鏡を見た時に、ふと気になる目の下のシワ。
目立つシワを、対策したいと思っている方もたくさんいるでしょう。
この記事を書いている私自身も、若いころは気にならなかった目の周りのシワが、年々気になってきました。
45歳の今は、「あ~あるな…」と鏡を見るたびに、その存在を感じます。
でも、ある程度のシワは自然にできるものですし、年齢以上にできるシワ予防の方法を知っているので慌てることはありません。
毎日、きちんとケアをして、深いシワにならないように努めています。
この記事は、そんな気になる目の下のシワができる原因、スキンケアや対策方法、メイクでの隠し方について解説します。
この記事を読むと、目の下のシワを対処するために意識するべきことが分かるようになります。
「目の下のシワをどうにかしたい」「事前に対策方法を知っておきたい」という人は、ぜひ参考にしてみてください。
1.目の下のシワの種類と原因
目の下のシワの原因はさまざまです。
また、その原因によりできるシワの種類も異なります。
目の下のシワの原因 |
シワの種類 |
乾燥 |
乾燥ジワ、ちりめんジワ ※ちりめん状の細かいシワのことを指します。 |
刺激 |
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眼精疲労 |
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紫外線 |
紫外線ジワ ※紫外線によってできる深いシワのことを指します。 |
加齢 |
表情ジワ ※表情変化による一時的なシワの跡が残ってできたシワのことを指します。 |
これら5つの原因が、なぜ目の下のシワに繋がってしまうのかをこの章では解説します。
1-1.乾燥によるシワ
目の下のシワの原因の1つに、乾燥があげられます。
「乾燥ジワ、ちりめんジワ」と呼ばれる細かいシワは、乾燥が原因です。
肌はうるおいが不足すると薄くなり、弾力性が低下します。
それが細かなシワの発生に繋がるのです。
もともと目の下は、うるおいが不足しがちな部分。
目の下の肌は頬の半分程度の厚さしかなく、皮脂や汗を分泌する皮脂腺や汗腺も少ないため、水分の蒸発を防ぐ力も高くありません。
最初に現れるのは細かいシワですが、そのままにしておくと徐々に深いシワになることがあります。
そのため、「まだ大丈夫」と油断せず、早い段階から適切なスキンケアや対策を行うことが重要です。
1-2.刺激によるシワ
目の下のシワの原因には、強い刺激もあげられます。
目の下の肌は薄いため、こするなどして刺激を与えると、角層がダメージを受けてしまいます。
結果、外の刺激から肌を守り水分を保持するバリア機能が低下し、シワに繋がってしまうのです。
また、目の下や目尻は、普段からまばたきなどによる負担がかかっています。
これ以上の刺激を与えないよう、スキンケアやメイクをするときなどは、優しく触ることが大切です。
花粉症などで目が痒いときなども、強くこすらないように注意しましょう。
1-3.眼精疲労によるシワ
眼精疲労も、乾燥ジワやちりめんジワの原因になる可能性があります。
眼精疲労は目や全身に疲れを感じる状態のことで、目の周りの血行が悪くなります。
血行が悪いと肌の代謝が低下しやすくなるため、くすみや乾燥を引き起こし、結果的に目の下のシワにも繋がります。
仕事やプライベートで、パソコンやスマホを長時間利用するときは、1時間に10~15分ほど目を休ませるようにしましょう。
また、眼精疲労の原因には、「ドライアイ」「視力とあっていない眼鏡やコンタクトレンズの使用」などがあげられます。
目を休ませるだけでなく、必要があれば目薬を使用したり、眼科医で適切な診療を受けたりしましょう。
1-4.紫外線によるシワ
紫外線も、目の下のシワの原因のひとつです。
紫外線の中のUV-A波が真皮にダメージを与えてしまうため、いわゆる「紫外線ジワ」に繋がってしまいます。
紫外線は「波長が長いUV-A波」「波長が短いUV-B波」「オゾン層で遮られるUV-C波」の3つに分けられます。
この中のUV-A波は、波長が長いことから雲や窓ガラスなどを透過するという特徴があり、真皮にまで届いてしまいます。
真皮はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などで構成されており、肌のハリや弾力を支えている層です。
そのため、紫外線によるダメージを受けると肌のハリに影響を及ぼし、シワの発生に繋がります。
このような紫外線による肌への影響を「光老化」と言いますが、シワやシミの約80%はこの光老化が原因です。
紫外線は目の下のシワだけでなく、白内障や皮膚がんの原因にもなります。
環境省の「紫外線 環境保健マニュアル2020」によると、7月の東京では約20分以上紫外線を浴びると健康に悪影響があるそうです。
紫外線は体に必要なビタミンDの合成に必要ですが、浴びすぎにはくれぐれも注意しましょう。
1-5.加齢によるシワ
シワの中で最も深い「表情ジワ」は、年を重ねることにより現れます。
その理由は、コラーゲンの減少です。
コラーゲンは皮膚の75%を占めており、肌のハリや弾力などに深く関わっています。
例えば、笑ったときに現れる一時的なシワを元に戻すのは、コラーゲンの役割です。
そんなコラーゲンは頑丈な構造をしていますが、年齢を重ねることで、徐々にもろくなり量も減少します。
そのため、肌の弾力性が衰えシワが残ってしまうのです。
2.目の下のシワを改善する方法<スキンケア・対策編>
それでは次に、目の下のシワを改善する方法について、以下のポイントに触れながら紹介していきます。
- やさしくクレンジングを行う
- コットンパックを使ってたっぷり保湿する
- 目元専用のクリームを使う
- 紫外線対策を行う
- 目元のマッサージをする
- 目元の筋肉を鍛える
2-1.優しいクレンジング・洗顔を心がける
毎日行なうクレンジングや洗顔は、優しく行いましょう。
強い刺激は肌にダメージを与えてしまうので、シワに繋がりやすくなります。
また、メイクを洗い残すと肌が荒れてしまう可能性があるため、しっかり落とすことが重要です。
マスカラやアイラインが落ちにくい場合は、専用のリムーバーなどを活用しましょう。
洗顔をするとき、泡立てるタイプの洗顔料を使う場合は、両手一杯の泡を作りましょう。
基本的に洗顔料は、泡立てることで刺激が軽減されます。
必要に応じて市販の泡立てネットなどを活用し、メレンゲのような泡で顔を包み込むようにして洗いましょう。
なお、優しいお手入れを心がけているにも関わらず、クレンジングや洗顔後につっぱりを感じる場合は、使っている洗顔料が肌に合っていないのかもしれません。
肌の状態は人によって異なるため、配合されている成分を意識しながら自分にあったものを選ぶようにしましょう。
2-2.目元専用のクリームを使う
目の下のシワの対処法として活用してみたいのが、目元専用のクリームです。
専用クリームは、保湿効果が高いものが多く、目元の乾燥も防いでくれることが期待できます。
具体的にどのような専用クリームがあるのかは、「「薬用アイクリーム」と「保湿アイクリーム」15選」で解説しています。
肌質や期待するシワ改善効果に合ったアイクリームの選び方を紹介していますので、気になる人はこちらの記事を読み、ぴったりのクリームを見つけてください。
2-3.紫外線対策を行う
紫外線対策として日焼け止めを塗ることはもちろんですが、適宜サングラスやUVカットの帽子などの活用もおすすめです。
室内でも、日光があたる場所で作業する場合は、UVカット効果のあるカーテンなどを使ってみましょう。
紫外線の1日の量は7月が最も多いと言われていますが、その他の時期でも一定量は常に地上へと降り注いでいるため、紫外線対策は一年中心がける必要があります。
また、1日の内、量が最も増える時間帯は午前9時~午後2時。
曇りの日も晴れの日の約80%、雨の日でも晴れの日の約20%が降り注いでいます。
冬場や雨の日は油断してしまいがちですが、季節や天候に関わらず、対策をしましょう。
参考:日本香粧品学会誌「紫外線によるシミ・シワ(光老化: ひかりろうか)を防ぐために 知っておくべきこと ―太陽の恵みをたっぷり享受し,紫外線の害に泣かないために―」
2-4.目元の血流促進する
目の周りにある「眼輪筋」を動かすことでの血流促進は、目の下のシワの対策に有効です。
この筋肉は目元の肌を支える役割を果たしているため、筋力が衰えると老けた印象になってしまうのです。
筋肉を鍛えることで血流が良くなり、肌の代謝改善に繋がります。
眼科医が推奨している眼輪筋のトレーニングをご紹介します。
※強く引っ張ったり、強く目を閉じすぎたりすると顔にシワがよってしまうので注意しましょう |
眼輪筋を鍛える専用アイテムも売られているので、必要に応じて活用してみましょう。
3.目の下のシワを改善する方法<日常生活編>
目の下のシワを改善するために、普段の生活の中で気を付けたいこともあります。
ここでは具体的に、下記2つについてご紹介します。
- シワを作る癖をなくす
- 食生活を見直す
3-1.シワを作る癖をなくす
加齢などによる表情ジワが目立つ場合は、シワを作る癖を減らしましょう。
肌の弾力が衰えるにつれて一時的なシワが元に戻りにくくなるので、癖を治さない限り、そのまま残る可能性があるのです。
無意識にしてしまいがちなシワを作る行動には、下記のようなものがあります。
- 目が痒いときに擦る
- 洗顔後に顔を強く拭く
- 化粧水やクリームの使用時に強くタッピングする
- PCや書類を見るときなどに目を細める
- 頬杖をつく
どれほど注意していても、癖はつい出てしまうもの。
目のかゆみがアレルギー性のものであれば専用の目薬を処方してもらう、目を細めがちであれば眼鏡などで改善できないか試してみるなど、対処できる手段があれば積極的に取り入れてみましょう。
3-2.食生活を改善する
目の下のシワを意識するなら、食生活を見直すことも重要です。
なぜなら、健やかな肌には幅広い栄養素の摂取が欠かせないからです。
中でも肌をサビさせない抗酸化作用のあるものは、積極的に摂ってみるといいでしょう。
抗酸化作用のある栄養素には、下記のようなものがあります。
ビタミンC |
緑黄色野菜(例:ピーマン、にんじん) ※ビタミンCは水に溶ける水溶性なので、生で食べると摂取しやすいです。 |
ビタミンE |
種実類(例:アーモンド・ピーナッツ) ※植物油で他の食材を炒めて食べると、一度に複数の栄養素が摂取できます。 |
ポリフェノール |
お茶(例:緑茶、紅茶) ※ポリフェノールは煎れたてのお茶の方が多いと言われています。 |
カロテノイド |
緑黄色野菜(例:ピーマン、にんじん) ※カロテノイドは油に溶けやすい油溶性です。 |
4.なかなか改善できない目の下のシワはメイクで隠すという方法も
すぐに改善することが難しい目の下のシワも、メイクで簡単に目立たなくすることができます。
特に下記3つは、シワを隠すのに便利なアイテムです。
- ファンデーション
- フェイスパウダー
- コンシーラー
ただし使い方を間違えると、かえってシワを目立たせる可能性があります。
そこで次に、目の下のシワをじょうずに隠すためのメイク方法をご紹介します。
4-1.ファンデーションを薄く塗る
目の下のシワを上手くカバーするためには、ファンデーションを薄く塗るのがポイントです。
ファンデーションは表情の変化、乾燥、そして汗などによりヨレることがあります。
厚塗りは、かえってシワが目立ってしまうのです。
ファンデーションを薄く塗るためにも、以下のようなことを意識するといいでしょう。
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また、メイク前には保湿を心がけましょう。
朝はバッチリだったメイクが、午後になると老けたように見えるのは、肌の乾燥が関係しています。
「化粧水のあとには必ずクリームでフタをする」「アイクリームを活用する」などメイク前のケアを丁寧に行い、なるべくシワができないように意識しましょう。
4-2.フェイスパウダーを少量のせる
フェイスパウダーは肌に乗せすぎると、粉っぽくなり逆にシワが目立ってしまいます。
そのため、目の下には少量の使用がおすすめです。
また、フェイスパウダーを使うときは、下記を意識してみましょう。
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フェイスパウダーはメイクを長持ちさせたり、油分を吸収してテカリを抑えたりと、商品ごとに持つ機能が異なります。
肌全体をなめらかに見せるためにも、肌に合うフェイスパウダーを選び、積極的に活用してみましょう。
4-3.美容液タイプのコンシーラーを使う
コンシーラーを使うなら、美容液タイプのものがおすすめです。
美容液タイプは通常のコンシーラーよりも保湿力が高く、目元のうるおいを守ってくれます。
コンシーラーを使う際に意識したいことは次の通りです。
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コンシーラーにはさまざまな色がありますが、血色感を補えるオレンジ系は薄く仕上げやすい傾向にあります。
目の下のシワをカバーしたい場合には、オレンジ系を試してみましょう。
5.目の下のシワに関するQ&A
最後に、目の下のシワに関する質問にお答えします。
目の下のシワが気になる人は、一度参考にしてみてください。
Q1.アイクリームの選び方や塗り方が知りたいです。
A.目の下のシワが気になるなら、アイクリームは保湿力が高いものを選びましょう。
先述したように、目の下の肌は薄く皮脂腺も少ないので、乾燥しやすくなっています。
そのため、保湿成分が多く配合されているクリームを選ぶことが大切です。
代表的な保湿成分には下記のようなものがあります。
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- セラミド
前述したように、具体的にどのような専用クリームがあるのかは、「「薬用アイクリーム」と「保湿アイクリーム」15選」で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
なお、アイクリームも化粧水などと同じように、毎日使い続けることが重要です。
長く継続して使えるよう、商品価格も意識して選ぶといいでしょう。
また、アイクリームは優しく塗るのがポイントです。
目を強くこすってしまうと、その刺激がシワに繋がってしまいます。
下記の手順を意識してみてください。
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なお、アイクリームはスキンケアの最後に塗るのがおすすめです。
ただし使用するタイミングが明記されている商品は、それに従うようにしましょう。
Q2.目の下のシワが改善できない場合、エイジングケアの美容整形を検討した方が良いですか?
A.美容整形クリニックで相談するのも1つの手段です。
加齢などによるシワは自分で改善することが難しいため、スキンケアなどで満足できない場合は、検討してみるといいでしょう。
シワの治療方法の例としては下記のようなものがあります。
- ボトックス注射
- ヒアルロン酸注射
TBC美容外科・皮膚科によると、「ボトックス注射の効果は3日ごろから出はじめ、1週間でシワが改善したことを実感できます。またボトックスには新しくシワを作らないようにする予防効果もあります」とのこと。
ヒアルロン酸注射に関しては「すでに溝が出来上がっているものに対して有効」のようです。
クリニックによって扱っている治療メニューや金額が異なるため、検討する際にはいくつかのクリニックを比較してみましょう。
まとめ
目の下のシワには主に下記5つの原因があります。
- 乾燥
- 刺激
- 眼精疲労
- 紫外線
- 加齢
これを踏まえ、「原因に繋がる行動を避ける」「肌に不足しているものは補う」ことが重要です。
スキンケアでは保湿や紫外線対策、目のマッサージなどを心がけましょう。
それに加えて、日常生活における癖や食事などを見直すことも大切です。
また、なかなか改善できない目の下のシワはメイクで隠すことができます。
ファンデーションやフェイスパウダーを薄く塗り、上手にコンシーラーを乗せ、シワ知らずの肌に仕上げてみてください。
目の下のシワに気付いたとき、そのまま放っておくのはNGです。
どんなに小さなシワでも、いずれ大きなシワや深いシワに繋がる可能性があります。
この記事を参考に、適切なお手入れや対策を行ない、悩みの少ない目元を目指しましょう!