注目のアンチポリューション!大気の汚れに負けないケア方法とは

アンチポリューション

寒暖差が10~20度もあるこの時季、なにかと肌トラブルが多くなりますが、できる限り避けたいものです。
そのためには、環境の変化に合わせたケア方法が必要になってきています。

そこでぜひ取り入れてみたいのが、「アンチポリューション」です。
この記事では、「なんとなく耳にはするけど、意味はあまりわからないアンチポリューション」について詳しくご紹介します。

目次

1.アンチポリューションとは

「アンチポリューション」とは、大気中のさまざまな汚れから肌を守ることを意味する言葉です。

大気中には、工場や自動車などから出る「化学物質」や「花粉」、「ちり」といったさまざまな物質が存在しており、これらは肌に影響を及ぼす可能性があるといわれています
目に見えない大気中の汚れに触れ、気づかないうちに肌の老化が進んでいるかもしれません。

そうしたことから、化粧品原料メーカーでは、アンチポリューション効果をもつ原料の研究・開発が行われています。

これらの保湿効果に加え、表皮細胞を用いた試験では、紫外線による炎症を抑制する効果やPM2.5をはじめとする大気汚染により起こるダメージから保護する効果があることが分かり、イノシトールにはないアンチポリューション効果が期待できます。

引用元:昭和電工「アンチポリューション化粧品原料 イノシトール糖誘導体Moistol®を開発

『アレルベールN7BG』は、優れた保湿機能、感触改善作用、消臭効果、抗ウイルス効果を有しながら非常に優れた抗アレルゲン効果を有する天然鉱物から製せられた機能性新素材です。
アトピー性皮膚炎の原因となるダニアレルゲンや花粉皮膚炎を引き起こす花粉アレルゲンなどのアレルゲンタンパクをマイナスの電荷で吸着し、水酸基の力で不活化させるダブル効果を有しています

引用元:マイズ・ジャパン株式会社「機能性新素材『アレルベールN7BG』」

コスメブランドからは、こうした原料を用いたアンチポリューションに着目したアイテムが発売されるなどしています。

2.大気の汚れが肌に与える悪影響

アンチポリューションとは

大気中の汚れは、肌にどのような影響を及ぼすのか見ててみましょう。

なおこの章は、内閣府大臣官房政府広報室「「PM2.5」による大気汚染健康に及ぼす影響と日常生活における注意点」と、独立行政法人環境再生保全機構大気汚染の原因>ばいじん、粉じん、浮遊粒子状物質(SPM)とは?」を参考にさせていただきました。

2-1.「浮遊粒子状物質」による悪影響

大気中に浮遊している粒子状物質のうち、直径10μm(1μm=1mmの1000分の1)以下のものを浮遊粒子状物質といいます。
近年、健康への影響が懸念されている「PM2.5」とは、浮遊粒子状物質の中でも直径2.5μm以下である微小粒子状物質のことを指します。

浮遊粒子状物質の発生源は、「工場から出る煙」や「自動車の排気ガス」、「火山の噴火」、「森林火災」などさまざまです。

浮遊粒子物質が皮膚に付着すると、酸化ストレス(必要以上に活性酸素がつくられている状態)を引き起こし、炎症やバリア機能の低下を招く場合があります
その結果、シワやシミが発生したり敏感肌になったりすることも。

「黄砂」

黄砂は、中国大陸内陸部の砂漠域や黄土高原などの砂じんが、強風によって高くまで巻き上げられ、日本を含む周辺の国や地域に飛来し大気中に浮遊したり降下したりする現象です。
そして、黄砂の砂じんは、飛来途中で大気汚染物質を取り込み、性質が変化している可能性も。

そうして日本に飛んできた黄砂は、かゆみやアトピー性皮膚炎の悪化などの皮膚症状をが引き起こすと考えられています
なお、黄砂のうち直径10μm以下のものは、浮遊粒子状物質に含まれます。

参考:環境省「黄砂とその健康影響について

2-2.「花粉」による悪影響

アンチポリューションの一つが、花粉

花粉が原因で起こる一般的な症状は、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどですが、露出している顔や首を中心に皮膚にも、かゆみや乾燥などの症状が現れる場合があります。

スギ花粉が飛散する春に発症しやすいですが、ブタクサやヨモギなどの花粉が飛散する秋に発症することも。
つまり一年中、花粉による弊害はあるということです。

特に、肌が乾燥しがちな人やアトピー性皮膚炎の症状がある人は、皮膚のバリア機能が弱まっているので、より注意が必要です。

3.アンチポリューションのためのケア方法

アンチポリューションのためのケア方法

アンチポリューションを意識して、以下のようなケア方法を取り入れてみましょう。

また、大気の汚れから肌を守るためには、皮膚のバリア機能を低下させないことがとても重要です

3-1.アンチポリューション効果のある「コスメを使用する」

自分の肌に合った、アンチポリューション効果のあるコスメを探してみるのも良いでしょう
今は、ファンデーションや日焼け止めなどが多く出ています。

3-2.皮脂や汗はこまめにオフし、「付着を防ぐ」

皮脂や汗は、大気中の汚れが付着しやすくなります
こまめに拭き取り、さらさらな肌を保つことが大切です。

もちろんゴシゴシこすると逆効果です。
やわらかいタオルに汗や皮脂を吸い取らせるように、やさしく押さえるようにしましょう。

また、メイクの仕上げにはパウダーを重ねてみるなどし、肌に直接、外的刺激が付着しないように心がけてみましょう

参考:ポーラ×日本気象協会「汗、皮脂が多い夏の顔には、他の季節より大気汚染物質が約3.7倍付着する

3-3.「肌の汚れは早めに除去」して清潔に

帰宅後は、肌に付着した大気の汚れを、速やかに除去しましょう

肌を洗うときはこすらずに、やさしく洗ってください。
強くこすると 、バリア機能を果たしている皮膚の角質層が傷ついてしまう可能性があります。

顔の場合、大気の汚れは、あごのくぼみ、目頭、小鼻などくぼんでいる部分に残りやすいので念入りに洗い流すことがおすすめです。
ここでもゴシゴシとこすらずに、指の腹でやさしく洗い流しましょう。

洗顔や入浴時のお湯は熱すぎると必要な皮脂まで取り除いてしまうため、ぬるめのお湯にするのもポイントです。

3-4.保湿を忘れずに

皮膚のバリア機能を維持するために、洗顔や入浴後、日中の乾燥が気になるときなど、保湿ケアはきちんと行いましょう。

もし室内が乾燥している場合は、加湿器を使用したり、濡らしたタオルや洗濯物を干したりするといいですね。

3-5.生活習慣を乱さない

皮膚の酸化ストレス予防のため、適度な運動、十分な睡眠、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
これらは、皮膚のターンオーバーを正常に保つことにもつながります。

また、腸内環境を整えることにより、体の免疫機能の向上や、皮膚のバリア機能の回復に効果が期待できるといわれています
食物繊維や乳酸菌を積極的に摂取しましょう。

3-6.窓の開閉は大気の状態に合わせて

少しの窓の開閉でも、大気の汚れは室内に侵入します。

換気は必要ではあるものの、黄砂や花粉の飛散など大気の状態が悪いときは、窓の開閉を必要最小限に止めましょう。

まとめ

アンチポリューションを意識したケアを続けると、大気の汚れによる肌へのダメージを最小限に抑えられるかもしれません。
健康な肌を保つために、できることからはじめましょう。

併せて、地球環境について考えてみるのも良いかもしれませんね。

当メディアを運営する株式会社アースケアでは、梱包資材の使用が多いEC通販ながら、豪華な箱パッケージや無駄に多い緩衝材などを無くし、中身が壊れない程度のギリギリの緩衝材にとどめています。
できることからコツコツと続けていきたいですね。

この記事を書いた人

化粧品開発やスキンケアアドバイザー歴22年目。自身のオイリー肌・ニキビ肌が改善したことからスキンケアに目覚める。3児の母でもあり、”0歳からのスキンケア”を実践している経験豊富さから、記事内容は幅広い。日本化粧品検定1級・薬機法医療法遵守広告代理店認証YMAAマーク取得者。

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