2017年08月31日
こんにちは、アースケアの下田梨絵です。
そろそろ秋らしく、涼しくなってきたからでしょうか。
肌の乾燥や、しわなどの肌トラブルが気になり始めた・・・という声を伺うことが増えてきました。
そんなときに、よく頂くのが、
「ヒアルロン酸配合の化粧品は、やっぱり保湿力が高いんですか?」
「シワ対策には、コラーゲンがいいですよね?」
「アクアテクトゲルにセラミドは配合されていないんですか?」
このような、『肌にいい成分』に関するご質問です。あなたも、気になりませんか?本当に『肌にいい成分』なら、ぜひスキンケアに取り入れたいですよね。実際のところ、どれくらいの効果を期待できるのでしょうか?
ということで、乾燥の季節に備えて!今回からは、『肌にいい成分』について 、詳しくお話したいと思います。
気になる3つの『肌にいい成分』
『肌にいい成分』と呼ばれるものは、たくさんあります。
その中でも、よく話題にあがる次の3つの成分を取り上げたいと思います。
今回は、それぞれが、どのような働きをする成分なのか、を見てみましょう。この3つの成分が、なぜ「肌にいい」と言われるのか、よく分かると思います。
でもその前に・・・、いつものように肌の構造の復習から↓↓↓
『肌にいい成分』はどこにある?
私たちの皮膚は、空気に触れる表面から順に、
という3層に分かれています。
【表皮】は、肌の一番表面で、体や肌を外部の刺激から守る役割をしています。
【真皮】は、皮膚の本体。
肌のハリや弾力を決めるのはこの真皮です。
【皮下組織】は、皮膚と、筋肉や骨などの組織を繋ぎ合わせる大切な役割を果たしています。
さて、コラーゲン、セラミド、ヒアルロン酸。
「肌にいい」と言われるこれらの成分は、当然、肌に存在している成分です。そしてどれも、健康でキレイな肌を保つために欠かせない働きをしています。ひとつずつ、ご説明しますね。
コラーゲン
コラーゲンは、肌の『真皮』にある成分です。表皮を支える『真皮』は、皮膚の中でも一番分厚い層です。
この層は、主に次の3つで構成されています。
2.その膠原線維に絡んでいる弾力線維
3.1.2の間を埋めている基質をつくる線維芽細胞
この『1.膠原線維』の主成分こそ、コラーゲンです。真皮の70%以上をこのコラーゲンが占めています。
コラーゲンは、細胞の代謝や、形を保つことなど、さまざまな役割を果たしていますが、美容の点で一番大きな役割としては、『肌の弾力』を維持することでしょう。
らせん状のバネを思い浮かべてください。コラーゲンはこのような形をしていて、表皮を支えています。当然、太くて丈夫なバネほど、弾力があります。押せば跳ね返ってくるような肌のハリは、丈夫なコラーゲンが、真皮の中を縦横無尽に走っていることで決まります。
ただ、コラーゲンは、年齢と共に減少します。また、紫外線によって傷つくことも多いです。その結果、皮膚は弾力を失い、真皮自体も薄くなります。
そうすると、表皮を支えられなくなってたるみが起こったり、深いシワができたりするのです。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、体のあちこちに存在しますが、皮膚においては、主に【真皮】に存在する成分です。先程お話した『3.線維芽細胞』でつくられ、『1.膠原線維(コラーゲン)』と『2.弾力繊維』のすきまを埋めています。
ヒアルロン酸の一番の特徴は、何と言っても『保水力』です。
理論上、1グラムのヒアルロン酸で、6リットルもの水分を保持できると言われています。網目状になったコラーゲン線維の間で、このヒアルロン酸が、たっぷり水分を抱えることで、コラーゲンのバネをピンと張らせ、同時に真皮に柔軟性を与えます。
このように、ヒアルロン酸は、しなやかで潤った、ハリのある肌には欠かせない成分です。
セラミド
さて、最後のセラミド。
これは、【表皮】の『細胞間脂質』を構成しています。
『細胞間脂質』は、肌の潤いを守り、バリア機能を果たしている3つの要素(皮脂膜、天然保湿因子、細胞間脂質)のうちのひとつです。
セラミドは、細胞間脂質の主要素です。細胞間脂質は、肌の角質細胞と角質細胞をくっつける接着剤のような役割を果たしています。ですから、セラミドが減ってしまうと、肌細胞の間にすきまができて、外部の異物が侵入しやすくなります。
つまり、肌が敏感な状態になってしまいます。また、肌の水分も蒸発しやすくなり、肌を乾燥させてしまいます。
3つの成分に共通すること
それぞれの成分が、なぜ「肌にいい」と言われるのか、イメージしていただけたでしょうか?どれも、肌をキレイに保つためには欠かせないものだ、ということが分かっていただければOKです。
さて、これらの3つに共通していることがあります。それは、『加齢と共に減少する』ということです。
「人の老化は、水分を失うことだ」という言葉があるように、加齢と共に、体の機能が衰え、体内の保湿成分が減少することで、人の肌は乾燥し、シミやしわといった肌の老化が目立つようになります。
コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドが注目されるのは、このためです。「減少するから、補おう」という視点から、さまざまな美容法に用いられるようになりました。
では、本題です。
『肌にいい成分』を肌に塗ると、どんな効果が期待できるのでしょうか?ここで大切なことは、ここまででお話したことは、あくまでも『肌にある』コラーゲン・ヒアルロン酸・セラミドの役割だった、ということです。
化粧品に配合されるコラーゲン・ヒアルロン酸・セラミドは、化学的に合成して、肌にある成分を再現したものです。では、化粧品に配合される『肌にいい成分』の効果を見ていきましょう。
『肌にいい成分』の効果は?
『肌にいい成分』を補うために、『その成分が配合された化粧品を使う』というのが、一般的に一番広まっている方法です。
でも、コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドを肌につけても、失われていく体内の成分を補うことはできません。いつもウキメルをご覧くださっているウキウキメイトさんなら、その理由にも、もうお気づきかもしれませんね。
そうです、肌には『バリア機能』があるからです。
『肌にいい成分』の誤解
肌の一番外側にある【表皮】、その中でも最も上層にあたる【角質層】には、『バリア機能』が備わっています。それ以上奥へ異物が侵入しないようにするのが、このバリア機能の役割です。
最初にお話した『肌の構造』を思い出してみてください。
コラーゲンもヒアルロン酸も、存在するのは【真皮】でしたね。【角質層】よりも【表皮】よりも、さらに奥にある【真皮】です。そのため、コラーゲンやヒアルロン酸配合の化粧品を肌に塗っても、【真皮】にまでは達しません。当然、【真皮】の成分を補うことはできないのです。
セラミドについてはどうでしょうか。
セラミドは、【表皮】のなかの【角質層】に存在する成分です。化粧品が浸透する範囲内ですね。ですから、セラミド配合の化粧品なら、『肌にいい効果』が期待できそうです。
ただ、この場合も、『体内のセラミドを補う』ことは難しいです。
化粧品に配合されているセラミドには様々な種類があり、ひとの体内にあるセラミドと全く同じものではありません。
ですから、この場合も、『失ったセラミドを補い肌を潤す』というより、『使った化粧品の保湿効果によって肌を潤す』というのが、実際に、肌で起こっていることだと言えます。
この『化粧品の保湿効果で肌を潤す』というのは、重要なポイントです。
過去にコラーゲン配合の化粧品や、ヒアルロン酸配合の化粧品を使われた方は、「肌が潤った!」と感じられたことも、あると思うのです。
その効果は嘘ではありません。
ただ、コラーゲンやヒアルロン酸を『補った』効果なのではなく、ただ肌表面(角質層)『潤した』効果にすぎないのです。
本当の意味で『肌にいいこと』とは?
そうなると、肌にとって大切なのは、コラーゲンやヒアルロン酸が配合されていることではなく、『肌を潤すことができるかどうか』という点であることが見えてきます。
例えば、アクアテクトゲルの成分表を見ると、コラーゲンもセラミドも記載されていません。ヒアルロン酸Naが配合されていますが、これも目立ちません。
「コラーゲンやセラミドには保湿効果があるのに、なぜ配合しないの?」
とご質問いただくこともあります。
その理由は、配合しなくても保湿力が高いから、です。
もしくは、配合しないほうが保湿力が高いから、とも言えます。
アースケアの商品に限らず、化粧品の効果(保湿力)や品質(完成度)の高さは、何十種類という成分の相乗効果や配合量、その作り方によって決まります。これには、『肌にいい成分』を使っているかどうかは全く関係ありません。
逆に、『肌にいい成分』を配合することで、化粧品全体の保湿効果が落ちることもあるのです。
(そういう『肌にいい成分』を配合しています!と言うと目立つので、よく売れるんですけどね^^;)
ただ、それでは、『肌をキレイにする』という、化粧品としての一番の目的を果たせなくなってしまいます。そのため、アースケアでは、安全性と、『アクアテクトゲル』として完成したときの保湿効果の高さを基準に、成分を選んでいます。
あなたが気になる『肌にいい成分』が配合されていなかったとしても、きちんと肌を潤し、キレイにしますので、ご安心くださいね。
最新の記事