2018年07月26日
こんにちは、アースケアの下田梨絵です。
アースケアでは毎日、電話やメールでスキンケアに関するご相談を伺っています。
その中で、お子さまの肌トラブルでお悩みのお母さん、本当に多いです。
お子さまの年齢も肌トラブルの症状もさまざまなのですが、お悩みの内容は、大きく分けると、次の2つです。
私自身、子供のころはアトピー性皮膚炎を患っていました。
赤ちゃんの頃~小学生くらいまではお尻!(眠っている間に掻いてしまうので下着がいつも血で赤くて^^;・・・授業中もかゆいので、椅子の上でお尻をモゾモゾ動かしている子供でした。あと、体操服のブルマーは、ゴムの締め付けが痛くて嫌でした。)
そして、中学生~アースケアに入社するまでは両手!(物を触ること自体が刺激になるので、何をするのにも痛みを伴う生活でした。学生の頃に一番嫌だったのは、運動会の綱引きです。あれは、手が荒れてる人には拷問です;)
こんなふうに、皮膚のかゆみと痛みとただれが日常茶飯事でした。
その時期に、あれやこれやとスキンケアをしてくれていた母の様子をよく憶えています。
どこから聞いてくるのか「いい皮膚科があるらしいから!」と言って、頻繁に遠方の病院に連れていってくれました。
病院ってたいてい平日しか診察してもらえないので、どうしても受診するのが放課後になるんですよね。
今思うと、仕事で忙しい中、かなり無理をしながら連れていってくれたのだと思います。
それでも、アトピーってなかなか治りません。
そうすると、「新しくできたあそこの皮膚科にも行ってみよう」とか、「やっぱり体質改善しなきゃだめだわ!漢方やってみよう!」などと言って、病院・治療院・薬局・体にいいお水などなど、とにかく、アトピーを改善するために、ものすごい労力と時間とお金をかけて、ありとあらゆる方法を試してくれました。
私自身は、かゆいのも痛いのも、イヤでイヤでたまらなかったけれど、物心ついたころからそんな状態だと、そのうちそれが当り前になります。
だから、「病院に行こう」と言う母に、「えー、もういいよ(邪魔くさいし)」と言ったことは何度もあります。
でも、母は諦めませんでした。
「そんなずっとかゆいのイヤやろう」
「キレイなお肌のほうがええやんか」
そう言って、病院の送り迎えをしてくれました。
正直、「どうせ、治らへんのに」と思いながら、ただ「母が言うから」病院に通っていた時期もあります。
「ちゃんと薬塗りよ」「漢方薬飲みよ」という母を、わずらわしく思うこともありました。
でも、今振り返ると、母のこの言葉には、「母親だからこそ」の強い想いが込められていたのだと思います。
たぶん、自分自身のことなら、母のほうこそ「(治らなくても)もういいわ」と諦めたかもしれない、と思うのです。
でも、それが自分の子供で、その子供が毎日目の前で「痛い」「かゆい」と言っているから、諦められなかったのだと思います。
「どうにかして治してあげたい」
「キレイな肌にしてあげたい」
それが、母親なのでしょう。
一生懸命に肌のことを考えてくれた母の姿は、大人になった今でもやっぱり忘れられないし、思い返すと感謝の気持ちでいっぱいになります。
そして、今、スキンケアアドバイザーという仕事に携わり、「こうしたお母さんの想いは、アトピー性皮膚炎でも、思春期のニキビでも全く同じだ」ということに気がつきました。
スキンケアの相談を承るようになって、初めて知ったこと、驚いたことはたくさんありますが、子供のニキビケアにお悩みのお母さんが想像以上に多かったことも、そのひとつです。
思春期に、 私自身があまりニキビに悩まなかったからかもしれませんが、その数の多さは意外でした。
そして、「子供のニキビを改善したい」というお母さんたちの一生懸命さは、まさに、私の母の姿でした。
そして、ニキビケアでお悩みのお母さんたちは、こう仰います。
「私がニキビ体質だから、子供も同じ肌質なんじゃないかと心配で」
または、
「私は肌トラブルに悩んだことがないから、息子のスキンケアをどうしてあげればいいか分からなくて」
皆さんに共通していることは、自分のこと以上に「子供の肌を健康にしたい、キレイにしてあげたい」という強い想いを持っていらっしゃること。
と同時に、ほとんどの方が、「そのために何をしてあげればいいのか」という問題に、はっきりとした答えを得られず、不安を感じていらっしゃいました。
今回は、そんな「子供のニキビを改善してあげたい!」と思っていらっしゃるお母さんに、その解決方法をご紹介します。
(子供のアトピー肌改善についても、別の機会にお話しますね^^)
私自身が、かれこれ10年間、スキンケアアドバイザーとしてお母さんたちのご相談を伺う中で、気付いたこと・考えたことを6つのポイントにまとめました。
お子さまの肌トラブルの改善と不安解消に役立つとうれしいです。
子供のニキビを改善する6つのポイント
1. 子供の肌を知る
まず、お子さまの肌状態を知っておくこと。
これが大切です。
大事なお子さまの肌のことですので、中には、「気が気じゃなくて、一日中見てます」と仰る方もいらっしゃると思います。
もし、今、「気になるからついつい見てしまう」のであれば、「ニキビを改善するために肌を知る」という視点で見るように変えてみてください。
例えば、次のような点に気を付けるといいと思います。
ニキビは、正体の分からないオバケのような怖い存在ではありません。
ニキビができるのには必ず理由がありますし、理由が分かれば改善することもできます。
そのために、まず、ニキビや、ニキビができている肌の状態を冷静に観察するのです。
そうすれば、「顔中にニキビができている」と思っていたけれど、落ち着いて観察をしているうちに、「顔中じゃなくて、両頬に合計5つ、赤いニキビができているんだ」ともっと具体的な状態が分かるかもしれません。
だとすれば、例えば、「頬は皮脂腺が少なくて乾燥しやすいから、それがニキビの原因なのかも」、「毎日、マスクをつけて学校に行ってるけど、あれが肌に刺激を与えているのかも」といった、対策方法が浮かんできます。
やみくもに、「ニキビを治さなきゃ!」「ニキビにいいことって何だろう?」と考えるより、ずっと解決への近道になりますよね。
2.「思春期のニキビは永遠に続かない」と知っておく
思春期は、ニキビができるものです。
こう言うと、身もフタもない感じですが・・・、これは、ある程度、仕方ないことなんです。
というのも、思春期には皮脂量が増えるからです。
ニキビの原因は様々ですが、どんな場合も、毛穴に皮脂が詰まり、そこに炎症が起きることでニキビができます。
皮脂は、毛穴の中にある皮脂腺から分泌されていて、本来であれば、自然と体外に排出されます。
しかし、思春期になると、ホルモンバランスの変動に伴い皮脂量が増えます。
この過剰に分泌された皮脂はうまく排出されなくて、どうしても毛穴に詰まりやすくなってしまうのです。
このホルモンの変動は、大人になるための大切なステージです。
ですから、これでニキビができてしまうのも、本当はごくごく自然なことなのです。
しかも、この状態は長くは続きません。
大人と比べて子供の肌は水分量が多いからです。
お子さまの肌も、ニキビのできていない個所は、なめらかで、キメが細かくありませんか?
それは、水分が多い証拠です。
そのような肌は柔らく、皮脂の出口である毛穴の周りも柔軟です。
そのため、通常の皮脂量では詰まりません。
つまり、ホルモンバランスの乱れが治まり、過剰になっている皮脂の分泌量が落ち着けば、ニキビはできなくなるのです。
大人でも子供でも、肌トラブルが起きると、「この状態が一生続くんじゃないか」と極端な想像をして不安になります。
でも、正しいスキンケアを行うことで、改善できる肌トラブルはたくさんあります。
まして、子供の思春期ニキビは、期間限定の、まさに青春の勲章のようなものです。
お子さまのニキビを改善するためにも、お母さんの不安を解消するためにも、このことをぜひ覚えておいてください。
3. 5年後10年後のお子さまの肌を考える
先ほどから「思春期のニキビは一時的なもの」と繰り返し言っているのですが、もしかすると、「そうは言うけど、大人になってもニキビができる人もいるじゃない?」と思われるかもしれません。
実際、大人になってからニキビで悩む人はとっても多いですよね。
いわゆる大人ニキビ(アダルトニキビ)です。
「大人ニキビがなぜできるのか?」というと、肌自体が『ニキビのできやすい肌』になってしまっていることが一番の原因です。
そして、これこそが、思春期ニキビと大人ニキビの違いでもあります。
少し詳しくお話しますね。
年齢を重ねるごとに、肌は乾燥しやすくなります。
子供の肌と比べると、大人の肌は水分を失い、硬くなります。
もちろん、毛穴の周りの皮膚も柔軟性を失い、さらには、古い角質細胞がたまって毛穴をふさいでしまうこともあります。
こうなると、本来ならスムーズに排出される皮脂量でも、毛穴に詰まりやすくなります。
つまり、大人の場合、この肌状態こそがニキビを作るのです。
だからこそ、思春期に行うニキビケアがとっても重要です。
この時期に間違ったニキビケアを行えば、本来、水分たっぷりで健康なはずの子供の肌が、水分を失い、硬くなってしまいます。
つまり、大人と同じ『ニキビのできやすい肌』になってしまいます。
こうなると、
このようなことが起こりやすくなります。
ですから、この時期、お母さんは、いま目の前にあるニキビよりも、これから数年後の肌状態を見据えて、スキンケアのアドバイスをしていただきたいなと思います。
正しいニキビケアと間違ったニキビケアに関する記事を、いくつか挙げておきますね。
大人ニキビケアの方法をご紹介した記事ですが、思春期ニキビにも当てはまります。
25歳以上でニキビにお悩みの方へ
https://earthcare.co.jp/motto/mail/page3555.html
4. スキンケアの本質を知る
『スキンケアの本質』とはなんでしょうか?
それは、肌を健康に保つことです。
思春期のニキビケアはもちろん、お母さんが朝晩行うスキンケアも、本来の目的は同じです。
だから、健康な肌をつくるために必要なスキンケアは、年齢も性別も関係ありません。
2.肌にたっぷりの水分と保湿成分を与え、これを維持すること
これだけです。
ですから、もし、「子供のニキビにどんなスキンケアをすればいいのか?」と悩んでいらっしゃるなら、特別なことは必要ありません。
1と2ができるスキンケアをさせてあげてください。
いつもご使用いただいているダブルクレンジングゲル・アクアテクトゲルが、まさにこのスキンケアを行えます。
ぜひお子さまのケアにもご活用ください。
反対に、以下のようなお手入れは『スキンケアの本質』からずれてしまうおそれがありますので、注意してあげてください。
オイルフリーの化粧品を使っている
https://www.earthcare-net.com/kansou-kaizen-140.html
固形石鹸を使用している
https://earthcare.co.jp/motto/mail/page988.html
貼ってはがすタイプの毛穴パックを使用している
https://www.earthcare-net.com/keana-kurozumi-277.html
5. スキンケアよりも大切かもしれない『メンタルケア』をする
子供のニキビでお悩みのお母さんとお話していると、ときどき、次のような方にお会いします。
子供が悩んでいるときに、一緒に不安になるお母さん
子供が悩んでいないのに、不安を与えてしまうお母さん
根っこの部分にあるのは、お母さん自身の願いと不安ではないかな、と思います。
「ニキビのないキレイな肌になってほしい!でも、どうやったらニキビが治るんだろう」
そういう想いがお子さまへの接し方に表れてしまうのだと思います。
ただ、こうしたお母さんの不安が伝わることで、お子さまのニキビ改善が遠のいてしまうことがあります。
子供に限らず、ストレスは肌状態を左右するからです。
「ニキビを治さなきゃいけない!」
「ニキビがあるのは良くないことなんだ!」
そんなふうに思いつめてしまうと、子供もお母さんもつらくなってしまいます。
ここまででお話したポイント1~4を思い出して、ニキビとの距離を調節してください。
そして、お子さまが悩んでいたら、「良くなるから大丈夫」「そのためのスキンケアをしよう」と励まし、正しいスキンケアに導いてあげてください。
「大したことないよ」と笑い飛ばすこともいいかもしれません。
どんな方法が一番お子さまを励ますのかは、お母さんが一番ご存知だと思います。
6.相談できる相手を持つ
子供の前では不安を見せない。
正しいスキンケアに導いてあげる。
言葉でいうのは簡単ですが、自信を持って行うのは、なかなか難しいことだと思います。
ニキビケアの方法やスキンケアのコツなんて、インターネットや雑誌には山のようにありますが、だからこそ、何を信じていいのか分からないですしね。
など、解消できないことがあったら、誰かに相談することをおすすめします。
冒頭でお話したように、子供のニキビで悩んでいるお母さんはたくさんいらっしゃいます。
周囲の同じ悩みを抱える人の経験から解決策が見つかるかも知れません。
また、身近に相談相手が見つからなければ、ぜひ私たちにご連絡ください。
他のお母さんたちのお話や、お子さまのニキビケアの方法など、お答えできることがあると思います。
経験豊富なスキンケアアドバイザーがご対応いたしますので、お気軽にご相談くださいね。
まとめ
世の中にはスキンケア・ニキビケアの情報があふれています。
何が正しいのか、知れば知るほど分からなくなり、不安になるかもしれません。
そんなときは、まずは、たくさんの情報に触れて、そこから『必要な情報』、『正しいと思う情報』を取捨選択することをおすすめします。
何事も『自分で選ぶ』ことは、不安を解消するとても効果的な方法です。
悩みながらいろいろなことを試すよりも、まずは一つを決めてやってみると、前進しやすくなると思います。
今日お話したことも、そんな情報のひとつにしてください。
少しでも、お母さんの不安解消と、お子さまのニキビ改善の参考にしていただけると嬉しいです^^
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