シミひとつない透き通るような白い肌。
誰もが憧れます。
でも、紫外線や加齢によって、シミやくすみはどんどん増えてきます。
そんなとき、強い味方になってくれるのが「美白化粧品」。
「美白化粧品」はその名のとおり、美白効果のある化粧品です。
だから、美白化粧品を使うことで、肌が元通りに白くなることが期待できます。
でも、美白化粧品を使うタイミングを間違うと、美白効果どころか、深刻な肌荒れが引き起こされることも。
そこでこの記事では、美白化粧品を一番安全に使うタイミングをご紹介します。
また、
- シミや肌の色が黒くなる理由
- 美白化粧品で、肌が白くなる理由
など、美白化粧品を使ううえで、知っておくべき内容も解説します。
ぜひ、あなたの肌を美白するお役に立ててください。
1.シミや肌の色が黒くなる理由
シミや肌の色が黒くなる原因は、「黒色化したメラニン色素」です。
黒色化したメラニンは、その名のとおり黒い色をしています。
メラニン色素は肌内部に点在しています。
それが黒色化して、透けて見えることで、シミや肌の色が黒く見えます。
メラニンが黒色化する原因は、主に4つあります。
メラニン色素が黒色化する4つの原因
- 紫外線
- 女性ホルモンの変化
- 活性酸素
- 炎症や刺激、内蔵機能の低下
1-1.紫外線
シミや肌の色が黒くなる一番の原因は、「紫外線」です。
紫外線は、肌にとって有害です。
紫外線によって日焼けすると、シミやシワ、ひどい場合は、皮膚がんになります。
このような紫外線の悪影響から肌は自身を守るために、メラニンが生成されます。
メラニンは、肌に降り注いだ紫外線を吸収して黒くなります。
だから、紫外線の害は、肌の奥深くまで届くことはありません。
その代わり、紫外線に当たると日焼けして肌が黒くなります。
つまり、肌が黒くなることは、紫外線から体を守っており、本来は、体の機能が正常に働いている証拠なのです。
1-2.女性ホルモンの変化
シミや肌の色が黒くなるよくある原因には、「女性ホルモンの変化」があります。
上記の図のように、1か月の間でも大きくバランスは変わります。
さらに、生理不順や妊娠中、出産後、閉経時(更年期)など、女性はホルモンのバランスが崩れやすいタイミングがあります。
女性ホルモンのバランスが崩れると、一時的にメラニンの生成が高まると考えられており、そうなるとシミが増えることにつながります。
1-3 .活性酸素
シミや肌の色が黒くなるよくある原因は、「活性酸素」があります。
「サビる」と表現されることもあります。
活性酸素とは、大気中に含まれる酸素分子が、より反応性の高い化合物に変化したものの総称です。
一般的に、「スーパーオキシドアニオンラジカル」、「ヒドロキシルラジカル」、「過酸化水素」、「一重項酸素」の4種類とされています。
体内で発生したこれらの活性酸素は、メラノサイトを刺激して黒色メラニンの生成を促しシミができることがあります。
活性酸素を発生する原因物質としては、紫外線、ストレス、大気汚染、タバコなどがあげられます。
また、活性酸素が生体内に存在する脂質と反応することで過酸化脂質が発生し、生体組織にダメージを与えることが知られています。
ポーラ・オルビスホールディングスの「過酸化脂質の影響で過脂化したメラニンが発生することを発見 」という研究発表では、メラニンを産生する細胞(メラノサイト)では、活性酸素の影響を受け、細胞内に過酸化脂質が蓄積することが分かりました。
この過酸化脂質が存在することで色調の濃いメラニンが発生することも分かりました。
1-4.炎症や刺激、内蔵機能の低下
肌の炎症や刺激、身体の内臓機能の低下が、シミや肌が黒くなることがあります。
傷や虫刺されなどによる炎症や、肌への衝撃や摩擦などの物理的な刺激によってもメラノサイトが刺激されて、黒色メラニンが生成されるためです。
また、副腎皮質の機能低下や、肝臓や腎臓の機能障害などでも、シミができることがあると言われています。
2.美白化粧品が肌を白くするメカニズム
一般的な化粧品による美白効果は、シミや肌の色が黒くなる黒色メラニンの生成を抑制することです。
簡単に言うと、「黒色メラニンができる機能を弱くする」ことです。
そのため、紫外線が当たって日焼けしても、あまり黒くなりません。
主な美白成分は以下の通りです。
- ビタミンC誘導体
- アルブチン
- トラネキサム酸
- コウジ酸 など
これらの美白成分は、メラニンを抑制するアプローチは違いますが、最終的な目的は同じです。
美白有効成分は、「メラニンの生成を抑え、しみ・ソバカスを防ぐ」効果が期待できると厚生労働省が承認した成分です。
現在、厚生労働省承認の美白有効成分は20種類弱あります。
これら美白成分を、規定量配合したものが美白化粧品です。
通常の美白成分と一線を画すものに、「ハイドロキノン」があります。
「肌の漂白剤」といわれるほど、美白効果は強烈です。
シミを漂白するために、今あるシミににも効きます
ただ、高すぎる美白効果の為、後述するデメリットの大きく、副作用も多数確認されているので、私個人としてはすすめられません。
どうしてもハイドロキノンを使う場合は、医師の指導の下で使用しましょう。
3.美白効果の弊害
肌の色が白くなる魅力的な美白効果。
でも、良いことばかりではありません。
大きなメリットには、それにふさわしいデメリットが共存しているものです。
美白効果も例外ではありません。
美白効果のデメリットは、主に2つあります。
美白効果のデメリット
- 紫外線による肌へのダメージを増やす
- 今あるシミや肌の色には関係ない
3-1.紫外線による肌へのダメージを増やす
美白効果によって、メラニンの生成が抑制されると、シミや肌が黒くなることを防げます。
その代わり、メラニンの生成量が落ちてしまいます。
メラニンが減少すると、紫外線による肌へのダメージが増大します。
通常は、メラニンが生成されて紫外線から肌を守ってくれているのですが、美白効果の働いた肌は、その力を失っています。
だから、美白になったとしても紫外線のダメージは、以前よりも大きなものになります。
シミや肌の色が黒くなることを防ぐ代わりに、シワ、敏感肌、乾燥肌など肌荒れや皮膚がんのリスクは増える可能性があります。
3-2.今あるシミや肌の色には関係なし
美白効果は、あくまでこれから生成されるメラニンの抑制です。
だから、今ある黒色メラニンへの作用はありません。
つまり、今あるシミ、肌の色には効果がないと言い換えられます。
4.美白効果のデメリットを無くす使用時期
美白効果の最大のデメリットは、肌が紫外線のダメージに弱くなってしまうこと。
だから、紫外線の少ない時期に美白化粧品を使えばいいのです。
4-1.UVインデックスで美白効果に適した時期を見分ける
紫外線の量は、「UVインデックス」で判断できます。
UVインデックスとは、紫外線が人体に及ぼす影響の度合いをわかりやすく示すために、紫外線の強さを指標化したものです。
このように、UVインデックスが「3」以上になると、紫外線対策が必要になります。
2019年東京の平均UVインデックスを例に見てみましょう。
3月から10月まで、UVインデックスが「3」を超えており、紫外線対策が必要な期間です。
紫外線量が多く、美白には適さない時期といえます。
逆にいえば、UVインデックス「1」~「2」であれば、紫外線のダメージが少なく、美白化粧品を使う最良の時期と言えます。
この例でいうと11月から2月の4ヵ月間です。
UVインデックスは「3」を下回っており、紫外線が弱いため、それほど肌にダメージを与えません。
そのため、美白には適した時期と言えます。
4-2.あなたに合った美白に適した時期の見つけ方
UVインデックスは、地域によって変わります。
たとえば札幌ならUVインデックス「3」以下になるのは、10月から3月まで6ヶ月間です。
当然、東京より北であれば長い期間になります。
逆に、鹿児島は、12月から1月の2ヶ月です。
沖縄は、一年中UVインデックスが「3」を超えています。
詳しくは、気象庁のサイト「日最大UVインデックス(解析値)の年間推移グラフ」であなたの住んでいる地域のUVインデックスを調べてみてください。
4-3.美白に適した時期の注意点
美白に適した時期は、UVインデックスが「1」~「2」の時期です。
ただし、ひとつ注意点があります。
UVインデックスは、あくまでも「普通の肌」に対して作られています。
美白効果によって、紫外線から身を守る機能が著しく低下した肌用ではありません。
そのため、UVインデックス「1」~「2」であっても、肌にはダメージが蓄積する可能性があります。
そのため、美白化粧品を使うときは、紫外線の少ない11月から2月であっても、万全の紫外線対策を行いましょう。
まとめ
美白化粧品を使う最適な時期は、東京の場合、紫外線量が少ない11月~2月。
ただし、美白化粧品を使う際は、紫外線対策を万全にする。
また、美白化粧品を使っても、今あるシミや肌の色は白くならない。
もし今あるシミを消したければ、医師の指導の下、ハイドロキノンが配合された医薬品を使うのも一つの手です。