30代後半から40代にかけて、多くの人が「そろそろエイジングケアが必要かも?」と感じはじめます。
特にほうれい線や目尻のシワを気にする人が多く、6割以上が年齢のせいだと感じています。
しかし最近は、若いうちからシワが気になっている人も増えており、それはスマホによる目の酷使が一因であると言われています。
ということは、「シワは、年齢のせいだけではない」ということがわかります。
シワがあると見た目の印象が大きく変わります。
自分の心がけ次第でシワが少なくなるなら、なるべく気を付けたいところですよね。
この記事では、目尻のシワが気になり始めた人に向けて、シワの種類や原因、ケア方法などを紹介します。
若々しい印象の目元に近づくために参考にしてみてください。
1.目尻のシワとなるNG行動をチェック
目尻のシワは「年齢のせいだから仕方ない」と思っている人もおられることと思います。
しかし、実際は年齢だけでなくさまざまな要因が関わっています。
この章では、目尻にシワを作ってしまうNG行動を紹介します。
自身の生活習慣と照らし合わせながら、やってしまっていたら、すぐにその行動は控えましょう!
1-1.乾燥によるシワ
目の周りはもともと皮膚が薄く、皮脂の分泌量も少ない部位。
うるおいをキープする力が弱いため、顔の中でも特に乾燥しやすいという特徴があります。
乾燥が進むと肌細胞の生まれ変わりのサイクル(ターンオーバー)が乱れるため、ちりめんジワができやすくなります。
乾燥によるシワは、丁寧に保湿をすることで目立たなくなる可能性があります。
小さなシワを放っておくと、深いシワに進化することがあるため、早めの対処を心がけましょう。
1-2.摩擦
前述したように、目の周りは皮膚が薄いため、摩擦によるダメージも受けやすい傾向にあります。
たとえば、以下のような日常生活の動作が皮膚に刺激を与えるためシワの原因になることが。
- 目をこする
- 誤ったマッサージをする
- こすりつけるようにアイメイクを行う
- 強い力でクレンジングをする
- ビューラーを毎日使う
目の周りは、まばたきや眼球の動きなどで皮膚の伸び縮みによって、もともと負担が大きい部位です。
だからこそ、これ以上負担をかけないように、意識してスキンケアをしましょう。
1-3.光老化(紫外線)
光老化とは、紫外線を浴びることによって引き起こされる老化現象のことで、シワもそのひとつです。
花王株式会社の研究では、一過性のシワ(笑いジワ)が紫外線によって固定されることが示されました。
また、資生堂によると、紫外線によりシワのたまごである「ゼラチナーゼ」という酵素が発生することも明らかになっています。
ゼラチナーゼは、表皮にダメージを与えるだけでなく、真皮のコラーゲンも変性させシワの発生率を高めてしまいます。
「シワ=加齢」というイメージが大きいかもしれませんが、実は子どものころから蓄積された紫外線の影響も非常に大きいのです。
※参考文献:
花王株式会社生物科学研究所「光老化によるシワの形成機序とその予防」
資生堂NEW RELEASE「先進の研究成果を中国向けスキンケア化粧品に応用 」
1-4.加齢
シワは年齢とともに増え目立つようになってきますが、厳密には加齢そのものよりも、加齢による筋力の低下や真皮成分の減少が原因です。
人は30代頃から肌のコラーゲンやエラスチンレベル(量)が低下し始め、肌の弾力やハリが徐々に低下していきます。
また、肌の水分量と皮脂量も減少するため、乾燥による影響を受けやすくなります。
さらに、年齢とともに眼輪筋も衰えていくため、目の周りのシワやたるみがより目立つようになるのです。
1-5.パソコンやスマホ多用による眼精疲労
学生の授業や仕事においてもパソコンやスマホが欠かせなくなっています。
画面を見続けることによるまばたきの減少や眼精疲労により、多用する人は頭・首・目周りを含む顔そのものの血流が悪くなっているといわれています。
血流が悪くなるということは冷えも起こりやすく、また栄養素も届きにくくなります。
肌を構成しにくくなることから、シワへとつながる可能性が指摘されています。
パソコンやスマホを使わざるを得ない場合には、休憩時間を作ることや血流を促進させるストレッチなどを行うことをおすすめします。
2.目尻のシワ対策
目尻のシワを何とかしたいけど、どんなケアをすればいいのか分からないという人も多いでしょう。
そこで次に、目尻のシワ対策について、以下の5つを紹介します。
- 保湿化粧品の目尻への重ね塗り
- 1年中、紫外線対策を行う
- 正しいマッサージを行う
- 眼輪筋ストレッチ
- 目に負担となる癖を直す
- 目周りを温めるケア
2-1.保湿化粧品の目尻への重ね塗り
目尻の小さなシワ対策として、すぐにでも取り入れたいのが目元の念入りな保湿ケアです。
顔全体に使っている化粧品を、最後の仕上げの際に、目元・目尻などにも追加で塗り重ねましょう。
今使っている化粧品の重ね塗り以外にも、アイクリームや目元美容液を取り入れるのも一つの手段です。
2-2.1年中、紫外線対策を行う
紫外線でもシワはできます。
紫外線からのダメージを防ぐために、日焼け止めも忘れずに塗りましょう。
日傘や帽子、紫外線カット素材の衣類を着るのもおすすめです。
シワは顔だけではなく、首周辺や手肌も防いでおくのが賢明です。
夏はもちろん、秋冬も紫外線は降り注いでいますので、一年中の紫外線対策が必要です。
2-3.正しいマッサージを行う
目元のマッサージをすることで、目の周りの血行が良くなり、細かいシワができにくくなります。
ただし、マッサージは間違った方法でやると、効果が薄いばかりか肌に負担をかけるおそれがあります。
マッサージをするときは、目尻からこめかみに向かって、中指の腹で八の字を描くように「やさしくなでる」これだけです。
スキンケアをする際に、「やさしくなでる」ことを実践してみてください。
2-4.眼輪筋ストレッチ
眼輪筋とは、目の開閉時に使われる筋肉のことで、年齢とともに衰えていきます。
眼輪筋が衰えると、目の周りにたるみやシワができやすくなり、老けた印象になることも。
眼輪筋の衰えによる目尻のシワを防ぐには軽くストレッチをしてみましょう。
手順は以下の通りです。
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このトレーニングは1分程度で簡単にできるので、できれば毎日続けてみましょう。
2-5.目に負担となる癖を直す
目尻のシワは、日常生活の何気ない癖が原因となる場合もあります。
そして、毎日の蓄積によってできた細かいシワは、やがて深いシワになってしまうケースも。
そのため、スキンケアやマッサージをするだけでなく、日頃の癖を直すことも意識しましょう。
たとえば、次のような癖がある人は要注意です。
- 頻繁に目をこする
- 頬杖をつく
- 洗顔時にゴシゴシこする
- 強くタッピングしながら化粧水を塗る
- 目を細める
- 眉間にシワを寄せる
これらの癖は、無意識のうちに出てしまうものです。
また、意識しても癖を直すのは簡単ではないことと思います。
少しずつできることから、実践していきましょう。
2-6.周りを温めるケア
画面をじっと見続ける行為は、目や周囲の筋肉を疲れさせてしまいます。
また、目の周りが凝り固まり血行が悪くなるので、肌細胞に十分な栄養が行き届きません。
すると、視力が落ちるだけなく、シワやたるみができやすくなってしまうのです。
昨今では、スマホやパソコンを見る機会が増えたため、若いうちからシワが気になり始める人も少なくありません。
また、コンタクトレンズや目の酷使による目の乾燥で、無意識のうちに目を細めたりこすったりする人も多いでしょう。
そんなときは、浴槽につかりながら温めたタオルを目の上にのせて、目の周りや顔を温めてみましょう。
入浴しているお湯でタオルをぬらして絞り、それをのせるだけでOK。
リラックスした状態で温めるので、とても効果的です。
熱すぎるホットタオルやスチーマーなどの使用はかえって肌に負担をかけてしまうこともあります。
温度調整が難しいので、使用方法には十分注意しましょう。
3.目尻のシワの種類
目元の皮膚は、他の部位に比べて3分の1程度の厚さしかありません。
皮膚は表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から成っているのですが、目元は特に「真皮」という組織が薄いことが分かります。
それだけデリケートな部位ということです。
そのため、シワをはじめさまざまな肌トラブルが起こりやすい傾向にあります。
目の周りのシワは一般的に目元のシワと言われ、シワの位置によって目頭、目の下、目の上、目尻に分けられます。
この章では、そんな目尻にできるシワの種類について解説します。
3-1.表情ジワ
表情ジワとは、笑ったときや顔をしかめたときに目尻にできる鳥の足のようなシワのことです。
若い人で表情ジワがある人もいるため、一概に加齢が原因であるとは言い切れないものの、年齢とともに深くなる傾向があります。
というのも、10~20代のうちは肌の弾力によって表情が戻ればすぐに元に戻りますが、加齢や紫外線などにより弾力を失うと跡が消えづらくなるからです。
若い人の表情ジワは一般的に親しまれやすく、タレントさんでも好感度が高い傾向にありますし、年齢とともに誰にでもできるシワです。
3-2.ちりめんジワ(小ジワ・乾燥ジワ)
ちりめんジワとは、乾燥によって肌表面にできる細かいシワのことで、小ジワや乾燥ジワとも呼ばれます。
目元や目尻に現れやすく、若い人でも見られることがあります。
化粧品で謳われている「乾燥による小ジワを目立たなくする」という言葉は、このシワをターゲットとしています。
そのまま放置しておくと、シワの数が増えて大きなシワにつながることがあるので、早めのケアがおすすめです。
3-3.真皮ジワ
表皮層の奥にある真皮層にまでシワが到達し、くっきりした線になったものを真皮ジワと言い、一般的に深いシワと言われるものにあたります。
肌のハリや弾力を支えるコラーゲンやエラスチンを生み出す線維芽細胞が、加齢や紫外線によって劣化することが原因です。
ちりめんジワや表情ジワが蓄積されると、真皮ジワに進行するためシワの最終形態とも言われます。
目元や額に深く刻まれ、保湿だけではなかなか元に戻りません。
3-4.たるみジワ
肌のたるみによってできたシワをたるみジワと言います。
目の下やほうれい線、首元などに現れやすいのですが、目尻にできることもあります。
たるみジワは、真皮組織の老化や筋力の低下、皮下組織のたるみが原因です。
真皮ジワと同様、深いシワなので、一度できてしまうと保湿ケアだけではなかなか元に戻りません。
4.目尻のシワに関する疑問を解消
ここまで、目尻のシワの種類と原因、おすすめの対処法を紹介しましたが、まだまだ疑問は出てくることと思います。
そこで最後に、目尻のシワに関するよくある質問に回答します。
シワを何とかしたいと思っている人はぜひ参考にしてください。
Q1.そもそもシワは化粧品で改善できるの?
A.シワの程度によりますが、「乾燥小じわを目立たなくする化粧品」と「シワを改善する医薬部外品」があります。
「効能評価試験済み」と書かれていればその効果はきちんと検証されていますので、改善の可能性はあります。
Q2.目尻のシワケアは、何歳から始めた方が良いの?
A.一般的には、20代半ば頃から肌の変化を感じ始め、30代頃からシワが目立ってくる傾向があります。
そのため、本格的にシワのケアを考えるのは30代に入ってから、と思っている人も多いでしょう。
しかし、スマホやパソコンの使用機会の増加、コンタクト装着率の上昇によって若いうちからシワを気にする人も増えています。
ケアを始めるのに早すぎることはないので、気になったら若いうちからのシワケアがおすすめです。
Q3.笑わないようにしたらシワはできないですよね?
A.表情ジワを防ぐためには、笑わない方がいいのではと思う人もいるかもしれません。
シワのない服を触らないでいたらシワはできませんが、顔には筋肉があるので全く動かさないのは不可能です。
そればかりか、顔の筋肉を動かさないことによって逆に、筋力低下やたるみを招く恐れがあります。
美容医療のボトックスは、筋肉をリラックスさせ表情ジワを目立たなくする施術ですが、これは専門家が知識と技術を持って行うことです。
シワを気にして無表情になるのは寂しいですし、他の部位に弊害がでる可能性があるため、表情に関しては自然に過ごすことが一番だと思います。
まとめ
目尻のシワには表情ジワとちりめんジワ、真皮ジワ、たるみジワの4種類がありますが、これらは加齢だけでなく、乾燥や摩擦、紫外線などの影響も受けます。
目尻のシワ対策としては、以下の方法がおすすめです。
- 保湿化粧品の目尻への重ね塗り
- 1年中、紫外線対策を行う
- 正しいマッサージを行う
- 眼輪筋ストレッチ
- 目に負担となる癖を直す
- 目周りを温めるケア
この記事でご紹介した方法を参考に、NGケアをやめて、早めのケアを始めてみませんか。