あごの角栓が気になる!ザラザラ・ポツポツを治すケア方法をご紹介

あごの角栓ケア

「あごに触れるとザラザラした感触が…。」
「痛みもかゆみもないけど、鏡で見るとポツポツとなにかできている。」

これは、角栓の仕業かもしれません。

角栓とは、毛穴に詰まった角質(皮膚の一番表面を覆っている細胞)などのかたまりのことをいいます。
角栓があることで毛穴が大きく目立つので、やっかいな存在です。

顔の角栓は、見た目に影響を与えるだけでなく、ザラザラと肌触りが悪くなる、メイクのりが悪くなる、酸化すると毛穴が黒く見えるなど、女性にとっては嬉しくないことばかりです。

見た目も気になりますし、ニキビや肌トラブルにつながることもあるため、早く治したいところです。
でも、角栓はむりやりにとると肌への刺激となり、さらに角栓が悪化することがあります

この記事では、あごの角栓の「原因」や「放っておいた場合」、「角栓による肌トラブル」、「5つのケア方法」などについてご紹介します。

目次

1.あごに角栓ができる原因

角栓は、皮脂の溜まりすぎでできると思われる方も多いかもしれませんが、ポーラ化成工業の「年齢による毛穴の目立ちの実態調査」によると、実は角質などのタンパク質が70%を占め、皮脂の割合は30%程度です。
タンパク質や皮脂が毛穴に溜まることで、角栓ができてしまいます。

特にあごの角栓は、下記の要因でできやすくなります。
詳しく解説しますね。

  • 皮脂の増加
  • 洗顔不足・洗顔のしすぎ
  • 「マスク」による悪影響
  • タンパク質の変化

    1-1.皮脂の増加

    顔のテカリや、ニキビの原因にもなる皮脂。
    顔で皮脂の分泌が多い部位が、おでこ、鼻、頬、あごなどで、これらの部位に角栓ができやすいです。

    特にあごは、汗を分泌する汗腺が少なく、皮脂腺が多いため、肌の乾燥に対して皮脂を多く分泌します。
    また、年齢的に10~20代は皮脂の分泌が活発な時期ですので、角栓が増えやすくなります。

    参考:ポーラ化成工業株式会社研究所美容ソフト研究チーム「顔面皮脂量の部位差について

    1-2.洗顔不足・洗顔のしすぎ

    顔の余分な皮脂や汚れ、メイクの落とし残しは、角栓ができる要因になります。
    洗顔で、余分な皮脂や汚れを洗い落とすことが大切ですので、あごは丁寧に洗顔しましょう。

    しかし洗えば洗うほど、角栓ができにくくなるというものではありません

    洗いすぎは、肌に必要な分の皮脂も落としてしまい、乾燥肌や肌のバリア機能につながります。
    洗顔は、1日2回留めておきましょう。

    1-3.「マスク」による悪影響

    感染症予防の影響で、日中の多くをマスク着用で過ごす方も多いです。
    長時間マスクを着用すると、マスクと肌の摩擦によって肌への刺激が増えたり、肌のバリア機能が低下します。

    さらに、マスクの中にこもった湿気でマスク内が蒸れ、皮脂の分泌が増えることも。
    これらの状態によって、マスクで覆われている頬やあごの毛穴に皮脂や汚れが溜まりやすくなり、角栓ができやすくなります

    マスクによる悪影響は別の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

    関連記事:マスクの「肌荒れ」「ニキビ」の原因と対策を分かりやすく解説

    1-4.タンパク質の変化

    角栓は、毛穴にタンパク質や皮脂が固まったものですが、なぜ毛穴に集まって固まるかは不明でした。
    最近の研究で、ニキビの原因にもなるアクネ菌が毛穴の中で炎症を起こし、毛穴の中のタンパク質を変化(ニトロ化)させることが要因のひとつであることがわかっています。

    株式会社ナリス化粧品(代表者:村岡弘義 本社:大阪市福島区)は、10 月 21 日から 30 日の期間に開催されている化粧品
    の国際学会、IFSCC Congress 2020 において、毛穴の角栓形成に、ニトロ化が関与していることを発見したことを発表しました。

    引用:ナリス化粧品「毛穴の角栓形成、ニトロ化の関与を発見

    角栓の発生要因を抑えられる化粧品の開発が待ち遠しいですね。

    2.あごの角栓を放っておくとこうなる

    角栓ができている状態をそのまま放っておくと、下記のようなさまざまな影響を及ぼす可能性があります。

    2-1.ニキビ の元になる

    公益社団法人日本皮膚科学会「ニキビQ&A」によると、「皮脂(皮膚のあぶら)の分泌が多いことと毛穴の先が詰まることで、毛穴の中に皮脂がたまることで始まる」とされれており、つまり、角栓はニキビの元になります。
    角栓からニキビになる経過が下記の流れです。

    1. 角栓で毛穴が詰まる(この状態を面ぽう・コメドといいます)
    2. 角栓が詰まった毛穴内は酸素が少なくなり、アクネ菌(ニキビの原因菌)が増える
    3. 増えたアクネ菌が毛穴で炎症を起こし、ニキビになる

    ニキビになると肌が荒れ、重症の場合にはニキビ跡が残ることもあります。
    特に20代以降は、口元やフェイスライン、あごにできやすくなります。

    2-2.毛穴が目立つ

    10~30代で毛穴が目立つ場合、角栓が原因である場合が多いです。
    そして、角栓が詰まることで毛穴が開いた状態が続くと、40代では角栓がないのに毛穴が開いたように見えるままの状態となります。

    鼻やほお、あごなど、顔の目立つ部分の毛穴が目立つのは避けたいですね。
    さらに年を重ねると、老化によって毛穴が緩やかにより大きくなっていきます。

    一度大きくなった毛穴は、年齢を重ねると元に戻らなくなるため、若い時期からのケアが重要になります。

    3.あごの角栓のケア方法

    あごの角栓のケア方法はさまざまな方法がありますが、基本は皮脂やタンパク質の溜まりすぎを防ぐことです。
    その方法を見てみましょう。

    3-1.クレンジング・洗顔

    洗顔は1日2回行い、洗顔料をよく泡立てて、手で優しく洗いましょう。
    メイクをしている場合は、クレンジングをしてから洗顔を行います。

    あごの角栓が気になる場合は、あごから洗うといいですね。
    十分な水で洗い流し、クレンジング剤や洗顔料が肌に残らないようにしましょう。

    3-2.保湿

    洗顔後は乾燥を防ぐため、速やかに保湿しましょう。

    保湿剤はニキビの発生に繋がりにくい成分を使用した「ノンコメドジェニック」か「ハイポコメドジェニック」の表示があるものがおすすめです。

    3-3.ピーリング

    ピーリングは、皮膚表面の古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促す美容方法です。
    ホームケア用の市販のピーリング剤を用いる方法と、医療機関で専用の化学薬品を用いる方法(ケミカルピーリング)があります。
    ケミカルピーリングは、にきびや、シミ・小じわの治療として行われています。

    自宅でピーリング剤を用いる場合、頻度には注意が必要です。
    顔の皮膚は繊細ですので、自宅でのピーリングは週1回程度にし、こすりすぎないようにしましょう。

    3-4.マスクの交換

    マスクは毎日、清潔なものを付けましょう。
    長時間の使用で、マスクがしっとりしている場合は新しいものに交換し、汚れや増えた雑菌が肌に付くのを防ぐことが大切です。

    また、マスクを外せる場所では外して、肌への刺激を最小限にしましょう。

    3-5.食生活の改善

    食べ物と角栓の因果関係は詳しくわかっていませんが、皮脂が増える可能性のあるチョコレートや生クリーム、ピーナッツなどは避けたほうが安心です。
    また、肌の調子を整える働きを持つ、下記の栄養素を意識して摂るのがおすすめです。

    ビタミンB2

    ビタミンB2は、皮脂のバランスを整えます。
    多く含まれる食品:レバー、うなぎ、たまご、のり、納豆、乳製品など

    ビタミンB6

    ビタミンB6は、肌のターンオーバーを促します。
    多く含まれる食品:レバー、豚肉、いわし、まぐろ、たまご、バナナなど

    ビタミンC

    ビタミンCは、肌の調子を整えます。
    多く含まれる食品:いちご、キウイ、柑橘類、豚肉、小松菜、ブロッコリーなど

    ビタミンA

    ビタミンAは、肌の乾燥を防ぎます。
    多く含まれる食品:レバー、うなぎ、ほうれん草、にんじん、かぼちゃ、たまごなど

    まとめ

    あごの角栓を改善するには、以下のポイントが大切です。

    • 洗顔回数は1日2回までする
    • 洗顔後には、必ず正しく保湿(水分・油分・保湿成分の補給)をする
    • ピーリングを行う場合は週1回程度にする
    • マスクはこまめに交換する
    • 食事は脂質・糖質を少なめに、ビタミンは多く摂る

    また、十分な睡眠をとることや、ストレス発散も大切です。角栓やニキビなどの肌トラブルは、からだから「ゆっくり休んで!」というサインかもしれません。

    一度、今の生活を振り返り、無理をしている場合には調整してみることをおすすめします。

    この記事を書いた人

    化粧品開発やスキンケアアドバイザー歴22年目。自身のオイリー肌・ニキビ肌が改善したことからスキンケアに目覚める。3児の母でもあり、”0歳からのスキンケア”を実践している経験豊富さから、記事内容は幅広い。日本化粧品検定1級・薬機法医療法遵守広告代理店認証YMAAマーク取得者。

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