敏感肌に『得するオールインワン』と『損するオールインワン』

敏感肌が得するオールインワン、損するオールインワン

オールインワンは、敏感肌におすすめです。
その理由は、化粧品の種類を減らすことで、肌への刺激を抑えられるからです。

化粧品を肌に塗る際、少なからず肌に摩擦が起きます。
1度あたりの刺激は少ないものですが、塵も積もれば山となります。

敏感肌なら、できるだけ肌に刺激を与えないことが大切です。
そのため、オールインワンは、使用する化粧品の種類が減ることで、肌への刺激も減ります。

さらに、オールインワンは、複数の化粧品がひとつになっているためにコスパも良く、時短にもなります。
財布にやさしく、時間も節約できるため、スキンケアが続けやすいのも大きなメリットです。

非常にお得なオールインワンですが、オールインワンなら、何でもいいという訳ではありません。
オールインワンには、『得するオールインワン』と『損するオールインワン』があります。

得するオールインワンを選べば、敏感肌への刺激を抑えて、肌を強くするケアができます。
損するオールインワンを選べば、肌に刺激を受けて、敏感肌がひどくなります。

敏感肌でお困りであれば、この記事で紹介する、「敏感肌に得するオールインワン」を選んで、肌にやさしいケアを行ってみてください。

目次

1.敏感肌にオールインワンはおすすめ

通常のスキンケアからオールインワンへ

敏感肌にとって、オールインワンのメリットは肌への刺激を最小限に抑えられることです。
肌への刺激は、化粧品の成分が原因と思っている人が多いのですが、それは違います。

化粧品の成分は、安全性が立証されているものばかりです。
敏感肌に悪い化粧品成分はありません。

それを証拠に、無添加化粧品・自然派化粧品・オーガニック化粧品を使っても、刺激を感じる人がたくさんいます

これは、当然です。
特定の成分を配合しないだけの無添加化粧品と敏感肌への刺激は、無関係です。
自然派化粧品に含まれる天然成分、オーガニック化粧品に含まれるオーガニック成分が配合されていても敏感肌への刺激は軽減されません。

このように、無添加化粧品・自然派化粧品・オーガニック化粧品は、肌への刺激とは無関係なので、いくら使ったところで意味がありません。

敏感肌用化粧品も同様です。
敏感肌化粧品の多くは、無添加化粧品&自然派化粧品orオーガニック化粧品の組み合わせです。
だから、敏感肌用化粧品が肌にやさしいわけではありません。

このような化粧品成分よりも、敏感肌には大切なことがあります。

それは、化粧品を使うときに生じる摩擦による刺激です。
化粧品を使う際に与える肌の摩擦を減らすことで、敏感肌のヒリヒリや痛みを軽減できます。

化粧品の数が減ると刺激の回数が減ります

例えば……
ポーラ文化研究所が行った調査結果「スキンケア化粧品の所有・使用状況と スキンケア化粧品の所有・使用状況と1週間のスキンケア状況」によると、化粧品の平均使用個数は6.3個です。
一度のスキンケアで化粧品を6度以上塗っていることになります。

女性の多くは、遅くとも18歳ごろからスキンケアを始めます。
その場合、40歳の段階で48,180回、肌に化粧品を塗っています。

もし、化粧品の使用個数が2つだったら、16,060回です。
化粧品使用の摩擦による刺激が、48,180回と16,060回、その差は32,120回です。

一度当たりの刺激は小さくても、3万回を超える差となると、肌への悪影響があっても不思議ではありません。
普通肌ならまだしも、敏感肌には大きな刺激になる可能性があります

逆を言えば、使用する化粧品の種類を減らして、刺激を抑えることが美肌効果につながるかもしれません

以上の理由から、敏感肌にはオールインワンがおすすめです。

2.敏感肌が得するオールインワン

敏感肌が得するオールインワン

「洗浄目的だけのオールインワン」
「保湿目的だけのオールインワン」
このように、同じ目的がひとつになっているものが、敏感肌が得するオールインワンです。

基礎化粧品の目的を大きく分けると、『洗浄』と『保湿』です。

洗浄は、メイクや皮脂、肌の汚れを落とすことが目的です。
クレンジングや洗顔料、石鹸などが洗浄目的で使用されます。

これらは、使用後、できるだけ肌から洗い流す必要があります
長時間、洗浄成分を肌に付着させることが、刺激になる可能性があるからです。

保湿は、肌に水分と油分、保湿成分を補給することが目的です。
化粧水、乳液、保湿クリーム、美容液などが保湿目的で使用されます。

これらは、できるだけ肌の上にのせておくことで、効果を発揮します
水分や油分、保湿成分をたっぷり肌に補給することでうるおいます。

2-1.洗浄が目的の得するオールインワン:ダブル洗顔不要クレンジング

普通のスキンケアは、メイクを落とすためにクレンジングを使います。
そのあと、メイクと混ざりあったクレンジング料や、皮脂、肌の汚れを落とすために、洗顔料を使います。

この2つの効果がひとつになったオールインワンが敏感肌にはおすすめです。
具体的には、ダブル洗顔不要のクレンジングです。

クレンジングも洗顔料も、顔の汚れを落とすという同じ目的です。
そのため、非常に相性のいい効果です。

今まで、2度行っていた洗顔がひとつですむので、肌への刺激も半分になります。
刺激を避けたい敏感肌にとって、大きなメリットです。

2-1-1.敏感肌にうれしい泡立てないジェルタイプのダブル洗顔不要クレンジング

もっと敏感肌への刺激を抑えたいなら、ジェルタイプのダブル洗顔不要クレンジングがおすすめです。
ジェルタイプの場合、初めから水分がたっぷり含まれた状態です。

そのため、水とも馴染みがよく、わざわざ乳化させる必要がありません。
少しの水でちょっと混ぜるだけでOKです。

泡立てがいらないダブル洗顔不要クレンジングもおすすめできます。
泡立てることで肌への刺激が軽減するイメージがありますが、実際は、それほど効果はありません。

なぜなら、泡は非常にやわらかいのでそれほどクッション性がないためです。
それに毎回泡立てるのも面倒です。

一方、泡立てがいらないダブル洗顔不要クレンジングは、泡立てが不要でクレンジングそのものがヌルヌルしています。
このヌルヌルで肌への摩擦を防ぎます。

敏感肌への負担を少しでも減らしたいなら、以下の条件を満たした洗顔料がおすすめです。

  • ダブル洗顔不要のクレンジング
  • ジェルタイプのクレンジング
  • 泡立てないクレンジング

2-2.保湿が目的のオールインワン:オールインワンジェル

普通のスキンケアは、水分補給のために化粧水を使います。
そのあと、油分や保湿成分を補給するために、乳液や保湿クリームを使います。
保湿成分を補給するために、美容液を使う場合もあるでしょう。

この3つの効果がひとつになったオールインワンが敏感肌におすすめです。
具体的には、オールインワンジェルです。

化粧水、乳液、保湿クリーム、美容液など、どれも肌を保湿することが目的です。
どれも1分でも長く肌の上にのせておきたい化粧品。
そのため、非常に相性のいい効果です。

たとえば4度肌に塗る行為を行っていたとしたら、1度で済むと、肌への刺激が4分の1になります。
刺激を避けたい敏感肌にとって、大きなメリットです。

2-2-1.敏感肌にうれしい保湿効果の高いオールインワンジェル

敏感肌の原因の一つは、肌の乾燥です。

肌の乾燥によって、角層の水分が失われていると肌表面は硬くなります。
硬くなった肌は、外界の刺激に弱く、水分を蓄えることができません。
その結果、バリア機能が衰えて、肌は何にでも過敏に反応してしまう状態になってしまうのです。

敏感肌を保湿することで、敏感肌の原因である肌の乾燥を防ぎます。
そうすることで、角層は水分で満たされて、やわらかいみずみずしい肌に。
保湿された肌は、刺激に強く、水分をたっぷり蓄えることができます。
その結果、バリア機能が高まり、強い肌になれます。

そのため、保湿効果の高いオールインワンジェルを使いましょう
といっても、見分けるのが難しいですよね。

一番、いい方法は自分の肌で試してみることです。
ただ、この方法だと、お金と時間がたくさん必要になります。

そこで、手軽に見分ける方法は、オールインワンジェルのラインナップで判断することです
お目当てのオールインワンジェルを見つけたら、そのブランドの他の化粧品を見ます。

その中に、化粧水、乳液、保湿クリーム、美容液などがあるなら、それほど保湿効果が高くない可能性があります。
なぜなら、オールインワンジェルは、保湿目的の化粧品がひとつになったものです。

だから、本当は、化粧水、乳液、保湿クリーム、美容液は必要ありません
それなのに、ラインナップに含まれているということは、オールインワンジェルだけでは、保湿効果が低いということになります。

だから、オールインワンジェルのラインナップに、化粧水、乳液、保湿クリーム、美容液などがないものを選びましょう。
この場合、保湿はオールインワンジェルひとつでOKということなので、保湿効果が高い可能性が多いです。

3.敏感肌が損するオールインワン

敏感肌が損するオールインワン

敏感肌が損するオールインワンは、相性の悪い効果がひとつになっていることが条件です。
先ほども言いましたが、化粧品は、大きく分けて2つの使い方があります。

  • できるだけ化粧品を肌の上にのせておく使い方
  • できるだけ早く化粧品を落とす使い方

オールインワンがもつ複数の効果が混じっていると敏感肌が損するオールインワンです。

基礎化粧品の目的を大きく分けると、『洗浄』と『保湿』です。

洗浄は、メイクや皮脂、肌の汚れを落とすことが目的です。
クレンジングや洗顔料、石鹸などが洗浄目的で使用されます。

これらは、使用後、できるだけ肌から落とす必要があります。
洗浄成分を、長時間、肌に付着させることが刺激になるからです。

保湿は、肌に水分と油分、保湿成分を補給することが目的です。
化粧水、乳液、保湿クリーム、美容液などが保湿目的で使用されます。

このような洗浄と保湿の目的が混じっているものが、敏感肌が損するオールインワンです。

3-1.洗浄目的と保湿目的が混じっている損するオールインワン

うるおう洗顔料やうるおうボディソープは、損するオールインワンです。
本来、洗顔料やボディソープは汚れを落とすことが目的です。

だから、汚れを落とした後は、すぐに洗い流す必要があります。
いつまでも洗浄成分が肌に残っていると刺激になる可能性があるからです。

一方、肌をうるおす保湿成分は、肌の上に残ってこそ保湿効果を発揮します。
洗い流さずに、そのまま肌の上に残す必要があります。

つまり、一方は、すぐに落とす必要があり、一方は残す必要があります。
こうなると、どちらか一方の効果は無駄になります。

うるおう洗顔やうるおうボディソープは、使用後、洗い流すので保湿効果が無駄になります。
これって、すごくもったいないです。

どのみちうるおう洗顔やうるおうボディソープを使った後、保湿したほうが敏感肌には効果的です。
それなら、洗顔料やボディソープに、わざわざ保湿効果を持たせる必要はありません。

3-2.UVカット目的と保湿目的が混ざっているオールインワン

UVカット効果と保湿効果のあるジェルは、損するオールインワンです。
本来、UVカット効果は、屋外で紫外線をカットすることが目的です。

だから、屋内にいるときは、必要ありません。
長時間、紫外線カット成分が肌に残っていると刺激になる可能性があります

また、どんな高機能なUVカット成分でも4時間程度で、その効果は激減します。
そのため、4時間程度で塗りなおす必要があります。

敏感肌の場合、上から塗りなおすより、一度、洗顔してUVカット成分をキレイに落としてから、再度、塗りなおしたいところです。

一方、肌をうるおす保湿成分は、肌の上に残ってこそ保湿効果を発揮します。
洗い流さずに、そのまま肌の上に残す必要があります

つまり、一方は、UV効果は屋外という限定された環境にのみ必要で、一方は常に必要な効果です。
こうなると、どちらか一方の効果は無駄になります

UV効果と保湿効果のあるオールインワンを屋外で使用する場合は、例え、肌が潤っていても4時間ごとに洗い流してから、塗り直す必要があります。
屋内で使用する場合は、UV効果のある紫外線カット成分が肌への刺激となるリスクがあります。

UV効果と保湿効果のあるジェルは、UVカット効果に重きをおいているため、保湿効果は少ない可能性が高く、UVカット成分の刺激も懸念されるために、敏感肌には向きません。

敏感肌なら、日焼け止めと保湿化粧品は、別々に使うことをおすすめします。

3-3.美白効果と保湿効果が混じったオールインワン

美白効果と保湿効果のあるジェルは、損するオールインワンです。
なぜなら、美白効果は敏感肌にとって、肌に刺激を与えるリスクがあるからです。

美白効果は、美白成分を肌の上に長時間のせることで効果を発揮します。
つまり、保湿効果と同じです。

肌の上に長時間のせるという意味では、相性の良い効果です。
でも、美白効果そのものに敏感肌に刺激を与える懸念点があります。

美白効果の多くは、メラニンの生成を抑制する効果です。
私たちの肌は、常に紫外線の脅威にさらされています。

また、気象庁が発表した「紫外線の経年変化 」によると、年々、紫外線は強くなっています。

肌に紫外線が当たると、その悪影響を減らすためにメラニンが生成されます。
メラニンは黒色で、紫外線を吸収してくれます。

そのおかげで、我々は紫外線が降り注ぐ屋外でも快適に過ごすことができます。
つまり、強い紫外線の元でも快適に暮らせるのは、メラニンが生成されるおかげなのです。

このメラニンは、シミの原因になるので嫌われています。
シミが増えることで、老けて見られるためです。

シミを少しでも減らすために美白効果のある化粧品が使われます。
美白効果は、メラニンの生成を抑制するために、シミを減らす効果が期待できます。

でも、メラニンを抑制するということは、紫外線に弱い肌になるということです。
ただでさえ、刺激に弱い敏感肌。
さらに、紫外線に弱くなっていいわけがありません。

敏感肌に美白効果のある化粧品を使うということは、肌を弱くして、より敏感にする行為になりかねません。
このように美白化粧品は、敏感肌を悪化させる可能性があることを知っておいてください。

正しい「美白化粧品」の使い方は、予防として使うこと

医薬部外品の美白効果は、予防目的です。
そのため、今あるシミを消すことができません。
あくまで、これからできるシミを予防するだけです。

シミに悩む多くの人は、今あるシミを消したいと望んでいます。
その場合、美白化粧品を使っても望む効果は得られないでしょう。

今あるシミへの対策には、美白化粧品よりも、保湿効果を高めることでバリア効果をもっと得てください。
そうすることで新陳代謝が活発になり、シミが排出されることが期待できます

また、確実にシミを消せるのは、今のところレーザー治療です。
ただ、シミの深さ・大きさ・濃さによって、肌へのリスクが変化します。
時には、レーザー治療後なくなっても、また数年でシミが発生することもあります。
ですから、専門医に意見を聞いて、納得できてから行うようにしましょう。

4.敏感肌が最低2倍は得するオールインワンの組み合わせ

得するオールインワンとは、「洗浄効果だけ」、「保湿効果だけ」、と同じ効果がひとつになったものです。
本当は、洗浄と保湿がひとつになれば、肌への刺激を減らせるのですが、使用方法が違うので不可能です。

もし、洗浄効果と保湿効果を一緒にすると、洗浄効果を重視すると保湿効果が無駄になります。
保湿効果を重視すると洗浄効果が無駄になります。

そのため、洗浄効果だけのオールインワンと保湿効果だけのオールインワンでスキンケアを完了することが効率的です。

つまり、「洗浄効果」と「保湿効果」この2種類のオールインワンを組み合わせることが一番お得なスキンケアです。

普通のスキンケアは、クレンジング・洗顔料・化粧水・乳液と最低4種類必要です。
でも、オールインワンなら2種類で済みます。
これで、お金と時間は半分節約できます。

冒頭で言ったとおり、化粧品の平均使用個数は6.3個です。
18歳からスキンケアを始めたら、40歳の段階で48,180回、肌に化粧品を塗っています。

もし、化粧品の使用個数が2つだったら、16,060回です。
化粧品使用の摩擦による刺激が、48,180回と16,060回、その差は32,120回です。

32,120回、肌への負担を確実に減らせます。
時間も節約できます。
化粧品にかかる費用も減らせます。

つまり、「洗浄効果」と「保湿効果」この2種類のオールインワンを使うことが、お得で賢いスキンケアだといえます。

まとめ

敏感肌におすすめする得するオールインワンは、

  • 泡立てないジェルタイプのダブル洗顔不要クレンジング
  • 保湿効果の高いオールインワンジェル
  • 洗浄効果と保湿効果2種類のオールインワンの組み合わせ

でも、敏感肌が損するオールインワンは、

  • うるおう洗顔、うるおうボディソープ
  • UV効果と保湿効果のオールインワン
  • 美白効果と保湿効果のオールインワン

ということです。

敏感肌が損するオールインワンを避けて、得するオールインワンで本来のキレイな肌を取り戻してください。

この記事を書いた人

2000年アースケアを創業。保湿に特化したアクシリオの開発・販売を手掛ける。起業家ならではの人生観や自身の超がつく敏感肌・乾燥肌の経験談が愛用者に人気。

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