を使う前に知っておきたい注意点は、次の4つになります。
- 使いすぎ、力の入れすぎに注意しましょう
- 拭き取り化粧水のあとは、しっかりと保湿しましょう
- 一般化粧水の使用はやめましょう
- 刺激やトラブルが起きた場合の対処法
5-1.使いすぎ・力の入れすぎに注意しましょう
拭き取り化粧水の使いすぎ(頻度が多い)や、拭き取るときの力が強すぎるとトラブルになります。
拭き取り化粧水で肌トラブルを起こさないために、次のことに気を付けましょう。
適度な頻度で使いましょう
使用頻度を高くすると効果が高まる、というものではありません。
頻度が高いことで、かえって肌トラブルを起こすこともあります。
商品によっては、朝晩使ってもOKというものもあれば、1日に一回というものもあります。
例えば、角質ケア目的のものは、1日1回を推奨しているものがあります。
商品の使用方法を確認して適切な使用頻度で、拭き取り化粧水を使いましょう。
力を加減しましょう
力が強いと、摩擦がおきます。摩擦が起こることで、赤みやかさつきが起こることもあります。
ゴシゴシとこすったり、パンパンと音がなるほど強く叩いたり、という使い方は避けましょう。
拭き取り化粧水がたっぷりしみ込んだコットンで、肌表面をなでるように使いましょう。
5-2.拭き取り化粧水のあとは、しっかりと保湿しましょう
拭き取り化粧水を使ったあとは、必ずいつものスキンケアを行なってください。
名前に「化粧水」と入っていますが、一般化粧水のような保湿や水分補給の役割はありません。
拭き取り化粧水を使った後は、化粧水や乳液、クリームをつけて、保湿をしっかりと行うようにしましょう。
なお、多機能タイプの中には、保湿成分が入っていたり、拭き取り化粧水後すぐにメイクを行えるものもあります。
それらの場合は、商品の使用方法に従ってください。
それでも、日中の乾燥など気になる場合は、拭き取り化粧水後に保湿したほうが良いです。
5-3.一般化粧水の使用はやめましょう
一般化粧水で拭き取っても、不要な角質や汚れは落とせません。
なぜなら、角質や汚れを落とすための成分が入っていないためです。
角質ケアやクレンジング・洗顔でも落ちない汚れを落としたい場合は、専用の拭き取り化粧水を使いましょう。
5-4.刺激やトラブルが起きた場合は使用を中止したり、代わりの方法でお手入れしましょう
拭き取り化粧水をやりすぎたり、強い力で擦ってしまい刺激を感じたりトラブルが起こった場合は、肌が荒れている状態です。
次の対処をしてください。
5-4-1.角質ケア拭き取り化粧水でトラブルが起きた場合、使用をやめましょう
角質ケア目的で拭き取り化粧水を使用して、刺激を感じたりトラブルが起こった場合は、一旦使用を中止しましょう。
刺激を感じた部分は、肌が敏感な状態です。
肌が元の状態に戻るまでは、触れる回数を減らし、刺激を減らしましょう。
また、肌に合う化粧水や乳液・クリームを塗ってうるおいを与えていきましょう。
トラブルが起きた後のお手入れ方法は、「【完全版】化粧かぶれの治し方|治るまでの期間や対処法を写真付きで紹介」が参考になります。
5-4-2.洗浄目的の拭き取り化粧水の場合、クレンジング剤や洗顔料に切り替えましょう
洗浄目的で使用して、刺激やトラブルが起きた場合、拭き取り化粧水の使用は中止しましょう。
そして、クレンジング剤や洗顔料に切り替えてメイクや肌の汚れを落としましょう。
肌荒れしているときは、刺激を減らすために顔に触れる回数を減せるよう、ダブルクレンジング不要のメイク落としや洗顔に切り替えるのもおすすめです。
アクシリオ ダブルクレンジングゲル
洗浄力 | 普通 |
肌への負担 | 少なめ |
メイクとのなじみもよい弾力あるジェルで、汚れ落ちや洗い上がりのバランスがいい商品です。
「濡れていない手や顔で使う」タイプなので、洗浄力はマイルドです。
ウォータープルーフや落ちにくいメイク料を使用している人には不向きです。
無香料、アルコールフリー、オイルフリータイプ。
エリクシール シュペリエル メーククレンジングジェル (資生堂)
洗浄力 | 強め |
肌への負担 | 少なめ |
メイクとのなじみもよい弾力あるジェルで、汚れ落ちや洗い上がりのバランスがいい商品です。
「濡れた手でも使える」タイプなので、ジェルタイプにしてはやや洗浄力は強めです。
アルコールインタイプで、微香もあるので、肌質や匂いが敏感な方には不向き。
オイルフリー。
d プログラム マイルドクレンジングジェル【敏感肌用クレンジングジェル】 ( 資生堂)
洗浄力 | 弱い |
肌への負担 | 少なめ |
やや洗浄力が弱めのため、落ちにくいタイプのメイク料を使用している人には不向きです。
無香料、アルコールフリー、オイルフリータイプ。
6.拭き取り化粧水の肌質別評価
拭き取り化粧水はいろいろな商品があります。
そのうちの11種類(化粧水タイプ8種、シートタイプ3種)を、3名のスタッフが実際に使ってみました。
肌の悩みが違うので、各自が良いと思った商品ベスト3をご紹介します。
スタッフA【敏感肌】
刺激があるものやかわったものを使うと、かゆくなります。
評価 | 商品名 | 点数と評価ポイント |
〇 | ネイチャーコンク薬用 クリアローション ※医薬部外品 | 刺激なく使えました。その点で評価。化粧水に色がついているので、拭き取った後、汚れなのかが分からなかったです。 |
〇 | SK-II フェイシャル トリートメント クリア ローション | こちらも刺激なく使えました。その点で評価! |
△ | ズボラボ 朝用拭き取り化粧水シート | 化粧水には刺激がなかったけど、拭き取るときの摩擦が刺激になり、肌に赤みが出ました。 拭き取らずにシートを肌に当てるだけの使い方なら使えるかな、と思います。 |
スタッフB【普通肌】
生理前後になると、顎のあたりにニキビができるのが悩みです。
評価 | 商品名 | 点数と評価ポイント |
◎ | SK-II フェイシャル トリートメント クリア ローション | ニキビができていない時に使用しました。拭き取った後もしっとり感があって、その後化粧水や乳液などつけなくても、日中乾燥しなかったです! |
〇 | ネイチャーコンク薬用 クリアローション ※医薬部外品 | 朝、洗顔と化粧水代わりに使いました。使用説明にある『500円玉大の量』では少ないと感じて、少し多めに使いました。化粧水代わりとしてはしっとり感が無かったので、普段使っているアイテムで保湿しました。 |
〇 | 無印良品 拭き取り化粧水 | 朝・夜、洗顔後に使いました。 さっぱりしていて、拭き取った感じがありました。使用後に保湿は必要です。 |
スタッフC【乾燥肌】
合わない化粧品は少ないです。日中の乾燥が気になります。普段の基礎化粧品はゲルタイプを使用。
評価 | 商品名 | 点数と評価ポイント |
◎ | ネイチャーコンク薬用 クリアローション ※医薬部外品 | 朝:洗顔代わりに使用しました。たっぷりコットンにしみこませて使うと、夜に塗ったオールインワンジェルはきれいに落ちました。拭き取った後もしっとりしていて、つっぱりもありません。だけど、日中の乾燥はこれだけで防げなさそうだったのでオールインワンジェルを塗りました。 |
〇 | サボリーノ 目ざまシート | 朝急いでいるときや水に触りたくない時、パックするだけで洗顔から保湿まで終わるので、非常に便利でした。しっかりと液体も含まれているので、前の夜にたっぷりとオールインワンジェルを塗っても1枚で洗顔が終わります。スースーする感じは、初めての使用時驚きましたが、2回目以降は慣れました。 保湿力は少し物足りないのでその後の保湿剤は必要。 |
〇 | ズボラボ 朝用拭き取り化粧水シート | 朝洗顔代わりに使用しました。 保湿にオールインワンジェルを使っているためか、1枚では水洗顔したときのさっぱり感はない。2枚使うとさっぱりしました。シートなので便利です。 |
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まとめ
拭き取り化粧水は、
- 角質ケア目的
- 洗浄目的
に、使います。
くすみやごわつきが気になる方は、角質ケア目的のものを、メイク落としや洗顔では落としきれない汚れが気になる方は、洗浄目的の拭き取り化粧水を使いましょう。
ただし、肌質や使い方によっては、悪影響を与えて肌トラブルに発展することもあります。
拭き取り化粧水を上手に使って、きれいな肌にしていきましょう。